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220兆円の被害となると国が潰れてしまうんではないですか?
[森羅万象]
2019年6月19日 16時38分の記事


『日本をどのような国にするのか』
地球と世界の大問題
丹羽宇一郎    岩波新書    2019/2/21



<日本の現在の立ち位置>
・食料の自給率について。これについては、ごく直近の2017年までの数字が出ています。これによると、カナダが264%、オーストラリアが223%、アメリカが130%、フランスが127%、ドイツが95%、イギリスが63%、イタリアが60%、スイスが50%で日本は39%。この数字は先進国で最低です。

・続いて、日本のエネルギーの自給率は8%(2016年)。92%を海外から化石燃料や資源を買うことによって賄っています。

・日本の国際競争力は137カ国中、9位で、2014年の6位から落ちています。男女格差については、2013年の世界105位から114位と過去最低。

・こういう数字を見ると、日本のメディアはともすると「ニッポン、スゴイ」と叫びがちですが、日本の立ち位置はわれわれ日本国民が思っているよりもずっと低くなっているのではないかという気がしてなりません。日本の力の順位が上がったものがあるかというと、見つけるのが難しい。

・異変が起きているのは世界だけではありません。この地球にも起きています。地球温暖化の影響なのか、2018年は「殺人的な暑さ」が連日続き、想定外の豪雨や台風が甚大な被害をもたらしました。こうした異常気象は人間のみならず、空と海の生態系にも影響を及ぼすでしょう。加えてグローバル化と開発による環境破壊が引き起こす病原体の拡散とその加速は、地球上の生命の脅威となっています。2018年は、さらに北海道でも巨大地震が起こりました。近い将来、南海トラフ地震が発生すると予測されています。

<ココムの再来>
・米中貿易摩擦はさらには一段と厳しい貿易戦争、新冷戦と呼ばれる段階にまでエスカレートしています。

・中国がアメリカを追い越すことは許さない、「中国製造2025」を“つぶせ”というトランプ大統領の考え方がよく現われています。
 ここで思い起こされるのはココム(COCOM、対共産圏輸出統制委員会)です。米中貿易戦争の行きつく先はココムの再来となるのではないか。

・いずれにしても、アメリカは短期的には中国封じ込めに成功しても、長期的に見た場合、今回の措置でどこまで中国の台頭を抑え込めるか疑問です。

<インフレによる世界恐慌の恐怖>
・日本もアメリカとの間で過去に何度も貿易摩擦、通商交渉がありました。

・金融分野を見れば、中国はアメリカに現状では絶対に勝てません。中国はコテンパンにやられるでしょう。いま世界で人民元を欲しいという人はほとんどいません。世界中がドルを欲しがりドルの価値はどんどん上昇しています。これまでのアメリカはドルが強くなりすぎるのは問題があると考えていましたが、トランプ大統領は構わないという考えのようです。ドルがどんどん強くなると、世界的な通貨安が起きてインフレとなり、世界規模の金融恐慌になる可能性があります。
 かつて経済問題で一番怖いのはインフレでした。しばらく世界が怖さを忘れていたインフレが再びやってくるかもしれません。

<中国の現状>
・王岐山は、最近わかったところでは150万人もの金と汚職にまみれた悪質な共産党員を粛清したといわれています。

<共産党優位の政治はいつまで続くか>
・次に、日本の池田勇人元首相が唱えたような、2010〜20年の間に所得を倍増すると国民に約束しました。そしてその公約は達成確実な状況です。「パンはペンよりも強し」で、多くの国民が多少の不満はあっても、習近平万歳と言っているのにはこうした部分も大きい。

・大国たる中国は将来――たぶん各隣接省の貧富の格差が縮小する時代になれば、5〜6の地域連合、各地域代議員数500〜600名くらいに分権化し、集権と分権のバランスを保つ連合国家へと脱皮していかざるを得ないのではないかと、私は考えています。

<中国がアメリカに追いつけない理由>
・いったい、国民の幸せとは何でしょうか。私が考えるのは、国民の「心の自由」ということです。

・いくら政治が安定し、「パンはペンよりも強し」で、国民が食べられるようになったとしても、いつまでも恐怖政治が続くような国では世界の信頼は得られません。現在の中国がどうしてもアメリカに追いつけないもの、それは世界の信頼です。いくら人民元を世界の基軸通貨にしたいと思っても、いつ何時、それまで信じて従っていたこと・ものがひっくり返されるかもしれないような国では世界の信頼は得られません。

<官僚組織・企業経営者の問題点>
<官僚が絶対にやらないこと>
・官僚が絶対にやらないことが二つある。一つは法律違反。もう一つは前例を覆すこと。
 官僚はこの二つは、自分の意思では絶対にやりません。私が中国大使になった時、官僚の先輩から、「法律違反と前例。この二つは、ものすごい壁があるんだ」と言われました。

<定義の曖昧さと日本社会>
・私の経験からいうと、経済界も同じです。「これは経産省の指示に基づいて適正に処理をしております」と言えば、実はきちんと処理していないんだけれど前例に従ってやっていますから問題ありません、という主張になるわけです。

<かえって膨れ上がる役員報酬>
・10人の役員の中で、たたき上げは一人だけで、あとは全員社外役員というような会社をアメリカから来た人が「これは素晴らしい会社だ」と、やたらと持ち上げる。逆に、社外役員が2名しかいない会社は海外からの評価が下がる、株価に影響する、という理由で、社外役員を増やすわけです。そうすると、今度は待ってましたとばかりに、海外のアナリストたちがランクを上げる。それをまた新聞が「半数が、社外役員」「ガバナンスが非常にしっかりしてきた」などと書き立てます。困ったものです。

<ゴーン氏逮捕に思う>
・事件の真相がまだよくわからない現時点で、軽々しくコメントすることは控えたいと思いますが、メディアはこの事件を一過性のスキャンダルと興味本位に取り上げるのではなく、日本と欧米との企業経営のあり方の違い、仕事に対する考え方、文化の違いといったところまで掘り下げたうえで、これからの日本の経営のあるべき姿を議論するきっかけにしてもらいたいと思います。
 たとえば、‘本の経営は一人の経営者の力だけではなく、多くの社員の力の結集であることを根幹におく。経営者はステークホルダーより一定期間、経営の委託を受けたものだということを自覚する。2饉劼龍叛咾鳩弍勅圓諒鷭靴砲弔い討蓮⊆勸の仕事と経営者の仕事、それぞれの価値、貢献度は相対的なものであることを踏まえて報酬のルールを明確にする。1時間当たりの経営者の報酬と社員の平均報酬(諸手当も含めた)を可能な限り公表する、といったことが考えられるでしょう。

・もう一つ、ゴーン氏の場合、20年近く、経営トップの座にいました。事件の真相はともかく、一般論としていえば、長くやればやるほど、権力は腐ります。公私混同しがちになるということも、もちろんありますが、その企業にとって最大の問題は後継者がいなくなってしまうということでしょう。

<地球と世界の大問題を考える――専門家との対話>
<地震予知・対策はどこまで可能か――対談・林春男 著書に『いのちを守る地震防災学』(岩波書店)>
・日本の国土は世界の0.28%ぐらいしかありませんが、地震エネルギーの放出量ということでいうと、10〜20%を占めます。地震大国と言われているゆえんです。

<予知と長期予測>
・(林) 長期予測と言います。予知というのは、2〜3日以内に地震が起こることをいうのだと、日本地震学会で決めています。その意味で地震は、予知できない。科学的には無理です。しかしながら、日本は地震国なので、今までの経験もありますし、科学的知見もあって、同じぐらいの規模のものが、同じ場所で周期的に起こるという規則性がある、ということを踏まえて、長期予測は成り立っています。
 地震調査研究推進本部では、いろいろな情報を集めて、全国を対象に今後30年の長期予測を2年ごとに更新しています。これは、あえてお見せするのが、2010年1月に更新された時の長期予測です。
 この中で30年以内に地震が起こる確率が一番高かった部分は、セグメントと呼びますが、宮城県の沖合です。90〜99%で、これは確実に起こる。それを宮城県沖地震といって、マグニチュード8程度の地震を想定していました。宮城県沖が危ないねと言っていたら、翌年に起きた東日本大震災でが、その北の隣のセグメントも動きましたし、南の隣のセグメントも動いてしまった。結果として、マグニチュード9というものすごく大きな地震になりました。

<南海トラフ地震が起こるとされている理由>
・(林)そして、その支点になる高知市あたりの地盤は逆に沈下する。そのため、高知市の津波被害はすごく大きいと考えられているんです。

・(林)お話ししたように、ここは100年にいっぺんの周期だから、1割ぐらいの誤差があるとしたら10年です。2035プラスマイナス10のところにターゲットをセットしておけばということで、こうした背景で数字が生まれています。
(丹羽)トレランスがあるから、2025年から45年ということですね。

<南海トラフ地震の規模はどれくらいか>
・(林)過去最大規模の地震による被害推定でいくと、2万4000人の犠牲者、81兆円の被害。それが今の最悪の場合の推定になると、犠牲者は32万人で、被害額は220兆円ということになります。
(丹羽)220兆円の被害となると国が潰れてしまうんではないですか?
(林)国家予算が、今、100兆ぐらいですから、厳しいです。
 こういうことが2035年ぐらいに起こるだろうと考えられている。それくらいのことは申し上げられます。
 私が属する防災科学技術研究所では、全国2100カ所に設けた地震・津波・火山の観測点のネットワークを陸海統合で運用しています。

<活断層タイプの地震は予測が難しい>
(林) 海側で起きる地震を海溝型地震と言い、内陸で起きる地震を活断層タイプと言います。阪神淡路、熊本地震は活断層タイプですが、活断層タイプの地震の予測はなかなか難しい。海溝型地震に比べて繰り返しの周期が長く、規則性が見えにくいのです。

・関東平野には4つほど、いわゆる地震の巣(比較的微小地震がたくさん起こる場所)があると言われています。その中で、震源が浅いほうが、当然強い力が伝わります。そこに市街地があると被害が大きくなる。そうやって考えると、東京都の南部の直下のところが一番大きな被害が予想されるということで、都心南部を震源とした被害想定をしています。

<南海トラフ地震の前震>
・(林) 南海トラフ地震については、起きること自体は確実です。なにせ、684年の白鳳地震以来の記録があり、毎世紀起こってきていますから。活断層タイプの首都直下地震とは、まったく違うわけです。

・(林) 南海トラフ地震が起こる前の50年間は、西日本を中心にたくさん内陸地震が起こるといわれています。昭和の南海地震の時(1946年)は陣痛の始まりが、1891年の濃尾地震とされています。それから、1909年に琵琶湖の北のほうで姉川地震が起こり、但馬、北丹後、鳥取と続けて起こっています。その間、広島でも芸予地震が起こって、本番の南海地震が44年、46年に来た。その間に三河地震(1945年)が入って、最後は福井地震(1948年)で終わった。
(丹羽) 福井地震の時、私は小学生でしたが、けっこう大きかったですよ。立っていられなくて、地面にすがりつくと言ってもいいぐらいだったのを憶えています。

<どう対策するか>
・(林)今、与党も野党も含めて、勉強会でいろいろ議論していますが、国会議員の先生方にとっては、防災は票にならないので総じて関心が低いですね。だから、防災族議員というのはいないんですよ。

<時代によって変わる危機管理のイメージ>
・(丹羽) 危機管理センターは何のためにつくったんですか。
(林)おそらく戦争をイメージしていると理解しています。
(丹羽) 戦争用。
(林) はい。かなり地下深くにあり、つくったのは、防衛省系、警察系の人たちなので、情報が洩れることを心配して、インタ―ネットだとか、そういうものは極力排したものになっています。

<西日本豪雨の教訓>
・(林)2018年7月に起きた災害である西日本豪雨ですけれども、私の個人的な評価でいえば、一番落第点を付けられるべきは国だと思っています。
 今回の西日本豪雨の特徴は、史上かつてない降雨量です。全部で11日間降り続きまして、最大で1800ミリメートル降ったのです。
(丹羽)日本の平均降雨量1年分ですね?
(林) 1年分以上です。記録された場所は高知県の馬路村という。

・ここで大事なのは、11府県同時被災ということは、11人の知事が一斉に助けてくれと、国に頼ってくる状況になるわけです。国の状況把握能力、調整能力が問われる事態です。

<防災対策にサイエンスを>
・(林)もっと言えば、日本ほどサイエンスの本質が理解されていない国は少ないです。

<日本の国是を考える>
<なぜ、日本の国是を問題にするか>
・最近、私はあちこちに出向いておりますけれども、このところ大変気になることがあります。一つは、いまの若者の現在の政権、政策に対する支持率の高さです。そして、それとは逆に、高齢者になるほど支持率が非常に低い。これはどうも逆じゃないかと思うわけです。

・株価が上がった、よくなった、と言われる日本経済ですが、足元を見ると必ずしも楽観できない。状況は危ういと言わざるを得ません。日銀やGPIFが巨額の株式の買い入れを進めた結果、いまや公的マネー、つまり政府が20%強の大企業の大株主、筆頭株主に近い存在になってしまっていると言います。またETFの80%は日銀の買い残高と言われています。前代未聞、本当でしょうか。
 国債もそうです。日銀が大量に買い入れてしまったために、マーケットが小さくなってしまった。買う人がいない。買う人がいないということは、いったいどうなるのでしょう。
 政府・日銀がやっていることは、全部、「出口なき戦略」といえます。

・「じゃあ、誰がそのリーダーになればいいんだ、誰もいないじゃないですか」というのが若い人たちから返ってくる答えですが、それについては、そのとおりかもしれません。

・そうすると、国民にとって国是と思われるものは何でしょうか。これはやはり、国民生活の安定でしょう。社会的にも、あるいは政治的にも、国民の生活が今日よりも明日は豊かになる。今日よりも明日のほうが平和で安心できる。こういう社会・国を目指すということだと思います。そして、日本としてはそれ以外に生きる道はないのだということです。

・そういう状況をつくり出していかない限り、いくら美辞麗句を連ねても、実行されそうになければ逆効果というものです。

<自然現象をめぐる問題と経済>
・まず、日本の未来を考える場合に最も大事なことは、「不都合な事実」ともいわれますが、自然現象をめぐる問題です。自然現象を変えることはできないし、非常に難しい。

・北から南まで、日本は地震大国です。大地震が起きれば、株価も不動産価格も、最悪の場合は国を滅ぼすほど(国家予算の2年分以上)のダメージを受けます。あるいは地球の温暖化も着々と進んでいます。

<氷河期の到来(?)温暖化>
・地球温暖化問題に関して、私にはかねてから気になっていたことがありました。私の記憶では1970年代頃は、むしろこれからの地球は寒冷化に向かう、ということが盛んに言われていたからです。

・この点について、私の取材に応じてくださった江守正多・国立環境研究所地球環境研究センター副センタ―長によれば、現在の科学では、次の氷河(氷河期)はあと数万年来ないことがわかっているようです。

<自然環境と安全保障>
・安全保障というと、すぐに軍備のことを連想しがちですが、ここで言っているのは国民生活を含めた安全保障です。国民の生活、将来への安定を保障する政策です。

・インフラの整備も含めて、相当予算を確保してやらなければいけません。たとえば水道やガス、下水道などのライフライン、いまから40〜50年前に、いろいろな町とか市、県のインフラが圧倒的な勢いで日本中で整備されました。それが、いま更新の時期に入っています。何十兆円というお金が要ります。借金を抱えた日本はいま、軍備を大幅に増強していますが、国民の生活の安全、将来の安全のためのインフラの整備は、武力増強以上にこれから計画的に、真剣にやらないとけないことは、これまでの記述でおわかりいただけるだろうと思います。

<世界の人口増加がもたらすインパクト>
・今後ますます地球温暖化が進むとした場合、考えなければいけないのは食料や水をめぐる問題です。

・日本は人口が減少していますが、世界の人口はさらに増えて現在は76億人。どこまでいくのでしょうか。
 国連等の科学者の調査によると100億〜100億人ではないかと言われています。

・また、アジアの人口はまだまだどんどん増えますから、その時には国と国とで食料の奪い合いが起きないとは言えません。こういうリスクがあるのだということを頭に入れておく必要があります。

<水をめぐる問題>
・みなさんに覚えておいて欲しいのは、1キロの牛肉を作るのに、2万700倍の水が要るということです。従って日本は、形は牛肉でも実質、水を輸入していることになります。これを、ヴァーチャルウォーターと呼んでいます。豚肉は、6000倍ぐらいの水が要ります。小麦を作るのには2000倍くらいの水が要ります。輸入食料を水で計測すると1年で琵琶湖の2.5倍の水を消費していることになります。

・世界の農地は、ここ30年間で6〜7%ぐらいしか増えておりません。なぜか。一つには、やはり雨量や地下水といった水の問題があります。

<平和と自由貿易>
・こうした世界情勢の下で日本の国是をどのように考えたらいいか。日本がどうしてもやらなければいけないことは、平和と自由貿易です。

・そのためにも戦争は絶対にしてはいけない、世界の平和を日本は率先して守らなければいけない、それが日本の宿命であり、最大の国是ということになります。

<田中角栄の言葉>
・田中角栄氏が偉いのは、そのことを正しく理解していたことです。彼は「世界の指導者から戦争体験者がいなくなった時が、一番怖いんだ」との言葉を遺しています。

・しかし、本当に戦争を体験した人たちは、そうではありません。戦争のイメージを完全に忘れ去ることは、実際に戦争を体験した人にはできません。「自殺した帰還兵のほうが、戦闘で死んだ米兵より多いというデータもある」

<憲法について>
・「日本も普通の国になって、アメリカと一緒に戦える国にしよう」と言いますが、先ほどから申し上げているように、普通の国になったら、日本の存在意義は小さくなるでしょう。

・しかしながら必要なことは、戦争に近づくな、戦争をやるなということです。その気持ちを持たないと、あっという間に戦争に近づくことになってしまうでしょう。その後ろ盾となっているのが、いまの憲法であることは言うまでもありません。

<アジアと世界の平和のために>
・繰り返しますが、日本の国是は平和と自由貿易です。これなくして、日本は本道を歩むことはできません。

・私は習近平に少なくとも十数回会っていますが、そのたびに彼が言ったことがあります。「日本と中国は、住所変更できません」。

<漁業権と資源の共同開発>
・しかしながら、やはり中国と、漁業権と資源の共同開発の話はきちんと進めておくべきでしょう。この二つの問題については、これまでの日中両首脳の政治声明の中にも触れられています。

<北朝鮮問題のゆくえ>
・日本は現在、北朝鮮にまったくルートがありません。しかし、繰り返し述べてきたように、アジアの平和があって世界の平和があります。

<日本外交の多元連立方程式>
・多元連立方程式と言ったのは、それぞれの方程式を成立させる答えはすべて同じ答えでなければいけないという意味です。そして、そのただ一つの答えというのは、やはり、「自由と平和」ということになるでしょう。

<ジャングルの掟>
・地球温暖化の影響が緩和されることはないと断言する専門家も多くなっています。生命線である食料・水に関して世界各地で問題が起こるようになれば、弱肉強食の「ジャングルの掟」が前面に出てくる可能性があります。



『未来を透視する』
(ジョー・マクモニーグル) FBI超能力捜査官
(ソフトバンク・クリエイティブ)2006/12/21



<気象変動>
・来るべき気象変動により、2008年からこの台風の発生回数は増えていくと私は、予想している。とくに2011年は過去に例を見ない台風ラッシュとなり、大規模な暴風雨が吹き荒れる深刻な年になるとの透視結果が出ている。この台風ラッシュは、2012年にずれこむかもしれないが、可能性は低い。嵐の増加を促す地球の温暖化は、現在も急速に進行中だからである。

・2010年から2014年にかけて、また、2026年から2035年にかけて、平均降雨量は年々560〜710ミリメートルずつ増加する。現在から2010年にかけて、また、2015年から2025年にかけては、380〜530ミリメートルずつ減少する。現在から2010年にかけて、また、2015年から2025年にかけて、平均降雪量は300〜550ミリメートルずつ増加する。



『未来を透視する』   ジョー・マクモニーグル
ソフトバンク・クリエイティブ    2006年12月26日



<日本の自然災害>

<2010年、長野で大きな地震が起きる>
・透視結果を見てもうろたえず、注意程度にとらえてほしい。ただし、最悪の事態に備えておいて、何も起こらないことを願おう。こと天災に関しては、透視は間違っているほうがありがたい。

<今後、日本で発生する大地震>

2007年  高槻市  震度6弱
2008年  伊勢崎市 震度6弱
2010年  長野市  震度7
2012年  伊丹市  震度6弱
2018年  東京都  震度6弱
2020年  市川市  震度6弱
2037年  鈴鹿市  震度7

・噴火や地震にともなって海底では地盤の隆起や沈降が起きる。そして、膨大な量の海水が突然動きだし、衝撃波となって陸地の海外線へと進行する。

・遠洋ではあまり目立つ動きではないが、浅瀬に入ると、衝撃波は巨大な津波となって陸地を襲い、都市部などを徹底的に破壊してしまう(波の高さはときには30メートル以上になることもある)。

・内陸へと押し寄せる力がピークに達すると、今度は海に戻り始め、残された街の残骸を一切合財引きずりこんでいく。警告もなしに、突然襲ってくれば被害はとりわけ甚大となる。

・幸い日本には、優良な早期警戒システムがあるのだが、海底地震が発生して警報が発令されてから、津波が押し寄せる時間は、残念ながらどんどん短くなっている。

<日本を襲う津波>

2008年夏   11メートル
2010年晩夏  13メートル
2018年秋   11メートル
2025年夏   17メートル
2038年初夏  15メートル
2067年夏   21メートル

・日本は津波による大きな被害を受けるだろう(なお、波の高さが10メートル以上に及ぶものだけに限定している)。北海道の北部沿岸の都市部は特に津波に弱い。徳島市、和歌山市、浜松市、鈴鹿市、新潟市、石巻市も同様である。このほかにも津波に無防備な小都市は数多くある。

<土地>
・気象変動とともに、日本の土地問題は悪化しはじめる。沿岸部での海面上昇と、暴風雨の際に発生する大波によって、低地の村落と小都市の生活が脅かされるようになる。堤防や防壁といった手段は効力を発揮しないため、2012年から2015年のあたりまでに多くの人が転居を余儀なくされるだろう。



『日本の未来の大問題』
少子高齢化、ロボット社会は恐れるに足らず
丹羽宇一郎   PHP   2018/1/26



<若手官僚たちの訴え>
・日本はこのままではいけないという危機感は若者にこそあります。
 経済産業省の20〜30代の若い職員が、若者が高齢者を支える現在の社会保障制度の改善を提言した報告書「不安な個人、立ちすくむ国家」が話題になりました。

・日本では高齢者の年金と介護への政府支出がGDPの1割を超える一方で、保育所整備や児童手当などの現役世帯向けはGDPの2%未満、ひとり親家庭の子どもの貧困率は5割を超え、先進国で最悪の水準です。
 報告書は、現役世代向けの支出は高齢者向けの5分の1以下にとどまっており、「既得権や固定観念が改革を阻んでいる」と分析。具体的には、年齢によって一律に年金を支給することをやめ、働く意欲や能力がある高齢者は仕事をして収入を確保すべきだ、としています。

・かつて「自民党をぶっ壊せ」と言い放った首相がいましたが、それにならって威勢よく言挙げするとすれば「日本をぶっ壊せ」。
 毛沢東の言葉を引けば「不破不立」。破壊しなければ、新しいものは立ち上がりません。すなわち「創造的破壊」です。

<社長OBの給料を打ち切り>
・老人退場論を、もう少し具体的に考えていきたいと思います。
 企業を例に挙げれば、65歳を過ぎた役員も一般社員も、いったんそこで「ご破算」にします。とりあえず役職を辞めてもらい、働く場合は、その後は給料なども前歴やそれまでの基準とはまったく関係なく働いてもらうのです。
 社長を経験したことを勘案して、「相談役」などの仕事を与えてはいけません。例外をつくると例外だらけになってしまい、結局、それまでと大同小異となります。
 
・実力勝負のスポーツの世界では常識のことです。それが日本の企業では未だに受け入れられていません。いい加減に時代遅れの人事制度や労働法制を改めない限り、この国は沈没してしまいます。
 実際に「70歳を過ぎたら、もう役員でも面倒は見ません。会社に来ないでください」という会社は増えてきています。

・お金に関わることは、できるだけ透明度を高くして対応する必要があります。もともと社長は現役時代に多額の給料をもらっています。私は現役を退いた社長や一部役員OBたちへの報酬の支払いを75歳で打ち切ることを決め、同時に社有車使用の一括廃止を宣言しました。
 OBたちから猛反発を食らいました。
「報酬を撤廃などされては生活が立ち行かない。これからの人生設計も狂う」
 予想された反応です。「あなたの実働の会社人生はもう終わっているんです」という言葉を呑み込んで、私は懇切丁寧に説明しました。

・何事も無理を押しては成るものも成りません。結局、5年間、撤廃を猶予することで表立った反発は収まりました。しかしOBたちは陰で私を批判していたと聞きました。社会、社員、株主が許せば、終身でもお支払いしたいがやむをえないことでした。
 けれども、しばらくすると、特別顧問をしていた瀬島隆三さんをはじめ先輩諸氏たちは、「社長がそこまでおっしゃるなら私も遠慮します」と自ら辞退されました。
 そすると、伊藤忠にならって他の大企業がOB役員への待遇を次々撤廃し始めました。
 日本の企業のこうした「OB囲い込み」は、国家全体で見ると大きな損失を生み出しています。今でも正しい選択だったと私は思っています。

<世代を飛ばして若い社長をつくれ>
・私が社長に就任したのは58歳。大手商社の社長では歴代で最年少と言われました。社長になった翌年に実施した4千億円の不良資産の処理は「過去最高額の不良資産処理」として話題になりました。確かに誰も手掛けたことがないというのは事実です。

・その際、自分の給料を全額返上することにしたのも、決して得々と自慢するようなことではありません。1630億円の赤字を計上して無配となったうえ、今まで通り給料を得ようとすること自体、あさましいことです。
 私は国内外のあらゆる拠点を巻き込んで、1年ほどかけて改革運動を進めました。

・私は社長就任時の公約通り、3期6年で社長を退きました。後任人事で私が公言していたのは「スキップ・ワン・ジェネレーション」、すなわち一世代若返る人事です。

・会社におけるワン・ジェネレーションは6年です。それでは足らず、さらにワン・ジェネレーション飛ばす。つまり12年ほど年下を選ぶのです。
これからの時代を切り盛りしていくためには、今の経営者とはものの考え方の異なる一世代若い人材を選べということです。

・そうでもしなければ、日本の企業風土の変革など百年河清を俟つに等しいでしょう。実際、欧米の政財界のトップは総じて若い。日本も若返りを図って欧米と対等に戦うべきです。

<人材育成の要は権限委譲>
・「社長は未熟者がやるものだ」と私は唱えてきました。というのも、戯画化して言えば、成熟した者が経営陣を占めれば、社員は未熟者しかいなくなるではないですか。

・経営陣が既得権を握って放さない組織では、優秀な人材は育ちません。人材育成の要は「権限の委譲」です。権限を与えられると、人は張り合いと活力を得ます。権限を移譲された人材が自ら考え、決断してゆくことで能力は磨かれるのです。

<政財界のリーダーは65〜70歳で定年に>
・企業に限りません。政財界の65〜70歳以上のリーダーは全員例外なく、お国のためにその職から退いてもらったらどうでしょうか。つまり、大部分は65歳未満の世代で新しい日本の指導者層、中枢をつくっていくのです。

・ついでに言えば、今のかなりの国会議員の質の劣化は目を覆うべきものがあります。政府の審議会や中国大使を経験してきたので、私は国会議員ともけっこう付き合ってきました。話をするたびに「この人はまともに勉強したことがあるのかな」といぶかしく思うことが少なくありません。
 相次ぐ若手国会議員の不倫騒ぎは言うも愚かですが、議員のレベルが低いのは今に始まったことではありません。「2世議員」「3世議員」についてはさんざん言われてきました。
 ところが、質が劣化しているのは若手議員だけではありません。

・小選挙区になってから、“一か八か議員”が増えているそうです。すなわち社会での落ちこぼれ組が「このままでは浮かび上がれない」と一か八かで選挙に打って出て、風を受けてたまたま当選すれば儲けもの、という不届きな手合いです。これがどうしようもなくレベルが低く、次々にトラブルを起こしています。
 だいたい学校の教師同様、経済人も政治家も雑用に忙殺されて勉強している時間がありません。

・そこで私が提案したいのは、国会議員の試験制度です。
 この社会では幼少時のお受験から大学入学、就職、昇進に至るまで必ず試験があります。医師や弁護士、保育士、はり師、理容師、会社員など多くの資格には試験がついて回ります。車の免許取得にさえ筆記、実技の試験があります。
 それに対して、政治家にはなぜか試験がありません。選挙時の供託金は試験でも何でもありません。閣僚や党幹部にふさわしいかどうか身辺の調査をするいわゆる“身体検査”は単なるスキャンダル回避策です。
 
・知識と教養は違います。試験や面接で教養をどこまで測ることができるかは覚束ないところがありますが、少なくとも“読み・書き・算盤”に加えて、最低限の常識とモラルの有無を見定めることは可能でしょう。

<衆議院は“貴族院”にせよ>
・社会を変革するためには、現在の政治制度、選挙制度も抜本的に変える必要があります。国会一つとっても、参議院の機能不全は誰の目にも明らかでしょう。
 参議院は、多様な意見を国政に反映させるため、衆議院とは異なる角度から審議することで衆議院の多数派による暴走を防ぐ役割を持つとされます。それゆえ、参議院は衆議院をチェックする「良識の府」と呼ばれました。
 ところが、今や衆参の議員や両院の審議結果にそれほどの違いは見いだせず、衆議院が政治過程に及ぼす影響力は極めて限定的です。

・思うに、参議院は現在の定数242人(任期6年)を100人に減らし、年齢は全員65歳以上にしたらどうでしょうか。前述の老人退場論に逆行するようですが、75歳になれば、全員辞めてもらうのです。
 議員資格として年収を1億円以上とすれば、議員報酬に左右されません。ただし議決権はありません。すなわちこれは、参議院をかつての貴族院のような存在に作り替えるという発想です。
 明治憲法下では、上院として貴族院があり、皇族、華族および勅撰議員により構成されていました。いわば金持ちのエリートが衆議院をチェックしていたのです。公選、解散、任期なしで、非民主的存在として戦後、新憲法下で廃止されました。
 私の考える貴族院はもちろん、戦前のそれとは異なります。豊富な知識と経験をもとに物事の理非曲直を明らかにする有識者集団、要するに社会のご意見番です。

<時間をかけて特区で試行>
・これまで述べてきたように、日本を変えるには思い切った政策を断行する必要があります。断行といっても、現実的には入念な準備と試行錯誤の繰り返しとなるでしょう。
 一斉にするわけにもいかず、一律にするわけにもいきません。社会や経済は生き物であり、常に動いています。一律にやれば一律に失敗します。そのリスクはあまりに大きすぎます、今働いているひとたちを突然、退場させるわけにはいきません。

・たとえば、「65歳以上の役職者は全員退く」といった制度を、特定の小さな自治体が実験的に導入してみたらどうでしょうか。

・農家の改革も喫緊の課題です。農業従事者の平均年齢は現在70歳に迫り、年々上昇しています。従業者の減少も歯止めがかかりません。このままでは私たちの暮らしを支える日本の農業は立ち行かなくなります。
 農業従事者もある年齢になれば、やめざるをえなくなります。その代わり、若い世代に向けて、百反(約十ヘクタール)なら百反の農地を貸し出して経営を任せる。そうした方向に農業を変えていってはどうでしょうか。
 アメリカでは一般に見られる制度です。土地を無料で貸し、たとえば収穫の4分の1に当たる代金を土地代の見返りとして地主に支払います。4分の3は借地人の懐に入ります。手元資金は要りません。種苗代から農機具まで生産物を担保に自分で入手します。

<行き惑う定年退職組>
・人々が働かない限り、経済は成長しません。だからこそ、これ以上この会社で十分に働くことはできないと思ったら、自分の意思で辞めるシステムをつくっておくことが肝要となります。そのうえで私たちは自分の老後をどうするか、それぞれ考えておく必要があります。

<考えずにまずやってみる>
・しかし、何事もやってみなければわかりません。「これはできない」「あれは難しい」と文句を言って二の足を踏み、結局何も行動を起こさないのが世の常です。深く考えずに、まず一歩前に踏み出す、やってみる。やってみて初めて欠陥がわかり、改善点もわかります。

<ポジティブ・リストが日本をダメにする>
<組織には命取りの発想法>
・政治も行政も教育も企業経営も技術開発も今、あらゆる局面で日本が行き詰まりに直面しています。

・日本社会が長く停滞している根本的な要因の一つは、日本の組織が「ポジティブ・リスト」の考え方で動いているからです。
 ポジティブ・リストとは、辞書をひもとくと「原則として禁止されている中で、例外として許されるものを列挙した一覧表」とあります。条件を満たさない場合は、全面的に禁止するという考え方であり、そうした姿勢で事態に臨む方法論を指します。
 対する言葉がネガティブ・リストです。これは「原則として自由とする状態で、例外的に禁止・規制するものを列挙した一覧表」です。
 わかりやすく言えば、ポジティブ・リストは「許可したもの以外はすべて禁止」、ネガティブ・リストは「禁止したもの以外はすべて許可」ということです。

・事ほどさようにポジティブ・リストの考え方は、前例がないような変化の激しい現場や状況では、組織にとっては命取りになりかねません。
 政治、行政、企業、マスコミ………あらゆる組織にこのポジティブ・リストの考え方が浸透し、新たなアイデアや技術の生成を阻んでいます。変転目まぐるしいグローバリズムの時代、日本はこのままでは世界に通用しない国になってしまいます。

<急速に失われる科学技術の力>
・実際、それが如実なかたちで表れているのが科学技術の世界です。かつて「科学立国」として産業界を牽引した日本の科学技術の凋落は目に余ります。
 なかんずく今世紀に入ってから、日本のお家芸だった半導体や携帯電話などのエレクトロニクス産業の国際競争力の低下には目を覆うべきものがあります。その生産額は最盛期の2000年から半減し、まさに気息奄々たる状態です。
 このことは、とりもなおさず日本のハイテク企業からイノベーションが起きなくなったことを意味しています。

・「出願人国別特許付与数」は今世紀に入って中国、米国が急上昇のカーブを描いているのに対し、日本は2013年から急降下しています。とりわけデジタル通信やコンピュータテクノロジー、バイオテクノロジーといった最先端に位置する技術の遅れが目立ちます。

・中国が量子コンピュータの開発に成功すれば、ハッキングや暗号解読に世界を制する技術を持つことになるため、アメリカは大いに警戒しています。しかし残念ながら、日本は苦戦を強いられているのが実情です。

・21世紀のサイエンス型産業の頂点に位置する医薬品産業も、日本は2000年初頭に国際競争から脱落してしまいました。

<イノベーションが起きない理由>
・日本の科学技術に、イノベーションが起きないのはなぜでしょうか。アメリカと日本の科学技術の開発を比較した場合、根本的な原因の一つは日本社会に行き渡るポジティブ・リストの発想です。

<研究者に問われる良識と責任>
<好奇心のないところに技術開発はない>
<読書が自由な精神を保障する>
・読書は好奇心を満たし、イマジネーションを涵養する。知識や情報を得るだけではなく、感性や創造力が刺激される。読書をする人としない人の差はそこに出る――。
 さて、読書の話を持ち出したのはほかでもありません。読書が満たしてくれる好奇心の栄養分となるのが、ほかならぬ自由な精神です。そして、人間の自由な精神を保障するのが、ネガティブ・リストなのです。

<信用を落とさなければ何をやってもいい>
・私が1962年に入社した伊藤忠商事は、ネガティブ・リストの会社でした。他の会社に比べると、当時から若手に権限を与えて、どんどん仕事を任せる文化がありました。

・私は部下に対して、総じてネガティブ・リストで臨むようにしました。「国の信用」「会社の信用」「自分の信用」を落とすことだけはするな。それ以外のことは、利益を上げるためなら何をやってもいい。
 商売は世のため、人のためになす。近江商人の言う「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の精神です。それを損なうことさえなければ、思いきり貪欲にビジネスを展開して、稼ぐだけ稼げばいいのです。

<縦割り社会をぶっ壊せ>
<大震災の復興が進まない>
・優れた技術があってもイノベーションが起きないのは、日本社会にはびこるポジティブ・リストの発想です。では、なぜ日本の社会にポジティブ・リストが広がるのでしょうか。
 その最大の元凶が日本の組織を蝕むセクショナリズム、すなわち縄張り主義です。
 縦割り主義は必然的にポジティブ・リストになります。なぜなら「禁止したもの以外はすべて許可」のネガティブ・リストにすれば、お役所の場合は途端に省庁の壁を越えて、予算の奪い合いが生じるからです。
 省庁同士の交流が少ないため、各省庁が似たような分野の仕事をして驚くばかりに無駄が多い。同じような仕事をしているため、ときどきその利害が衝突します。

・電力を例に挙げるなら、原子力発電所は経済産業省の所管です。ところが、水力発電所となると、ダムや水源が問題となるため国土交通省や環境省が関わってきます。それぞれがポジティブ・リストで自分の所管のことしか考えずに進めるため、「地下水の話はうちではありません」「うちは水質の保全が対象です」などとセクションごとに許認可対象や権限が異なってきます。
 私が調べたところ、水に関する部署は経産省、環境省、農水省などと6つか7つありました。水全体を扱っている部署がなく、そのため各省の予算規模が小さく、大きな事業ができません。これでは今後、いっそう深刻になる水不足問題に対応できません。

・被災地の復興がなかなか進まないのは、復興庁の予算も権限も限られ、機能不全となっている点に大きな要因があるのです。
 お互いに交流がないため、他の省庁が何をしているのか十分わかりません。国としての方針を決めないので、勝手に各省庁がやっています。このため省庁の調整役を担っている復興庁も機能不全となっているわけです。税の無駄遣いに国民もメディアも無関心。これで国が良くなり、被害者が救われることはありえないでしょう。

<組織は巨大化するほど血流が滞る>
・民主主義が厄介なのは、重要な情報の流通・交換に時間がかかるということです。組織が巨大化し、複雑化するほど、立案から決定までに時間がかかります。
 だから社会がめまぐるしく変化する時代ほど民主主義が機能しづらくなります。現代社会のさまざまな問題の根底には、そうした社会システム上の問題が横たわっていると言えるでしょう。
 組織が大きくなるにしたがって、次第に縦割りが横行してきます。これはある意味で、組織システムの必然です。

・日本のイノベーションを阻害している最大の要因の一つが、この縦割りの組織形態なのです。

<東芝不正会計事件を生んだ温床>
・大企業になればなるほど、あるいは社会が流動的になればなるほど、こうした縦割り組織の問題が深刻になります。もちろん、その弊害をなくすためにさまざまなシステムが導入されてきました。一例を挙げれば「社内カンパニー制」です。

・その一方で、同じ企業に所属しながら、カンパニーごとに「所属意識」が生まれるため、それが「縄張り意識」となってカンパニー間を横断した情報流通や商品開発が生じにくくなります。縦割りを是正すべく導入された社内カンパニーがいわば金属疲労を起こし、再び縦割りが横行するわけです。

・さらに各カンパニーの幹部は、企業の経営陣に明確な成果を求められるため、都合の悪い事実を隠蔽する体質が醸成されてしまいます。
 東芝の不正会計問題では、まさにこの社内カンパニーのデメリットが大きく露見してしまうかたちとなりました。

<伊藤忠の試みたディビジョン・カンパニー>
・1997年に導入したのが、各事業部を外部化して別会社にする「ディビジョン・カンパニー制」です。私が社長に就任する前年、副社長時代のことでした。

・さらに縦割り主義の弊害を防ぐため、総本社を中心にカンパニー間の連携を強化して全社横断的な新事業領域の開拓を図りました。

<現場を知る遊軍役の情報交換>
・ところが、それでも組織の風通しが悪くなります。それにどう対応するか。私はディビジョン・カンパニーごとに、各部署のトップ全員が1週間に少なくとも1回は集まって情報交換するようにしました。政府で言えば閣議に当たる会合です。

・どうするか。情報交換がカンパニー内外で迅速にできるよう、カンパニーごとに、実務をこなしながら自由に動いて幅広い情報を持っている遊軍的な存在を一人か二人専任にしました。

<内閣総理大臣の名前で採用する>
・日本の政治・経済のガバナンスも、民間企業と同じように縦割り主義とポジティブ・リストがネックになっています。これは政府の審議会メンバーや中国大使などに就任し、国の組織を内側から見知った経験からの見解です。
 
<個人の力を集めて全体の力を上げる>
・人・モノ・カネ・情報が国境を越えて動く時代です。カネや情報は自由に動くのに、それに伴って人間が動かなければ、どこかで齟齬が生じます。人もまた、組織の中でフレキシブルに動くようにしなければなりません。

<権限と責任を問わない文化>
・権限と責任は常に裏表の関係にあります。無責任に決められたことをなおざりに放置してしまうことは、日本人の最も悪い習い性、という以上に文化ではないかとさえ思うことがあります。

<21世紀半ばの人口百億人時代>
・国連が2017年6月に発表した「世界人口予測2017年改定版」によると、毎年約8300万人の人口増により、世界人口は2030年までに86億人、2050年に98億人、2100年には112億人に達すると予測しています。21世紀半ば過ぎに世界は人口100億人時代を迎えるわけです。

・現在、世界で約8億人近く、9人に1人が十分な食糧を得られずに栄養不足に陥っています。人口増加に伴って、最低限の生活をしている社会では生存そのものが危機に瀕し、地域内の緊張状態が一挙に高まります。
 画期的な食糧増産の手段が生まれない限り、今後、食糧の争奪戦が生じる恐れがあります。水に関しては、すでに旱魃が発生する世界各地で
“水戦争”が繰り広げられています。

<異文化衝突からイノベーションは生まれる>
・文化の違いに好き嫌いはあっても、それは「良し悪し」や「正しい、正しくない」ではありません。ただ、環境や風土、歴史、伝統によって「異なる」ということだけです。
 中国の地方のトイレでは、入り口に向かって放尿をしていました。背中を向けていたら、後ろから所持品を盗まれたり、危害を加えられたりする危険性があるからです。
 日本人は靴を脱いで家に入ります。欧米人は土足のまま家の中を歩き回ります。日本のような気温と湿度の高い土地で、土足のまま部屋に上がれば、履物に付着した細菌やウイルスが繁殖して衛生上に問題が生じます。

<移民受け入れの高いハードル>
・これまで述べてきたように、私は日本人が多様な価値観、文化、風習を持った人間と交わっていくべきだと考えます。
 そうした考え方からすれば、移民政策は世界の国々からさまざまな民族を受け入れるわけですから、異分子を日本に注入して社会をシャッフルするというショック療法にも似た方法です。
 しかし、今までの日本を見ている限り、移民政策はそのプラス面よりもマイナス面のほうが多い。移民受け入れは難しい、というのが私の実感です。

<21世紀は心の時代になる>
・私は常々、「21世紀は心の時代になる」と言ってきました。その前提にあるのは、社会のあらゆる領域においてロボット化が進むという事実認識です。

・問題意識は「日本再生の処方箋」という一点において通底しています。



『大直言』
青山繁晴   百田尚樹  新潮社   2017/1/31



<共同通信社というのは左翼思想の非常に強い報道機関です>
・反日とまでは言いませんが、実質そう言われても仕方がないほど、日本の国益などは一切考えずに記事作りをしてきた通信社です。
 知らない人のために書くと、日本の地方新聞のほとんどが、政治や経済の記事は共同通信社の配信したものを載せています。政治的な社説もそうです。多くの地方新聞は共同通信社の書いた左翼的な社説を、そっくりそのまま載せるか、あるいは少し書き直して載せています。それを読む人はそんなことを知りません。「東京の全国紙のことなんか知らんが、おらが地元の新聞社が言っていることだから、本当のことだろう」と無条件に信じ込んでいます。現在、共同通信社の配信記事を載せている地方紙をすべて合わせると、1千万部以上になります。これは朝日新聞の実売部数の倍です。つまり敢えて言えば、日本の世論に最も大きな影響力を持っている「新聞社」は、朝日新聞でも読売新聞でもなく、共同通信社ということになります。

<平和を議論する>
<すでに「第3次世界大戦」と覚悟すべきだ>
(青山)これは一応、ぼくの本来の専門分野の話になるんです。日本で専門家というと学者や評論家のことを指すことが多いんですが、本当は実務者のことです。その実務者の間ではまさしく、百田さんがおっしゃったことに直結するのですが、「今は第3次世界大戦だ」といった議論が普通に行われています。
「第3次世界大戦」なんて言うと、大げさに聞こえるでしょうが、実務者の現実的なレベルではそういう認識がもう共有されている。
 1つは、サイバー空間の戦争。サイバー世界ではすでに世界大戦が起きている。中国はアメリカ人のアメリカ人の若いハッカーを雇って、人民解放軍の中にハッカー部隊を作っています。十代の少年にも巨額の契約金と特権や財産を渡している。そしてアメリカ国防総省のハッキングにすでに成功しています。

・その当時の中国人民解放軍は、アメリカの軍や行政機関のネットに侵入するのが主な狙いだったけれども、そのうちターゲットを企業にも広げてきた。日本でも有名なシリコンバレーに限らず、テキサス州のヒューストンをはじめ次世代の最先端企業に次々ハッキングを仕掛けている。
 サイバー戦争の特徴は充分な防御ができないことです。ファイアウォールを築くと言いますが、現実的には妨げない。だから防ぐかわりに、アメリカ軍の側も徹底的に攻撃するようになったんです。

(青山)自衛隊にもサイバー部隊はありますけれども、この分野においてまで専守防衛だなんて、ありえないことです。サイバー空間において「やられてから初めてやり返せる」なんて意味がありません。だから自衛隊も、本当は攻撃能力を持ったサイバー部隊、あるいは、今よりもはるかに高いレベルのサイバー攻撃部隊を早急に持たないと、日本だけが第3次世界大戦の敗者になってしまいます。
 また、「第3次世界大戦」ということで言えば、パリ無差別テロについて、オランド大統領が事件を「第3次世界大戦だ」といったニュアンスで語ったことがありました。この時、専門家—―実務者のことです—―は誰も大げさだとは思わなかった。

(青山)冷戦が復活したとか、いい加減なことを評論家、学者は言うのですが、全然復活してないんです。冷戦は復活してません。なぜかというと、アメリカがプレイヤーではなくなっているから。
 今起きているのは冷戦、コールドウォーではなく、ホットウォーです。潰したはずのソ連がロシアとしてプーチンの下、蘇ってきて、トルコを最前線とするNATOと戦争に入りかけている状態だと見るべきです。
 こうした状況下にもかかわらず、日本の安全保障の議論はあまりにもレベルが低い。

<「平和の使途」が戦争を起こす>
(百田)日本を利用したい、あるいは、日本を占領したい、あるいは、日本を痛め尽くしたいという国にとっては、日本はものすごく楽な国でしょう。スパイはし放題、あらゆる軍事機密は盗み放題。特定秘密保護法ができたとはいえ、刑はきわめて軽い。しかも軍隊はまったく動けない。仮に、日本の離島がどこか取られたとしても、動けないですよね、まったく。

<「平和を愛する」で思考停止するな>
(百田)よく「日本の平和国家としての評価は高い」というけど、実際はそうでもないんじゃないでしょうか。日本の研究家、日本をすごく研究している学者とかは、たぶん評価していると思うんです。しかし残念ながら、おそらく、国全体として見た場合は、まったく評価されてないと思います。というのは、どこの国もそうですけど、まず、第一に考えるのは自分のところの国益ですから。そうすると、日本の、いわゆる平和主義というのは、逆に、諸外国から見ると、いいように利用されている感じがします。

<政治家を議論する>
<政治家は覚悟を持て>
(青山)「青山さんは本気で拉致被害者を取り戻そうと考えているんですよね。本気でメタンハイグレートを日本の自前資源にしようと考えているんですよね。でも、それを言うだけなんですか。本気でやるんなら、ぼくたちと同じように血を浴びる覚悟でやったらどうですか」
 そんなふうに言われて、ちょっとムカッとしたんですよ。ぼくら民間人だって血を浴びる覚悟で実務を遂行している。リスクだって実際、山のように背負っていますから。
 百田さんが本を出すのだって、リスクを負っているわけでしょう。なのに、何を偉そうに政治家だけが特別であるかのようなことを言っているのかと、思いましたし、そんなふうに言い返しました」

・それからの1週間は本当に苦しい時間でしたよ。絶対に出たくない。おのれを売り込む選挙が嫌だし、出たらどこかから叩かれるのも目に見えていました。実際にすぐに『週刊文春』にまっ赤な嘘記事で攻撃と妨害をうけましたね。
 また、公費で生活の一部でも賄うことにも抵抗がありました。

<国会議員に資格試験を導入せよ>
(百田)わたしはいまの政党でいえば、自民党を支持していますが、ただそれは、他の政党が酷過ぎるから、というところがあります。実際には自民党にも醜い議員はたくさんいるんですよ。国益を考えていないような議員もいます。自分のことしか考えていない。いや、自分のことならまだマシです。中国、韓国の国益を優先しているようなのもいます。売国的な政治家もいます。

・(青山)ぼくは自民党から出馬するといっても、自分の存在意義は自民党の「腐っている」部分を打ち破るところにあると考えていました。だから組織、団体の応援もすべてお断りしたし、安倍総理の応援演説もお断りしました。組織、団体に支えられて当選すればどうしてもその既得権益を守る議員活動に堕してしまう。
 ぼくは、本来、参議院議員はボランティアでやるべきだと考えているんです。現状、歳費などで年間2144万円、それに加えて毎月、文書通信交通滞在費百万円が支払われています。ぼくが議員になって辛い気持ちを感じる理由の一つは、こういうお金を税金から頂いていることです。食うや食わずの方が納めた方々の税金をこういう形で頂くのがとても心苦しい。
 実ところ、全額返上したいと申し出たのですが、それをやると憲法違反ですと総務省に指摘されました。また当選後に寄付すると、まさしく違法な議員の寄付行為です。だから頂いているのですが、本当にこれは心苦しいんです。ぼくが居るあいだに参議院のボランティア化は無理でしょうが、いずれ実現してほしいと思います。

・(百田)調理師には調理師免許があります。弁護士になるには司法試験、医師になるには医師国家試験に受からないといけない。多くの仕事で資格試験があるわけです。医師あたりは人の命を預かる仕事なんだから、厳しい試験があって当然でしょう。
 ところが、国会議員になるには、何の資格も要らない。そのことをあまり不思議に思わない人が多いけれども、国会議員は国の命運を左右する仕事ですよね。当然、国民の命を左右する仕事と言えます。ですから、ある意味で医師や弁護士よりも責任の重い仕事なはずです。
 ところが、現実には、そこらで歌を歌っていたような姉ちゃんや、スポーツしかやってこなかった人がなっている。もちろん、そういう職歴がいかんというんではないですよ。もっとレベルの低い人もいるでしょうから。
 だから、わたしは国会議員になるには、ペーパーテストを課してもいいんじゃないか、と思っているんです。歴史観、国際状況、最低限の法律知識等々。何も上位何人だけを合格にしろと言っているわけじゃない。ある一定の知識を得ている者だけが、国政に出られる権利が与えられる。
 こういうことを言うと、必ず「差別だ」と言う人が出てくる。学歴の低い人に不利じゃないかとか、全部の人を平等に扱えとか、ね。でも、それを言い出したら、医者になるには大学の医学部を出ないといけないのに、それを誰も差別とか言いませんよね。国会議員が無試験というのはおかしいと思う。
(青山)たしかに差別だと言う人もいるかもしれませんが、他の多くの仕事が資格を要求しているんだから、当然ですね。もしも配慮をするのであれば、議員になるための学校があってもいいかもしれません。中学しか出ていなくても知識が足りないのだけれども、国政を目指したい、というような人を養成する機関のようなものをつくればいい。

<二重国籍の政治家は論外だ>
(百田)もう一つ、国会議員の「資格」ということで触れておきたいのは、民進党の代表になった連坊さんの二重国籍問題です。私はもう「政治家の二重国籍は絶対に駄目」だと考えています。
(青山)同感です。

・(青山)敗戦後の日本の特徴として、国会議員の中にも残念ながら国家を否定するような思想の人がいますからね。また、たとえ自民党の議員であっても、国家観も何もないような人もいる。こんなことは他国ではありえません。左右いかなる立場であっても、国家というものを土台として考えない議員がいるなんてのは日本くらいです。

<政治家は一度は民間で働け>
(百田)もう一つ、議員の人に希望したいのは、民間で一度は働いたうえで政治家になってほしい、ということです。これは制度化が困難なのはわかっているんですが。
 税金、仕事、金融の問題等に関して立法するにあたって、民間で働いたことのない人はズレてしまうと思うんです。一般社会のことがわかりませんから。
 その典型が民主党政権のときの公約でした。彼らは随分バカな公約をしましたが、なかでも酷いと思ったのが「高速道路無料化」ですね。そんなことをしたらどうなるか、民間で働いたことのある人ならわかるはずなんです。
 当然、高速を使う車が激増する。渋滞が頻発する。そうなると、日本の物流が一挙に壊滅的なダメージを受けますよ。東京だけで1千万以上、首都圏で3千7百万人もの人がいます。

<そんな想像力すらないのは、民間での経験がない議員が多いことと関係している>
(百田)少し前にパナマ文書が明るみに出て、タックスヘイブンが話題になったことがありましたね。あの時、タックスヘイブンを利用している日本人は少なくて、しかも政治家の名前は出てこなかったけれども、それは別に日本の政治家が清潔だからではありません。タックスヘイブンを使わなくてもいいシステムが日本にあるということです。要は、親の後援団体、政治資金団体を子供が、まったく税金を納めずにそのまま相続できるようになっているから、わざわざタックスヘイブンを利用する必要がないというだけ。このこと自体も大きな問題ですが、結局こういうシステムがあるから、世襲議員が多いのです。
(青山)ちなみにぼくは後援会も作っていませんし、言いましたように組織や団体の支援も一切、受けていませんからご安心ください。
 さきほど参議院議員は本来はボランティアと言いましたが、議員は自分の知識や経験を使って公に奉仕する仕事だ、ということが前提です。他の議員にそうしろと押し付けることはしませんが、ぼくはそうします。ぼくが6年間それを貫いたくらいでは、全体が変わるわけではないでしょうが、そういう議員が増えていって、いつか色々な職業の人が、議員として己の知見を無償で提供するような日本であればいいな、と思います。
 
<地方議員は無給にせよ>
(百田)国会議員も酷いけれども、本当は地方政治家も酷い。やはり家業になっていて、世襲が横行しています。しかも、国会議員よりもはるかに暇で、仕事がない。
 このことを言うと、地方議員出身の国会議員の人は怒るんです。「あんた、どれだけ仕事が多いか知らないだろう」と。
 でも、「嘘つけ」と言いたいですね。そもそも市会議員や県会議員には大した権限はない。条例はつくれますが、それは別に彼らでなくてもいい。市長、県知事でもつくれるから議員である必要はない。
 では、何のためにいるのか。建前としては、首長の暴走を止めるためだ。チェック機関だ、と言っています。しかし、本当にそれをきちんとやっている議会がどれだけあるか。
 そのくせ政務活動費まで含めると、大変な高収入です。たとえば神戸市の議員報酬は政務活動費も含めると約2千万円。大都市はみんなそんなものです。
 それでどれだけ働いているかといえば、議会の会期は年間80日程度。その労働時間だけでいえば、パートタイマーの年収くらいでもいいはずなんですよ。
 実際にヨーロッパでは地方議員はボランティアというのは珍しくありません。ほとんど無報酬でせいぜいわずかな必要経費、月に数万円程度が出るだけです。功成り名を遂げた地元の名士、裕福な人がリタイアしたあとに無償で議員をやることが多いんですね。アメリカはヨーロッパよりも高いのですが、それでも1千万円には満たない。
 ところが日本では小さな町や村の議員ですら、その地方に住んでいる人の平均年収の倍くらいもらっているのがザラです。欧米と比較しても、明らかに日本だけ高すぎる。これはおかしいですよね。
(青山)おかしいです。本来は、少なくとも参院議員は無償にするやり方もあるんじゃないかというのは前にもお話しした通りです。
(百田)それで、その仕事が家業になっていて、何代も続いている。こういうのを誰が直してくれるんやろうか、と本当に歯がゆく思います。
 問題は、彼らの給料を下げるには、彼らの同意が必要だという点です。だから全然改革は進まず、下手をするといまだに上げようとしているところまである。その点、橋下徹前大阪市長や、松井一郎大阪府知事は偉いと思いますよ。自分たちの給料をどんどん下げていったわけですから。

・(百田)いや、他の人は次の選挙のためにお金を集めないといけませんからね。もう1つ、国会議員について不満なのは、国会を休むやつが多いという点です。酷いやつは半分以上休んでいて、3分の1くらいしか出ないといいます。それでも歳費は他の議員と変わらずにもらえる。

・(百田)平気で地元にこもりきりで次の選挙対策ばかりやっている。こんな議員はクビにすべきでしょう。ちなみに一番国会に真面目に出ているのは、わたしの嫌いな共産党です。

・(百田)選挙区ひとつとっても、どういう形が正しいのか難しいですよね。小選挙区制も中選挙区制も一長一短で、それぞれ欠点はある。ただ、わたしは小選挙区制は死に票が多くなる点で問題があると思っています。それと小選挙区制は、何かのブームが起こった時に、極端な結果となってあらわれる。2009年の政権交代がその典型ですね。

<シルバー民主主義に対抗せよ>
(青山)さきほど歳費を頂くことが、しんどい、辛いと言いましたが、議員になってしんどい、辛いことはあって、それは「1票入れたんだから、言うことを聞け」という人がとても多いということです。当選後、大量にメールなどで要望がきます。
 それも政策の提言などならいいんです。政治家にそれを伝えるのは当然でしょう。けれども、個人的なことも多いんですよ。隣の家との境界の問題とか。「青山さんなら偉そうにせず、庶民の気持ちがわかってくれると思って1票を入れました。私は会社でも大変な思いをしており、家に帰れば境界線の問題で苦しんでいます。青山さんであれば高い所からものを言わず、わかってくれると思い………」という調子で、とても丁寧に要望を寄せてくださる。ご期待はありがたいのですが、こうしたものに全部目を通して、それを基に対応していると、ぼくもどんなに無理をしても1日24時間しかないですから、本来の公の仕事ができなくなります。
 お気持ちはすごく伝わります。ただ、有権者の方も政治に対する考え方がすこしズレている場合があるのではないかと感じます。


『世界はこう激変する』 
 2016-17長谷川慶太郎の大局を読む
◎米国利上げで浮かぶ国、沈む国 ◎悪貨(中国元)が世界を脅かす
◎IS不況のヨーロッパ ◎好調な米国、堅調な日本が世界を牽引する
長谷川慶太郎   李白社  2016/2/12



<結局、イランとサウジとは実害のない範囲内での争いに終始するだけである>
・宗教指導者の処刑に対して中東各地でシーア派の人々によるサウジへの抗議デモが巻き起こり、イランの首都テヘランでは抗議デモの民衆の一部が暴徒化してサウジ大使館を襲撃し火炎瓶などを投げ付けた。そのため1月3日にサウジはイランとの外交関係を断絶すると発表、翌4日にはバーレーンとスーダンもイランとの外交関係を断絶すると表明し、UAEも駐イラン大使を召還して外交関係の格下げを決めた。サウジとイランの両国はそれぞれシリアとイエメンで代理戦争を繰り広げている。それが今回の問題で面と向かってぶつかる様相となってきた。両国の外交関係が緊迫化すれば全面的な紛争に発展するとの報道も出始めた。

・中国経済についていえば、きわめて悪くなっているのは確かだ。だが、2014年のドルベースの名目GDPで世界全体に中国の占める割合は13.4%でしかない。たとえ中国経済がゼロになっても世界経済に対する影響は13.4%のショックに留まる。とすれば世界経済も中国経済の崩壊で一時的短期的には沈んでも、それが長期化することはありえず、すぐに再浮上する。
 日本についても中国の隣国だから中国経済が崩壊すれば日本経済に悪影響が及ぶという錯覚を世界の投資家が持っているだけだ。確かにそれで一時的には日本の株価も大きく下がるだろう。しかし日経平均は短期間のうちに必ず元に戻る。中国のパニックで株価が下がれば、むしろ押し目買いのチャンスなのである。

・水爆実験に成功したと称している北朝鮮はもはや断末魔である。崩壊したら北朝鮮難民が韓国へと押し寄せて来るが、そのとき、韓国は日本から援助を受けなければならない。だから最近の慰安婦問題でもわかるように韓国も日本に歩み寄ってきているのだ。北朝鮮の難民問題では日韓両国のほかアメリカをはじめとする国際社会で対応していけば解決の方向に持っていけるだろう。

・回復してきたアメリカ経済が世界経済を力強く引っ張っていくし、日本経済もアベノミクスが第二ステージに入って徐々に勢いをつけてきている。先行きには何も心配はない。

<新三本の矢と1億総活躍社会>
<アジア諸国のなかでさらに高い地位を占めていく日本>
・2016年は中国経済の失速によって東アジアの政治構造と経済活動の基盤が変わる可能性があって、東アジアにとって決定的な年となりうる。
 だが、日本は東アジア周辺諸国で何が起ころうと安泰だ。それは第一に日本が世界で最も多くの余裕資金を保有している国だからである。しかもそれは長期にわたる融資の対象となる資金だから、その下で日本経済にも揺るぎがない。第二には、日本経済が世界で最も高い技術水準を身に付けているということだ。その結果、日本から特許を買わずには世界のどの国も経済活動を満足に行うことができない。第三には、日本の科学の水準が世界的に高いということだ。その証拠に2000年以降ではノーベル賞における自然科学3部門の受賞者は16人(アメリカ籍取得の2人も含む)を数え、これはアメリカに次いで2位である。イギリス、ドイツ、フランスを抜き去っており、今後もこの3ヵ国については日本が追い抜かれるどころか、逆に引き離してしまうだろう。
 以上の3つはいずれも他の東アジア諸国には存在しない大きな財産である。この3つをうまく活用することによって日本経済は東アジアでの政治危機、経済危機の進行と関係のない安定した成長ができる。

・ただし日本は東アジアでの冷たい戦争を遂行するうえでアメリカをサポートし、冷たい戦争に打ち勝つための西側世界の中核でもある。2016年は東アジアでの冷たい戦争が終結するかもしれない。そのときには東アジアの政治情勢、経済情勢は激変を遂げていくだろうが、東アジアで何が起ころうと日本は我関せずの態度を取るべきだ。すなわち東アジアの政治情勢、経済情勢の激変を対岸の火事として静観することが求められる。
 今後、日本は東アジアだけでなく東南アジアや中央アジアにおいても、現在のドイツがヨーロッパで占めている以上の高い地位を占めるようになる。なぜなら今や日本からの資金援助なしには東南アジアや中央アジアのどの国も公共事業投資ができないからだ。

<ハードランディングしかない中国経済>
<ボディーブローのように中国経済を弱らせていく天津での爆発>
・中国経済は悪化の一途をたどると予測される。上海株の乱高下の一つの背景にはまず中国経済全体にわたる金融の拘束、すなわち金詰まりがある。加えてもう一つが中国の北半分の物流が大きく支障をきたしているということだ。
 原因は2015年8月12日深夜に起こった天津市での爆発である。

・こうした状況はいわば徐々に効いてくるボクシングのボディーブローのようになっており、当然ながら中国の経済危機を一段と深刻化させ、金詰まりを一層厳しいものにしていく。天津港を含む浜海新区の復旧が終わらない限り、そのボディーブローは終わらないどころか、どんどんきついものになっていくだろう。
 となるといずれ華北の広範な地域で企業の大量倒産が起こりうる。それは即大量の失業者の量産につながる。2016年はこのような中国の経済危機に端を発した社会不安がどこまで広がるか、言い換えれば、それは習近平政権がどこまで抑えることができるかが問われる年になる。

<ダンピング輸出向け鉄鋼の減産で国有企業のリストラが始まる>
・輸出量が増えるうえに輸出価格は安いというのだから、中国のダンピング輸出に対して反ダンピング課税などの措置を取る国も増えてきているが、各国の鉄鋼メーカーには生産量を落として耐え忍ぶしかないというところも少なくない。生産量を落とすためには操業短縮だけでは不十分なので、高炉の閉鎖や従業員のリストラに追い込まれるところも出ている。                                               
・であれば中国政府としても、いよいよ鉄鋼生産で1億トン分を減らすということだ。それはまた同時に中国の鉄鋼業界で働いている30万人の労働者のうち少なくとも1万人前後のクビが飛ぶということにほかならない。
 1億トン分の鉄鋼生産を減らすというのは、これまで強気だった中国政府も急失速する中国経済の現実に向き合わざるをえなくなったことを示している。日本の経済界の訪中団と李克強首相との会談の模様を見て、中国に進出している日本企業も現地法人の本格的なリストラに乗り出したのだった。

<中高速成長の維持と一人っ子政策の放棄は何をもたらすのか>
・中国もデフレ時代に入っている。もはや安かろう悪かろうの時代は終わったのだ。だから中国でもこれまでのような量的な拡大は不可能であり、また量的な拡大を目的にする経営計画も成功しない。必ず過剰生産が生まれて売れ残りが大量に発生する。しかし少しずつでも良い製品をつくっていきさえすれば必ず生き残る道が開けるから、技術の研究開発が不可欠となる。

・ただし中国のバブルは弾けてしまった。となったからには6.5%以上の中高速成長は無理だ。中国経済についてはもはやハードクラッシュしかない。問題はハードクラッシュの後で中国企業がデフレ時代に対応して生き延びていけるかどうかということなのである。

・人口減少となれば、当然ながら世界の工場としての中国の役割は終了するばかりか、中国の経済成長もおぼつかなくなる。けれども少子高齢化が始まっている中国において、一人っ子政策の撤廃が人口増に結び付くということもない。このまま少子高齢化が続いて中国経済が落ち込んでいくのは避けられないのである。

<不良債権を抱えた国有企業の処理で窮地に立つ習近平政権>
・それで習近平政権は今回の中央経済工作会議の方針でも国有企業の再編ということで御茶を濁している。この再編とは国有企業を合併させるだけのことにすぎない。そういう生ぬるいやり方ではいずれ国有企業がいくつも潰れていくだろう。となるとやはり大量の失業者が発生する。
 ハードランディングでも御茶を濁しても大量の失業者が生まれるということだ。大量の失業者は社会不安を引き起こす。今や習近平政権は国有企業の問題で窮地に立っているのである。

<爆発の可能性が大いにある人民解放軍> 
<南シナ海の人工島領海を自由に航行し始めた米ミサイル駆逐艦>
・したがって中国海軍は最初から米海軍はもとより海上自衛隊とも戦争がする気がないということだ。負けるとはわかっている戦争をする軍人はいない。中国海軍もそういう状態である。

<陸軍中心の軍構成を改めて7軍区を4戦区に統廃合する>
・廃止された3軍区は4戦区のなかに吸収されることになるが、組織改革とともに軍縮も同時に進め、現在の兵力230万人から30万人が削減される予定だ。

<人民解放軍の大規模改革は習近平の危険な賭け>
<この大規模改革は失敗する可能性がきわめて高いのである>
・しかし空軍の力の拡大も陸軍には許せるはずがない。もし陸軍が完全に習近平首席および中国共産党に反旗を翻したらどうなるか。人民解放軍の最も基本的な役割は国内の治安の確立である。中国経済は急速に落ち込んできているから企業のリストラで多くの失業者が生まれて収入のないホームレスも増えていく。ホームレスが増えていくとそれが社会不安につながって国内の各地で激しい暴動が頻発するに違いない。そのとき、中国共産党に背いている陸軍が、お手並み拝見とばかりに何の動きもしなければ国内の治安は回復できないだろう。中華人民共和国も崩壊の淵に立つことになるはずだ。



『自民党ひとり良識派』
村上誠一郎   講談社   2016/6/15
誰よりも自民党を愛するからこそ覚悟の正論!



<日本をおかしくした5つの法律>
・私は最近の自由民主党の方向性を非常に心配しています。
 昔と違ってなぜ自由闊達な議論のできない「不自由民主党」になってしまったのか。

・私の自民党衆議院議員生活30年間、自民党が国会に提出した法案で、私が猛然と反対を表明した6つの法案があります(うち一つは廃案)。

1987 スパイ防止法(廃案)
1993 小選挙区比例代表並立制
2005 郵政改革法案
2013 特定秘密保護法
2014 公務員法改正案
2015 集団的自衛権の行使容認

 これらの6つの法案によって自民党は徐々に変容し、現政権による集団的自衛権の行使容認」という、解釈改憲、立憲主義の否定に至るのです。

<小選挙区制導入で劣化した議員の質>
・国民の支持率が高いあいだは官軍ですから、政権の言いなりになって、ウケのいい政策だけを言っている方が楽ではないでしょうか。自らあれこれと政策を考える必要がない。ただ、党の言うことに、従っていればいい。
 逆に従っていないと、次の選挙では公認はもらえないし、比例代表では、よい名簿順位をもらえなくなります。
 小選挙区比例代表並立制とはそのように政治家が選挙とポストだけを考えてしまうようになる制度なのです。その結果、選挙とポストのすべてが官邸や党幹部次第ということになるのですから、時の権力者の言いなりになってしまう危険性をはらんだ選挙制度だと私は思います。

<言うことを聞けないのなら自民党を辞めろ!>
・「自民党をぶっ壊す」
 というのが、その時のセリフですが、実は特定郵便局というのは、自民党田中派以来の経世会の有力な支持母体です。「自民党の経世会支配をぶっ壊す」というのを感じました。
 ともかく、小泉政権の郵政選挙で「郵政民営化」に反対した自民党の政治家はすべて公認を取り消され、その上に刺客まで送り込まれました。
 郵政民営化反対を言ったら政治家が政治生命を奪われたのです。「俺の言うことを聞けないのなら自民党議員を辞めろ!」と。

<小選挙区比例代表並立制は即刻廃止せよ!>
・小選挙区制はできるだけ早く見直すべきだと思います。
 小選挙区制が政権交代で民主党中心の連立政権をもたらして失敗、さらに解釈改憲を許す遠因となったわけですから。
 衆議院選挙制度の抜本改革を目指す議員連盟は2011年に発足しています。中選挙区制の復活を議論する議連で、選挙制度に欠陥があるというのは、今や自民党、民進党はもちろん、社民党や共産党など各政党すべての共通認識なのです。

・そもそも、私が最初から反対していたように、斡旋利得罪と連座制の強化を行っていれば、選挙制度を中選挙区制から小選挙区制にしなくても、金のかからない選挙ができたのです。

 ちなみに、私が考える選挙制度改革は、150選挙区定数3人は良いとしまして、実現は難しいでしょうが、一人2票制にするのはどうかと考えています。
 義理やしがらみで1票を投じる有権者も多いでしょうが、残った1票は、政党なり政治家の政策に対して投じてもらいたいのです。もちろん、2票とも、継続的に支持している議員に投票しても構いません。
 これによって、個々の政治家の政策の継続性がある程度、担保されますし、人の顔色、雰囲気、風頼みといった、およそ政策とは無関係な事柄が政治活動に悪影響を及ぼすことを排除できるのではないでしょうか。

<派閥崩壊がもたらしたもの>
・中曽根首相から、2回連続の当選の重要性を指導していただいたというわけです。
 さらに、中曽根首相自身が、初当選後からずっと、日本の今なすべき政策は何かを考え続け、これと思う政策や提言には真摯に耳を傾け、重要だと思う政策等はすべて大学ノートに書き留めてきたという話がありました。
 私は中曽根元総理の精神を取り入れ、今も政治活動のため収集した資料や、制作をパワーポイント化して、国政報告、講演の場ではすべてパワーポイントを使って説明することにしています。

<河本派に所属した理由>
・このような環境の中で育った私は、東大に進学したあと、司法試験を目指していました。ある日、農林大臣、郵政大臣、三木内閣の官房長官を歴任した、当時、三木派の重鎮だった井出一太郎先生が私に会いたいと言ってきました。
 井出先生は、私の顔を覗き込むようにしてこう言いました
「君は票が取れそうな顔をしているな」

・「政治家には休みはありません」
 そのときに河本先生からは、座右の銘が“政治家は一本の蝋燭たれ”だということなどを伺いました。蝋燭は、わが身を焦し周囲を明るくするのだ、と話されました。
私は、この先生についていこうという決心をしたのです。

<議論するより携帯で撮影>
・初当選の頃、ある先輩が、
「自民党は1回生でも10回生でも発言は自由であり、皆、黙って聞いている。しかしアナタが発言している間、頭のてっぺんからつま先まで人物鑑定しているんだよ。発言する場合はよく勉強して理論武装を完璧にしておけよ」
 と、忠告してくれたことがありました。
 徐々に、その助言が、先行きの政治活動に大きな影響を及ぼすことになることがわかってきたのです。政策をめぐって意見をするのは自由ですが、しっかりと勉強をしておかなければいけません。逆に何か問われてもきちんと反論や返答ができるようにしておかなければいけないのです。
 しっかりした議論ができて初めて、派閥や党の幹部に認められて大事な仕事を任されるようになっていくのですから、我々が若い頃は、部会や党の税制調査会等が言わば登竜門、大切な真剣勝負の場のひとつでした。

・若手の皆さんが自分のツイッターやブログなどの更新に熱心なようなのです。もちろん政策の議論がないとまでは言いませんが、どちらかというと勉強会や部会に参加したことを、有権者に情報発信することに重きを置いているような気がします。
 せっかくの真剣勝負の場、政治家としての質を高める場が十分に生かされていないのではないでしょうか。

<部会や勉強会の形骸化が、政治の劣化、政治家の劣化につながっているような気がします>
・それもこれも、次の選挙が不安だからだと思います。政治家として、確立した選挙基盤と支持者との信頼関係が構築されていないことに原因があるのではないでしょうか。

・小選挙区制が導入されて、小泉政権以降、派閥が力を失った結果、自民党も野党も政治家の質が落ち、知性や専門性を持つ人物は、だんだん少なくなっているのです。

<自民党が健全だったころ>
・小泉政権以降、現在の安倍政権まで、天下の自民党がこのようなことをしてはならない、総裁辞めなさい、などと言える雰囲気が自民党に残っているでしょうか。
 今は何も言わず、選挙の公認をはずされるような問答無用の状況に追い込まれるのですから。
 若手から、政権幹部まで今はあまり見識が感じられないのです。

<意見が言えない優秀な官僚たち>
・国民の皆さんは誰が政治をやっても変わらないとよく言われますが実は違います。政治や行政が失敗したら取り返しのつかないことが起こるのです。小選挙区制の導入が政治家に人材が集まらなくなった要因ですが、公務員法の改正で官僚にも人材が集まらない危険性を持っているのではないか。非常に憂慮しています。

・公務員法を改正してしまった結果、官僚たちが本音と正論を言いにくくしてしまったのです。公務員法改正は、国民の皆さまには関心が薄いか、あるいは日本の意思決定を遅らせたり、無責任な行政が続くのは官僚制に原因があるから、良いことなのではないかとみる向きも多いでしょう。けれども、実はこの法律によって有能な官僚が意見を言えなくなってしまったのです。

<政権に迎合する官僚ばかりになる>
<遠ざけられた財務省>
・財務省の影響が落ちたのは1998年に発覚した大蔵省接待汚職事件からで、官僚は小狡い輩と国民からみられるようになりました。

<官僚を活用できない>
・公務員法改正は能力本位にするためだと言いますが、政権に異を唱えるような言動をすれば、人事権をいつでも発動できるという脅しが効いています。

<名こそ惜しけれ>
・「名こそ惜しけれ」とは、名を汚すような恥ずかしいことをするなという日本人独自の道徳観だというのです。
 ところが、司馬遼太郎が想像もしなかったような政治家の不祥事が、大臣の収賄報道から若手議員の女性スキャンダルまで、2016年に入って続出しているのが、今の自民党なのです。言語道断です。
 いくら官僚たちが、「清潔」だったとしても、公務員法改正で、彼らに「ニラミ」を利かせやすくなった政治家たちに問題があったとしたら、「この国の将来のかたち」は、いったいどうなってしまうのでしょうか。

<最優先事項は財政再建>
<金融緩和、自国通貨安で繁栄した国はない>
・つまり、アベノミクスはこの3年半の間、ずっと金融緩和と当初の機動的財政出動によって経済を刺激し続けているだけなのです。実体経済は、すなわち賃金上昇と個人消費は、デフレ下の経済状況からなんら変わりがありません。新たな提案もしくは産業による雇用の創出が求められてきましたが、骨太の成長戦略が打ち出されないままですから、アベノミクスは金融緩和に頼っただけの経済政策であったという結論になります。

・2015年4月、安倍首相は「来年の2月までに物価目標2%を達成できないのであれば、アベノミクスは失敗であったと言わざるを得ない」と発言しました。約束した期日はとうに過ぎているのですから、その一点だけを考えても、アベノミクスはうまくいっていないと言わざるを得ません。
 実態経済が伴わず、自国通貨を安くする経済政策で繁栄を築いた国はどこにもないのです。

<子や孫にツケを回してはならない>
・このまま、量的緩和でお金をばら撒いていけば国債の金利の上昇を招き、国債の価値は暴落するかもしれません。国債を保有している個人、銀行、生命保険会社や日銀が大きな損を被り金融資産を失うとともに、悪性のインフレになりかねません。
 そこまでいかなくても、成長戦略の成果がないままお金をばら撒いているので、賃金が上がらないのに物価が上がる傾向が出てきます。

<国民一人当たりの借金額は830万円!?>
<消費税は予定通り10%に>
・では、この経済状況をどのように乗り切ればいいのかと言えば、やはり、財政再建を行うことが日本の経済危機の最善の処方箋なのです。国が安定すれば、経済活動も活発化し、国民は安心して暮らすことができるのです。
 そのためには、予定通り消費税を10%に引き上げ、財政再建路線を明確に打ち出すことで、国民も国際社会も日本に対する信用を取り戻すことができるのです。

<社会保障改革へ>
・私は、消費増税を予定通り10%に引き上げるという主張をしました。私自身の選挙を考えればマイナス材料となるばかりですが、日本のため、国民のため、次の世代のためを思えば、反発されることを承知で消費増税を有権者に説得し続ける覚悟です。選挙のための間違った財政政策、経済政策はやるべきではありません。

<中福祉・中負担>
・社会保障制度についても、現在は高福祉・低負担でありますが、将来、中福祉・中負担への改革を提案したいと思っています。
 自分の受けたサービスに見合う費用は受益者負担として応分に負担しなければならないと思うのです。方策としては、電子レセプト、電子カルテルの活用、末期医療の改革、オーバートリートメント(過剰診療)の解消、初診システムの見直しなどが挙げられます。

<人口問題と移民政策>
・要は、国民はすでに、アベノミクスでは経済再生は一朝一夕には立ち直ることがないとわかってしまったのです。政治に対して国民はまったく期待感が持てないということが、徐々にわかってきているのではないでしょうか。

・これまでの経済統計から、日本の潜在成長率は1%程度しかないことがはっきりしていますので、税収を50兆円とすれば、翌年には5000億円の税収増しか見込めません。これ以外のほとんどは赤字国債に頼っているのが日本の財政実態なのです。1300兆円の借金を返すには直ちに消費税を30%近い高水準にしなければならないという試算を財務省が公表していますが、これほど、財政状況は危険水域に達しているのです。

・一方で、人口は減り続け、生産年齢人口は2010年時点で8000万人と推計されています。2030年には17%前後減り、6700万人と予想されています。人口減少によって十数年後には50兆円の税収も見込めないことになるのです。一刻も早く、財政再建をしなければならないということがご理解いただけると思います。
 そこで、私は、自民党内で移民問題検討会議のメンバーとなり、移民受け入れのルール、有り様を模索しています。

・20年前からヨーロッパ並みの消費税率にしていれば、私たち世代が作った膨大なツケを子や孫に回すことにはならなかったのではないでしょうか。私たち政治家がこうした将来設計を怠り、国民への説明を避けてきたというそしりは甘受しなければならないのです。



『リフレはヤバい』
小幡績   ディスカバー携書   2013/1/31
アベノミクス 円安、インフレで国債暴落から銀行危機、そして日本経済危機へ



<リフレとは、インフレをわざと起こすことである>
・この金融政策を支えているのが、リフレ派と呼ばれるエコノミストや
経済学者であり、その政策をリフレ政策という。
 メディアは、このリフレ政策を中心とする安倍首相の経済政策に関する主張をアベノミクスと呼んではやし立てた。

・なぜ、インフレを意図的に起こすことである「リフレ政策」が悪いのか。日本経済が崩壊する可能性があるからだ。
 確かに日本経済は停滞している。構造的変化も必要だ。しかし、それはリフレでは実現できないし、それどころか、日本経済が破滅してしまう恐れすらある。

・それは、リフレが国債を暴落させるからである。国債が暴落するのは、円安と名目金利上昇となるからだ。国債が暴落すれば、国債を大量に保有している銀行は、経営破綻に追い込まれる。銀行が破綻あるいは、その危機に陥れば、すなわち、銀行危機となる。貸し渋り、貸しはがしとなり、中小企業はひとたまりもない。
 このときに、国債が暴落しているから、政府が銀行に資本注入して救済しようとしても、その資金を調達するために発行する国債を買ってくれる人がいない。それを日銀に引き受けさせようとすれば、それはさらなる国債暴落を招き、銀行の破綻は加速する。
 これこそ、スパイラル的金融危機だ。

・リフレ政策は、インフレをいったん起こしてしまうと、そのインフレが制御不能になってしまうことが問題なのではない。インフレを起こせないのに、インフレを起こそうとすることが問題なのだ。
 インフレが起きないのに、インフレを起こそうとすれば、歪みだけが蓄積する。その歪みが副作用という言葉を超えて、日本経済を危機に追い込むことになる。

<円安戦略はもう古い>
<通貨価値上昇=国富増大>
・経済学的には、通貨は高いほうが基本的にその経済にはプラスなのです。自国の資産はほとんどが自国通貨に連動していますから、国富の増大とは、通貨価値の上昇にほかならないのです。

・このように、自国の国富、とりわけ、土地や企業などのいわば国の経済を動かす「資産」を守るためには、自国の通貨が値下がりすることは、最も避けなければいけないことなのです。

<フローからストックの時代へ>
・しかし、オイルショックを経て、1980年代から世界経済の構造は変わったのです。右上がり成長の時代は終わり、低成長時代に入りました。
 この時代、内需成長の限界から、各国が輸出競争に走ったのかというと、そうではありません。かつて日本は1980年代、米国との貿易摩擦が激しく、また、1985年のプラザ合意以後は急激な円高が進みました。このため、通貨安競争、輸出競争こそが、21世紀の今の日本の戦うツールと戦場だと思っている人が多いのですが、それは現実とはまったく異なります。
 世界の先進国は低成長時代を迎え、低成長、つまり年々の所得の伸びに限度があるのであれば、これまでに蓄積した国富を有効活用しよう、膨らませよう、という時代に入りました。
 つまり、フローからストックの時代に入ったのです。フローとは毎年の所得。フローの積み重ねがストックで、年々のGDPの積み重ねが国富、国の資産になるわけです。

・80年後半の日本の国際的な存在感も、円高、株高、不動産高による急激な資産拡大がもたらしたものであり、貿易黒字というフローではなかったのです。

・したがって、1980年代以降はストックの時代。そのストックの時代には、通貨は高いほうがいい。ストックが、つまり、資産が高く評価されるということですから。

・時代は変わったのです。通貨は安いほうがいいというのは、1970年代までの古い常識なのです。

<円安戦略では、日本は勝てない>
・時代そのものが変わったので、通貨は強いほうがよくなったのですが、日本が変わったことも、日本にとって円が強いほうが国益になる第2の理由です。

・日本はもはや超成熟経済国家です。高齢化ばかりに話題がふられていますが、実は、これまでのノウハウなど蓄積がものすごい。経済にとって大きな財産が蓄積されています。
 同時に、日本文化やライフスタイルが、世界的に貴重で価値あるものだと思われています。
 今や、日本そのものの価値、社会の価値はものすごいものなのです。

・そして、これらの貴重な資産は、経済的には、円またはドルで金銭的に評価されます。ですから、この評価をグローバルには下げることになる通貨安というのは、問題外なのです。
 通貨を安くして韓国と競争するという発想自体が時代遅れであり、おかしいのです。

・そして、韓国のような国は世界中にたくさんあります。それらのすべての国と戦うのは、美学としてはいいかもしれませんが、無理です。本来日本が有利な土俵ではありません。日本のよさが最大限発揮できる、きちんとした利益が出る土俵で戦うべきなのです。

 日本の土俵とは、今から大規模投資をして、コスト競争、品質競争をするような分野、スタイルではなく、ソフトの戦いとなる土俵。つまり、人間のアイデアや文化、ライフスタイルの厚み、歴史、独自性が発揮されるような分野です。そういう分野に力を入れて稼ぐべきなのです。

<大事なことは、通貨安競争をすれば日本は負ける、ということです。>
・日本の場合は違います。下手に通貨を安くしたら、上場企業がドル建てで見たら割安になってしまう。あとから追いかけてくる国、自分たちではとうてい日本が築き上げたノウハウを生み出せない国が、カネでノウハウの詰まった企業を買ったり、優秀な技術者を高い年俸雇ってしまったりするのです。

・ですから、日本は通貨安競争などするべきではない。日本以外の成熟国で通貨安競争をしている国はありません。
 ドイツがユーロ安のおかげで輸出が好調で景気がいい、というのはユーロ圏のなかの一領域の話なので、例外です。日本で言えば、東京だけが好調だというのと同じことです。ユーロ全体では、ユーロの価値を維持することに必死なのです。

<ドル思考で広がるグローバル戦略>
・第3にビジネスモデルが古い、円安志向の理由として、時代認識、日本の世界経済における位置づけの認識、これらが共に古いということを述べてきたのですが、さらに、世界経済で戦う個々の企業レベルでも、ビジネスモデルが古いのです。だから、超大企業のトヨタですら円安を喜んでいるのです。

<グローバル企業とは、ドルで経営戦略を考える企業。そういう企業のことです。>
・米国だけが、世界ではありません。しかし、通貨においては、ユーロの登場により相対化が進んだといってもやはり基軸通貨はドルなのです。とりわけ金融市場においては、すべてはドルです。そうであれば、ドルをどれだけ増やすか。それを軸に据えた企業。それがグローバル企業なのです。

・その場合、円高になると、日本本社のドル価値が上がります。円建ての自社の株式の時価総額が上昇します。これをどう利用するか?
 コストが安いという理由だけで、生産拠点を移すのは、実はよくありません。なぜなら、為替レートは変動するので、一時的なレートの安さでそこを選んでも、高くなってしまう可能性があるからです。

・為替がずっと円高なら、いつでもいい企業を見つけた瞬間に買えます。毎日がバーゲンセール。それも、円という世界に住んでいる自分たちだけへのバーゲンセールなのです。このチャンスを逃してはいけません。

<日本企業の価値の源泉>
・こういう状況においては、逆説的ですが素晴らしいモデルをひとつつくり上げて、それを世界に売り込むというのが、ひとつの道です。

・日本企業が日本企業であり続けるためには、日本という「場」、東京という「場」、あるいは京都という「場」、日本の本社や研究所が立地するその「場」が、何かそこでしか生み得ないものを生み出す「場」でないといけません。

・ドルで戦略を考え、生産拠点、市場をグローバルなポートフォリオと考え、同時に、企業の根源的な価値を生み出す「場」を日本に据え、世界のどの企業とも違う企業であり、世界唯一の製品を生み出し、それを世界市場に打ち出していく。

<クルーグマンは間違っている>
・クルーグマンの理論には、同時にもうひとつ大きな前提があります。それは、消費者は十二分な資産や所得があるということです。

・一般的なインフレーションでは、多くのモノの値段が上がるわけですから、生涯の所得が減るのであれば、今から少しずつ倹約しなければなりません。日本経済の将来は依然として不安で、公的年金の将来の支給額の減少や将来の消費税の増税などを考えると、さらに不安になってきます。
 ですから、現在、デフレに対応して広まっている節約生活が、一時的な負景気対策ではなく、生涯にわたるものになります。日本の消費者の大多数は、倹約家になり、インフレの下で景気はさらに悪化することになるのです。

・駆け込み需要を促すような役割をマイルドなインフレが果たすためには、給料、所得も、インフレに連動して同じ額だけ上がらないといけません。
 同時に、消費者は、十分に所得または資産があって、お金が余っている人でないと、モノの値段が上がってしまう前にあらかじめ買っておこうとは思いませんから、駆け込み需要があるとしても、それは、相当なお金持ちだけの話なのです。

<デフレスパイラルは存在しない>
・一方、デフレスパイラルも話も誤りで、価格だけが勝手に動くと考えているところがおかしいのです。
 もう一度整理すると、デフレスパイラルとは、物価が下がり続け、それにより、企業の売り上げが減り、それに応じて給料が下がり、その結果、人々が消費を減らし、その結果、モノの値段はますます下がり、この悪循環が継続し、経済は縮小し続ける、ということでした。

・物価が下落するには理由が必要です。そして、それは需要不足です。マクロレベルでも、ミクロレベルでもそれは同じです。企業は売れないから、価格を下げる。経済全体で需要が弱いから売れないので、すべての企業は価格を下げる。だから、全体的な価格が下落し始める。
 つまり、物価が下落する結果、景気が悪くなるのではなく、景気が悪いので、需要が弱く、その結果が物価の下落となるのです。
 ですから、デフレスパイラルというのは存在しないのです。

<リフレではなく何をするか?>
・日本経済にとって必要なのは、雇用です。それ以外はありません。なぜなら、人間こそが、経済を動かす力であり、社会を豊かにするものだからです。
 人間は必要とされていないと活力を失います。必要とされることのひとつがお金を得るために働くということです。

・人的資本の蓄積をもたらす雇用。そういう雇用を増やす。これが唯一の日本経済の改善策です。

・人的資本の蓄積をもたらす雇用とは、働くことによって学ぶ機会があり、やりがいを持って働くことができる仕事です。
 その学びとは、仕事上の蓄積もあれば、人間としての成長ということもあります。個人は成長し、充実感を得ることによって幸福を感じ、そして何より、働き手として、価値のある労働力になっていくのです。これで日本経済は成長します。

<人的資本の蓄積は、とりわけ若年層にとって重要です>
・ですから、政策としては若年雇用の確保、そして、その質の向上。これに全力を挙げるべきです。
 この具体策は、また改めて別の機会にしたいと思いますが、ひとつの提案は、学校をつくることです。日本には素晴らしい学校もあり、一方、役に立たないと言われている大学もあります。
 素晴らしい学校のひとつである、高等専門学校、いわゆる高専を拡大、充実させます。

・この高専を、工業以外の分野にも広げ、充実させるのです。
 農業、漁業。これは、2011年の大震災の被災地に建設するのがいいと思います。被災地に必要なのは、人なのです。そして、質の高い仕事、雇用なのです。

・これからは、工業はもちろん、農業、漁業でも、グローバルに活動していく必要があります。そのチャンスがあります。そのために、これまでの高専に加え、大学院を併設します。大学はいりません。

・若年だけではありません。高齢者も人的資本が蓄積できるように、学校をつくります。定年退職後、働く意欲も能力もある人がたくさんいます。しかし、その場面がない人もいます。そこで、もう一度、教育を受けて、これまでの経験に加えて、その時代のニーズに合わせた知識や技術を身につけて新しい仕事をするのです。これまでの経験とシナジー(相乗効果)が生まれるかもしれません。

・中年層も同じです。これからは、海外の工場と低賃金争いをして、従来と同じように比較的単純な作業の雇用まで守ろうとしても無理です。日本人技術者は、プレイヤーではなく、これからはコーチになるのです。プレイングマネージャーでもいいかもしれません。一線で働きつつ、新興国へ赴任、出張して、現地の労働者、スタッフのコーチになるのです。
 そのためには、技術そのもののレベルが高いだけでは駄目で、異文化の労働者、技術者、スタッフをリードするコーチとしての能力と経験が必要になってきます。そういう学校、教育も必要です。

・日本経済は、新しい現在の世界経済構造のなかで、新しい役割を担うのです。その場合もすべては「人」です。その「人」に、新しい構造のなかで、新しい役割を持たせ、新しい働き方をつくる。そのために、政府の政策は動員されるべきなのです。



『円高・デフレが日本を救う』
小幡績  ディスカヴァー携書  2015/1/31



<21世紀最大の失策>
・しかし、やったことは間違っている。現実経済の理解も間違っている。戦術的に見事である以外は、最悪の緩和だった。
 結果も間違い。現実認識も間違い。最悪だ。
中央銀行としては、21世紀最大の失策の一つとも言える。なぜか?

・まず、原油下落という最大の日本経済へのボーナスの効果を減殺してしまうからだ。
日本経済の最大の問題は、円安などによる交易条件の悪化だ。原油高、資源高で、資源輸入大国の日本は、輸入に所得の多くを使ってしまい、他のものへの支出を減らさなければならなくなった。これが今世紀の日本経済の最大の問題だった。交易条件の悪化による経済厚生の低下として経済学の教科書に載っている話そのものだ。

・その結果、他の支出へ回すカネが大幅に減少した。雇用が増え、勤労所得が増えても、資源以外は買えるものが減り、より貧しくなったという生活実感だった。
 この実感は、数字的にも正しく、輸入資源以外への可処分所得が減少したのである。これが実感なき景気回復である。

・影響は原油だけではない。円安が急激に進むことによって、多くの生活必需品、原材料が高騰した。パソコンや電子機器の部品を含めて輸入品はすべてコスト高となった。我々は貧しくなった。

・そして、さらに根本的な誤りがある。テクニカルだが、将来の危険性という意味では最も危険で致命的な誤りがある。
それは、誤った目的変数に向かって戦っていることである。
誤った目的変数とは、期待インフレ率である。期待インフレ率とはコントロールできない。
それをコントロールしようとしている。不可能なことを必死で達成しようとしている。
この結果、政策目的の優先順位まで混乱してしまった。期待インフレ率のために、あえて日本経済を悪くしてしまっている。

・異次元緩和という、長期にはコストとリスクを高める政策をわざわざ拡大して、わざわざ日本の交易条件の悪化を目指している。長期のコストとリスクを拡大することにより、短期的に日本経済を悪くしている。しかも、それをあえて目指している。
 21世紀中央銀行史上最大の誤りだ。

<量的緩和による中央銀行の終焉>
・ここで、量的緩和のリスクについて触れておこう。
 量的緩和とは、現在では、実質的には国債を大量に買い続けることである。これはリスクを伴う。国債市場がバブルになり、金融市場における長期金利、金融市場のすべての価格の基盤となっている価格がバブルとなるのであるから、金融市場が機能不全になる。
 それを承知で、すなわち、バブル崩壊後の金融市場の崩壊のリスクは覚悟のうえで、国債を買い続けている。中央銀行が買い続けている限りバブルは崩壊しないで、そのバブルが維持されている間になんとかしよう、という政策である。

・この最大のリスクは、財政ファイナンスだと見なされることである。それによって、中央銀行に対する信頼性、貨幣に対する信任が失われることである。
 財政ファイナンスとは、政府の赤字を中央銀行が引き受けるということである。実質これが始まっている、という見方もあり、アベノミクスとは異次元の金融緩和に支えられた財政バラマキであるという議論も多い。 

・財政ファイナンスに限らない。貨幣およびその発行体である中央銀行に対する信任が失われるのであれば、その原因は、きっかけは何であれ、中央銀行は危機を迎える。危機と言うよりも終わり、中央銀行の終焉である。
 量的緩和は、あえて、自己の信用を失わせるような手段をとりつつ、信用を維持することを目指すという綱渡りのような、非常に危うい政策なのである。

<米国FEDと日銀の根本的違い>
・実は、国債などを大量に買い入れるという、この「量的緩和」は米国も行ってきた。
しかし、「量的緩和」は前述のようなリスクを伴う危うい政策である。このような危うい政策は、どこかで脱出しないといけない、できれば、勝ち逃げして逃げ切りたい、つまり、景気刺激といういいとこどりをして逃げ切りたい……。

・米国中央銀行FEDは脱出に成功しつつある。出口に向かい始めたのだ。しかし、日本は脱出に失敗するだろう。なぜなら、米国FEDとは根本的に考え方が違うからだ。日銀は、達成できない目標を掲げ、その達成に向けて全力を挙げているからだ。

・なぜ、米国が成功し、日本が失敗するのか?
 米国は、インフレターゲットは手段であり目的ではない、ということをわかっているからだ。
 彼らは、2%のインフレターゲットを掲げながら、インフレ率が2%に達していなくても、出口に向かい始めた。なぜなら、目的は米国経済だからだ。失業率が十分に下がれば、インフレ率がターゲットに達していなくとも、異常事態の金融緩和を解消し、正常化に向かい始めるべきだ、と判断したのだ。米国は手段と目的を取り違えていないのである。

<期待インフレ率を目的とする致命的誤り>
・なぜ「期待インフレ率」を目標とすることが、そこまで致命的に誤っているのか?もう少し詳しく述べておこう。
 第一に致命的なのは、目標を達成する手段を持っていないことである。
 期待インフレ率という目標を達成する手段を中央銀行は持っていない。手段のない目標は達成できるはずがない。だから、これは永遠に達成できない目標であり、たまたま運良く経済インフレ率が2%に来て、そこにたまたまとどまってくれることを祈るしかない。これは祈祷である。祈祷だから、異次元であることは間違いがない。



『「新富裕層」が日本を滅ぼす』
金持が普通に納税すれば、消費税はいらない!
武田知弘 著  森永卓郎 監修  中央公論新社 2014/2/7



<必要なのは経済成長や消費増税ではなく、経済循環を正しくすることなのだ>
・世界の10%以上の資産を持っているのに、たった1億数千万人を満足に生活させられない国・日本、必要なのは経済成長や消費増税ではなく、経済循環を正しくすることなのだ。「富裕層」と「大企業」がため込んで、滞留させている富を引っ張り出し、真に社会に役立てる方策を考える。

<バブル崩壊以降に出現した“新富裕層”とは?>
・今の日本人の多くは、現在の日本経済について大きな誤解をしていると思われる。たとえば、あなたは今の日本経済について、こういうふうに思っていないだろうか?

・バブル崩壊以降、日本経済は低迷し国民はみんなそれぞれに苦しい。

・金持ちや大企業は世界的に見ても高い税負担をしている。日本では、働いて多く稼いでも税金でがっぽり持っていかれる

・その一方で、働かずにのうのうと生活保護を受給している人が増加し、社会保障費が増大し財政を圧迫している

・日本は巨額の財政赤字を抱え、少子高齢化で社会保障費が激増しているので消費税の増税もやむを得ない

・これらのことは、きちんとしたデータに基づいて言われることではなく、経済データをきちんと分析すれば、これとはまったく反対の結果が出てくるのだ。

<消費税ではなく無税国債を>
<日本経済の最大の問題は「金回りの悪さ」>
・「失われた20年」と言われるように、日本の経済社会は、長い間、重い閉塞感に包まれて来た。アベノミクスで若干、景気は上向いたものの、消費税の増税もあり、今後、我々の生活が良くなっていく気配は見えない。
 なぜこれほど日本経済は苦しんでいるのか?
現在の日本経済の最大の問題は「金回りの悪さ」だと言える。

・政府は、財政再建のために消費税の増税にゴーサインを出した。しかし、消費税は「金回り」を悪くする税金なのである。消費税を導入すれば、もともと大きくない内需がさらに冷え込むことになる。また消費税というのは、国全体から広く浅く徴収する税金なのである。

・筆者は、お金の循環を良くして財政を再建するために、ある方法を提案したい。それは、「無税国債」という方法である。

<「無税国債」とは何か?>
・無税国債の狙いは、国民の金融資産1500兆円の中に眠る“埋蔵金”を掘り起こすことにある。

・実は無税国債にはモデルがある。フランス第四共和制下の1952年、時の首相兼蔵相のアントワーヌ・ピネー(1891〜1994年)が発行した相続税非課税国債である。
 フランスは当時、インドシナ戦争で猛烈なインフレが起きて財政が窮乏していたが、時限的に相続税を課税しないピネー国債を出したところ飛ぶように売れ、ただちに財政が健全化して戦費の調達もできた。これをブリタニカ国際大百科事典は「ピネーの奇跡」と書いている。

<莫大な個人金融資産を社会に役立てることができる>
・ただ、この個人金融資産を社会に引っ張り出すのは容易なことではない。個人金融資産は、個人の持ち物である。これを勝手に国が使うことはできない。国が使うためには、合法的にこの資産を引っ張ってこなくてはならない。
 もっとも手っ取り早いのは税金で取ることである。しかし、個人金融資産に税金を課すとなると、非常な困難がある。というのも、金持というのは、税金に関して異常にうるさいからだ。国民の多くは気づいていないが、この20年間、富裕層に対して大掛かりな減税が行われてきた。個人金融資産がこれだけ激増したのも金持ちへの減税が要因の一つである。

<極端な話、無税国債は返さなくていい借金>
・個人金融資産は1500兆円あるのだから、750兆円を無税国債に置き換えるというのは、夢の話ではない。ちょっと頑張れば可能なことなのである。
 750兆円を税金で徴収しようと思えば、大変である。消費税率を10%に上げたとしても、20兆円程度の増収にしかならない。もし消費税によって財政の健全化をしようとすれば、税率15%にしたとしても40年近くもかかるのである。

・またもし税率20%にすれば、日本の国力は相当に疲弊するはずである。消費が激減し、景気も後退するだろう。そうなれば、予定通りの税収は確保できず、さらに税率を上げなくてはならない。日本経済はどうなることか……。
 消費税に頼るよりも、無税国債をつくる方が、どれだけ健全で現実的かということである。

<無税国債は富裕層にもメリットが大きい>
・そして無税国債の販売にも、そう問題はないのである。「マイナス金利の国債?そんな国債を買うわけはないだろう」と思う人もいるだろう。確かに、ただマイナス金利というだけならば、買う人はいない。しかし、この国債には、相続税などの無税という恩恵がついているのだ。
 これは富裕層にとって、かなり大きなメリットと言える。

<実は日本は社会保障“後進国”>
・あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである。
 本来、日本は世界有数の金持ち国なのに、社会のセーフティーネットがお粗末なために、国民は安心して生活ができないのである。
 今の日本人の多くは、「日本は社会保障が充実している」「少なくとも先進国並みの水準にはある」と思っている。
 しかし、これは大きな間違いなのである。日本の社会保障費というのは、先進国の中では非常に低い。先進国ではあり得ないくらいのレベルなのだ。

・そして、この社会保障のレベルの異常な低さが、日本経済に大きな歪みを生じさせているのだ。日本人が感じている閉塞感の最大の要因はこの社会保障の低さにあると言ってもいいのだ。

・日本は、先進国並みの社会保障の構築を全然してきていない。社会保障に関しては圧倒的に“後進国”と言えるのだ。

・また昨今、話題になることが多い生活保護に関しても、日本は先進国で最低レベルなのだ。

・日本では、生活保護の必要がある人でも、なかなか生活保護を受けることができないのだ。

・日本の生活保護では不正受給の問題ばかりが取りあげられるが、生活保護の不正受給件数は全国で2万5355件である。つまり生活保護には不正受給の数百倍の「もらい漏れ」があるのだ。

<なぜ経済大国日本に「ネットカフェ難民」がいるのか?>
・日本では、住宅支援は公営住宅くらいしかなく、その数も全世帯の4%に過ぎない。支出される国の費用は、1500億円前後である。先進諸国の1割程度に過ぎないのだ。しかも、これは昨今、急激に減額されているのである。1500億円というのは、国の歳出の0.2%程度でしかない。
 フランスでは全世帯の23%が国から住宅の補助を受けている。その額は、1兆8000億円である。またイギリスでも全世帯の18%が住宅補助を受けている。その額、2兆6000億円。自己責任の国と言われているアメリカでも、住宅政策に毎年3兆円程度が使われている。
 もし、日本が先進国並みの住宅支援制度をつくっていれば、ホームレスやネットカフェ難民などはいなくなるはずである。

・日本は他の先進国よりも失業率は低い。にもかかわらず、ホームレスが多かったり、自殺率が高かったりするのは、社会保障が圧倒的に不備だからなのだ。日本の自殺率は、リストラが加速した90年代以降に激増しており、明らかに経済要因が大きいのである。

<税金の特別検査チームを!>
・税金の無駄遣いをなくし、必要な支出をきちんと見極める。
 そのためには、予算をチェックするための強力な第三者機関のようなものをつくるべきだろう。
 今の日本の税金の使い道というのは、複雑に絡み合ってわけがわからなくなっている。これだけ税金の無駄遣いが多発しているのは、税金の使途の全貌を把握している人がほとんどいないからである。

<平成の“土光臨調”をつくれ>
・今の行政制度、官僚制度ができて60年以上である。いや、戦前から続いている制度も多いので、100年以上になるかもしれない。
 同じ制度を100年も使っていれば、絶対に矛盾や不合理が生じるはずである。

<先進国として恥ずかしくない社会保障制度を>
・財界も参加した第三者機関により、社会保険料の徴収と分配も合理的に考えることができるはずである。これまで財界は社会保険料を取られるだけの立場だった。そのため、なるべく社会保険料を小さくすることを政府に要求し続けてきた。

・これまで述べてきたように、日本の社会保障制度というのは、先進国とは言えないほどお粗末なものである。
 しかし世界全体から見れば、日本はこれまで十分に稼いできており、社会保障を充実させ、国民全員が不自由なく暮らすくらいの原資は十二分に持っているのである。
 今の日本の問題は、稼いだお金が効果的に使われていないこと、お金が必要なところに行き渡っていないことなのである。

<「高度成長をもう一度」というバカげた幻想>
・バブル崩壊以降、国が企業や富裕層ばかり優遇してきた背景には、「高度成長をもう一度」という幻想があると思われる。

・そういう絶対に不可能なことを夢見て、やたらに大企業や富裕層を優遇し続けてきたのが、バブル崩壊後の日本なのである。

<今の日本に必要なのは「成長」ではなく「循環」>
・極端な話、景気対策などは必要ないのである。

 必要なのは、大企業や富裕層がため込んでいる金を引き出して、金が足りない人のところに分配することだけなのである。

・大企業や富裕層がため込んでいる余剰資金のうち、1%程度を差し出してください、と言っているだけなのである。
たったそれだけのことで、日本全体が救われるのである。

<国際競争力のために本当にすべきこと>
・バブル崩壊後の日本は、「国際競争力」という“錦の御旗”のもとで、企業の業績を最優先事項と捉え、サラリーマンの給料を下げ続け、非正規雇用を激増させてきた。

<無税国債は一つのアイデアに過ぎない>
・何度も言うが、バブル崩壊後、富裕層や大企業は資産を大幅に増やしている。その一方で、サラリーマンの平均収入は10ポイント以上も下がっている。
 国民に広く負担を求める消費税が、いかに不合理なものか。

・もう一度言うが大事なことは、一部に偏在しているお金を社会に循環させることなのである。

<日本の企業はお金をため込み過ぎている>
・この10年くらいの間に大企業はしこたま貯蓄を増やしてきた。「内部留保金」は、現在300兆円に迫っている。

<設備投資には回らない日本企業の内部留保金>
・「バブル崩壊以降の失われた20年」などという言われ方をするが、実は、日本企業はその間しっかり儲けていたのだ。
しかも、それに対して、サラリーマンの給料はこの十数年ずっと下がりっぱなし(一時期若干上がったときもあったが微々たるもの)である。リストラなどで正規雇用は減らし、非正規雇用を漸増させた。

<「日本の法人税は世界的に高い」という大嘘>
・しかし、実は「日本の法人税が世界的に高い」というのは大きな誤解なのである。日本の法人税は、確かに名目上は非常に高い。しかし、法人税にもさまざまな抜け穴があり、実際の税負担は、まったく大したことがないのである。法人税の抜け穴の最たるものは、「研究開発費減税」である。

<バブル崩壊以降、富裕層には大減税が行われてきた!>
・そもそもなぜ億万長者がこれほど増えたのか?
 その理由は、いくつか考えられるがその最たるものは、次の2点である。「相続税の減税」「高額所得者の減税」
 信じがたいかもしれないが、高額所得者は、ピーク時と比べれば40%も減税されてきたのである。

<実は、日本の金持ちは先進国でもっとも税負担率が低い>
<金持ちの税金は抜け穴だらけ>
・前項で紹介した大手オーナー社長のような「配当所得者」に限らず、日本の金持ちの税金は抜け穴だらけなのである。だから、名目上の税率は高いが、実際はアメリカの2分の1しか税金を払っていない、ということになるのだ。

<相続税も大幅に減税された>
・バブル崩壊以降、減税されてきたのは所得税だけではない。相続税もこの20年間に大幅に減税されている。



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■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

・「地震大国、津波大国」ということは、東日本大震災により、国民のほぼ全員の共通認識となりました。地震も、全国的に起こっているようで、首都直下大地震津波、南海トラフ巨大地震津波の懸念の記事は、メディアにも頻繁に出ています。しかし、「豪雨大国」という認識は、まだのようです。地球温暖化による「豪雨」がますますひどくなり、被害も極大化していくというのです。「豪雨」に対する、堤防などの対応は、想定外の豪雨が続くので、「想定外の被害」が続くといわれます。学者によると地球温暖化で極地方の氷が溶けて、その分だけ「豪雨」になるというのです。「豪雨」のシーズンも始まっています。
災害に対しても年金関しても国民の「自助」を強調する方向に向かうのでしょうか。肝心の災害に対する国の補助の抜本的な改正は、国会の不作為でなされていません。災害対策、年金と内政の根本的なことも「劣化」がすすんでいるといわれます。
「日本の国土は世界の0.28%ぐらいしかありませんが、地震エネルギーの放出量ということでいうと、10〜20%を占めます。地震大国と言われているゆえんです。220兆円の被害となると国が潰れてしまうんではないですか?」ということで、私たち一般人は、不安になります。
また世界的な異常気象による世界経済への悪影響は非常に深刻です。

・「2019/6/18の夜、新潟で震度6強、新潟と山形で13人重軽傷」とのニュース。災害対策予算が不足することがあってはならないといわれます。「天災は忘れた頃にやってくる」といわれます。「災害等で困っている人も多くなっているので、税金の無駄遣いをやめて財源を確保すべきだ」といわれます。

・「防災対策」も必ずしも万全でないといわれます。
「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」といわれます。「時期尚早」という言葉が、頻繁に使われ、その都度改革が遅れてきたと指摘されています。前代未聞の元事務次官の事件もありましたが、官僚や政治家の失政やスキャンダル報道は、国民が不安を覚え、国民が恥をかくといわれます。国会議員では法律が作れないと言う矛盾もあり、加えて官僚の政策立案能力、実施能力の劣化がひどくなっているといわれます。「国会議員資格試験を作れ」という有識者も少なくないといわれます。「過密日本の狭い国土が諸悪の根源 である 」という認識で松下幸之助は、国土の創成を主張したといわれます。「男女格差」についても政治の後進性が窺えるといわれます。

・クールジャパンと言われますが、国際比較をすると恥ずかしいことも少なくないそうです。国恥的なことを国際的に発信することはいかがなものかといわれます。「甘い国際感覚と貧弱な語学力で国益を大きく損ねている」といわれます。国際交流も抜本的に見直すべきだといわれます。日本の海外援助も数十年のノウハウがあり、大胆に見直し、リストラすべきだといわれます。「問題のない所はない。改革は恒常的に遅れている」といわれます。制度改革については「抜本的な見直し」が必要という言葉が頻繁に使われています。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。女性の目と外国人の目からの評判・評価を気にしなければいけないといわれます。様々な分野の世界ランキングで日本の地位は低下しています。
色々な面で後進国程度の惨状を呈しているのは誰に責任があったのでしょうか。「失われた20年」の前は「経済一流、政治二流」といわれていましたが、現在は「経済二流、政治三流」といわれます。

・「老後年金は2000万円不足する」という論議も以前から指摘されていたといわれます。「老後2000万円問題」にしても「あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである」という説もあります。社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。社会の分け前の分配、再分配がうまくいっていないといわれます。税金の無駄遣いを禁止して一つでも多くの津波シェルター、地震シェルター、核シェルターを作るべきだと指摘されています。その点については政治家と官僚の認識も自覚もないといわれます。
ベスト&ブライテストしか政府を構成できないはずですが ?!
いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。
「「官僚と政治家、どっちが勝つか」こんな評論も多い。他の先進国から見たら噴飯ものだ」といわれます。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。政治の貧困が子どもの貧困を創っていると指摘されています。
日本経済が振るわなくなっているのは、政治の後進性が原因だといわれます。「政治家は、世論の反発や票離れを恐れるあまり、日本の将来に必要不可欠な社会保障制度改革や年金改革に着手できずにいる」といわれます。困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないそうです。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」といわれます。

・人口減少にともなうシュミュレーションはコンピュータでしかできません。人口減少に伴って「労働革命」「職業革命」が起こってくるといわれます。「これまでの人類の歴史を検証すれば、低賃金でも働いてくれる移民を国外から大量に迎えるのは、もっとも危険な政策」といわれます。
「官庁はわが国最大のシンクタンク」ですので、活発に機能するべきでしょう。そして国民は「最大のシンクタンク」に頼らざるをえないでしょう。無理で実績のない「政治主導」を唱えるだけでなく、「最大のシンクタンク」を十分活用すべきだといわれます。政治家も霞が関も劣化して、国民が被害を受ける「劣化列島」といわれます。「優秀な官僚」という話も神話化しつつあるといわれます。ベスト&ブライテストしか「政府高官」になれないはずですが? しかしながら、メディアの「政府批判」も減少化しつつあるといわれます。

・丹羽宇一郎氏は、いくらかの書籍で「ひどく非難」されているようです。毀誉褒貶相半ばする人がほとんどですが、本で悪く語られている人は、少ないようです。民間人として、確か初めて「中国大使」になったからでしょうか、かなりのバッシングがあったようです。同氏は元商社マンの根っからの「商人」、ビジネスマンということだったといわれます。「商売は世のため、人のためになす。近江商人の言う「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の精神です」とよく言われますが「理想と現実」で、実際社会はうまくいかないようです。
ある著名人にしてもこんな「裏話」「事件」「スキャンダル」があったと指摘する人もよくいます。真偽のほどは分かりませんが、意外な話が多いようです。今の時代、フェイク・ニュースも膨大に増えているのかもしれません。ネット情報によると、私たち一般人は、全部を把握できません。ネット情報では意外な情報が流れています。情報の発信人が膨大だからでしょう。情報爆発の時代ですから、「新聞を全く読まない」「テレビは見ない」「スマートフォンは使わない」というような自分自身の「断捨離」の手法が、それぞれあるようです。大週刊誌に載れば「名誉棄損罪」「業務妨害罪」で争われる事例が増えているようです。「火の無い所に煙は立たない」とか「不徳の致すところ」なのでしょうか。さまざまな争いからトップ経営者になった人物ですから「沈香も焚かず屁もひらず」という特色ではないのでしょう。

・政治の世界では、「さまざまな面で改革が遅れている」と指摘されています。それでは分け前の分配、再分配がうまくいかなくなります。「仕事の対価」としても議員の報酬の妥当性が問題として指摘されています。憲法や国会、地方議会を作ったときの「制度目的」の欠陥が酷くでてきているといわれます。そこで政治の改革がなかなかすすまないといわれます。「政治に関心のないひとはいるが、政治に関係のないひとはいない」そうです。1票の格差が大きいと政権の正統性が疑われるといわれます。「政治家が劣化している時代だ」ともいわれています。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」といわれます。
「数千万円から数億円の政治資金の相続は大きい」と語られています。「政治は税金なり」といわれますが、税制が劣化してきているともいわれます。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」と語られています。

・「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「政務活動費の問題も氷山の一角」と指摘されていましたが、現状の政界では「大胆な身を切る改革」は無理だといわれます。「日本の政治家はアメリカのロビイストのような役割を果たしている」という説もあります。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。例えば、国会が立法府として機能することが決められていますが、国会議員が「法律を作る」ためには、政策秘書が10名程度必要だといわれます。規定されたように立法府の機能が十分に発揮されていないそうです。地方議会も問題を抱えているといわれます。今の時代、国民の血税のタックス・イーターが増殖しているのかもしれません。政治の費用対効果の向上、行政サービスの効率等、問題は山積みといわれます。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。政府にはベスト&ブライテストが集結しているはずですが?!またベスト&ブライテストしか政府を構成できないはずですが?! 地方議員の近未来の姿は欧米のようにボランティア議員の流れだといわれます。とにかく森羅万象の情報が爆発している現代は、私たち一般人には、全貌を把握することはできず、理解不能なことが多いようです。日本の状況のことも理解が十分でないといわれます。

・なお北朝鮮のサイバー攻撃がよく報道されています。「サイバー戦争をみても第3次世界大戦はもう始まっている」という説もあるそうです。

・安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。日銀も金融緩和政策を続けていくようです。しかし、デフレ的な経済状況は変えることができないと語られています。アベノミクスの大幅な金融緩和で、円安になり自動車会社は高収益をえることができました。ところがトランプ大統領の登場で、円高にすすむ可能性が指摘されています。そうなれば、海外投資は、損失を被るといわれます。中国の元安がすすみますと、中国への投資は、大きく失敗するといわれます。海外投資は、為替の変動の問題があり、プロでも非常に難しいといわれます。年金や医療費などの社会保障費が削減され、穴埋めとして消費税を上げる一方、法人税率はずっと引き下げられたままと指摘されています。また公的な年金運用(GPIF)の運用リスクは非常に大きいと指摘されていました。結局、有能なファンドマネジャーを見出すことは困難だと指摘されています。つまり、長谷川慶太郎氏の『大局を読む』という本は、非常に楽観的な見解だと指摘されています。言い換えれば、様々な世界の激変が直撃しようとも、何とか切り抜けていかねばならない、日本はサバイバルしてほしいという氏の楽観的な希望のようです。経済問題は、ノーベル賞受賞者の学者でも取り扱いが非常に難しい問題といわれます。「好調な米国、堅調な日本が世界を牽引する」ことであってもらいたいですが、難問山積みともいわれます。

・「2015年4月、安倍首相は「来年の2月までに物価目標2%を達成できないのであれば、アベノミクスは失敗であったと言わざるを得ない」と発言しました。約束した期日はとうに過ぎているのですから、その一点だけを考えても、アベノミクスはうまくいっていないと言わざるを得ません」ということで、アベノミクスの失敗は明らかなようです。アベノミクスといっても特別に新しいことをやっていたわけではなく、金融を大幅に緩める方向にもっていっただけだという説もあるといわれます。つまり、金融を引き締めるのか、緩めるのかの両方向しか選択はないというのです。消費増税の議論ばかりのようですが、所得税、法人税の累進課税を元に戻せば、改善されるという説もあるといわれます。これで、エコノミストや政策決定担当者も、意見を大きく変える必要がでてくるでしょうか。とくにグローバリゼーションで中国の13億人の経済が不調になり、世界の経済がそれに引っ張られることになります。経済問題は、多くの経済研究所があるので、これからの見解が興味深いものです。大きな組織が劣化している時代です。大企業や政党や官庁組織も時代の流れにのれずに、制度的疲労が顕著になり「劣化」しているのでしょうか。「あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである」といわれます。しかしながら2018年度末、「景気拡大、いざなぎ超え確認、戦後2番目の長さに」ということで、企業業績は好調だといわれました。

・「昔と違って自由闊達な議論のできない「不自由民主党」になってしまった」といわれます。「小選挙区制導入で劣化した議員の質」といわれ、ベテラン議員の辛辣な指摘があります。「小選挙区比例代表並立制は即刻廃止せよ!」と著者(村上誠一郎氏)は主張しています。これからの政策についても多くの議論があるといわれます。移民の問題についても、世界中に失業者があふれています。移民を認めなくても、近未来には日本に「職」を求めて外国人労働者が1000万程度棲むだろうという説もあります。「移民の問題も移民に土地を与えることができないので受け入れられない」といわれます。米国の1100万人から1400万人の不法移民が大きな問題となっているように、難民や移民、失業者の問題は世界的な大問題といわれます。欧米各国は、移民を入れ過ぎてトラブルを抱えているといわれます。大規模なイベントで経済効果を狙うことも、費用対効果の効率が悪くなりつつあるといわれます。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの費用対効果、経済効果の試算も、建設費、維持費の増大なので、低くなり不確かになりつつあるといわれます。また、東京オリンピック・パラリンピックの際にサイバー攻撃やテロが懸念されているといわれます。

・有名人の麻薬事件がたびたび報道されていました。私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。「世界中が大失業時代なので、売春と大麻、麻薬商売がはびこる」といわれました。ヨーロッパでは「売春とスパイが最古の職業」と語られています。そして、堕天使は地球の女を狙って降りてくると語られています。堕天使の性的な能力は、異常に高いと語られています。それで、堕天使が太古から売春とスパイと麻薬に関わっているともいわれています。 ちなみに、海外では日本人観光客を狙う犯罪集団だらけともいわれます。大麻についても「世界で進む大麻合法化」の流れがあるといわれます。「早ければ2,018年9月にも、カナダ人は大麻の合法的購入と使用が可能になる」と指摘されています。

・アベノミクスについても立場の違いにより評価が分かれます。「アベノミクスにより日本経済は活性化した」という説と「アベノミクスの失敗により、格差が拡大し、個人消費が伸びず消費税の増税延期を余儀なくさせられた」という説です。アベノミクスも官庁エコノミストが主導したと思われます。いわゆるリフレ派の理論を導入したといわれます。しかし、この本の著者はリフレ派の政策を批判しアベノミクスに否定的です。「円安誘導政策は間違っている」と主張しています。しかし、アベノミクスに替わる代案を打つことは難しいようです。典型的な古い経済理論では、変化している日本経済再生は無理なのでしょうか。アベノミクスが機能しなくなっているのは、「新しい経済状況」に「古い考えの政策」で対抗したからかもしれません。異次元の金融緩和と財政投融資、構造改革など打つべき手は打たれていますが、次は官庁エコノミストの知恵の出しどころのようです。「はたしてアベノミクスを継続すべきかどうか。それが問題だ」というところでしょうか。「成長戦略がうまくいっていない」と指摘されています。

・いわゆる2013年のアベノミクスによる金融緩和で円安誘導政策をとりましたが、2019年で6年も経過して、世界経済の変調もあり、アベノミクスを否定する識者の論調も多くなったようです。原油価格が半分になり、2%のインフレターゲットを達成できなくなりました。本の題名のように『円高・デフレが日本を救う』ということで、政策を逆にして、「円高誘導政策」に方向を変えていくべきなのでしょうか。アベノミクスも「出口戦略」が不透明で明らかになっていません。今後の政府の経済政策が注目されますが、有識者の間では以前から「日銀の政策の誤り」が指摘されてきました。また失政が、残念ながら増えているそうです。国家経営の実務に精通したテクノクラートのドリームチームの「国家改造計画」が求められています。イギリスのEU離脱問題が懸念されました。今後どのような結果になるのか、想定が難しいといわれます。この問題が為替や株式市場にどの程度のインパクトを与えるのか不明です。英国の金融システムが困難に直面するといわれました。

・社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。改革の速度も大変遅いようです。本当に優れた官僚や政治家が登用されてこなかったからでしょうか。社会保障制度も劣化が現れています。先進国としては恥ずかしいという説もあるようです。「あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである」と指摘されています。官僚や為政者の認識も自覚もないといわれます。「財源の裏付けのない政策は実現できない」と言われます。「政治は税金なり」といわれますが。税制の問題点も解決されていないといわれます。遅れた政治では、国民が不安を覚え、国民が恥をかくといわれます。

・中国経済の減速もエコノミストの周知のこととなり、アベノミクスも当初の勢いはなくなり、為替や株式市場も色あせてきたようです。著者は「期待インフレ率を目的とする致命的誤り」を指摘しています。アベノミクスが当初の目的を達成できないことが明らかになった今、アベノミクスへの批判が高まってくるようです。しかし、財政破綻を警戒する極端な議論は、そろそろでてきているようですが少数説のようです。世界経済が連動する時代ですので、円高誘導政策に転換するのか、経済運営の難しさが、一層鮮烈になっていくようです。

・国会の内外とも大騒ぎをして、集団的自衛権の法律も通過しました。が、これで「普通の国」への道が徐々に開かれていくようです。「普通の国」への方向に進みますと、米軍との共同作戦による歩兵の大量出血が強要されることになるでしょうか。海外でのPKO活動でも、自衛隊だけが、死傷者のリスクの多くない他国軍と違った行動規範では、国際的に通用しないともいわれてきました。いわゆる「駆け付け警護」も実際に可能になりました。PKOについても外国軍ではさまざまな問題が起こっているようです。集団的自衛権の議論では、国論が2分されて、違憲訴訟も相次ぐという見方も増えていたようです。この国論を2分した争いは終わったとはいえないようです。

・「日本が存立を脅かされる」事態は、自衛隊の通常兵器では対応できない事態も議論する必要があるようです。現代では歩兵が戦ったり、機甲師団が激突したり、高価な戦闘機が空中戦をしたりする事態ではなく、最初から核ミサイルの投射が問題となる事態のようです。「いつの時代でも歩兵は必要だ」ともいわれますが将来戦の様相は「歩兵の時代ではない」そうです。「次の戦争では必ず新兵器が使われる」といわれます。良識の国会の「ノーシェルター政策」は、「敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から消えていくことになるでしょうか。「核戦争の時代は、国民皆兵的な“ボランティアの民兵”が必要だ」といわれます。

・周辺諸国では「貧者の核兵器」といわれている「生物化学兵器」も熱心に開発しているといわれます。「生物化学兵器」への対応も必要です。核シェルターもない国への都市住民への無差別爆撃、核ミサイルによる直接攻撃の事態も当然、国会で議論されるべきことでしょう。第2次世界大戦でも戦争がはじまると国際法が無視されたことが非常に多かったそうです。もちろん、損害賠償もありません。米国の核ミサイルによる抑止力だけでは、日本は守れないといわれます。周辺諸国が核シェルターと核兵器の開発に熱心な事態は、あまり新聞には載らないようです。「核兵器は使えない兵器」ではないようです。先進国の理性が通じるような後進国の状態ではないといわれます。周辺事態には日本の核装備も議論されるべきことのようです。「核の恫喝を受けないためにも核には核を」という合理的な思考が求められているそうです。核兵器を持たなければ歩兵の出血を強要されるといわれます。「脳天気(ノー天気)な核シェルターもグローバルスタンダードを適用すべきだ」といわれます。核シェアリングも議論されていないようです。

・また公安調査庁の元部長によれば「日本は諜報機関のない世界的にも珍しい国だ」そうです。「諜報機関のない国は拉致事件にも無力だった」といわれます。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、諜報機関の設立運営の財源にあてるべきだ」そうです。また「税金の無駄遣いを止めて、国民の血税を費用対効果を考えて政策財源にあてるべきだ」といわれます。真面目な官僚や政治家が諜報機関の設立におとなしいのは、その理由が私たち一般人には、不思議です。

・国会によって爆撃装置と給油装置を外されてライセンス生産された高価な航空自衛隊のF4ファントム戦闘機は、北朝鮮の拉致事件に何らの抑止力にはなりませんでした。被害者もその家族も高齢化しており、拉致事件はどうなるのでしょうか。この程度の問題に40年以上もかかっているようでは政治家の非力が窺われます。核兵器は1発でも抑止力を持つ兵器だそうです。1発でも自衛隊が核兵器を持っておれば、北朝鮮は拉致事件を起こせなかったともいわれます。高価な抑止力のない通常兵器を少数装備しても、5兆円の限られた防衛予算の費用対効果としては、どうなのでしょうか。巡航ミサイルやバージニア級の攻撃型原子力潜水艦などの高価な抑止力のある通常兵器を少数装備する方向に進むべきだと指摘されています。核シェルターなどの何か必要な防衛論議がタブー化されているようです。良識の国会の「ノーシェルター政策」は、一般国民が恥をかくといわれます。

・アメリカのマクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。そのときには生物化学兵器も使われるという未来透視だそうです。23世紀というそんなに未来のことではなく、数十年以内にいわゆる「第3次世界大戦」が起こるという本や説も増えているようです。米ソの核戦争による第3次世界大戦の本も20世紀にはたくさん出版されましたが、21世紀に入ると書店の店頭から消えていきました。現在では、米中によるサイバー戦争が「すぐそこにある危機だ」そうです。軍事専門家ではないので、私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。スター・ウォーズでも核戦争が頻繁にあったといわれます。「北朝鮮リスク」も、なくなりつつあるのでしょうか。それとも逆に一層増大する懸念もあると語られています。

・amazonの「本」に「サイバー戦争」といれますと64件の書籍がわかります。最近では『サイバーセキュリティ』、『中国の情報化戦争』、『サイバー攻撃 世界の裏側で起きていること』、『サイバー戦争は公開情報のみでここまで戦える』、『サイバー戦争が始まるとあなたの生活はこう変わる』『日本サイバー軍創設提案:すでに日本はサイバー戦争に巻き込まれた』(Kindle Single)があります。「サイバー攻撃 ナウ」というところでしょうか。

・amazonに「アベノミクス」といれますと904件の書籍がわかります。最近ものでは『アベノミクスの成否』、『アベノミクス2020』、『あなたはアベノミクスで幸せになれるか?』、『終活期の安倍政権』『日本の死に至る病:アベノミクスの罪と罰』(倉重篤郎)『アベノミクス崩壊』(牧野富夫)、『日本経済崖っぷち  妄念の中の虚像、アベノミクス』(浜矩子)等で、ネガティブなものが増えてきているようです。アベノミクスの評価も立場の違いで、2つのグループに分かれるようです。官庁エコノミストは、痛烈に批判する人は当然ながら、少ないようです。『「新富裕層」が日本を滅ぼす』という本の著者(武田知弘氏)は、35冊くらいの本を書いているようです。財務省の見解というものは専門家集団ですので、指導力は強いといわれます。「実は日本は社会保障“後進国”」という認識の有識者は多いのでしょうか。その点については政治家と官僚の認識も自覚もないといわれます。

・著者によると消費税という税は不合理な政策だということになります。しかし、「無税国債」の発行に賛成する官庁エコノミストは多くないようです。「無税国債の発行」を主張する新しい首相はでてくるのでしょうか、社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。改革の速度も大変遅いようです。「失われた日本経済の20年」といわれますが、その間の経済政策は効果的ではなかったようです。20年の間に「日本経済の劣化」は相当すすんだようです。世界中で「格差の問題」が議論されています。

・「格差」は、税制で作られたともいわれます。「財源の裏付けのない政策は実現できない」ということで、「限られた予算、限られた処遇、増えない税収、十分でない福祉予算を削る財政赤字」という状況が続きました。財政・社会保障費の抜本改革が不可欠であることは明らかですが、実施は難しいようです。「もともと国家予算の分配の問題になるようで、財源をひねり出すためにも、行政、立法、司法の大胆なリストラ、近代化、効率化が必要」といわれます。身を切る改革もできませんでした。税金の無駄遣いもなくせないようです。税制が劣化しているのかもしれません。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、国民の血税を費用対効果を考えて政策財源にあてるべきだ」そうです。税制そのものが劣化しているともいわれます。

・「日本は先進国だろうか」という声も街中では増えてきているようです。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。スイスではベーシックインカムの実施が国民投票で否定されましたが、大胆な改革が先進諸国で行われているようです。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームによる英知を結集した「国家改造計画」が求められているそうです。元都知事だった舛添氏の公私混同がメディアや議会で批判されました。メディアにも大きく取り上げられていました。あまりにも期待された人だったので、反動も大きかったようです。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。

・困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないといわれます。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」といわれます。

・「政治家が劣化している時代だ」ともいわれています。「日本の政治家はアメリカのロビイストのような役割を果たしている」という説もあります。そこで政治の改革がなかなかすすまないといわれます。また政官財あげた様々な議論や取り組みもされているといわれます。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」ということで、「政治が遅れている。私たち一般人は、政治意識を高めて政治の近代化を急がなければならない」といわれます。金のかかる外交も必要ですが、失政の続く内政を立て直すべきだといわれます。


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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ
日本は津波による大きな被害をうけるだろう
・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・
「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」
「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」
「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」
「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」
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「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」「フリーメーソン結社はこの大地が創出されるよりずっと前から、さまざまな太陽系をめぐって、存在していたのだろうか」
「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」
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