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第六話 「ヤチボウズと呼ばれる植物」(近世百物語) |
2009年5月30日 14時0分の記事 |
◎近世百物語・完全版 第六話 「ヤチボウズと呼ばれる植物」 恐ろしい人面疽がある場所から、引っ越した先の、裏手には……「アイヌ人の聖地」と呼ばれる、森がありました。 その場所は、今では整地され……工場や倉庫が立ち並ぶ近代的な地域となり、昔の面影もなくなりましたが……当時は、ジャングルのような森でした。 そして……今は、その辺りにありませんが……昔、その場所は「ヤチボウズ」と呼ばれる、特種な植物の群生地でした。 ヤチボウズは、漢字では「谷地坊主」と書くようです。 ヤチは、くぼんだ湿地になっている場所を意味するようですが……この引越し先の裏のジャングルも、やはり湿地でした。 「ヤチボウズ」と呼ばれる植物は、日本国内に色々と群生していた記録があります。 しかし、昔の十勝平野の真ん中にあったヤチボウズには……他の地域の物にはない、不思議気な特徴がありました。 それは、「ヤチ火」と呼ばれ現象を、伴うことです。 ヤチ火は、ヒトダマのような物だと、思ってください。 そのヤチ火と呼ばれる火の玉のような物が……夏の夜になると……ヤチボウズから出て、ふわふわと、飛び回っていたそうです。 亡くなった祖母は、このヤチ火の話を、いつもしてくれていました。 「むし暑い闇夜には、よくヤチ火が飛びまわったもんじゃ。ヤチボウズから、人魂のように青白い炎が、尾を引いて飛び出して……ふわふわと、あたりを漂っては消えて行った。」と……。 つづきをご購入いただけます(200円) 購入方法はこちら ※今回は、おばあ様からのお話です。 |
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[カテゴリ:近世百物語・完全版] |
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