この記事は、有料記事です。
第七十六話「祖母のおとぎ話」(近世百物語) |
2009年8月8日 14時0分の記事 |
◎近世百物語・完全版 第七十六話「祖母のおとぎ話」 子供の頃、良く祖母が、楠木正成《くすのきまさしげ》公のことを話してくれました。 子供が眠る時に、おとぎ話でもするかのような……しかし、それは、けして、楽しげではありません。 ……と言うのは、軍紀物にあるような……楠木正成公の、血沸き肉踊るお話は、無かったからです。 どちらかと言うと、陰陽師としての正成公の伝説が中心でした。 あまり知られていませんが……正成公の伝説の中には、霊的なモノを退治した話が、多くあります。 われわれ播磨陰陽師が良く使う……「アマテラスオホミカミ」と唱える「十言《とこと》の神呪《かじり》」も、かの正成公が、息子に伝え残したものです。 祖母の語る話によると、 ある時、正成公の屋敷に、たくさんの幽霊が出ることがありました。 その幽霊達は、毎夜、屋敷の付近に現れては、家中の人々を恐怖に陥れたそうです。 それらは、みんな、正成公が殺した人々です。 家中の人々が、正成公に、 「恐ろしいので、幽霊をなんとかして欲しい……。」と訴えたそうです。 その願いを聞き入れた正成公は……幽霊が出た時に、雨戸を蹴破り、 「わしに殺された者どもよ……死んでも、まだ、まよって出るのか、哀れなヤツらめ……。」と言って、笑ったそうです。 すると、その言葉と、笑いに祓われた幽霊達は、二度と屋敷に出ることが無かったそうです。 その時、 つづきをご購入いただけます(200円) 購入方法はこちら ※今回は体験談ではなく、お祖母お様からのお話と、播磨陰陽師が学ぶ書物や血筋、そして、閻魔大王のお話です。 |
[200ptでこの記事を購入する(確認画面へ)] |
[カテゴリ:近世百物語・完全版] |
このブログへのチップ 1000pts. [チップとは] [このブログのチップを見る] |
このブログの評価 ★★★★★ [このブログの評価を見る] |
| |