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第四十七話 「水の話」(近世百物語) |
2009年7月10日 14時0分の記事 |
◎近世百物語・完全版 第四十七話 「水の話」 大阪は、まだ七月だと言うのに……毎日が、真夏のような気温です。熱い日は、水の事故が多くなるので、注意したいものです。 子供の頃、祖母の家に井戸がありました。その頃でも、かなり古い井戸でしたので……いろいろと、それにまつわる話を聞いて育ちました。 人が死んだ時、 「井戸の奥に向って死んだ人の名を叫ぶと、その人が生きかえる。」と言う、迷信があります。 昔は、かなり一般的に信じられていたようで……黒澤映画の中にも、それを描写したシーンを見たことがあります。 曾祖父が死んだ時……祖母たちが井戸の奥に向って何かを叫んでいた……ような、記憶があります。 ですが……まだ幼い頃だったので、その記憶は、定かではありません……。 そう言えば……むかし祖母の家で額に入れて飾ってあった写真を……曾祖父の遺影だと思いこんでいたました。 しかし実際は、その写真は……祖母の祖父にあたる人のものでした……。 私から数えて四代前にあたるその人物は……幕末か、明治初期……たぶん写真がこの国にもたらされた当時のものだと思いますが……最初に、蝦夷地に入植した先祖のようです。 彼は、江戸時代の生れでした。そして彼は、一族と共に明治政府の陰陽師討伐から逃れ、蝦夷地につきました。蝦夷地で、厳しい自然や恐ろしいヒグマ……そしてアイヌ人達と戦いながら、その一生を、終えたそうです……。子供の頃、祖母に聞いた数々の祖父の話は……私の曾祖父ではなく、祖母の祖父にあたる人の話でした……。 この四代前の先祖が、霊的な能力とそれらにまつわるノウハウを祖母に伝え……私がそれを受け継いだのです。さらに、彼は、武家として生まれた人でもあったので……先祖から伝わる様々な武家の伝承を、細部にわたって伝え残し……子孫の内のただひとりに、その膨大な情報を託したのでした……。 その情報の中には、水にまつわる霊的なものも、多くあります。 つづきをご購入いただけます(200円) 購入方法はこちら |
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[カテゴリ:近世百物語・完全版] |
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