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“科学リテラシー”
 
2018年10月1日 9時33分の記事

前のページからの続きでもあり
http://blog.kuruten.jp/
ka-on/416027
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牧野淳一郎まきのじゅんいちろう
神戸大学大学院理学研究科惑星学専攻

科学/2018年7月号
3.11以後の科学リテラシー
no.67/0704-0707

0707 (締めくくりの部分)

まとめます。

・内閣府の総合科学技術・イノベーション会議は「統合イノベーション戦略」なるものをまとめつつある。それでは「国立大学への交付金を決める基準になる評価を成果重視に転換」するようである。
・これは,「日本は研究開発の生産性が低く」,その原因は,「国立大でも成果を評価する仕組みが乏しい」ことである,という主張にもとづいている。
・しかし,実際の数値を見ると,政府支出あたりの論文生産性は,米英には劣るもののドイツとはほぼ同等である。一方,高等教育機関向けの公的支出の規模は,日本はOECDやEUの平均の半分以下である。
(0707)

  (その前の部分)

0707
…大学教員としては博士課程学生,すなわち若手の研究者の供給が減るなら論文生産も減るのはあまりに当然のことと思えます…

これに対して,財務省資料では,博士号取得者については民間への就職が進んでいないことが問題,としていますが,研究成果の大半が大学で生産されている,というのが現状であるのに,大学の若手研究者をふやさないなら論文生産が増えるはずはありません。(0707)

(‥続いて)

0707
  日本の行政組織が,データを隠蔽・歪曲したり捏造したりするのは最近とみに日常茶飯事になってきて感覚がマヒしている方も多いと思います。高度プロフェッショナル制度に関わる調査でのデータ捏造,防衛省や財務省での文書の隠蔽・改ざん,と枚挙にいとまがありません。科学技術に関わる「統合イノベーション戦略」もその例外ではなく,実際のデータにまったくもとづかない政策立案がなされています。
  なお,大学の論文生産性が上がっていない要因の大きな部分は財務省,文科省による大学改革である,というのは多くの大学教員の実感でしょう。確かに,財務省のいうように,「国立大学全体」の予算が減っているわけではありませんが,運営交付金は減り,その分が多くの場合は分野の紐がついた研究費などのさまざまな競争的資金に回っています。それが「大学改革」であるというのが政府の論理ですが,これはここまでみてきたように成果につながるという根拠がまったくない政策です。むしろ,研究費を大型プロジェクトに集中し,それ以外の部分を研究者の人数から縮小する,大型プロジェクトも常勤研究者は増えない,という現在の方針では,研究費あたりの生産性はますます下がることになるでしょう。全体として研究者が減ってしまうからです。Lotka の古典的な研究に始まって,過去の科学計量学のあらゆる研究は,生産性の高い研究者だけを増やすことはできない,ということを示してきています。財務省・文科省の「政策」は,根拠なく不可能を可能といっているものにみえます。
(0707)

0707 右下より
岩波科学ライブラリー 236
『被曝評価と科学的方法』牧野淳一郎
“電子書籍版もあります”

KAGAKU/Jul.2018 Vol.88 No.7/0704-0707

(https://www.iwanami.co.jp/
smp/book/b265984.html)


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http://ka-on.hateblo.jp/entry/
2018/09/30/163835
このページとも繋がっている



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