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【無料版】第四十ニ話「黒い鼠」(近世百物語)
[近世百物語・完全版]
2009年7月5日 14時0分の記事

◎近世百物語・完全版



 今回のブログ「近世百物語。完全版」の第42話も……他のブログ同様、やはり番号が不吉と言うこともあり……「無料」といたします。
 今回はコピーも可能です。引用される際は「播磨陰陽師の伝承では…」「尾畑雁多によると…」と、出典を明らかにしてください。(著作権について)
 次回からは、また、有料となりますことを、予め、ご了承ください。



 このブログ「近世百物語・完全版」は……私の個人的な霊体験を、つづったものです。私は、子供の頃に……すでに、普通の霊能者が一生で体験する量の、霊体験を……越えた体験をしていました。

 今回、その思い出を書くにあたって……様々な霊現象の体験談と、それにともなう播磨陰陽師の伝承を書いています。
 これらは、ただの幽霊話や、怪談の類ではありません。ただ、怖いだけのお話を望まれる方は、そちらをお探しください。

 なお、ブログの多くは有料ですが……それは、クリックするたびに料金が必要だと言う意味ではありません。一度、料金をお支払いになった部分は……ずっと何度でも、お読みになることが出来ます。
 それでは……本編を、はじめます。これは、毎回、完結していますので、ストーリー的には続いていません。では、よろしくお願い致します。



◎第四十ニ話「黒い鼠」



 ある時、江戸時代に書かれたと言う……幽霊を祓った記録の本を、読んでいました。

 それは、技術的なことを調べる為、読んでいたのですが……しばらく読んでいた時……近くで、ごそごそと、不審な音がしました。
 ふと、その音がひとつのところに集まったので……そこを見ました。
 すると、そこに……白い、蜘蛛のような、何かがいました。
 蜘蛛のようにも見えましたが……正確に表現すると、手首のような感じでした。
 太い指が何本かあって……大きさも、人の手首くらいです。しかし、全体が、白い毛で覆われています。それは、とても太くて、硬そうな毛です。

 「何、あれは……?」と思い、かたまったように見つめていると……それには、目があることに、気づきました。
 それは……良く、白い鼠にあるような、赤い目です。

 その目がこちらを見ながら……普通の鼠のような姿に、変化しました。
 その時、
 「それが、手首に似ていたのは、気のせいなのかな?」と、思いました。

 しかし、次第にグレイっぽく色が変化し、やがて、真っ黒になりました。
 今度は、黒い鼠になったのです。

 とても、黒い鼠です。
 ただ、真っ黒な空間に、目がついているような感じがしました。

 私は、とっさに……黒い生き物は、ゴキブリでも鼠にでも、そうするように……近くにあった殺虫剤を手に取って、その正体不明の鼠に噴射しました。
 黒い鼠は、まるでそれを無視するかのように、無反応でした。
 そして、こちらを睨《にら》むと、物影に隠れました。

 黒いシッポだけが、見えています。
 そのシッポは、ゆらゆらと動いていますが……生き物のシッポのようではなく……まるで空間に、ただ黒い線が動くように見えました。しかも、とても機械的に、規則正しく動いています。


 突然、ふと、それが消えたので……物影を覗いて見ました。
 もう、そこには何もいません。
 ですので……また、本の続きを読み始めました。

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はじめまして、播磨陰陽師の尾畑雁多《おばた・かりんど》です。

 陰陽師には京都系統の「都《みやこ》陰陽師」と、播磨の国の「播磨陰陽師」の二種類の系統があります。  播磨陰陽師は、応仁の乱の時に京の都から播磨に戻った陰陽師達の子孫のことですが、播磨の国はもともとの陰陽師達のふるさとでした。

 播磨陰陽師には、夢に関してや、武術のことなど様々な伝承を持ちますが、今回はその中から「不幸のすべて」に関するお話と私が体験した不思議な体験「近世百物語」を、何回かに分けてしたいと思います。



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『大祓祝詞入りCD』が付録です!
夕拝の寿詞と、良く眠れる大祓と、強力に祓う大祓いを収録。特別な環境で録音しました。
(ムック版には収録されていません)




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