播磨陰陽師(用語解説) |
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2009年9月11日 20時30分の記事 |
【播磨陰陽師】 <読み方> これは「はりま・おんみょうじ」と読みます。 播磨の国を中心に存在した陰陽師の系統を「播磨陰陽師」と呼びます。 陰陽師の本拠地は、古くから播磨の国にありました。 蘆屋道満公が安倍晴明公に敗れて播磨へ…と、いう話が有名で、蘆屋道満公が播磨陰陽師、安倍晴明公が都陰陽師と覚えている方もいらっしゃるでしょうが、実は、安倍晴明公は、播磨陰陽師の頭領《とうりょう》をしていました。それは、播磨陰陽師を支配出来る能力を持たなけば、陰陽師としては大成出来なかったからです。 「国中にちらばった播磨陰陽師達が、安倍晴明公の手足となって働いた……。」と伝わっています。 播磨陰陽師と都陰陽師は、元々、同じ系統です。戦国時代に占い中心のものを分離して都陰陽師とし、元からのものが戦術戦略に長けている播磨陰陽師となりました。 そのため、播磨陰陽師が扱う霊術、祓いなども、古く……しかも、実践的なものを多く伝えています。 しかし、江戸時代は、もう戦う必要がなくなった時代でもありましたので……播磨陰陽師の主な生業《なりわい》は、他の陰陽師達のサポートでした。 都陰陽師や法師陰陽師達が、祓いに失敗した時にあらわれては……それらを祓って行きました。また、都陰陽師等への指導や……霊力の高い子供を見つけては、陰陽師そのものを育成する仕事にも従事していました。これは今でも同じですね。 播磨陰陽師の特徴は、祭祀、呪術、武術の三つを、三種の神器になぞらえて伝承している点です。神道系と神仙道系の術を使いますが、心も魂も体の一部であり、心身の制御ができずして祭祀も呪術も成立しない。したがって「霊術は、武術の奥義にあり。」と伝えており、心と体を鍛え育てる武術を学び尊びます。 【参考】播磨陰陽師が伝承する武術を『播磨御式神内(はりまこしきうち)』といいます。 |
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