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第九十三話「青い波の立つ池」(近世百物語) |
2009年8月26日 14時0分の記事 |
◎近世百物語・完全版 第九十三話「青い波の立つ池」 それがトラウマなのかについては、分かりませんが……何かの刺激を受けると、フラッシュ・バックのような記憶を、映像として見ることがあります。 私は、何かに驚くと……かならず、そのフラッシュ・バックで……同じ映像を見ます。 その映像は、青い波が立つ池のものです。 そして、水面に……かならず、無数の光の点のようなものが、写っています。 それがどこなのか……そして、いつの記憶なのか……については、思い出すことが出来ません。 ただ、かなり子供の頃から、ずっと見ているので……幼い頃の記憶であることだけは、確かなようです。 私の知っている限り……その記憶に該当する池を、私は知りません。 トラウマ系の記憶は……恐怖のあまり、記憶から抜け落ちていることが多いので……それも、しかたがないのかも知れません。 子供の頃……幽霊や化け物は、日常の光景だってので……あえて、トラウマを作るような記憶があるとも思えません。 しかし……たぶん、よほど恐ろしい記憶だったと思うのですが……これを思い出すだけで、胸がドキドキするのです。 いくつか……池に関する思い出はあります。 しかし、このトラウマの記憶に該当するような池のものでは、ないような……そんな気がします。 子供の頃のある時……実家の近くの池で、子供が溺れ死んだことが、ありました。 その池は、人が溺れ死ぬような、深い池ではありません。 どちらかと言うと、のどかな、草原の中にある美しい池だと思います。 しかし、何年かに一度、必ず、その池で溺れる子供が出るのです。 祖母は、 「あの池は、とても美しい池だから……ああ、言う池は、人の心を誘いやすい。」と言っていました。 「何の為に、誘うの?」と尋ねると、 つづきをご購入いただけます(200円) 購入方法はこちら |
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[カテゴリ:近世百物語・完全版] |
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