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土質や環境を「生かす」
 
2018年2月3日 19時7分の記事


西岡常一(1908〜1995)
『木に学ぶ―法隆寺・薬師寺の美―』1988
『木のいのち木のこころ〈天・地・人〉』2005(聞き書き)


…………………


「堂塔の建立には木を買わず山を買え」
「堂塔の木組みは寸法で組まず、木の癖で組め」
「木の癖組は工人たちの心組み」
宮大工の口伝


木は土質により質が違い
育つ環境により癖がある

同じところで育った木は癖があっても 力は揃っている

伐採されて製材されたものを買うのではなく
自分で山に行って地質を見 環境による木の癖を見抜いて買う

薬師寺金堂の復興に際し 西岡氏は山を買うべく台湾に出向き
樹齢二千年の木が並ぶ山に入り

青々した若葉をつけているものではなく
黄ばんだ渋い葉をつけた枯死寸前と思しきものをえらび
(現地人は驚いた)

(検索すると)
前者は空洞で使いものにならず
後者は心材がしっかりつまっていた

心材が腐って空洞化すると中を養う必要がなくなり
その分 枝葉に養分がゆきわたり
若々しい葉をつけるのだ

木はそれぞれ(右左に)捩れる癖をもち
寸法で組まずに木の癖で組むと左右の捩れがうまく組み合わされ
捩れがなくなり 歪みがこない

法隆寺を検証してみると
飛鳥時代のものとその後の修理のものとで はっきりした違いがあるという創建当時のものは 一本一本の個性に合わせて仕上げられているが
後の時代のものは規格に合わせて同じ寸法で作られているので
見栄えはいいが無理をきたしてしまう


「気に入らんから使わん、というわけにはいかんのです。自分の気にいるものだけで造るんでは、木の癖を見抜いてその癖を生かせという口伝に反しますやろ」
西岡

辞めさせ あるいは 取り除いていたら「いいもんはできんのです」

「素直に、自分の癖を取って、自分で考え、工夫して、努力して初めて身につくんです。苦労して、考え考えしてやっているうちに、ふっと抜けるんですな。そうしてこうやるのかと気がつくんです。こうして覚えたことは決して忘れませんで」
西岡


たとえば
「われわれNGOの運営や活動という現場に引き寄せてみると」

目先の対応や資金調達に追われ
理念やヴィジョンというものが不明確になり

個性を生かすどころか
一人ひとりを疲弊させている現実になっていないか

一人ひとりが本当に造りたいと思わなければできるものではない


開発協力の専門家たちにも、ぜひこのような認識をもっていただきたいと思う。ちなみに、難民キャンプを支援するという場合、予報接種したら乳児の死亡率がどれほど下がるか、とか、どれだけの期間で成果があげられるか、というところばかりに目がいきがちである。もちろん、それは大事なことであるが、では、なぜそういう社会、文化が成り立っているのか、というところまで深く探求する必要がある。
『大法輪』第82巻(平成27年)12号
慈悲のかたち ―仏教ボランティアを通して(その23)
◇塔組は、木の癖組、人の心組み◇/38-43/大菅俊幸


…………………




(個人的) 最近のシーン

組めないこともある
というより・・・・組あがらない

(1.強すぎる依存は 全体の持続を脅かす)

 2.癖の生かし方の 悪用
 3.火をつけるような言動

 4.過度な根回し コントロールしすぎ

(建築途中の)枠組みだけでなく
大切に育ててきた信用 信頼も崩し

台無し



※「悪用」狙いの悪用は論外



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