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三木成夫氏の著書 1/羊膜など
 
2014年7月6日 17時9分の記事


『胎児の世界』より



 わたしたちは母胎のなかで、いわゆる十月十日(とつきとおか)の間、羊水に漬かって過ごす。そこでは、この液体が胎児であるわたしたちの口のなかはもちろん、鼻のなか、耳のなかなど、およそ外に通じるすべての孔に入り込み、からだの内外を」くまなく潤い尽くす。

 胎児は、拇指(おやゆび)の先ほどの大きさになると、舌の輪郭が定まってくる。それは受胎二か月の半ばのころか。もう神経はできているだろう。だから、そこでは感覚も運動も可能なはずだ。これが三か月に入ると、一人前に舌なめずりをおこない、舌つづみを打ちはじめるという。身長は4センチで三頭身といったところだが、このころかれらは、この液体の味見に明け暮れる。というより、そこでは顔も頭も口もどこもかしこも“羊水漬け”で、それ以上はもうどうしようもないのだから・・・・・・。

 それだけではない。この小さな胎児は喉を鳴らしてこれを思いきり飲み込む。そして来る日も来る日も、これを飲みつづける。こうして羊水は、胎児の食道から胃袋までをくまなくひたし、やがてそれは幽門の関所を越えて腸の全長に及び、そこで何がしかが吸収されるのであろう。この羊水のなかには、当然たれ流しの胎児尿が含まれているはずだから、ここでは胎児のからだが羊水循環の毛細管の役目を果たすことにもなる。

 まだある。かれらは、なんと、この液体を胸いっぱいに吸い込むのだ。まぎれもなくその小さな肺の袋にこの液体は流れ込む。これは感覚的に理解できないことだが、間違いない。もちろん、吸うだけではない。当然、それを吐く。胎児のこの「羊水呼吸」は、それ以後、半年にわたって出産の日までつづけられるという。

 ここでは、臍の緒を介して血液のガス交換が営まれるので、どんな呼吸も必要はない。しかし、たとえば母親の物思いによって無呼吸の状態がつづくようなとき、増量した血中の炭酸ガスが臍の緒を通って胎児の延髄に至り、そこの呼吸中枢を刺激するといった自体が起こるという。ここで胎児もまた大きく溜息をつく。母と子の二重奏といったところか。

 ちなみに、出産のときにこの羊水は、最初に勢いよく吸い込まれた空気に押されて、たちまち両肺の周辺部に散らばり、一種の無菌性肺炎の状態となるが、これは約一か月で血中に吸収されるともいう。




「陸上動物の肺は魚類の鰓腸に所属する。そこでは鰓孔が打ち抜かれるかわるに、鰓腸の壁が薄くなって鼻提灯のように膨れ上がる」




・・・・・【肺魚】(ハイギョ) wikipedia・・・・・・・・・・


肺や内鼻孔などの両生類的な特徴を持つ魚で、肉鰭綱・肺魚亜綱に属する。

約4億年前のデボン紀に出現し、化石では淡水産・海産を合わせて100種以上が知られるが、現生種は全て淡水産で、オーストラリアハイギョ1種、ミナミアメリカハイギョ1種、アフリカハイギョ4種の、計6種のみが知られる。「生きた化石」と呼ばれている.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




肺魚では

「鰓孔の列と、その最後列から出る肺の袋と、水陸両用の装置が一列に並んでいるが、この模様は、鰓孔と肺がいわゆる「相同器官」であることをわたしたちに教える。いいかえれば、鰓腸の壁が水呼吸と空気呼吸に応じてそれぞれのかたちに変身をとげたことになる」




 こうしてみてくると、母親のお腹のなかで、羊水に漬かった胎児がその小さな肺でもって羊水呼吸を営むという図柄は、何かあの太古の海の鰓呼吸を思わせるものがありはしないか。

 それは実際そうなのだ。あの脊椎動物の上陸のとき、かれらはその古代の海水を「いのちの水」として持って上がったのだ。からだのすべての細胞をその体液にひたしながら。それは「血潮」のことばに如実に表現されているではないか。






   。 。 。 。 。 。 。 。 。 。





<k*blanc 2011.12.19 「液体の中で」>



石炭紀の頃といわれているのだろうか・・  

「羊膜の出現」というような記述を見るとき 

羊という字が使われていることに気づく



「羊水は古代海水のなごり」といわれるのは 
「人は羊水で育ち誕生する」わけで 

羊水は古代海の元素構成を維持している・・ から



塩分濃度が約0.9%であるとか・・ 血液や涙の塩分濃度も・・・

「生物学的にも、現代海水と血漿や羊水(古代海水)は
ニガリ(マグネシウム塩)の量に大きな差があります」

「ヒトの体液塩分濃度は約0.9%に保たれているが、これは進化の過程で、脊椎動物が陸生化した当時の海水濃度にその浸透圧調整能を固定化したためである。その後海水濃度は上昇し、現在は約3.5%である。」


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 『胎児の世界』 
(「三木成夫語録/胎児の世界」ー人類の生命記憶ー より)


「胎児は、受胎の日から指折り数えて30日を過ぎてから僅か一週間で、あの一億年を費やした脊椎動物の上陸誌を夢のごとくに再現する」

〜 この羊水は、だから 産み落とされた卵の中にではなく、いまや子宮のなかを満たす。こうして、ついに母胎のなかにすでに古代の海が宿されることになるのである。「海をはらむ族(やから)」が哺乳類の別名といわれるゆえんであろう〜


〜 “塩”これこそ“海の精”であり 
わたしたち地球に棲む生物の命の最後の綱を象るものではないか〜


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羊膜 amnion(amnios)←amnos(羊)というギリシャ語からきているらしい 

生まれたばかりの膜に包まれている羊(amnos)からそのように呼ばれるようになった  とか

生贄の羊の血を受けるお皿(amnios)からきている などといった説があるとか
 

いつのときか どこかで どのようにか名付けられ そのままそれが使われている

それぞれの名称などのとらえかたにより・・ また なにかの前提があったり なかったり 

というところでも意味合いは変化するのだろう




「有羊膜類は羊膜と呼ばれる膜で胎児を完全にくるみ込むタイプの生き物」

「羊膜の内側には羊水が満たされ 衝撃や乾燥などから胎児を守る」

羊膜は 胚を包み込む「胚膜」の一種 

胚ができると 
外胚葉と中胚葉の両方から膜が広がり やがて胚を二重に包み込む

この外側が「漿膜」   内側が「羊膜」



「羊水の温度はほぼ一定に保たれているため、胎児を保温する効果がある。さらに、胎児は羊水を嚥下しており、栄養的な側面もある」


「羊水は母体血液からの滲出や羊膜上皮からの分泌によるが、妊娠後期には胎児尿や呼吸様運動の際に分泌される肺胞液など胎児由来成分が増えてくる」


液性は弱アルカリ性



「母体の血液と胎児の血液とは直接混合していない。酸素・栄養分・老廃物などの物質交換は血漿を介して行われている」


「プラセンタルバリア (placental barrier) という。」

このことから胎盤は胎児側の臓器とも言える



受精した卵細胞が一部は胎盤に一部は胎児に分化していく 

発生学的に胎盤と胎児は同一の起源をもつ



胎盤は 胎児細胞の分化や増殖をコントロールするだけでなく
各種臓器や筋肉 血管 骨などの組織・形態を造るよう細胞に指示する

また 肺 肝臓 腎臓 消化管 各種ホルモンの分泌臓器などの機能を代替



羊膜に包まれた形で産まれてくることになる

生まれた子の肺に残った羊水は 血液に吸収されるとか



「羊膜はコラーゲンやラミニン、ニトゲンなどの蛋白質からなる厚い基底膜を持つ」

「出産後の羊膜は排泄物とみなされていたが、近年では細胞の培養基質、また角膜移植に羊膜を使うなどの技術も確立されている」




プラセンタ療法の歴史は紀元前古代ギリシャ時代にさかのぼる 

ヒポクラテスはその薬効を治療に     
秦の始皇帝は不老長寿の薬のひとつとして・・  

書物に登場する漢方薬としては紀元後10世紀の頃
最近では放射線や美容に有効だということで・・・・・・・  



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水に溶けてただよっていた有機物が 薄い膜で外界とのしきりをつくって 

初期の生命となった

この膜に包まれた小さな水溶液が細胞  からだをつくる基本単位



細胞の膜は油(脂質) 水をはじく水中のしきり 

膜に埋め込まれたたんぱく質が内外の橋渡し

隔離しすぎないような・・


油が強固なしきりとなるようなケースも ときにはあるかもしれず 


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なにかが変化していって   どのようにかして 生まれ出でる・・

あるいは ただ変容する




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