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第六十八話 「乗り物の怪」(近世百物語) |
2009年7月31日 14時0分の記事 |
◎近世百物語・完全版 第六十八話 「乗り物の怪」 ある時、バスに乗っていると……ピンポンと、降車のボタンの鳴る音が、車内に響きました。 「えっ……誰?」と思ったのは……私しか、乗っていなかったからです。 これは、バスでは、良くある現象です。 私は、必ず……墓場の近くで……そのような出来事に遭遇します。 この時も、そうでした。 バスは、何事もないかのように停車し……そして、降車のドアが開きます。 もちろん、誰も降りるハズは、ありません。 だって、乗客は、私ひとり……なのですから……。 不思議そうに、車内を見渡す運転手が、 「降りんないんですね……。」と怒ったように言っていますが……最初から、ボタンすら、押していません。 そのまま、バスは発車し……そして、窓から外を見た時……そこに、黒い人影のようなものが見えました。 子供の頃は……ボンネット・バスが、まだ、走っていました。 あのバスは、車掌さん……いわゆるバス・ガールが乗っていて、切符を売ってくれました。 そして、 「次は、どこどこです……お降りの方は、お知らせください……。」と言った、案内まで、してくれました。 まだ、子供の頃の話ですが……ある時、とても陰気なボンネット・バスに、乗ったことがあります。 つづきをご購入いただけます(200円) 購入方法はこちら |
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[カテゴリ:近世百物語・完全版] |
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