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私は雨の日以外、1日に30分ほど自転車に乗る。徒歩での散歩もいいが、夏の暑い日などは途中でいやになってしまう。そこで自転車を愛用している。自転車は短時間で効果的な運動ができる。
 
2019年6月29日 8時55分の記事


『健康に生きる覚悟』
森村誠一   KADOKAWA/中経出版  2014/3/14



<本書は、引き渡すべき果実の集大成を試みた>
・夏は毎日荒川に通い、水遊びに耽った。上流からさまざまな漂流物が下流へ流れていく。河童少年たちが温泉と呼ぶ河川敷のお湯のように温まった水たまりにつかった。

・そして、高校時代は秩父へ登り、大学へ進学すると、ハイキングクラブ(現在のワンダーフォーゲル部)に入部して、八ヶ岳、日本アルプス、北海道、九州の山々にまで足を延ばしていった。
 百名山は狙わなかったが、いつの間にか三十数座、足跡を延ばしていた。

・当時、海外旅行は夢のまた夢であった。バイトで貯めた金と、ふんだんな時間にものをいわせて、全国を漂白に近い形で旅をしていた。

・夢を追う旅に夢中になって1年留年した。卒業、就職して社会に参加し、いつの間にか齢80を重ねた。
 ふと気がつくと、中、高、大のクラスメート、山仲間、サラリーマン時代の戦友、作家仲間などの人生の友に告別している。
 そして、去っていった友の空洞を埋めるように、新しい友ができている。
 彼らは私に新たな未知数を土産に持参してくる。

<48年の作家生活を支えてきた1日のスケジュール?――午前中>
<心身によいことは、学ぶよりは慣れることである>
・雨の日はやや寝坊するものの、毎日平均して朝7時半から8時には起きる。まず、コップ1杯の水とともにサプリメントを飲む。作家になったころから服用しているロイヤルゼリーと、それからサバのエキス、いわゆるDHAである。

・年齢相応の軽いリウマチがあるので、食後に持病のリウマチの薬を最小限、それと目のためにブルーベリーのエッセンスを飲む。

・風呂上がりには水を飲む。私は脳血栓を防ぐため、こまめに水分補給をしており、寝る前にはコップ1杯の水と少量の牛乳を飲んでいる。

・起きてから寝るまでのあいだに、毎日欠かさずに散歩している。この1日のスケジュールは、作家になったころからあまり変わっていない。

<「雲虎」との邂逅――レストルームでの貴重な時間>
・1日に3回は厄介になるトイレを、私はレストルームと呼んでいる。
 見事な便が出た時には、デジカメに収めることがある。家人に見せようとするといやがられるのだが、私はこれを「雲虎」と名づけ、体調のバロメーターとしている。

<単調になりがちな1日の「切り換え」のタイミング>
・松本清張氏が「作家に必要なことはなんでしょうか?」という質問に対し、「何時間、机にしがみついていられるかだ」と答えていた。質問者は、感性やひらめきや発想、応用力や創作力といった回答を期待していたのだろう。
 しかし私はその答えを聞いた時、「たしかにそうだな」と思った。机と向かい合うというのは、しんどいことなのである。

・私の体質は、気分転換しすぎると元に戻れなくなってしまう。気分転換のために動く、たとえばジョギングやウォーキングなどをすると脳にまわる血が筋肉にまわってしまうし、眠たくなってしまうのである。したがって気分転換の散歩もしすぎないよう、気をつける。

<自分を使って人体実験をし、体に合うものを厳選していく>
・70代までは鮨が好きでよく食べていたが、一度ナマモノにあたってから避けるようになった。いまでは、外出先では火を通したもの以外はほとんど口にしない。

<50年弱で厳選されたサプリメント>
<私が愛飲しているのがロイヤルゼリーとプロポリス>
・散歩に加え、健康によいといわれる食品はなんでもとる。サプリメントはプロポリス、生ロイヤルゼリー、サバのエッセンスであるペプチド、玄米酵素、ブルーベリー、二百種類の野菜を煮詰めた原液、黒酢、コラーゲン、青汁、梅、イチョウのエキス、黒にんにくなどである。
 テレビでさまざまな体操や運動が紹介されるが、やってみても長続きしない。サプリメントと歩くことだけは作家になってから50年弱も続いている。

<「一病息災」だから健康になれる――S状結腸過敏>
・若いころ、「S状結腸が過敏だ」と医者から言われた。S状結腸が刺激されると便意をもよおす。食事したあとにすぐトイレに行くのが理想的なのだが、会社に勤めているとそうもいかない。

・私は俗にいう「鳥腹」である。鳥は体を軽くするため、食べるのとほぼ同時に排泄を行う。だから昼食などを外で食べたとき困ることがある。

・排泄を我慢すると直腸がんのリスクが高まるとも、医者から言われた。「ためないに越したことはないよ」と言われたものの、勤め人では食事するたびにトイレに立つわけにもいかない。
 食事のあと出かけなければならない、という場合に困らぬよう、「あのホテルはどこにトイレがある」「あそこに公衆トイレがある」など、トイレマップをだいたい頭にインプットしておいた。それでもトイレがなさそうな場所に行く時、トイレに行けそうにないときは、食事を抜く。作家の川上宗薫氏も同じで、彼は飛行機などに乗る時は「トイレを失う」と言っていた。

・講演会では主催者が食事を用意してくれるのだが、「食べると話せなくなるので」とお断りしている。

・ただ、トイレが近いという欠点はあるS状結腸過敏だが、体内に腐敗物や毒素がたまらないため消化器系のがんにはなりにくいという長所もある。
 若い私にS状結腸過敏だと教えてくれた医者も、「これはいいことですよ」と言ってくれた。現代的な社会生活には不便だが、体内に排泄物をためないのだから、体そのものにはいいのであろう。

<「一病息災」だから健康になれる――高眼圧>
・60代で眼圧が高めだと診断された。眼科医の検診によると、緑内障を発症する恐れもある。緑内障は現代医学でも進行を食い止めるのが精いっぱいで、完治はできないという。これはかなりの衝撃だった。作家にとって目は命である。
 緑内障を防ぐには、眼圧が高くならぬようにすればよい。眼科医による予防法は目を酷使しない、刺激性の食物は控えるということだった。

・目の酷使は作家の職業病であろう。そこで仕事場の窓と天窓を大きくとり、太陽が出ているあいだは自然光で執筆することにした。

・刺激性の食物に関しては、私はコーヒーが大好きである。日に何杯も飲んでいた。しかしカフェインが眼圧を高めるということで、断腸の思いで1日1、2杯を自分に課した。

<心身のメンテナンスが充実した後半生につながる>
・人はだれでも老化していくが、その大きな原因の一つが老人性うつである。65、6歳からだいたいそれは始まるという。まず、朝がしんどくなる。
 老人性うつの人に話を聞くと、「先を考えると気が滅入ってくる」と言う。このままどのような死を迎えるのか。自分が死んだら女房はどうなる、子や孫はどうなる。自分がかかわっていた生活テリトリーがどうなってしまうのかなどと考えてしまい、滅入ってくるという。それが重症化したものがうつである。
 最近はうつのよい治療薬があるため、薬が合えばいいのだが、そうでないと一種の廃人のようになってしまう。

・そうならないためには、まず起きることである。

・それから、計画を立てることも大切である。つまらない計画でもいい。「図書館で借りた本を読む」「図書館で借りた本を返しに行く」でもいい。家で読むと変化がないので、電車に乗って終点まで何度も往復しながら読書をするのもいい。電車内というのは、意外によい読書空間である。

・日記をつけるのもいいかもしれない。日記をつけることで自分のライフスタイルが記録に残る。

・文章の練習にもなるし、また、人に読ませることを意識してエッセイ風に書いてもいい。ブログなどを始めてみると、どこで誰の目に留まるかわからない。思わぬ反響があると張り合いも出てくる。

<人生の後編に入ってからこそ心身のメンテナンスを怠らない>
・心臓の悪い人は心臓だけが悪いわけではないし、胃の悪い人も胃だけにとどまらない。体のどこかに一箇所に不具合があると、全身に広がっていく。
 それと同じように、心身のメンテナンスも一箇所だけのメンテナンスではない。精神のメンテナンスは気力や体力にも影響してくる。認知症になった人が比較的早めに亡くなってしまうのは、精神の老化が体の老化につながっているからである。体の調子が悪くても気の強い人は長生きをする。
 精神のメンテナンスは体のメンテナンスと表裏一体になっている。

<私が実践している健康法>
・「病気になれる日」を3日つくっておく――時間の予算計画を立てる
・「何もしたくない」ときは何もしなくていい
・「写真俳句」で散歩は充実する
 私の散歩コースはそれぞれ乗り換えも可能であり、バージョン数は多岐にわたる。作家に限らず、会社勤めから解放された人はみな運動不足に陥りやすいので、散歩はおすすめである。
 しかしおそらく、徐々に飽きてくるだろう。私もそうだった。ただ歩くというのは思いのほか単調なのである。そこで散歩の際、俳句を詠むようにした。
 芭蕉には曾良が、私のお供はデジカメと携帯電話、小型のテープレコーダー。俳句が浮かび次第すぐ録音できるようにである。

・この心身共に楽しめる「日課」が、私の健康の支えにもなっている。

・自転車で足腰と反射神経を鍛える
・私は雨の日以外、1日に30分ほど自転車に乗る。徒歩での散歩もいいが、夏の暑い日などは途中でいやになってしまう。そこで自転車を愛用している。自転車は短時間で効果的な運動ができる。

・反射神経のみならず視覚や聴覚、バランス感覚も養えるし、足腰も泳ぎと同じくらい鍛えられる。
 マウンテンバイクやロードバイクではない、いわゆる「ママチャリ」だが、30分もこいでいると心地よい疲労感が得られる。

・水泳は景色のいいところで浮き袋をつけて
 私の水泳は、風景の美しいところでの遠泳である。水温が高く、海水浴など人が多くて風景のバラエティに富んでいるというのが条件となる。熱海が好きなのは、そのような理由による。

・だが80ともなると、足の痙攣や低体温などいろいろ警戒することが出てくる。したがって、泳ぐときは首にぶら下げたひもに浮き袋をつけている。

・市民プールは景色が見えないため、近所にあっても足が遠のく。

・限られた食事回数を楽しむ――「一味一会」の心がけ
 食事には、食べ物そのものを中心にする場合と、人間関係を中心とする「接待、商談、政談、和解、冠婚葬祭など」の二種類がある。

・年寄りは肉を食べないほうがいいという説もあれば、肉を食べる元気があるから若くいられるという説もある。基本的に草食の私でも、肉が食べたいときには肉を食べるし、食べたくなければ食べない。食べたいものを食べる。

・食欲が健康につながる――「書く」ことは「食う」こと
 「証明」時代は、依頼のあった仕事はできるだけ受けるようにしていた。作家はニーズがあるうち、“お座敷”がかかるうちが華。
 若手作家のなかには、仕事を選んで断るタイプもいるという。私はどんな原稿依頼もウェルカムであった。私の年代の作家、昭和ヒトケタからフタケタ初期の作家はほとんどそうであろう。
 だいたい、仕事に対する姿勢が違う。書くためには家族は二の次、家族のことは忘れて原稿を書いていた。

・人生全方向のなかで、「食」が中核にあった。作家になってから「書く」ことは「食う」ことと同じであった。

・生きる張りが病気を遠ざける
 満腹状態でも貪欲に仕事を引き受け、書く。それがまた生きる張りになる。生きる張りがないと病気にもなりやすい。
「このために生きている」という目的がある人間には張りがあるから、致命的でない病気であればその張りで克服できるのである。

・眠くなったらいつでも、数分でも眠る
 昼寝を含めて8時間。夜の7時間睡眠に、午前11時30分ごろからの昼寝が30分〜1時間。普通は、朝起きて夜寝るまで無着陸飛行という人が大半であろう。
 私は日中、眠くなったら20分でも30分でも眠る。眠りたい時にはレストルームの個室に腰掛けて数分でも眠る。

・昔から「親が死んでも食休み」といわれているが、それだけ食後の休息は大事なのである。

・睡眠にはつきもの――夢との付き合い
・眠りの前の私の儀式「コップ一杯の水」
・たっぷりの睡眠時間が活力源になる
・物忘れして当たり前! 気にしなければ思い出す
・私が「これだけはしない」という“禁私”事項
・無理せず、足るを知る――限界効用逓減の法則
・あえて便利な道具を使わない――便奴からの解放
・無理をしない――スケジュールを埋めつくさない
・やることがある朝の目覚めは素晴らしい
・人生の後編をたっぷり楽しむ「ゆったりスケジュール」

<人生の「後編」をどう生きるか>
・自分自身のために忠実に生きる。これが後編のモットーとなる。

<「現役」から「誉生」へ>
<現役時代から定年後に備えて周到に準備している人が多い>
・たとえば、新たな技術の習得、趣味の育成と拡大、副業の本業化、再就職などによる人生の後編の充実化である。本業化というのも現役時代と違い、生活のためではなく、趣味の延長としてという性格が強い。生産性のある趣味で収入を得ることで、より豊かな人生の後編を演出できる。
 趣味の延長とはいえ収入を伴うことは、社会のニーズがあるということだろう。

<独立独歩・自発的な高齢者こそが尊敬される>
・現役を退いても人生の先達として社会や家庭から求められ、尊敬されるためには条件が5つある。
1、 健康である
2、 多少の経済力がある
3、 生産性がある(趣味をもつ)
4、 仲間がいる
5、 おしゃれである

・そのためには、何はともあれ心身共に健康であり続けることである。

<50代のサラリーマン時代から備えに入る>
・いまや老後=余生ではなく、人生の本篇そのものが長くなったといえる。

<「他発的」から「自発的」へ生きるための訓練をする>
<衰えていく体の劣化速度をなるべく抑えることである>
・自由に意思する、自発的に判断する鍛錬をしなければならない。

<シニア年少組からシニア年中組>
・年長組の80代になると、自分は若いつもりでも気力、体力的に劣ってくる。膝が痛い、神経痛が出る、物忘れがひどくなる、集中力が続かない。80代になると、年中組のようにはいかなくなり、常に医者の管理下に入る。

・60代以降で大切なのは出会いである。

<限られた食事回数を楽しむ>
<忘れられない「一味一会」の思い出>
私の人生で忘れられない味、というものがある。
 仕事などで脳が疲れているときはブドウ糖を欲するため、夕飯後にチョコアイスかハーシーのチョコレートを補給するが、ハーシーが好きなのは、12歳の少年だった終戦直後に、アメリカ兵からもらった記憶があるからである。

<睡眠にはつきもの――夢との付き合い>
・夢のなかで思いついた話などはだいたいものにならないが、タイトルは違う。角川春樹氏から『作家の証明書』のような作品をというリクエストをもとに、夢で見たタイトルが『人間の証明』であった。

<眠りの前の私の儀式「コップ1杯の水」>
・ガブ飲みすることはないが、就寝前の「コップの一杯の水」で命拾いをすることがあるという。

<たっぷりの睡眠時間が活力源になる>
・安らかな眠りは、心身の健康があって初めて成り立つ。

<無理せず、足るを知る――限界効用逓減の法則>
・(ビールも)4杯目ともなると、もういらない。これが限界効用で、それ以上飲むと苦痛になってくる。そのチェンジポイント、その限界効用の切り替えポイントを自分の体に刻み込む。そうすれば、無理をすることはない。



『病気の9割は歩くだけで治る!』  
歩行が人生を変える29の理由
長尾和宏   山と渓谷社  2015/11/21



<「9割治るというエビデンス(根拠)を示せ」>
・「9割治るというエビデンス(根拠)を示せ」と言われれば、示すことはできないので、「大げさだ」と言われても仕方がないのですが、歩くということがすっかり忘れられている時代だからこそ、「病気の9割は歩けば治る」というくらいの気持ちで歩いてほしい。そう思って、あえてこのタイトルをつけさせていただきました。

・私は、兵庫県尼崎市でクリニックを営んでいる町医者です。町医者ですから、外来にはいろいろな患者さんが来られます。
 高血圧、糖尿病、高脂血症など生活習慣病の人、胃腸の具合が悪い人、うつ病や不眠症の人、認知症の人、がんの人、膝や腰が痛いという整形外科系の病気の人――。とにかくありとあらゆる病気や、症状でお困りの方がいらっしゃるので、お一人おひとり治療は違いますが、どんな病気であっても、共通してお話しすることがあります。
 それが、今回の「歩く」という話です。

・医療というのは、本来、食事療法、運動療法があって、3番目に薬物療法がくるはずなのに、ここ数十年、薬が一番上になっています。それはいかがなものか---

<歩けば歩くほど、生活習慣病は良くなります>
・歩くことで筋肉や骨が丈夫になれば、年を取ってから膝が痛い、腰が痛いといったことも少なくなります。
 認知症だって、歩くことで防げますし、たとえボケが始まっても歩けば良くなります。2人に1人がかかり、国民病といわれるがんも、歩くことで良くなります。
 不眠や膠原病、脳過敏症といった免疫系の病気も歩くことで良くなります。不眠やうつも、精神科に行って薬をもらわなくても、歩けば良くなります。介護が必要になりつつある「要支援」の人も、歩けば、要支援を卒業できます。
「病気の9割は歩くだけで治る」という本書のタイトルのもとになっているのは、外来で患者さんを診ている町医者としての実感です。一部の病気は別として、日頃診ているよくある病気の多くは、歩くことが治療や予防のカギになっています。
 歩くことは本当に良いこと尽くめで、困る人がいるとすれば医者くらいでしょう。(笑い) 病気が減れば、今ほど医者が要らなくなるからです。みんなが歩くようになって病気が減り、要介護の人が減れば、国の医療費や介護費も減ります。今、高齢者が増えて医療費・介護費大変だといわれていますが、みんなが歩けば半分くらいに減らせるはずです。

<現代病の大半は、歩かないことが原因だった>
・糖尿病人口は、950万人に。
高血圧人口は、4千万人に。
高脂血症人口は、2千万人に。
認知症人口は460万人、予備軍も加えると900万人に。
そして、毎年100万人が新たにがんにかかり、年間で37万人が、がんで命を落としている――。

・毎年、毎年、そんなニュースが次から次へと耳に飛び込んできます。「こんなに病気が増えました。10年後にはもっと増えるでしょう。大変です」と、大騒ぎしているものの、なんのことはありません。その大半は、歩かなくなったことが原因だと思います。

<「沖縄クライシス」>
・「沖縄クライシス」という言葉、聞いたことがありますか?
 沖縄県といえば、一昔前には、日本一の長寿の県でした。実際、1985年には男女ともに平均寿命第1位という、名実ともにナンバーワンの長寿県だったのです。
 ところが、2000年には、沖縄県の男性の平均寿命は全国26位に。2010年調査では30位にまで転落してしまいました。その裏で、65歳未満の死亡率は、なんとワースト1位になっています。
 一方、沖縄県の女性のほうは、2005年まで平均寿命全国1位を保ち、2010年調査でも3位とまだ上位のままですが、実は、長寿のおばあちゃんたちが平均寿命を引き上げているだけ。女性のほうも、65歳未満の死亡率は、2010年に全国最下位になっています。

・どうして65歳未満の死亡率が全国でもっとも高いのかというと、まず指摘されるのが、食生活です。昔の沖縄では食物繊維が豊富な煮イモを主食としていたそうですが、戦後、高脂肪・高カロリーの欧米型の食事が広まってしまいました。東京・銀座にマクドナルド1号店がオープンする10年ほど前から、すでに沖縄ではファストフードが入ってきて、すっかりファストフード天国に。その結果、メタボが増えていきました。

・そしてもう一つ、沖縄が長寿ランキングから転落した大きな要因が、車社会になって歩かなくなったことです。暑さが厳しい上に、タクシーが安いため、子どものころから足代わりにタクシーを使う人が多いと聞きます。
 結局、すべての問題は、食事と運動です。

・では、食事と運動、どちらが先かといえば、どちらも大事なのですが、体を動かさなければお腹もすきません。いくらバランスの良い食事を摂っても、カロリーを消費しなければ、栄養過多になってしまいます。だから、まずは体を動かす、歩くことが大事だと思っています。

<現代病の大半は、歩かなくなったことに起因しています。>
<江戸時代の庶民は3万歩歩いていた>
・唐突ですが、江戸時代の人たちは、今の人たちよりも6倍くらい歩いていたそうです。

・「サラリーマンは地位が上がるほど歩かなくなる」という研究結果も出ていて、ある調査では、課長・係長クラスは1日平均7千歩、部長クラスは1日平均5千歩、車付きの重役は1日平均3千歩だったそうです。偉くなればなるほど、生活が便利になればなるほど、皮肉にも健康からは遠のいていくのです。
 この半世紀というのは、歩くことが失われていった時代であると思います。

現代人は、「歩こう!」と意識しなければ、歩けない。江戸時代の庶民は、現代人の6倍歩いていたから、健康で幸せだった。

<糖尿病、高血圧………生活習慣病は歩くほどに改善する>
・生活習慣病の代表格が、糖尿病、高血圧、糖質異常症です。
 糖尿病といえば、まず推奨されるのが、食事療法。最近では、ご飯やパンなどの主食と甘いものを制限する「糖質制限食」に取り組む人が増えています。高血圧はというと減塩食。脂質異常症の場合は、コレステロールの制限でした。
 たしかに、“生活”習慣病ですから、病気のもとになった生活を見直さなければいけません。その際、食生活の見直しは避けて通れないでしょう。
 ただ、生活をつくるのは食料だけではありません。食以上に大事なのが、やはり歩くということ。

・「メタボ=メタボリックリンドローム(内臓脂肪症候群)」という概念は、私の出身医局である大阪大学第二内科で30年ほど前に誕生したものです。

<痩せればすべてが正常値になる>
・血圧も同じで、降圧剤を3種類も4種類も飲み続けている人がいますが、薬で血圧を抑えている状態というのは「治った」とは言えません。本来は、根本的に治すのが医療です。薬に頼るのではなく、もっと本質に迫るべき。それが、痩せるという単純なことなのです。
 そして、痩せるには、体を動かすこと、つまり歩くことが欠かせません。

<「貧困=無知」が子どもたちの肥満をつくっている。>
・親が健康に対して無知だと、子どもたちも同じような生活を引き継いでしまいます。

メタボ健診に足りないのは、歩くこと。歩かないからメタボになり、メタボが心筋梗塞、脳卒中、そしてがんと認知症を引き起こす。

<最大の認知症予防は計算しながら1時間歩くこと>
<糖尿病の人は認知症になりやすい>
・すでに書いたとおり、認知症の人は460万人に上り、予備軍も加えると900万人を超えるといわれています。これは糖尿病の患者数にも匹敵する人数です。特に、80歳以上では、4人に1人が認知症といわれています。
 それほど認知症が増えたのは、一つには長生きするようになったことが原因でしょう。

・たばこを吸っていると認知症リスクが3倍になります。

<認知症予防効果があるのは2つだけ>
<認知症の治療でも、実は歩くことが一番の治療です。>
・一つは、「シロスタゾール(商品名:プレタール)」という脳梗塞発症後の再発予防に使われる薬です。

・では、もう一つのエビデンスが知られている認知症予防の方法は何かといえば、実は歩くことなのです。正確にいうと、計算しながら歩くこと。

・あるお寺の住職さんがやっているデイサービスでは、広い境内で認知症の人たちが自由気ままに散歩できます。まるで放し飼い状態。そうすると、認知症の諸症状がどんどん良くなるのです。
 認知症の人は迷子になるんじゃないか、外出させたら周りに迷惑をかけるんじゃないかと思われて、病院でも施設でも、あるいは在宅でも、閉じ込められてしまいがちですが、それは間違いです。認知症の人こそ、誰よりも歩かなければいけません。

歩くことは、認知症の最大の予防法であり、最強の治療法。歩かせない、社会との接点を遮断する認知症ケアは完全に間違っている!

<うつ病も薬要らず、歩くだけで改善する>
・うつ病も、近年、患者数が急激に増えている病気です。
 厚生労働省の調査によると、1984年には11万人だったのが、93年には20万人に、2002年には55万人になり、2010年には70万人にと、すごい勢いで増えています。躁うつ病などを含めると、100万人を超えているそうです。

・なぜ、こんなにも急激に患者さんが増えているのでしょう?
 現代はストレス社会といわれるように、何かとストレスが多いことも一因ですが、それだけではなく、「うつは心の風邪」「眠れないときは、お医者さんへ」といった早期受信を促すキャンペーンによって、うつ病患者が増えている――という指摘もあります。

・それでうつ病が治ればいいのですが、ただ漫然と薬を飲み続けている人もかなり多い。薬から卒業できず、一生薬漬けになってしまっている人もいます。

<歩けば抗うつ薬から卒業できる>
・うつの人は、歩けば治ります。うつ病は、脳内の「セロトニン」や「ノルアドレナリン」というホルモンが不足した状態ですが、歩けばこれらが脳内で増えるからです。だから、1日5分でいいので、とにかく歩いてほしい。
 私の外来には、うつ病の患者さんも毎日のようにいらっしゃいます。そのたびに「歩いてくださいね」「歩くと、薬が要らなくなりますよ」と伝えるものの、なかなか歩いてくれません。

セロトニンを増やすなら、薬よりも歩くことで。抗うつ薬は、歩ける状態になるまでの“つなぎ”。

<国民病の不眠症は、歩くだけで解決する>
<睡眠薬よりも午前中の散歩を>

多くの睡眠薬は依存性があり、転倒・認知症リスクを上げる。子どもも高齢者も、朝日を浴びながら歩けば体内時計が整って、睡眠薬いらずに。

<逆流性食道炎も便秘も一挙に改善、腸内フローラが脳を変える>

胃腸を正しく動かすには、良い食事に加えて、歩いて自律神経を整えること。歩けば腸内環境が良くなる。腸が変われば脳も変わる。

<線維筋痛症も喘息もリウマチも、痛い病気こそ、頑張って歩け!>

甘いものばかりを食べて歩かないと、線維筋痛症、片頭痛、リウマチ、喘息、アトピー、パニック障害など“脳過敏症”を引き起こす。

<がんの最大の予防法はこんなにも単純だった>

がんを予防するには、まず歩くこと。がんになってからも、歩ける限り歩く。歩くことで免疫力が上がり、治療に耐えられる体ができる。

<風邪も歩いて治せ。 ただし体力に余裕のある人は>

風邪を治せる薬はない。早く治すには、ひたすら休むか。ひき始めに歩くか。風邪を治せるのは、自分が持っている自然治癒力のみ。

<なぜ歩くことは国民運動にならないのか?>

なぜ、新しい病名が増えるのか?“医療化”で、病気と患者がつくられている。騙しているのは、誰かいな?

<薬で老化は治りません>
・国の医療費のことだけでなく、多剤投与は、患者さんにとっても害でしかありません。飲む薬の数が増えれば増えるほど、余計な副作用が出るからです。お年寄りの場合、転倒しやすくなりますし、認知症にもなりやすくなります。多剤投与は、メリットよりもデメリットのほうが多い。それは間違いありません。

次から次に出てくる新薬。“エビデンス”は疑ってかかれ。あなたの老化を防げるのは、薬でも医者でもなく、あなた自身の努力のみ。

<ライザップより、ウォーザップ! お金は一銭もいらない>
・もっとお金をかけずにライザップができれば………。それが“ウォーザップ”こと、ウォーキングです。

・ところが、日本では何でもお金を買おうとする人が多い。ちょっと高価なものに憧れがちです。患者さんに話を聞くと、平均で月1万〜2万円を健康食品やサプリメントにかけています。

・レストランでの食事や食材は価格と質がある程度一致するかもしれません。しかし、こと健康に関しては、一銭もかからないウォーキングほど価値のあるものはありません。健康はお金では買えないけれど、お金を払わなくても手に入るのです。

・ところで、お金を払ってスポーツジムの会員になって、健康を手にいれようとする人も多いですよね。それもいいのですが、スポーツジムでは、各マシンについているモニターでテレビを見ながら、トレッドミル(ランニングマシン)やエアロバイクをやっている人がほとんど、それはすごくもったいない行為です。
 歩くとセロトニンが増えると何度も書きましたが、それは、脳内が空っぽであるほどいいのです。モニターとイヤホンでテレビを見聞きしながらだと、どうしても意識が画面の中の世界に引きずられます。そうすると、セロトニンの分泌は減ってしまうのです。

・今は、自律神経の乱れからくる不満がとても増えています。不眠や立ちくらみ、めまいなど、ストレスや不規則な生活から自律神経が乱れて、さまざまな不満を抱えている人がとても多い。自律神経を鍛えるには、熱めのお湯につかった後に冷たいシャワーを浴びるというのを繰り返す「温冷交代浴」がよく知られています。これも、自宅でお湯代、シャワー代だけでできる手軽な方法ですが、もっと手軽なのは歩くということです。歩くことは、自律神経の機能も整えてくれます。

高いものほど効果が大きい?それ、ほんま?健康、幸せはお金ではなく、自分の心次第。

<「骨折=手術」とは限らない。骨折しても歩くことを忘れるな!>
・高齢の人がそのまま3、4週間も入院していたら、本当の寝たきりになってしまいます。
 なぜなら、特にお年寄りの場合、ずーっと寝たままの生活を続けていると、どんどん骨密度が下がっていくから、たとえば、1週間寝たままの生活を続けたら、まず、「踵骨」という、かかとの骨がスカスカになっていきます。それから、腰椎、脊椎、大腿骨などの骨密度も低下します。

・私が在宅や介護施設で診ているおじいちゃん、おばあちゃんたちもよく転んでしまいますが、入院することのほうが少ないのです。というよりも、基本的には高齢者の骨折で入院は必要ないと思っています。なぜなら、骨は勝手にくっつくから。いくつになっても、生きている限り、骨は自然にくっつきます。

・とにもかくにも、在宅医療の経験から、高齢者は「骨折=入院、手術」ではなく、「痛みが取れ次第、歩く」というのが原則です。自然に骨もくっつきますし、何より、病室で過ごすよりも、そのまま家や施設で過ごすほうが、1カ月後、2カ月後の状態がいいのです。歩き方も認知機能も、入院しないほうがいい。

<骨盤が折れても、翌日には植木に水やり>
・転倒・骨折を防ぐために、まずは日頃から歩くことが大事ですが、どんなに転ばないように気をつけても、転倒・骨折のリスクをゼロにすることはできません。どうしても骨折してしまうことはあるものです。骨折してしまったら、痛みだけ座薬や飲み薬でしっかり取ってもらって、早くから歩きはじめること。そうして骨粗しょう症が進まないようにして、次の骨折を防ぐことが大事です。
 このことは、まだほとんどの医者は知りません。骨は自然にくっつくということをすっかり忘れています。なぜなら、多くの医者は、病室で寝ている患者さんしか診ていないから。

「骨折=入院・手術」は、過去の常識。骨は勝手にくっつくもの。骨折で安静にしていたら、歩けない体がつくられる。在宅の常識は、「痛みが取れ次第、歩行」。

<健康になる歩き方>

普通に立っているつもりだが、立てていない人は多い。丹田・肩甲骨・骨盤の3点チェックでスッと立とう

骨盤はゆがむもの。でも、歩ける。クッと前進させて矯正を。

足だけでなく全身で歩こう。ポイントは、肘を後ろに引くこと。肘を引けば、肩甲骨が動き、上半身の筋肉を使える。

<“脊椎ストレッチウォーキング”のススメ>

正しい歩き方はストレッチになる。下腹を引き締め、上から糸で引っ張られているように背筋を伸ばし、胸を張り、モデルさんになりきろう。

<川柳ウォーキングのススメ>

ただ歩くだけではもったいない。古今東西、重大な発見は歩きながら生まれていた。歩きながら考えると、次から次に素晴らしい川柳が湧いてくる。

<自分に合った靴を選ぶ3つのヒント>

ウォーキングシューズ選びの一番のポイントは「歩きたい!」という気持ちにさせてくれるもの。お洒落のための靴と、歩くための靴は別。

<自転車ではダメか? ジョギングでもダメか?>
・大事なのは、重力という負荷を体にかけること。歩くと、重力が足の骨、筋肉にかかります。一方、自転車ではあまりかかりません。また、歩くことは全身運動ですが、自転車だと下半身の運動が主になります。
 ですから、やっぱり歩くことと自転車はまったく違う。患者さんに聞かれたときには「自転車を否定するわけではないけれど、歩くことに勝るものはないよ」と答えています。

・走ることも、歩くこととはまったく違います。普段、走り慣れている人なら話は別ですが、日頃ほとんど体を動かしていない人がいきなり走るのは絶対にやめたほうがいい。
 まず、歩くのと走るのでは何が違うかというと、歩いている間はどちらかの足が必ず地面についています。一方、走るときには、両足が地面から離れて宙に浮く瞬間があります。そして、着地するときに、片脚に体重の約3倍の負荷がかかるのです。ジョギングで膝を痛めやすいのはこのため。

・ウォーキング中に倒れるリスクとランニング中に倒れるリスクを比べれば、けた違いに後者が高い。体力のある人が歩いているだけでは物足りなくなってきて、少し走るというなら良いと思いますが、歩いてもいない人がいきなり走ることだけはやめてください。

<歩くことの延長は、走るより、踊る>
・もし歩くだけでは物足りなくなってきたなら、私のおすすめは、走ることよりも、踊ること。ダンスです。歩くことの延長は、ダンスなんじゃないかと思っています。

<セロトニン顔をめざそう!>
・繰り返しになりますが、歩くとセロトニンという幸せホルモンがどんどん分泌されます。だから、普段からよく歩いている人は、「セロトニン顔」とでも言うのでしょうか、独特な満たされたお顔をされています。

ただ歩くだけで幸せ、ご機嫌に。いくつになっても前向きで若々しい人はたくさん歩いている。

<歩くと頭が劇的に良くなる二つの理由>
・歩くと頭が劇的に良くなる。それは、間接的なものと直接的なもの、二つの理由があります。
 まず、脳が衰える一番の原因は、脳に届く酸素の量が減ることだそうです。呼吸によって体内に摂り入れた酸素は、血液の流れにのって、脳をはじめとした全身に運ばれます。
 そのときに、一つには酸素を体に摂り入れる力を高めること、もう一つは血液を良くすることで、脳に届く酸素が増えます。

・歩く習慣のある人は、酸素を摂り入れる力も鍛えられるため、脳に行き届く酸素も増え、脳の衰えを緩やかにすることができるのです。
 一方、血流はというと、歩くことで良くなります。

・特に、「第二の心臓」といわれるふくらはぎの筋肉は、収縮することでポンプのような役割をして、血液の循環を良くしてくれます。歩くと、ふくらはぎを使うことになるので、足から心臓に血液を押し戻すのを手伝ってくれて、血流が良くなるのです。

・二つ目は、もう少し直接的な理由です。手や足、目や耳といった体は、得た情報を脳に伝え、脳の指令を受けて動く、脳の出先機関です。ですから、脳の出先機関を動かすということは、脳を直接刺激しているようなもの。手や足を動かすということは、脳を使っていることとイコールなのです。

歩けば血流が良くなり、脳内の酸素も増える。だから、頭の回転が速くなる。歩けば、脳が刺激され、神経細胞が増えてネットワークも活性化する。だから頭が良くなる。

<うまく歩くと寿命が確実に延びる>
・今、先進国では平均寿命が1日5時間ずつ伸び続けているといわれています。なかには、30年後の2045年には平均寿命が100歳に達すると予測する研究者もいるほどです。どこまで現実になるかはわかりませんが、現状、平均寿命が延びているということは確かです。

・思えば、戦後、1950年頃の日本人の平均寿命は男女ともに50歳程度でした。それを考えると、今、平均寿命が80歳を超えているということ自体、すごい伸び率ですよね。
 それだけ平均寿命が延びている今だからこそ、「長く生きる」ことはもちろん、「健康のまま長く生きる」という健康寿命の考え方がとても重要視されるようになってきています。

うまく歩けば臓器が若返り、寿命が延びる。健康寿命とは、最後までピンピン歩くこと。他人様のお世話になりたくないなら、毎日歩こう。



『最強の生産性革命』
時代遅れのルールにしばられない38の教訓
竹中平蔵 × ムギーキム   PHP研究所  2018/1/2



<「竹中先生は弱者切り捨ての自由競争主義で、もう旧い」と思っている人も多いです。>
<時代遅れの規制・既得権益の構造が、一挙に明らかに>
(キム)世間的に、先生はどうしても「弱者に厳しい」みたいなとんでもないイメージで語られることがありますから、これからは「負の所得税の竹中です」でいいんじゃないですか。名刺にもそう書いたほうがいいですよ。
(竹中)言っとくけど、私は弱者もがんばれる社会を目指しているからね。

・(キム)そして同時に、「新自由主義」「市場経済原理主義」「弱者切り」などとメディアで批判されがちな竹中平蔵氏に、「先生のお考では、もう時代遅れではないのか」「貧富の格差が拡大するのではないのか」「弱者にがんばれ、というだけで競争に放り込んでいいのか」という、多くの読者の方がお持ちの疑問を、面と向かってぶつけるのも私の役割だと考えた。

<ベーシックインカムで、低所得者に「負の所得税」を>
(竹中)それがベーシックインカムですね。要するに、一定以上の所得がある人は、その分について何割かの所得税を払ってくださいと。でも所得が一定額より少ない人に関しては、所得税を給付する。つまり『負の所得税』を課して、日本人として最低限の所得を政府が保障するということです。
 どんな改革をするにせよ、人は得るものより失うものを怖がる傾向があります。それに対してベーシックインカムというのは、究極のセーフティーネットなんですよ。

<生活保護とベーシックインカムの違いは「働くインセンティブ」の有無>
・しかしベーシックインカムの場合は、働かなくても給付されますが、働くほど豊かになれるんです。だから働く意欲を削がない。

<歳入庁の設立に、財務省と厚労省が猛抵抗する理由――「税と警察」こそ国家権力>
<非効率な公的機関のM&A(合併・吸収)>
(竹中)ベーシックインカムをやるとして、問題は財源をどうするか。これは国税庁と日本年金機構を合併して歳入庁で作ればいい。今の年金機構は保険料取りっぱぐれていますが、国税庁が入れば全部取れて数兆円が入ってくる。それでできますよ。

・最大の抵抗勢力は、税務署を管轄する財務省と、日本年金機構を抱える厚生労働省でしょう。歳入庁を作るとなると、いずれも切り離されて内閣府の下に置かれることになる。特に財務省は猛烈に反対するはずです。

<ネット選挙の解禁で選挙の生産性が上がる>
・だから、それぞれの候補者が過去にどんな政策を推進し、何を訴えているのかが一元的に見られるようなシステムがあればいいですよね。この程度なら、ネットで簡単にできると思います。その場で投票までできれば、さらにいい。これがネット投票のインフラというものでしょう。

・さらに、そこで選挙資金集めもできるといいですね。すべての政治資金はネットを経由することというルールにしたら、もうごまかすこともできなくなります。

<フランスも規制であふれている>
<日本もフランスも実質的には社会主義国家?>
<ドイツと日本は「遅れてきた近代化の国」>
(竹中)フランスの最大の問題は、実質的に社会主義国ということでしょう・
(キム)主な問題が三つあります。
一つは税金がすごく高いこと。そしてもう一つは、手続きにものすごく時間がかかることです。

・そして極めつきは、解雇条件の厳しさ。労働者の権利が強すぎて、解雇できないのでフランス人を雇いたくない、という企業がとても多いんです。

・フランスは、夢の国でも労働者のストライキが起こるくらい社会主義的な国なんです。

(竹中)フランスは日本と同じく規制だらけの国で、政府の規模がすごく大きいですからね。

<超高齢化する日本で、持続可能な社会保障の形>
<富裕層への年金支給は不要>
<日本は年金は手厚いが、若者への支援が圧倒的に足りない>
(竹中)日本の歪みは、数字で見ると明らかです。年金の規模の対GDP比を見ると、日本はイギリスよりも多い。医療もOECDの平均よりもはるかに上回っている。ところが、若い世代の社会保障、子育て支援なども含めた家族政策に向ける予算は、対GDP比でイギリスの4分の1しかないんです。

・今、例えば産休を取れるのは、基本的に会社の支援があるからです。自営業の人なんかは産休がない。しかし、本来はどのような働き方をしている人でも、ちゃんと社会で面倒を見るべきですよね。
 子どもを産み、育てる機会を増やして、その間はしっかり社会保障をしますよと。そういうことをやるために税金を上げるのなら、私は大賛成しますよ。
 ところが今は、高齢者に一律で年金が支給される制度になっている。私や財界のトップに年金が出ているくらいですから。

<年金支給開始年齢の引き上げは必須――1960年代の平均寿命を基準にするのは時代錯誤>
・(キム)では具体的に、年金制度をどう改めますか?まず、富裕層の高齢者に払う必要はないだろうと。次に支給開始年齢の引き上げ、そして給付金額の引き下げも当たり前じゃないかという気がします。この三本柱くらいになるわけでしょうか。
(竹中)それがマストですよね。国民皆年金制度が始まったのは、1960年なんです。その当時の日本人の平均寿命は66歳くらい。しかし、2016年の日本人女性の平均寿命は約87歳。その年齢まで生きるとすると、22年間も受給し続けることになる。
 こんな長期にわたって年金をもらえる国なんてないですよ。

・(キム)それにしても、先生が「ネガティブ(負の)所得税」と「若者の社会保障」をキャッチフレーズにしたら「カネ無き若者の味方・竹中平蔵」ブームが起きるんじゃないですか。世間からはずいぶんネガティブなイメージを植え付けられているようなので(笑)。

(竹中)小泉さんが言ってたんだけど、「竹中さん、悪名は無名に勝るんだよ」と。たしかにそのとおり、私は別に、世の中から誉められたいとか、いい人だと思われたいという目的で仕事をしていたわけじゃないですから。

<健康寿命を伸ばすための最強の習慣>
<野菜と1日1時間の散歩。シンプルだが名医が実践>
・(キム)高齢化といえば、健康に対するニーズがものすごく高いですよね。多くの人はただ長生きするだけではなく、できるだけ生産的で活動的な日々を送りたいはずです。社会全体の医療費を抑える意味でも、これはすごく重要なことだと思います。

・その取材で非常に数多くのお医者さんから伺ったのですが、結局は一人一人違うんだから、一概に言うのは間違っていると、それに尽きるとのことでした。
 確かにそうですよね。たんぱく質が必要な人もいれば、ビタミンが必要な人もいる。中には脂肪が必要な人もいる。人によって違うのに、「絶対にキノコを食べなさい」とか「納豆がいい」とか、万人に効くはずないですよね。

・で、「さすがにアンチエイジングネットワークのトップは違いますね」という話をして、その秘訣を伺ったのですが、きわめて簡単な答えでした。「1日に1時間歩くことと、ゆで野菜を調味料なしで食べること。これに尽きる」とおっしゃったんです。

<1日1時間歩く効用がすごい>
・(竹中)たしかに年を重ねると、かならず脚に来ます。それに歩くと肩も動かすし、ストレス解消にもなる。歩くことは本当に必要だと思います。
(キム)私も予想外だったのですが、歩くことがあらゆる病気の予防になるらしいんです。

・だから、免疫力を高めることが癌の予防にはものすごくいい。ところが50〜60歳代になったらどんどん免疫力が落ちるんです。それに逆らう方法が、歩くことなんです。歩くことで、免疫力はすごく高まる。これだけ納得感があると、さすがに歩こうかなと思いますよね。

・それに、歩くことでセロトニンとかアドレナリンとかドーパミンとか、いわゆる興奮と集中を高めるホルモンが出る。つまり歩くことは脳を活性化するためにもいいんです。かつ、血糖値を抑えることにもなるので、糖尿病の予防にもなる。血流や血管の状態もよくなるから、脳梗塞や心筋梗塞の予防にもなる。
 だから結局、1日1時間歩くだけで、癌、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞すべてに予防効果があるわけです。

<生産性を高める座り方とは>
・人の生産性を邪魔するのは、身体で言えば首と肩の2つらしいですね。たしかに首と肩が疲れると、集中力が下がる。そこで机に向かってパソコンを打つ時には、椅子やパソコンの高さを調節して、肘の曲がり方がちょうど90度になるようにすればいいそうです。
 そうすると、たしかに疲れないんですよ。

<笑うことで脳が楽しいと錯覚し、ストレスが消える>
・楽しいと笑いますが、あれは脳が楽しく感じて笑うんです。脳は身体の司令塔ですが、その脳も身体の一部。逆に言うと、多少無理してでも笑えば脳も楽しくなるんです。

<日本の政治が変わらない理由>
<政治家の嘘、変化を恐れる民衆、時代遅れの官僚制度>
<むしろおもしろいのが民進党で、民主党時代から党の要綱が存在しない>
・(竹中)まして先の政権交代のときには、歳入庁を作ってベーシックインカムをやると約束していた。ところがベーシックインカムにはまったく手を付けず、約束していなかった増税をやったんです。
 約束していたことをやらず、約束してないことをやったわけだから、もうむちゃくちゃですよね。これほど民主主義を馬鹿にした話はないと思いますよ。

<時代遅れの不要な地方自治体>
<道州制に再編して自治体の給付と負担を一体化>
<税の給付と負担が一体化していないからムダ遣いが発生>
・(竹中)そもそも道州制というのは、要するに自治体の給付と負担を一体化させるということなんです。

・例えば、私たちが払っている税金の約3分の2は国税で、残りの3分の1が地方自治体に入る地方税です。しかし国全体の税収額で見ると、国が使っている税収は約3分の1だけ、地方が3分の2を使っているんです。
 では国税の3分の1はどうなっているかというと、地方交付税や補助金という形で国から地方にトランスファーしているんです。

・つまり給付と負担が一致していないから、ここでムダ遣いが生じるわけですよ。

<地方議会は本当に必要なのか――週末の「民間兼業議員」で十分?>
・(竹中)道州制については国民はほとんど関心を示さないんですよ。理由は簡単で、これは国家公務員と地方公務員の権限争いだというふうに受け取られている。だから適当にやってくれという感じなんです。
 しかし大きなポイントの一つは、地方議会が本当に必要ですかという問いかけなんですよ。

・だから地方議会でやったらいいと思うのは「土日県議会」や「土日市議会」。そうするとPTAと同じです。ふつうに働いている人が、別の仕事をしながら自分たちが住む街のことを決めればいい。

<地方自治の生産性を高めるために、自治体の数を減らそう――基礎自治体の数は今の4分の1以下で十分?>
・さらに言えば、人口10万人じゃダメで、30万人くらい必要という説もあるんです。そうすると基礎自治体の数は300〜400でいいということになる。

<日本社会の既得権益構造が一瞬でバレる!!>
<個人と社会の生産性を一気に高める38の教訓>
<個人の生産性を高めるために  働き方の生産性革命を起こそう>
<時代遅れ? いまだに大企業エリート信仰?>
・生産性を高める法則? 「好きなことをやる」のが一番生産的な人生。過労死したオタクはいない。仕事が楽しければ、成長のスピードも速く、生産性の高い仕事ができる。

<時代遅れ? 会社の「専念義務」は当然だ>
・生産性を高める法則? 働き方ポートフォリオを作り、「ハイフニスト」を目指せ。副業を禁止する「専念義務」は時代錯誤。スキルアップのため、人脈づくりのため、お金のため……。複数の仕事を試すことで、やがて自分に合った仕事も見つかる。

<時代遅れ? 正社員こそ、目指すべき「正しい働き方」だ>
・生産性を高める法則? 「正社員こそ正しい働き方」という概念自体が時代遅れ。パートタイムや派遣など、フルタイム正社員以外の働き方を選びたい人も多い。「正しい働き方」は政府ではなく、自分が決める時代遅れ。

<時代遅れ? 終身雇用、退職金、強すぎる解雇条件のパラドクス>
・生産性を高める法則? 退職金は給料に上乗せし、解雇のルールの整備を。社員を会社に縛りつけても、誰にもメリットを生まない。一刻も早く「解雇ルール」の設定をし、退職金は現行の給料に上乗せする形に。

<時代遅れ? 労使対立に騙されていない?>
・生産性を高める法則? 実際に起きているのは労労対立―—誰もが自由に働けるような制度が必要。
 正社員でなければ十分な厚生年金に入れないなど、正規社員が非正規社員を搾取する「労労対立」が起きている。働き方によって不平等が生じない仕組みが必要。

<時代遅れ? 所得の最低保障がないから、働き方改革が進まない>
・生産性を高める法則? ベーシックインカムは究極のセーフティネット。低所得者には「負の所得税」を。
 国民全員の最低所得を国が保障するベーシックインカム。しかしベーシックインカムを扱う「歳入庁」の創設には、財務省と厚労省の猛抵抗が必至。

<最強のリーダーシップ 安倍・小泉・小池の比較で見えた、信望を集める人の特徴>
<時代遅れ? リーダーに必要なのは絶対的なカリスマ性>
・生産性を高める法則? 茶目っ気とパッション、包容力を持ち、多様性を受け入れるリーダーシップを目指せ。

<時代遅れ? リーダーは「個人の資質が優れた個人商店」>
・生産性を高める法則? 専門家が集まる「CPU(側近グループ)」を作れ。

<時代遅れ? 経験値の高い年長者の言うことを聞け、という「上から目線」>
・生産性を高める法則? 若者の想いに共感し、その自己実現をサポート。

<時代遅れ? 何事にも完璧主義で、あらゆる合意に100点満点の理想を追求。>
・生産性を高める法則? 優秀なリーダーは「リアリズム」で考え、プルーラルボイス(多数の声)で戦う。

<時代遅れ? 沈黙を作らないための会話のテクニックを磨く>
・生産性を高める法則? 根幹で共感できる会話が大切。

<高齢化社会2.0を生きる  生産性の高い高齢化社会のありかた>
<時代遅れ? 勉強するのは学生時代だけ>
・生産性を高める法則? リタイア後の期間のほうが長くなる時代。「生き残るリスク」に備えよう。

<時代遅れ? 高所得者だけが、貧困高齢者を養うべき>
・生産性を高める法則? 中間所得層への税と相続税を見直し、年齢に関係なく公平な負担を。
 高所得層から貧困層への所得移転はすでに進んでいる。中間層から低所得層への所得移転こそ進めるべき。

<時代遅れ? 一律的に高齢者を保護する国民皆年金制度>
・生産性を高める法則? 高齢富裕層への年金支給をやめ、若者への支援を増やせ。
 日本の若者支援の対GDP比はイギリスのわずか4分の1。富裕層への年金額引き下げや支給開始年齢の引き上げなどで、年金制度にかかるお金を若者支援へ振り分けよ。

<時代遅れ? 不健康に老いる辛い老後>
・生産性を高める法則? 健康長寿を全うするのに大切なのは、正しく食べ、正しく歩き、正しく座り、よく笑うこと。
 1日1時間の歩行と薄味の野菜食が免疫力を高める。座り方も見直せば、身体への負担が軽減される。多少無理してでも笑えば、脳が楽しいと錯覚する。

<時代遅れ? メディアに出ている有名な医者を信用してしまう>
・生産性を高める法則? メディアの医療情報を鵜呑みにせず、メディカルリテラシーを高める。
 怪しい自由診療は自由に宣伝できる一方、効果が証明されている保険診療の宣伝は、禁止されている。メディアでの医療情報は間違いだらけと心得よう。

<時代遅れ? 医療免許を一度取ってしまえば、何十年でも医者でいられる>
・生産性を高める法則? 医師免許を更新制にし、薬品や治療法の許可をスピーディに。
 知識や技術をアップデートしない医師でも治療できてしまうのが日本の現状。一方で最新の治療法や薬品の許可は非常に遅い。

<時代遅れ? 苦しんででも、命尽きるまで延命するのが幸せだ>
・生産性を高める法則? 安楽死の制度化について、真剣に議論を始めよう。

<時代遅れ? 葬式はお寺、高額な戒名代や墓石が必要と思い込んでいる>
・生産性を高める法則? 死に方、葬られ方も自分で選べる時代に。

<社会の生産性を高めるために 日本の生産性を押し下げる7大レガシーへの処方箋 談合・経営・法律・結婚・教育・自治体・メディア>
<時代遅れ? 競争より既得権の保護が優先。企業の数が多くても競争は働いていない>
・生産性を高める法則? 談合的体質を廃し、競争が激しいのではなく、談合の結果であることも多い。空港の民営化が進まないのもJALが救済されたのも、既得権保護や見せかけの競争の象徴。

<時代遅れ㉑ 社員の参加意識は高いが、最終責任者がいない>
・生産性を高める法則㉑ 責任の所在を明確にすれば、日本組織の生産性は上がる。
 大学に代表されるように、日本型組織にはマネジメントがなく、自治になっている。自治は調和によって成り立つから、新陳代謝が起こらず、生産性も上がらない。

<時代遅れ㉒ 目先の数字しか見ていない取締役会>
・生産性を高める法則㉒ 長期的な大局観を提供する「プロの取締役」が必要。
 短期のモニタリングの背景にある長期ビジョンが大切。社長の「見張り番」として、長期的な視野でモノを言う人材が必要。

<時代遅れ㉓ 明治維新の時代にドイツに学んだ法律レガシー>
・生産性を高める法則㉓ 法律が細かいルールを規定している成文法型だから、リスクを取りにくい。一方、ドイツでフランスなどの世界は成文法から判例法へ移行している。

<時代遅れ㉔ 一律で選択の自由がない、昔ながらの結婚制度>
・生産性を高める法則㉔ 多様な結婚の形を認めれば、結婚しやすくなる。
 離婚がしやすくなる結婚制度や、夫婦別姓など、多様な価値観やライフスタイルに応じた結婚の形を認めることが、結婚への障壁を低める。

<時代遅れ㉕ 暗記型の受験勉強、国が全国に押しつける学校教育>
・生産性を高める法則㉕ 「自分で決める」教育と地方への権限移譲が教育改革のカギ。
 押しつけから「自分で決める」教育へ。教科内容を時代に合わせ、地方ごとに権限を移譲して、正常な「教育の競争」が働く仕組みに。

<時代遅れ㉖ 明治にできた47都道府県の枠組みで、いまだに予算も中央から地方に配分>
・生産性を高める法則㉖ 道州制で地方分権・地方議会のスリム化・市町村数の最適化を。
 道州制で給付と負担を明確にし、地方議員の数を削減。多すぎる地方自治体を再編し、さらなる効率化を。

<時代遅れ㉗ 政治家の発言やメディアの報道を疑いなく信じる>
・生産性を高める法則㉗ 報道を鵜呑みにせず、誰が何のためにした報道かを考え、直接情報源にあたる。

<時代遅れ㉘ 上から与えられた民主主義を、無批判に享受>
・生産性を高める法則㉘ 金融や経済の社会教育で、国民全体のリテラシーを高めよ。

<「民主主義」の生産性を高めるために「変わらない政治」の戦犯は誰か?>
<時代遅れ㉙ 選挙時のマニフェストは嘘だらけ>
・生産性を高める法則㉙ マニフェストの評価・検証システムを導入。
 選挙が終わるたびに公約を破る政治家たち。国民は簡単に忘れず、スキャンダルだけを争点にしてはいけない。

<時代遅れ㉚ 政財官のトライアングルで政策が決まる>
・生産性を高める法則㉚ 強いリーダーが政治主導で改革を進める。
 官僚、財界、政治家、メディアが徒党を組んで、改革に抵抗している。しかし強い政治リーダーが政治主導で進めれば、「抵抗勢力」も従わざるを得ない。

<時代遅れ㉛ 政策は与党内でほぼ決まり、野党は国会で時間稼ぎに終始する>
・生産性を高める法則㉛  国会の期間を見直し、与野党で生産的な議論を。

<時代遅れ㉜ 大臣は国会での質問対応に忙しく、本質的な仕事ができない>
・生産性を高める法則㉜ 大臣が国会に出る頻度を減らし、コアな仕事に時間を割く。

<時代遅れ㉝ 議員内閣制では首相は与党議員から選ばれるため、大胆な改革が難しい>
・生産性を高める法則㉝ 首相公選制で、国民に選ばれる強いリーダーを。

<時代遅れの規制を変えよう  新規参入を阻む既得権益構造>
<時代遅れ㉞ 株式会社の参入や農地の自由売買の禁止など、規制尽くしの農業>
・生産性を高める法則㉞ 資本や企業のノウハウを入れ、新規参入を促して農業を成長産業に。

<時代遅れ㉟ UberやAirbnbなどシェアリングエコノミーへの規制が強すぎる>
・生産性を高める法則㉟ 地方首長は覚悟を決め、規制を緩和せよ。

<時代遅れ㊱ デジタル技術革新を無視したアナログな対面文化>
・生産性を高める法則㊱ まずは行政が第4次産業革命の遂行者を目指すべき。
 ブロックチェーンや電子取引、ネット選挙などを政府が率先して導入することで、第4次産業革命への弾みとなる。

<時代遅れ㊲ 現状を過大評価して満足>
・生産性を高める法則㊲ 今持っている技術の使い方や使う場所を変えるだけでも、大きなイノベーションは起こせる。
 フルーガル(安上がりの)イノベーションやリバース(逆)イノベーションなど、イノベーションの種類は多様。世界に目を向け、リープフロッグ(飛び跳ねるカエル、蛙飛び)級の躍進を目指そう。

<時代遅れ㊳ 時代遅れな既存秩序をあきらめて受け入れ、我慢>
・生産性を高める法則㊳ 外野の炎上を恐れず、信念をもって自由に生きる。政・財・官・メディアの既成権益を理解し、時代遅れの規制や思いこみにしばられず、自由に生きよう。



『歩く人。』 長生きするには理由がある
土井龍雄、佐藤真治、大西一平  創英社/三省堂書店   2013/6/20



<健康に長生きする人>
・正しく歩きつづけることで、いつまでも健やかに暮らせます。歩くことは、健康増進や生活習慣病予防に役だちます。

<歩くことの大切さを科学的に検証する>
<データが示した「よく歩く人は長生きする」>
・私が積極的にみなさんに、歩くことをすすめるようになったのは、ある論文との出会いがきっかけでした。
 それは、私の恩師(矢野勝彦先生)が関わった論文で、ハワイに移住した日系人707人を対象に12年間、彼らの健康状態を調査したものでした。驚くことに、日ごろからよく歩いている人と、あまり歩いていない人の死亡率に、なんと倍以上の差が出ていたのがわかったのです。
 1日に歩く距離が、1マイル(約1.6キロ)未満とほとんど歩かない人と、1〜2マイル歩く人、2〜8マイルと比較的よく歩く人の3タイプに分けて、12年間追い続けて調査した結果が表1です。
 2年目を過ぎるあたりから、ほとんど歩かない人の死亡率は高くなり、4年目を過ぎると、よく歩いている人の死亡率が明らかに低くなっていることがわかります。

・1マイルを歩くのに20分かかると考えると、1日に20分以下しか歩いていない人の死亡率は、6年目で約18%、12年目で約43%でした。一方、1日に40分以上歩いている人は、6年目で約9%、12年目で約21%と、あまり歩いていない人とは2倍以上の差があることがわかったのです。この結果は、歩くこと以外の因子を加味しても同じだったと述べられています。
 論文では、死亡率に大きな差が出た要因として、よく歩いている人は動脈硬化の進行が抑制されていたことを指摘しています。動脈硬化の進行が抑えられると、心筋梗塞や脳卒中などの慢性疾患である生活習慣病が予防できます。その結果、死亡率が低く抑えられたのです。

<動脈を鍛えて動脈硬化の進行を抑制する>
・私は、心臓病や糖尿病の運動療法に長くたずさわっています。この経験から確証を得たことは、“運動は動脈硬化の進行を抑制し、生活習慣病を予防できる”ということです。
そしてそこには、3つのメカニズムが働いています。
 ひとつは、「動脈そのものに対する効果」、それから「筋肉に対する効果」、そして「自律神経に対する効果」です。
 ひとつずつ説明しましょう。まず、「動脈そのものに対する効果」です。
 もともと運動が動脈硬化の危険因子(糖尿病、高血圧、肥満等)を改善することは知られていました。最近になって、これらに加え、血管内皮細胞に対する効果が注目されています。

・動脈硬化の進み方にはいくつかのパターンがありますが、いずれの場合もファーストステップは血管内皮細胞の機能の障害です。すなわち、血管内皮細胞の障害を抑え、その機能を保持することができれば、動脈を動脈硬化から守ることができるのです。
 血管内皮細胞の機能を鍛え、保持するのに効果的だといわれているのが、歩くこと、運動することです。
 その理由を、具体的に説明しましょう。
 運動をすると血流が盛んになります。この血流の変化により、血液が血管をこする物理的な力が働きます。この力を「ズリ応力」というのですが、この「ズリ応力」が血管内皮細胞を刺激し、その機能を鍛えるのです。
 
・若いうちは、血管内皮細胞の機能は運動をしなくても保たれています。歳をとるごとにどんどん機能は低下していきますが、定期的に運動をすることにより、血管内皮細胞の機能は若者と同等に保たれます。歩くことで、血管内皮機能が若者並みに保たれるというのは、とても魅力的ですよね。
 この「ズリ応力」、血管内皮細胞を鍛える以外にも、別のメカニズムを介して動脈硬化を改善します。
 血管内皮細胞の機能が弱まると、血管内に脂の侵出を許してしまいます。血管内に入った脂はプラークという炎症を伴う固まりになり、これが破たんすると血栓が生じます。心筋梗塞や脳梗塞は、この血栓によって動脈が詰まることが原因です。

・実は、運動によって生じる「ズリ応力」は、この血管内のプラークを小さくすることも期待されています。ある糖尿病患者さんは、ほぼ毎日4キロメートル歩くことで、プラークを小さくすることができました。同様の効果は、心筋梗塞後の患者さんでも観察されています。
「ズリ応力」は、血管内皮細胞を鍛えるだけでなく、血管内の脂の掃除もしてくれる頼もしい味方です。

<ミトコンドリアを活性化させ糖尿病を予防する>
・次は「筋肉に対する効果」です。
 ご存知のように、運動は筋肉の形態や機能にさまざまな作用を及ぼしますが、ここでは筋肉細胞内に存在するミトコンドリアに対する効果について解説します。
 ミトコンドリアというのは、われわれの身体の60兆の細胞一つひとつすべてに存在している小器官で、発電工場のような働きをしています。そして特に、筋肉細胞内には多く存在します。
 われわれは酸素を取り入れて、脂肪や糖質からエネルギーを得るのですが、そのエネルギーを生みだす役割を果たしているのがミトコンドリアです。生命活動を維持するのに、なくてはならない存在です。
 このエネルギーを生みだす発電機能がしっかり働けば、充分な活力が生み出されますが、機能の働きが悪くなると、さまざまな弊害が生じます。
 
・例えば、ミトコンドリアの機能が低下すると、エネルギーの素となる脂肪が消費されにくくなります。
 消費されない脂肪は行き場を失い、筋肉の中に留まりはじめます。脂肪が蓄積されてくると、筋肉は本来の機能である、糖質を蓄えるという機能が鈍くなってきます。
 すると、筋肉に取り込まれなかった糖質が血液中に長くとどまることになり、それが高血糖、ひいては糖尿病の原因となります。

・このようなエネルギーの流れの停滞が起こらないように、ミトコンドリアの機能を高めるにはどうしたらいいのでしょう。実はこれも、歩くことや運動することが有効なのです。
 より効果的にミトコンドリア機能を高める運動の方法(歩き方)についても研究が進んでいます。
 なかでも、強い運動と弱い運動を交互に繰り返す、インターバルトレーニングは、有力な候補です。研究成果がまとまるのは、しばらく先ですが、ブラブラ歩くのではなく、ゆっくり歩いたり早足で歩いたり、高低差のあるところを歩いたりすることは、試してみる価値があると思います。

<歩くことで自律神経のバランスも整う>
・そして3つ目は「自律神経に対する効果」です。
 自律神経は、交感神経と副交感神経から成り立っています。自律神経はこのバランスをとることが大切だといわれていますが、歩くこと、運動することによってバランスが整えられます。
 イライラが続いたり、ストレスを強く感じたりすると、交感神経が優位な状態になります。適度に運動をしてリラックスした状態になると、副交感神経が優位にシフトします。副交感神経が優位になると、心拍はゆっくりとなり、心拍数が減ると、心臓にかかる負担も減ります。
 哺乳類は、どの動物も一生涯に打てる心拍数は20億回という説があります。副交感神経が高くなり、心拍数が下がると、長寿に繋がるかもしれませんね。
 また、われわれの心拍というのは一定の秩序をもってゆらいでいます。心臓は、安静時「ドキン・ドキン・ドキン」と一定に打っているようですが、厳密には早くなったり遅くなったり、規則性をもってゆらいでいるのです。
 この心拍のゆらぎは、副交感神経が優位な人ほど大きくなっており、交感神経が優位な人では小さくなっています。

・心拍のゆらぎは、よく運動している人は大きく、あまり運動していない人は小さいのですが、ゆらぎが大きいほうが長生きできることもわかっています。
 自律神経は免疫にも関わっています。副交感神経が高ければ、免疫力が増すことはよく知られていることです。
 太っている人は、自律神経のバランスが悪いことが指摘されています。メタボ傾向にある人は、エネルギー消費のためだけでなく、自律神経のバランスを整えるために歩くこと、運動することも意識してほしいですね。

<認知症の予防にも期待>
・冒頭で紹介した、ハワイに移住した日系人を調査し続けた同じグループが、同じ対象で認知症を追跡したデータが、近年報告されました。これをみると、よく歩くことが、認知症の予防にもなることがわかります。
 脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症をあわせた認知症全体では、0.25マイルとあまり歩いていないお年寄りよりも、2マイル歩いている人のほうが、約2倍リスクが低いことが示されています。興味深いことに、その傾向はアルツハイマー型認知症において顕著でした。データからわかるのは、よく歩いている人は、歩いていない人よりも、2.24倍アルツハイマー型認知症のリスクが少ないということです。
 日本人にはこれまで、脳血管性認知症が多かったのですが、今後、アルツハイマー型認知症が増えるとの予想もあります。
 アルツハイマー型認知症になってしまうメカニズムも、最近やっと輪郭がつかめはじめていますが、予防することを考えると、歩くことの大切さが注目されることは間違いありません。

<身体に負担のかからない歩き方を身につけよう>
・歩くことの効能がいかに多くあるかを、運動療法の専門の立場から述べてきました。ただ最後にお伝えしたように、人それぞれ体力や状況が異なりますので、くれぐれも無理をしないで、歩いてほしいと思います。ずっと歩き続けることで、みなさんが健康になり、長生きをしてほしいと心から願っています。



『100歳までの健康の知恵』  賢い生活と食
中村雅美   日本経済新聞出版社    2013/5/23



<世界一の長寿国>
<野菜や魚を中心にした低脂肪食>
・日本人の平均寿命は80.9歳(1998年)で世界一の長寿国である。しかし、単に長命というだけでは十分ではない。たとえば、寝たきりでではない、社会活動ができる寿命がどれだけあるかが大切だ。

・日本が健康寿命で世界一である背景としては、衛生教育の普及や生活環境の改善など多くのことが挙げられる。中でも大きいのは食生活だ。野菜や魚を中心にした低脂肪食が健康につながったといってもよい。

・3つのことを頭に置けば健康を増進することは可能だろう。3つとは休養、栄養、美養(美容ではない)である。
 休養は、単に「ぐーたら」を決め込むことではない。きちんと運動をすることだ。それも散歩など軽い運動でよい、続けることが大切なのである。栄養は、バランスのよい食事を規則正しく取ることだ。
 それに加えて美養を挙げたい。美は美しさと同時に清潔さもあらわす。美しくなることに気を使い、身の回りの清潔さに配慮すれば健康の維持・増進にもつながり、生活も充実する。

<ジャンクフードに要注意>
・『40代から始める100歳までボケない習慣』(朝日新聞)の中で同意できるのは、第2章にある「ジャンクフードは危険」の項だ。ジャンクフードは体を痛めつけると指摘している。それだけでなく、ジャンクフードをやめられない人の脳の中はドラッグ中毒者と同じ状態だとまで言い切っている。

・米国はいろいろな意味でお手本としてよい国のひとつである。ただ、私は「日本として、絶対に米国のまねをしてはいけないものが2つある」と思っている。ひとつは医療保険制度であり、もう1つは食生活(食事)である。公的医療保険制度が近くスタートするとはいえ、医療保健制度は民間主体であり、また料理もバラエティに富んでいない。食生活は健康の基本だが米国は食生活が非常に貧しい。国民はさまざまなジャンクフードに取り囲まれている。そのためか、健康を害している人の割合が高く、平均寿命も先進国の中では短い部類に入る。

<「歩く」が運動の基本>
・食事と並んで気をつけたい健康のキーワードは、「運動」である。といっても、「今さら運動などやる気にならない」という人は多いかもしれない。
 かつて、「まなじりを決して運動をする必要性はない」と書いたことがある。生活上のちょっとした工夫が運動になりうるからだ。加齢研究の第一人者である順天堂大学の白澤卓二教授の著書『40代から始める100歳までボケない習慣』(朝日新書)にも、こう書いてある。
「まずは『なるべく歩く』を心がける」

<肥満防止、食事回数より量>
・「医食同源」という言葉がある。日本で生まれたとされるこの言葉は、健康の基本は「食」にあることをうまく言い表している。

・ほとんどの生活習慣病は肥満がきっかけになっており、症状を悪化させる要因にもなっている。肥満を防ぐには、「食事は1日に3回を規則正しく取り腹8分目を目安にする」ことがよいとされる。最近、寝坊のせいなのか、ダイエットのためなのか、朝食を抜いて出勤したり登校したりする人が増えているようだ。

<健康維持、まずは生活習慣>
・健康を維持することは、バランスのよい食生活と適度な運動、十分な睡眠でかなり達成できる。要するに、ごく当たり前の生活習慣の改善で済むことなのだ。特定の健康食品ばかりを取り続ける必要性はほとんど感じない。
「これを実行すれば、病気や痛みなどがみるみるうちになくなる」。こうした奇をてらった健康法とは、そろそろおさらばしたいものだ。

<糖尿病の予防、血糖値に配慮>
・糖尿病は今や「国民病」といわれる。2007年版「国民健康・栄養調査」によると、国内の患者は推定で約890万人、予備軍も1320万人いる。合わせると2210万人で、日本人の5人に1人は糖尿病か、その予備軍となる。
 患者が増えているのは日本だけではない。国際糖尿病連合によると、11年に3億6600万人いた世界の糖尿病患者は、30年に約5億人、場合によっては約10億人になると見られている。

・糖尿病には1型と2型がある。いずれも血糖を分解するインスリンが分泌されなかったり、働きが悪くなったりするために起こる。1型糖尿病の人は、インスリンを作る膵臓の細胞が自己免疫疾患などで破壊されることで発症する。若者によく見られる。
 2型は生活習慣病といわれ、食生活の乱れや運動不足などが原因とされる。人種による差があるが、日本では圧倒的に2型が多い。

<カフェインで抗ウイルス>
・コーヒーと健康について考えてみよう。コーヒーにはカフェインが多く含まれている。このカフェインに、ある種のウイルス(JCウイルス)の増殖を抑える効果が期待できるという。

<コーヒーに脳卒中予防効果?>
・コーヒーと脳卒中の関係を調べた論文は少なく、はっきりしたエビデンス(科学的証拠)があるわけではない。ただ、コーヒーを飲む習慣のある人は、脳卒中のリスクが下がるという報告がある。  
たとえば、スウェーデンでの調査では、コーヒーを毎日1杯飲んでいる女性は飲まない人よりも脳卒中になるリスクが25%低いという結果になった。

・「過ぎたるは、なお及ばざるが如し」というように、コーヒーや緑茶に脳卒中の予防効果があるらしいというだけで、がぶ飲みするのは避けたい。脳卒中リスクを下げるのはカフェインの働きによるものと見られるが、このカフェインをたくさん取ると、思わぬ「副作用」が出るからだ。

<「カフェイン中毒」要注意>
・1日にコーヒーを100杯以上飲まない限り、何ら問題はないといえる。

・大きな副作用としては、「カフェイン中毒」がある。個人差はあるが、コーヒーから離れられなくなったら要注意だろう。顔面紅潮になりやすく、落ち着かなくなり、集中力の低下やけいれんを起こしやすくなる。悪くすると動悸や不整脈につながる。
 やはり、コーヒーは「体によいから」といって一度に大量に取るのは避けたい。カフェインを含んでいるとはいえ、コーヒーは医師や薬剤師が扱う医薬品ではなく、素人が誰でも簡単に口にすることができる食品なのだから……薬は「もろ刃の剣」で、作用があれば副作用もある。ほどほどにというわけだ。

<ポリフェノールの合理性>
・「フレンチパラドクス」という言葉がある。フランスの逆説という意味だ。1990年代の初めごろから世界中で広まった。
 フランス料理は肉料理が主体だが、それにクリームやバターがたっぷり入ったソースをかける。食べ物に動物性の脂肪が多いから、当然フランスの人たちは動脈硬化になり、心筋梗塞など心臓・血管系の病気が多いと予想される。
 ところがフランス人が心臓病で死亡する割合はほかの西欧諸国に比べて少ないといわれている。脂肪分が多い食事を取っているにもかかわらず、心臓病の死亡率が低いというのが、フレンチパラドックスの由来である。
 
・パラドックスの理由としていわれるのが、赤ワインに多く含まれるポリフェノールだ。実際、フランスの人たちは赤ワインを多く摂取する。これで日本でも赤ワインブームが起きた。ただ、赤ワインを多く飲むことによる肝臓病の増加といったマイナス面もある。

・ポリフェノールには抗酸化作用がある。植物(食物)に含まれる抗酸化物質としてはビタミンCやビタミンEなどが有名だがポリフェノールもその1つ。フラボノイド、クマリン、ヒドロキシケイ皮酸の代表的なものとしては、コーヒーポリフェノールがある。

・体の中では活性酸素ができる。活性酸素は細胞にダメージを与え、シミやしわを作るなど皮への悪影響のほか、老化や動脈硬化、糖尿病、がんなどの引き金になるといわれる。活性酸素は常にできているが、普通はカタラーゼやスーパーオキシドディスムターゼといった酵素や、植物由来の抗酸化物質が生成した活性酸素を消している。

・酵素がよく作られ、食事などから植物由来の抗酸化物質を摂取できる若いうちはいい。それが高齢者になると・・・。ポリフェノールを取ることは、ある意味では合理的なのかもしれない。

・日本人が飲料から取るポリフェノールとしてはコーヒーの47%が最も多かった(緑茶は16%で第2位)

<睡眠時間足りない日本人>
・ひとりでパソコンに向かって黙々と仕事をするのが日本のビジネスパーソンの姿なのだろう。このワーキングスタイルが日本人の睡眠の質の低下や、慢性的な睡眠不足状態を招いているのだろうか。

<たばこを「断つ年」に>
<禁煙で脳も長生き>



『逆転の発想で悪の罠を見抜き人生の悩みを裁つ』 弁護士50年の法力
松枝迪夫    アドスリー   2010/7



<私の健康長寿法十則>
・私の健康長寿法を十ヶ条にまとめてみた。便宜的に私の健康長寿法十則と名づける。古来多くの実践者、研究者が唱えていたものをいわば現代の着想法をもって然るべき順序をつけてわかり易くまとめたものである。重要点はすべて網羅した。
 またこの何々が少なく、何々が多くという表現は、貝原益軒の用語やたまたま愛用している湯呑茶碗に健康長寿法として書かれていた用語を借用した。
 どうかこの十則は、東西の大家の養生法をいい塩梅に整理したものです。まず箇条書きにし、その後で解説する。

一即 食を少なく 噛むことを多く
二則 肉を少なく 野菜を多く
三則 塩・甘糖を少なく 酢・果実を多く
四則 欲を少なく 施しを多く
五則 憂い悩みを少なく 眠りを多く
六則 怒りを少なく 笑いを多く
七則 言葉を少なく 行いを多く
八則 乗物を少なく 歩みを多く
九則 衣を少なく 入浴を多く
十則 エアコンを少なく 風と太陽を多く

<十則の解説>
<一即 食を少なく 噛むことを多く>
・これは腹八分目にすること、食生活の最も重要な原則を宣言。かむことは消化にもいいし、八分目でも満腹感をもたらす。噛まないでいい柔らかい食品が増えたので噛むことが減ってきた。そのため頬がふっくらせず、やせた顔付の人間が多くなってきた。

<二則 肉を少なく 野菜を多く>
・最近の洋風化の食事の欠陥は、肉が多いことにあるから、もともと日本人が好んできた魚を中心として野菜、大豆を原料とする豆腐を多用するのがよい。

<三則 塩・甘糖を少なく 酢・果実を多く>
・塩の多用は色々の病気を引き起こすとされているので注意すべきであるが、大変神経質になって塩分を少なくし過ぎる傾向がある。これも過ぎたるは及ばざるが如しで、子どもがそのため元気を失ったり、労働者が力をなくしたりするので、ほどほどにする。病気だと思って医者に見せたら、その先生はベテランの名医で一目で病気でない、塩分不足と見破って塩を与えて間もなく快癒したという。未熟な医者だったら、すぐ注射とわけのわからない投薬をしただろう。
 糖分はこれまたとり過ぎは病気のもとであるが、運動をしたり、頭を使って疲れた感じのときは速効性があり大切な栄養である。

<四則 欲を少なく 施しを多く>
・精神の平静が一番大切なことである。そのためには欲望を少なくし、欲を抑えることである。食と色の欲望は本能であるから、これを抑えるのは難しいことであるが、それをすることが修養である。本能のままに振り回される人生を送っては身の破滅、仕事でも成功は覚束ない。反社会的な欲望はもちろん抑えなければならない。むしろ他者に対する愛、慈悲の心をもって行為することが大切である。その善行は、本人にも気持ちのよいもので、まして他人から感謝されたりすれば嬉しいし、後に満足感が残る。

<五則 憂い悩みを少なく 眠りを多く>
・人は色々なことを憂い悩み、夜も眠れないということが多い。現代人はあまりにも多くのストレスに悩まされ、心の苦しみを抱えている。これをできるだけ少なくし、明日のことは思いわずらわないでいること、過去のことをくよくよ後悔しないことである。杉田玄白も、明日を思い悩むな、後悔するなと言っている。
 すべての精神の健康法を説く説はこの項を最重要な手段と見なしている。心を平静に保つ最も大切な心持ちである。

<六則 怒りを少なく 笑いを多く>
・これもすべての精神の修養を説く人が一致してあげている実践上最も大切な処世術である。怒りのために人は他人を傷つけ、ついには己の身の破滅に至った例は枚挙にいとまがない。この修養こそ不断に若い頃から積まなければならない。
 
・笑いを多くとは、人生を楽天的に、前向きに生きることでこれは人間の生き方として成功に導く鍵である。前途を暗く、悲観的に考えるのはよくない。外国でも「プラス思考をせよ」というのはこのことである。笑う門には福来るともいうし、夫婦円満、家庭円満、その人の職場も明るく円満という、すべてに喜びと福の感情をもたらす。

<七則 言葉を少なく 行いを多く>
・これは寡言の徳をいうもので、不言実行の系譜にある。昔から「沈黙は金」という諺がある。もっとも欧米流の自己主張の風潮が入り、どんどん発言し、何でもしゃべるのがいいのだといわんばかりの時代になりつつある。程度問題である。
 無言では処世ができないから、要は冗舌をやめ、行動で示すということである。言葉遣いは社交では大切な武器で、軽々しい発言はせず、言行一致が望ましい。
 
・行いを多くとは、日常の暮らしで、身軽に身体を動かすことをいやがらないで、こまめに動くことである。これは大切なことで、相手にもいい印象を与え、尊大な人間だと思われないし、不精な人間と思われない利点がある。
 またこまめに身体を動かすのは健康にもいい。老人になってゴロンとしていると健康に悪く老化してぼけも早くくるという。
 女性が家事をやるのはこまめに動く典型だから、男性に比べて長生きである。いい報酬が与えられていて帳尻が合っている。

<八則 乗物を少なく 歩みを多く>
・身体の運動で歩くことは一番健康によいとされている。それと散歩をすることは特別の場所も相手も器具もいらない。しかも散歩先の町や風景をみて楽しむことができるから一石二鳥だ。

・必然的に車の利用者は歩くことが少なくなり、運動不足となる。色々な健康障害がでてくるなかで、ほとんど歩くことで直った例が多いし、その副作用で悪くなったという例はまずない。

<九則 衣を少なく 入浴を多く>
・皮膚の鍛錬には薄着がいい。

・私は一年中下着は木綿のシャツにステテコ一枚で通している。ニューヨークの冬もそれで、通し、その上にはワイシャツと薄手の背広だけである。慣れれば何でもなかった。

・身体を清潔にすること、皮膚をきれいにすることは新陳代謝によい。入浴はバスタブでもシャワーでもよい。

<十則 エアコンを少なく 風と太陽を多く>
・自然の大気と気温で暮らすのがその住民には一番健康的である。最近は暖房、冷房をする人が普通になった。

・お蔭で昔の日本人は、皆風もひかず元気だったのではないかと思う。

・北欧やドイツなど北部欧州の人は寒い冬が過ぎるのを待って公園で裸になって日光浴をしている。くる病になるのを防ぐには日光が必要なのである。日本人はあまりにも太陽に恵まれているので、その有り難さを知らない。



『病気にならない人の「考え方」』
「治す」から「守る」へー“予防医療”という選択
折茂肇  池森賢二     ダイヤモンド社  2013/2/16



<「100歳までの健康長寿」の人々の知恵に学ぶ>
・最近の日本では100歳を超えて長生きする人の数が急速に増えていて1963年には、その数がわずか153人にしかすぎなかったのが、2012年には5万人に増加しています。健康長寿の皆さんに日常生活の知恵を学ぶというのも予防医療の一つでしょう。

<老化は「未病」の一つである!>
・西洋医学の世界には「健康」か「病気」かという区分、つまり白か黒かの区分しかなく、通常は病気になって初めて医師の世話になります。
しかし、高齢者を診断していますと、健康か病気かをはっきり分けるのが難しいことがしばしばあります。白(健康)ともいえず、黒(病気)ともいえぬ、その中間のグレーゾーンがあるのです。
このグレーゾーンのことを、東洋医学では「未病」と呼んでいます。つまり、東洋医学の世界では健康と病気の間には連続性があると考え、両者を結ぶ境界線のことを「未病」と呼んでいるのです。

・いわば、侵入者や反乱者を押し返したり、そのいたずらを封じ込めたりしてくれる人体防衛軍が、いつも体内でスタンバイしているということ。これが、人体に備わっている「免疫機能」です。
防衛軍は好中球やマクロファージ、リンパ球といったさまざまな能力を備えた「白血球」で構成されています。
 若い頃はこの白血球の働きがとても活発なので、少々の無理はきくのですが、年を取ると全身の細胞が老化して人体防衛軍の力が衰えてくる。つまり、免疫機能が低下してきます。

・また、ガン細胞という体内の反乱者の脅威にもさらされます。こうした免疫力をはじめとして、人体に備わっている各種の「生体防御力」の総称をホメオスタシスと呼んでいます。
 前述したとおり、食事を取ると誰でも血糖値が上がります。しかし、上がった血糖値を下げるために脾臓からインスリンというホルモンが分泌され、血糖は正常値に戻ります。これがホメオスタシスの働きです。

<老化というのはこのホメオスタシスの機能を低下させる最大の危険因子>
・加齢とともに人体の機能には次のような変化が現れます。
心臓→血液を送り出すポンプの機能が低下する
血管→動脈硬化を引き起こしやすくなる
骨→骨密度が減少し、骨折を起こしやすくなる
関節→変形して痛みを伴い、可動域が少なくなる
筋肉→筋肉量が減り、筋力が低下する
脳・神経→脳細胞が減少するため、動作が緩慢になり、バランスも悪くなる
目→40歳を過ぎた頃から老眼が始まる
耳→聴力が低下し、老人性難聴という修復不能な病気になる人もいる
呼吸器→酸素と二酸化炭素を入れ換える換気能力が低下する

・病気とはいえないけれど、いつ病気になっても不思議ではない状態!
つまり、「老化」というのは、「未病」の状態にあるという言い方もできるのです。

<予防医療は、40代で意識しよう!>
<死の寸前まで働き、ボケる人がいない。まさにPPK(ピンピンコロリ)の大往生を遂げる>
・40代は、人間ドックやサプリメントを含めた予防医療を意識すべき年代だといえます。

<長野県が日本有数の長寿県になったわけ>
・長野県というのはもともと内陸部の寒い土地柄で、県民の多くは典型的な塩分過多の生活をしていました。そのため、脳血管系の病気が多かったところです。

・ところが、県ぐるみで「予防医療」を実践したことにより、2007年には沖縄を抜いて、「男性長寿全国第一位」の県になったのです。しかも老人医療費が全国最低の47位。つまり、長野県には健康長寿の老人が多いということです。その秘密は、「健康補導員」という聞き慣れない肩書きを持つ人々の活躍にあります。

<80歳を過ぎても元気な人が多く、「ピンピンコロリの里」として全国的に注目されている長野県佐久市>
・保険補導委員会は、市内の各地区を担当する保健補導員を任命、的確な予防医療の研修を受けてもらったうえで、住民の先頭に立って、次のような予防医療を普及させたのでした。

・減塩運動
・一部屋暖房運動
・食生活改善運動(ピンピンコロリ食)
・体を動かす(ピンピンコロリ体操)
キーワードは「食」「運動」「癒やし」。

<健康長寿とPPK(ピンピンコロリ)は決して不可能ではない>
<元気な老人は肉を食べる!>
・1963年には、全国でその数がわずか153人に過ぎなかった「100歳超え」の長寿者が、2012年には5万人を超えました。まさに1世紀を生き抜いてきた超エリート!

<「長寿の秘訣は何か?」というアンケート調査>
1位→物事にこだわらず、くよくよしない
2位→暴飲暴食をしない
3位→幸せな家庭に恵まれている

<長寿者の食習慣>
・腹八分目で、食べすぎないようにする
・完全に米にかたよるのではなく、魚介類などタンパク質も充分に取り、肉類も積極的に摂取する
・野菜や海草を好んで取る
・薄味の料理を好む
・規則的に食事を取る

<今、フィトケミカルが注目されているわけ>
・一般的に、摂取すべき食品の種類は1日30種類が目安だとされています。朝昼晩に少量でもいいから、できるだけ多種類の食品の摂取を心がけることです。なかでも最近注目されているのが「フィトケミカル」という成分です。フィトは植物。ケミカルは化学の意味。つまり植物が含有している化学物質のことです。付帯的には野菜や果物などの植物が紫外線や害虫から身を守るためにつくり出す物質のことで、「色」「香り」「苦味」などの基になっています。

・わたしたちが心がけるべきは、なるべく多くの色の野菜をいただくこと!
野菜や果物の色は「赤」「黄」「橙」「緑」「紫」「黒」「白」の七色に分類されますので、サラダをつくる場合には、できることなら「七色サラダ」を心がけるといいのではないかと思います。つまり、見かけが派手で、華やかなサラダを意識するといいということです。

<早歩きの人ほど死亡率が低い!>
・ここでいうスポーツとは本格的なスポーツではなく、ウォーキングやジョギング程度の軽い運動を習慣的にしているかどうかを質問しているのですが、おわかりのように特に男性では、スポーツを習慣にしていない人は早々と自立機能が低下してしまうことが明らかにされています。改めていうまでもなく、運動習慣は健康に直結しています。

・具体的には、各種の調査によって、運動が虚血性心疾患の死亡率を減少させ、血圧を低下させ、血清脂質を改善させて動脈硬化性疾患の予防に役立つことが明らかにされているのです。特に注目されているのがウォーキング。

・最近、年齢に関係なく早朝ウォーカーが増えていて、「ちょっと早起きして、出勤前に一歩き」というOLの姿も目につくようになりました。

<ウォーキングは、散歩とは違い、普段歩く速度よりもやや速めに歩くのがコツ>
・調査結果によると、速く歩く人ほど死亡率が低く、遅くなるに従って死亡率が高くなるというものです。「遅い→やや遅い→やや早い→速い」と、速くなるに従って明確に死亡率は低くなっています。

<早朝ウォーキングのススメ>
<朝日を浴びながら歩く!>
・サーカディアン・リズム(概日リズム)の法則とは、人体にはいわゆる「体内時計」が備わっていて、それが24時間のリズムで変動しているというもの。

・晴耕雨読。朝日とともに起きて、暗くなれば寝る。大自然の中で、そもそもそんな生き方ができたなら、健康長寿が約束されるのではないでしょうか?ところが、現実がそれを許しません。

<西から東に、東から西に向かって歩く>
・西から東、東から西。これは、太陽の軌道に沿った歩き方です。つまり、サーカディアン・リズム(概日リズム)の法則に従った理想的なウォーキング・コースだといえるでしょう。

<最低でも20分間は歩く>
・理想をいえば最低でも20分。トータルで40分程度は歩いていただきたいと思います。

<胸を張り、手を前後に振って、やや大股で、いつもより速足で歩く>
・あくまでもマイペースで歩く。無理をすると、三日坊主で終わってしまいます。



『100歳』
日野原重明   NHK取材班  NHK出版 2011/9/27



<99歳の健康診断>
・2011年1月19日、ライフ・プラニング・クリニックにて、99歳の日野原先生の健康診断が行われた。

・日野原先生は、通常の健康診断に加え、体力測定や認知症の検査、生活状況についてのアンケートなども含めたさまざまな検査を受けた。

・医師というのは聴診器を使う仕事だから、やはり聴力も大切です。聴力検査では計ってくれた担当者が、その場で「30代と変わりませんね」とほめてくれました。

・今日行った検査は、加齢とともに体力が低下する勾配を診るためのものです。一般的には、身長が縮む、肺の機能が落ちる、肝臓の働きが落ちる、大脳の働きが落ちるなど、すべてにおいて下降カーブをたどることがわかっています。

・まず、先生は大きな病気をお持ちでありませんし、血液検査でも特別な問題は見つかりませんでした。気になるところは、血圧が少し高いというところでしょうか。ただ、今回は降圧剤を飲まれていますので、上が107、下が56ということでしたし、よくコントロールされていて脈波速度も正常ですので、健康状態は極めて良好だと判断できます。

・脆弱化の5つの指標では、体重の減少、握力の低下、歩行速度の低下、日常生活の活動低下、そして気力の低下を評価します。これらがすべてなければ脆弱化なし、3つ以上あれば脆弱化、1〜2であれば中間と判定します。

・しかし、細かい点では下肢の蹴る力と歩行速度がやや落ちてきていること、そして眼をつぶった際のバランスが不安定であるという変化が見られますので、つまずいて転ぶなどの危険性もあります。くれぐれも足下に気をつけていただきたいと思います。よく歩くことはもちろん重要ですが、足首に軽いおもりをつけて、仰臥位(あおむけの姿勢)で下肢を持ち上げるなどの簡単なトレーニングも試みる価値はあると思います。脆弱化が進行しますと元へ戻すことは難しくなりますので、予防的にトレーニングされておられることは大変よいことだと思います。

<ヘルス・リサーチ・ボランティア>
・とにかく今、高齢者の医学的なデータが不足しています。75歳以上の食事のカロリーはどれくらいが適切かさえエビデンス(検証結果)となるデータはありません。現在のところ、85歳でも90歳でも、75歳のデータを使うしかないのです。長生きをする人が増えていますから、ぜひ調査していかなければなりません。

・私が解明したいのは、「老い」の本当の姿です。認知症にならず、社会生活を送る限界がどこにあるのかを調べたい。現在、遺伝子の働きが大きいということはわかっていますが、認知症の遺伝子を持っていても認知症にならない人もいるのです。例えば、認知症の発症因子の遺伝子を持っているにもかかわらず、認知症を発症していない方がいれば、発症を抑える外的な環境因子があるのではないかと仮定することができま
す。聞き取り調査から、それが食事か、運動か、社会活動か、趣味かを分析し、特定していきます。

・一人一人がどういう環境で過ごしているかということはこれまで調査されたことがありません。ボランティアの仕事をする、勉強をする、今までやったことがないことをする、新しい人と出会う。日々の暮らし方や活動も含めて環境因子といいますが、それらによって老化を遅らせることができるという結果が実証されれば、みなさんが目標を持って生きることができるようになるでしょう。

<99歳からのトレーニング>
・2011年3月以来、月に4回くらいのペースで自宅に経験豊富なトレーナを呼び、ストレッチや簡単なトレーニングを行うようになった。次男の妻、眞紀さんの勧めだった。トレーナーの吉沢剛さんは、「日野原先生は、99歳の体としては、本当にスペシャルな体だと思います」と驚く。

・日野原さんは我々が持っている百歳のイメージを吹っ飛ばしてくれた人物である。今も現役の医師であり、本を次々と執筆し、講演も年間、100回を超える。海外にも頻繁に出張するし、記憶力は抜群にいいし、ステーキも食べるし、好奇心は若者以上。いちいち驚いていたらきりがない。百歳にしてなぜ、このように生きることが可能なのか?この疑問に迫るべく取材を始めたのが2010年10月、日野原さんの99歳の誕生日パーティだった。そこでの驚きの言葉、「不思議と、老いるという感覚がない」。

・そして、以来1年間にわたり密着取材を行い、さまざまな場面で比野原さんやご親族、関係者などに話をお聞きしてきた。そのインタビューをもとに構成したのがこの本である。



60歳からはじめる
『認知症にならない脳にいいこと』 
周東 寛  コスモ21     2012/12/5



<これが脳を元気にする食生活の基本>
<糖・塩・油・酒の摂りすぎは認知症リスクを高める>
・アルツハイマー型認知症の原因物質として、近年「アミロイドβタンパク」が注目されています。アミロイドβタンパクは、加齢とともに脳にたまってくる「ゴミタンパク」の一種です。

・ところが、このアミロイドβタンパクを掃除する能力が加齢とともに衰えてきて、掃除しきれなかったものがしだいに脳内にたまっていきます。それがあるところまでくると脳の機能に障害がでてきて、認知症になるといわれます。

・私の考えでは、糖・塩・油・酒の摂りすぎると、体の細胞がしだいに糖化・塩化・油化・酒化されていきます。この状態になると細胞からは水分が抜けていき、細胞の代謝機能にも障害が起こります。その結果起こる現象の一つがさまざまなゴミタンパクが体内にたまることです。

・ゴミタンパクは「ラクナ梗塞」という小さい脳梗塞の原因にもなります。

心筋の血管にゴミタンパクがたまって血栓になると、心筋梗塞が発症するリスクが高くなります。
 脳内の血管にゴミタンパクがたまって血栓になると、脳梗塞や脳内出血のリスクが高まり、脳血管性認知症になる可能性も出てきます。

・ですから、糖・塩・油・酒の摂りすぎに気をつけることは、生活習慣病はもちろん、認知症の予防のためにもぜひ実行してほしいのです。

<認知症予防には青魚がいい>
・認知症予防に有効な食事の基本は、一言でいうと「魚と緑黄野菜を多く摂る」ことです。なかでも魚に含まれているDHAとEPAは動脈硬化を予防し、血栓を防ぐ働きのある脂肪酸で、とくに脳によい効果をもたらします。

<血液サラサラ食品を摂る>
・豆乳、豆腐、おから、納豆、味噌などの大豆製品には、抗酸化作用がある大豆サポニンが多く含まれています。大豆サポニンには、コレステロールを低下させ、高血圧、動脈硬化、ガンを予防する作用があります。
 さらに大豆製品には多くの大豆レシチンも含まれています。大豆レシチンには、脂質代謝を高める働きがあり、肥満を改善させる効果があります。もちろん、こうした働きは認知症予防にもつながります。

・さらに脳の血液をサラサラにするものを加えた食事を摂れば、もっと効果的です。それが期待できる食物としては、キャベツ、タマネギ、らっきょう、にんにく、長ネギ、ニラなどがあります。キャベツ、長ネギ、ニラは便秘解消にもよいので、毎日食べるようにすすめています。

<緑黄野菜は認知症予防になる>
・ビタミン類は、ヒトが体内でつくることはできませんから、総合ビタミン剤を飲むか、緑黄野菜をしっかりと食べるしかありません。

<とくにビタミンB、C、E群が認知症予防に有効>

・緑黄野菜にはビタミン類が多く含まれていますが、とくにビタミンB群、ビタミンC群、ビタミンE群には脳の老化を防ぐ作用があります。もちろん認知症の予防にも有効です。

<カルシウムをしっかり摂る>
・なかでもとくに大切なミネラルが、カルシウムとマグネシウムです。体内にあるカルシウムの99%くらいは骨と歯に含まれますが、残り1%がとても重要なのです。
 もし、その1%のカルシウムが不足すると、骨のカルシウムが血液や筋肉に放出されます。その分カルシウムが減って、骨がスカスカになり、もろくなります。この状態が進んだのが骨粗鬆症です。

<認知症予防には肥満も気をつけよう>
・高血圧、動脈硬化、脂質異常性、糖尿病などの生活習慣病は認知症を呼び寄せます。それらは肥満とも関係しているので、認知症予防には肥満対策も必要です。

<認知症予防には一切飲まないにかぎる>
・アルコール依存症の人に高い割合で脳萎縮がみられることは、よく知られています。大量にお酒を飲む人に認知症患者さんが多いことも、地域や集団を調査した疫学調査によって明らかになっています。

<タバコにより認知症の発症率は2倍以上に>
・タバコに含まれる有害物質は数百種類といわれます。

・タバコを吸うほど脳の委縮進む。アルツハイマー型認知症に共通しているのは脳の委縮。

<受動喫煙も認知症の高リスク>
<認知症で失われるのは記憶だけではない>
<日本社会全体で10人に1人が認知症に>
<脳血管性認知症の予防は生活習慣病の危険因子除去から>
<脳は「怠け者」>
・筋肉は、まったく使わないでいると、1日に3%から5%ずつ低下していくといわれています。  

 お年寄りが1カ月も寝たきりの生活を送ると、ほとんどの方が歩けなくなるのも、それだけ筋肉が痩せて減ってしまうからです。寝たきりになると、筋肉のほかにも、骨や関節、皮膚、さらには心臓や肺臓などの内臓機能も低下します。

・しかし、いわゆる元気なままで「ピンピンコロリ」と亡くなる人は、おそらく10人に1人もいないでしょう。
 ほとんどの人がどこかで必ず寝たきり状態になるとか、認知症になって死を迎えているのです。とくに認知症は、今後日本社会全体で10人に1人の割合で発症するともいわれています。



『超高齢社会の未来 IT立国 日本の挑戦』
小尾敏夫・岩崎尚子   毎日新聞社   2014/12/27



<人類が経験したことのない少子・超高齢・人口減少社会>
・少子・超高齢・人口減少社会である日本は、いまだかつて世界が経験したことのない未知の世界が広がっている。日本では65歳以上の高齢者人口は過去最高の25%を超え、4人に1人が高齢者になった。増え続ける高齢者の質は大きく変わっている。8割は元気な高齢者と言われるアクティブ・シニアだ。

・2030年には約8割の高齢者が介護不要で自律的に暮らせるようだ。

・高齢社会が進む一方、今後日本の総人口は長期にわたって減少し、2060年には約8600万人にまで減少すると推測される。

・未曽有の人口構造の変化は、2025年がターニンフポイントとなる。戦後の象徴とされる1947年〜49年生まれの“団塊の世代”が75歳以上になる年だ。

・世界に目を転じれば、高齢化率は世界規模で上昇しつつある。2060年意は世界人口の約5人に1人が高齢者になる。

<日本は2007年に国連で定められた世界初の“超高齢社会”に突入>
<国家財政破綻危機の2025年問題>
・高齢者の約8割は就業意欲があるのに、そのうちの2割しか仕事に就けない厳しい現状である。

・介護の面を考えると、厚生労働省の試算で、2025年に50万人の看護師、4〜6万人の医師、100万人の介護職員が必要といわれている。

<高齢化と情報化が同時進行する新複合社会時代の幕開け>
・1980年代のICT革命以降、ICTは人々の生活に密接に浸透してきた。近年ICTは、財政悪化や労働人口の減少、地方の疲弊、企業統治などの成長の制約条件の社会課題を解決するためのツールとしてその地位を確立している。

・世界で唯一の超高齢社会に突入した日本の情報社会の将来は、ユーザー(消費者)がいかにICTを駆使し、供給側はいかにICTでネットワーク化された社会を構築し、ユーザーに優しいより豊かな情報社会を形成することができるかが課題となる。

・65歳以上のインターネット利用状況は、平成20年末から23年末で約1.6倍と年々増加傾向にある。

・また高齢者にとってオンライン・ショッピングも当たり前のものになり、行政手続きも役所に行っていたものが一部、自宅でオンライン申請ができるようになった。電子政府サービスの普及である。今後は、ICTサービスや商品が無用の長物とならないよう、高齢者はICTリテラシー(習得度)を身に付けなければならないということだろう。

・さらに医療や年金などの社会保障の負担が、現役世代に重くのしかかり、個人格差が広がり地域社会やコミュニティ意識が希薄化するおそれもある。こうした社会背景において、ICTはパラダイムシフトをもたらす原動力の一つとして期待されている。時間や距離といった制約を越えて積極的な利活用を促すことにより、将来的に高齢者の生活を変革し、活力を引き出すエンジンになるとも期待されている。いよいよ、情報化と高齢化が融合する人類史上初めての新複合時代の幕開けである。

<解消するか、デジタル・デバイド(情報利活用格差)>
・既に60歳代の団塊の世代は8割がインターネットを使える調査結果もあり、シニア世代の本格的デジタル経済が間もなく始まる。

<政府が超高齢社会対策に乗り出す>
・今後、特に2025年問題の解決策として、下記の諸点を重点分野にした対応が急がれる、と報告された。
1、 在宅医療・介護を徹底して追及する
2、 住まいの新たな展開を図る
3、 地域づくりの観点から介護予防を推進する

<高齢者雇用が地方創生の鍵>
・2020年には約8割の高齢者が介護不要で自立できるといわれている。つまり元気なアクティブ・シニア層が増えるということだ。このアクティブ・シニア対策が喫緊の課題となっている。少子高齢社会の中でますます生産労働人口が縮小する。経済成長の制約となっていた生産労働人口の減少を解消するのはどうしたらよいのか。

・最近多くの企業が導入し始めている取り組みは、
高齢者の退職年齢を上げる、
フレキシブルな働き方を提供し、働きやすい環境を作る、
クラウドソーシングなどを利用して、インターネットを使い、適材適所の仕事を依頼する、
テレワーク(在宅勤務)を推進する、などがある。

・高齢化に加え、少子化も深刻な日本では、今後の労働力が懸念される。地域の過疎化や就労機会が減少すれば、少子高齢化が進む地方では地域経済そのものが疲弊する。こうした問題を解決するのが、“テレワーク”だ。在宅勤務で日本を変えるというスローガンのもとで、さまざまな取り組みがスタートしている。

・テレワークのメリットは、満員電車に揺られて通勤する必要のない、働く時間や場所の制約がない点にある。もちろん会社に勤める他の社員や職員と同様の成果を挙げなければならないし、同等の拘束時間や仕事のクオリティも追及されるだろう。しかし、時間や場所に縛られないテレワークの働き方は、働く意欲があっても、体力的な理由から通勤が困難な高齢者や、出産、育児、介護に時間が必要な就業者が仕事をすることができることから、今後成長が期待される分野である。

・また、多くの人材を確保することが難しい中堅・中小企業にとっては、全国各地から人を募集できるので、有能で多様な人材を幅広い範囲で確保することができ、さらには生産性向上につながるともいわれている。この他、テレワークによって、家族と過ごす時間や自己啓発や趣味の時間が増える等、生活にゆとりが生まれ、ワークライフバランスの向上にも効果があるだろう。

・実際にはまだ大企業を中心に1割の導入に留まっているテレワーク制度であるが、高齢者の社会参加や社会貢献に加え、ワークライフバランスの観点から有効な施策となる。資本金50憶円以上の企業では25%の普及である。働き方だけではなく、新しい高齢社会モデルを構築するための地域振興や規則改革を同時に進めることも検討しなければならない。

・また高齢者の起業も盛んだが、数少ない成功事例の一つが福島県上勝町で行われている“いろどり“事業だ。高齢者の自立支援策、日本料理を飾り付ける草花を、地域の植物をよく知る高齢者が収穫し、全国の料亭に、タブレット端末を利用して販売する”葉っぱビジネス“が注目を集めている。

<総務省「ICT超高齢社会構想会議」>
・高齢者が自ら会社を興し、地域に還元し経済を潤す。高齢者は生きがいを見つけ社会貢献ができる。こうしたモデルが日本全国で展開できれば、地方創生は現実のものとなる。筆者の小尾が委員長を務めた総務省の研究会で視察した東京都三鷹市では自治体が高齢者の起業を応援しているケースだ。NPO「シニアSOHO普及サロン・三鷹」が中心となって活動している。この他、地域支援マッチングのアブセックや孫育て工房で地域ケアのBABAラボをはじめとする高齢者の自立支援地域プロジェクト事例は急増中である。
 問題は日本全国で展開される数多くのプロジェクトが政府の支援や特区モデルを離れた時、プロジェクトが自立し、独り立ちできるかが勝負である。

<人類は“シルバー・ツナミ(津波)”で滅亡するリスクがある>
・“シルバー・ツナミ”とはピーク時に24億人に膨れ上がる高齢者集団が津波のように押し寄せてくる、との比喩的な表現である。スピーチの続きだが、「世界で最初に“シルバー・ツナミ”に襲われるのは日本であり、我が国の対応次第で世界の歴史が変わるかもしれない」と述べた。

・全てを書き終え、次の四つの分野にわたる優先的課題解決の必要性を理解することができる。
第1に、雇用問題である。深刻な労働力不足が将来起きるが、高齢者、そして女性の活躍こそ日本再生の王道である。特に、アベノミクスが目指す“女性が輝く社会”の推進は超高齢社会において必要不可欠であり、一歩でも前進することを望みたい。残念なことに、日本の女性の社会進出は、先進国中、韓国に次いでランクが低いのが実情である。

・第2に、シルバービジネス3000兆円市場(2050年)への企業努力である。

・第3に、日本の経験や教訓を後に続く世界各国に紹介していく国際貢献の責務を忘れてはならない。

・最後に、電子政府など行政の役割である。今後の研究課題だが、高齢者に優しい電子政府の推進が経済活性化の鍵を握ることを証明する必要がある。

・電子政府がフルに活動すれば、日本政府は経費の3割をカット可能との試算がある。



『低欲望社会』
大前研一  小学館   2015/4/23



<飯を食うスキル>
・シリコンバレーは、日本では生まれない。となると、やはり日本はドイツやスイスと同様に、日本の昔の制度でもある「職人の育成」で勝負していくしかない。
 ところが、アメリカの真似をして大学を、“乱造”した結果、高校生の2人に1人が大学に進学する実質的な「大学全入時代」となり、これまで中学・高校で町工場に入った人々が支えてきたモノづくりの技術力が維持できなくなっている。日本の職人技術は、いずれ消えゆく運命にある。
 しかし、国家を支えているのは人であり、国家にとって最も重要なのは人材育成である。にもかかわらず、何で飯を食っていくのか全く考えないまま20代半ばで社会に出ていく若者を量産している。自分の人生で何をやりたいのか思案しながら30代にまで突入する人も少なくない。「飯を食うスキル」を伝授できない日本の大学は、一度すべて潰すぐらいの大改革を断行しないと、この国は遠からず滅びてしまう、という危機感を抱かずにはいられない。

<「統治機構改革」>
<今こそ「国の仕組み」を変える>
<今日の閉塞は予言されていた>
・世界に先駆けて「低欲望社会」が進む日本は、新たな経済・社会に対応すべく、国の仕組みを変えていかねばならない。
 しかし現在、日本の大きな課題とされる超・高齢化、人口減少、経済の縮小……といった問題は、すべて予想されていたことだ。
 私が『平成維新』(講談社)を刊行したのは、ベルリンの壁が崩壊する直前の1989年6月だから、今からもう4半世紀も前のことである。当時すでに私は、「リクルート事件でつかまったのは、これを許してきた国民自身」と書き、さらに「中央集権国家の終焉」と「世界の地域化」を今後の大きな潮流とした上で、中央官庁が利権まみれになっている国の仕組みを批判。バブルに浮かれている日本への警鐘とともに、成熟社会の変化への対応の難しさまでを“予言”した。

<自民党主導の“超肥満体”国家の末路>
・なぜ、日本は政権交代が難しいのか?端的に言えば、自民党が「正統ではない」からだ。自民党には政党としての筋の通った政策がないのである。
 たとえば、アメリカの場合、共和党は小さな政府で経営者寄り、民主党は大きな政府で労働者寄りと政策の対立軸がはっきりしている。イギリスやオーストラリアの保守党と労働党も同様の構図である。
 一方、自民党はどちらかというと経営者寄りと言いながら、実際にやってきたことは「大きな政府」で、北欧にもないような高度福祉社会の実現と弱者・敗者の救済だ。そういう矛盾した状況になったのは、もともと自民党が自由党と日本民主党の寄り合い所帯の根拠薄弱な政党で、アメリカで言えば共和党に近い派閥も民主党に近い派閥も丸ごと抱えているからだ。これは他の国にはない政党のキャラクターである。
 つまり、自民党というのは、いわば商業ビルの「PARCO」や「109」スタイルで、右から左まで何でもござれの“よろず陳情受付所”“すべての票を取り込むための総合デパート“なのである。各議員は自民党という商業ビルの中にスペースを借りて営業しているテナントのようなもので、個々が我田引水で自分の地元に利益を誘導し、清濁併せ飲みながら声の大きい少数派(ノイジー・マイノリティ)に手厚く財源(税金)を使っていくことによって政権を維持してきたのである。
 だから、世界で最も競争力のない農業が守られ、日本中の海岸と山肌がコンクリートで固められ、ありとあらゆる分野でカネのかかる大きな政府になってしまったのである。
 これに対抗するには、「小さな政府」しかない。財政均衡を目指し、国民に自助努力を求めるという対立軸だ。
 しかし日本人は、財政均衡の必要性は知りながら、おらが村への地方交付税交付金や補助金が減るのは嫌がる。年金問題も、デモグラフィ(人口統計学)によって、このままでは2035年に国民の3人に1人、60年に2.5人に1人が65歳以上の高齢者になると推計されているのだから、どう考えても国が破綻してしまうということは、小学生が学ぶ「鶴亀算」「旅人算」でもわかることだ。にもかかわらず、国民は政府が受給開始年齢を引き上げ、次世代の負担を重くして問題の根本的な解決を先送りしていることを容認している。

・私が長年提唱している(中央に依存しない自立した地域を作る)道州制こそがその大手術なのだが、それを先頭に立って推進していた大阪維新の会代表の橋下徹・大阪市長は迷走していて先が見えない。橋下市長の躍進に擦り寄ろうと道州制を検討していた自民党も民主党も、今はすっかり見て見ぬふりだ。
 着々と自己崩壊に向かう自民党“超肥満体”体質は日本人の映し鏡であり、自民党だけを非難することはできない。この快楽にふける日本をもはや誰も止めることはできないだろう。株なり国債なり市場の“制裁”が加えられるまでは……。

<「おらが村」の議員生む選挙制度>
・なぜ、これほど投票率が下がっているのか?果たして、これで有権者の意思は十分に反映されたと言っていいのか?私は、日本の選挙制度を今、改めて見直すべきだと思う。
 まず、本質的な問題は「小選挙区制」にある。衆議院の小選挙区比例代表並立制は、1994年に当時の細川護熙首相と下野していた自民党の河野洋平総裁が合意して導入が決まった。ところが、河野氏は14年に死去した土井たか子・元社会党党首を偲ぶ会で「あなたに謝らなければならない大きな間違いをした」と小選挙区制導入が今日の政治の劣化、政治不信を招いたと指摘し、小選挙区制に対して強い警戒心を持っていた土井氏(当時は衆議院議長)に詫びている。しかし、今さら反省しても遅い。

・なぜ私は小選挙区制導入に反対したのか?小選挙区制になると、1選挙区(=衆議院議員1人)あたりの平均有権者数が約35万人の“市長レベル”になってしまい、その結果、二つの弊害が出てくると考えたからである。
 一つは議員が「長居」をすることだ。小選挙区だと、新人が現職に勝つのは難しくなる。市長は4期以上の多選が珍しくないが、それと同じことが衆議院議員でも起きてしまう。実際、先の総選挙では当選者の85%が前職(再選)だった。
 もう一つは、市長レベルの小さい選挙区から出てくると、どうしても地元への利益誘導が政治活動の中心になり、天下国家を論じて外交、防衛、経済といった日本の長期的な課題に国政レベルで取り組む議員がいなくなることだ。中選挙区(定員3〜5人)の時は、外交、防衛、経済などを専門にする政治家が3番目や4番目で当選していたが、小選挙区制になって以降、そういう衆議院議員はほとんどいなくなった。

<制度を変えられない致命的な矛盾>
・さらに、より大きな欠陥は、今の選挙制度を変えられない矛盾に陥っていることだ。なぜなら、小選挙区で地盤を固めて当選してきた295人の議員たちは、議席を失うリスクがある中選挙区に戻したり、大選挙区にしたりすることに賛成するはずがないからだ。

<“無用の長物”地方議会に意義はあるか>
・国会議員以上に改革が急務となっているのが、不祥事が続発している地方議員だ。政務活動費の不適切な使途に関する記者会見で号泣して辞職した兵庫県議、東京都議会で女性都議にセクハラ野次を飛ばして謝罪した男性都議、政務活動費73万円で知人女性に海外視察を委託した愛知県議、万引きで現行犯逮捕された上に覚醒剤使用容疑で再逮捕された山口市議………それぞれの事例はレベルが低すぎて言及する気にもならないが、なぜこんなにお粗末な地方議員がはびこっているのか?

・アメリカも各州が強い自治権を持っていて、条約・同盟・連合の締結や貨幣の鋳造などを除く大半のことを自分たちで決めることができる。だから州によって離婚、同性婚、ポルノ、麻薬、売春などが合法だったり非合法だったりするし、消費税率(売上税率)も異なっている。カナダも同様で、たとえば国は英語とフランス語を公用語と定めているのに、太平洋岸のブリティッシュ・コロンビア州の学校の多くはフランス語をやめて、英語および日本語か中国語にしてしまった。

<海外では「無給」議員も当たり前>
・ところが、機能も権限も定かでない日本の地方議員は、思いのほか高給だ。都道府県議や大都市の市議の場合、報酬と政務活動費の合計が年間2000万円前後に達しているところも少なくない。意味がない上、議員活動の実態がパートタイム型(議会の会期中以外は何をしていてもよく、他の仕事を持っている議員も多い)であるにもかかわらず、だ。
 一方、海外の地方議員は無給、もしくは少額の報酬や手当が当たり前である。
 たとえば、連邦よりも地方が強く、地方のことはすべて地方が自分で決められるスイスの場合、日本の市町村にあたる2889のコミューンでは、住民の代表者が無給で議員を務め、行政的な意思決定をしている。彼らは農民や職人や会社員や商店主などで昼間は普通に仕事をしている人たちだから、議会は平日の夜に開かれる。そこで決まったことに住民は必ず従わなければならない。文句は言えない。それが「コミューンの掟」なのである。
 アメリカの場合、地方議員の年間報酬は50万円くらいで、議会はスイスと同じく平日の夜に開催される。イギリス、フランス、スウェーデンなども地方議会は原則無給である。欧米先進国の地方議会は、いわばマンションの管理組合の理事会のようなものであり、地方議員は地域社会のため、住民のためにボランティアで働くのが常識なのである。
 日本は、アメリカの地方自治を形だけ真似したが、統治機構の実態は江戸時代の中央集権のままである。地方自治体に自治権がない以上、選ばれた首長が指導力を発揮し、その指針に基づいて行政サービスを行う役所さえあれば事足りる。フルタイムの議員から構成される議会は必要ないのである。

・実際、地方議員は条例の制定や予算の修正が必要な場合はそのための議案を、議員定数の12分の1の賛成があれば提出することができるが、議員提出議案件数は首長提出議案件数に比べて圧倒的に少ないのが実情だ。つまり、日本の地方議員というのは、その大半がまともに働いていないのである。それでも高級が降ってくる“気楽な稼業”なのである。 

・そういう地方議員になろうとする人間のレベルは推して知るべし、若いフリーターが“就活”代わりに、そしてリタイアした“サンデー毎日”の老人は“終活”として立候補しているケースも多い。彼らは「給料」「定職」「年金の補填」が目当てだから、おのずと地方議会は利権の巣窟になる。

・私自身は、かねてから道州制を導入してドイツ型やスイス型の連邦制に移行し、地方が三権と徴税権を持った地方自治を実現しなければ衰退する日本の復活はない、と主張してきている。だが、今後もこのまま「なんちゃって地方自治」が維持されるなら、せめて地方議員はすべて無給のボランティアにすべきだと思う。

<省庁こそムダの象徴である>
・私は1993年に出版した『新・大前研一レポート』の中で、国民1人1人の生まれた瞬間からの個人情報をすべてデータベース化し、それを国家が一括して管理・保護する「コモンデータベース」という概念を提唱しているが、そういうシステムを構築すれば、行政コストは100分の1、いや1000分の1以下になるはずだ。
 そればかりか、2013年度現在で約341万人もいる公務員(国家公務員約64万人、地方公務員約277万人)を大幅に削減し、役所の人件費も劇的にカットできる。


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■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■


・「老齢化は避けられないが、健康に老齢化すること」を目標にしたいものです。著者は作家ですが、健康維持には細心の注意をはらって、活動中のようです。言うまでもなく、高齢者は、自分自身の健康に注意を払わざるをえない環境にあるようです。作家の中には、ハードなマラソンを生活の中に取り入れている人もいるようです。昔の病弱な作家イメージと現代の作家のイメージは大きく変わってきているようです。
高齢者は、精神的にも肉体的にも「病気」におかされやすい年代でもあります。病院でも手術の経験者も多くなるのでしょう。
車椅子の生活者も多いようです。病気などで歩くことができなくなるということは、健常者には信じられないことですが、寝たきり老人も増えているようです。
日常的な「適度の運動」が必須で重要なのでしょう。効率的な人生を送るためには、車椅子に座るような事態・事故・病気は、何としても避けたいものですが、「仕方がない」ということでしょう。介護の問題は社会的にも、個人の家庭にしても大変なことのようです。
日々の生活の中に「適度な運動」を取り入れるのが一番良いのですが、毎日、面倒だという人もいることでしょう。「働くこと」が適度な運動にもなり、社会性も保たれるといわれます。何か、自分自身の工夫が必要のようです。「適度な運動をしていると病気から遠ざかる」といわれます。
「健康は、適切な食事と適度な運動にある」と指摘されています。

・日常のなかでの運動例としては、「通勤、買い物は早歩きで」「なるべく階段を利用する」「玄関などの段差を利用して反復ステップ」「テレビを観ながら軽い筋力運動」「こまめに家事をする」等だといわれます。主婦も買い物や家事で毎日体を動かしていることになります。しかし、およそ4人に1人、つまりほとんどの女性が、慢性的な運動不足状態であるといわれます。スポーツジムやダンス教室、ヨガ教室等に通うのも面倒になるのでしょう。手軽にできるものを生活の中に取り入れるべきでしょう。一般的に社会保障も「公助」よりも「自助」をすすめる方向にむかうのでしょう。

・自転車に乗っているおじいさんやおばあさんは健康そうに見えます。高齢化すると自転車にも乗れなくなるようです。「晴れた日には自転車に乗って」の習慣が良いのかもしれません。
しかし「過ぎたるは、なお及ばざるが如し」で、自転車で交通事故に巻き込まれて死亡したり、転倒したりして大怪我をする人も少なくはないようです。特に、高齢者は、さまざまなリスクを考慮して自転車に乗らなければならないようです。最後はウォーキングの運動になるのかもしれませんが、足腰は使わなければ弱まります。

・G20の大阪サミットが始まりましたが、さまざまな面で日本は先進国というランクから落ちつつあるそうです。
「女性や高齢者の登用も先進国とはいえない」そうです。
女性と高齢者の知見、経験が経営や社会の運用に生かされていないといわれます。外国人労働者の拡充の前に男女格差の解消、高齢者活用が必要だといわれます。ましてや外国人労働者を使いこなすことは、経営者にとって大変な努力を必要とするようです。
島国日本の中小企業の経営者者は、外国人労働者の雇用には一般的に向いていないといわれます。外国人労働者も労働問題が多いと指摘されています。トラブルや事故や事件が多いといわれます。
「日本人は島国のため外国人の異質さに馴染めない」と主張する有識者もいるようです。「これまでの人類の歴史を検証すれば、低賃金でも働いてくれる移民を国外から大量に迎えるのは、もっとも危険な政策」といわれます。また、移民を認めなくても将来は1千万人程度の外国人労働者が日本に職を求めて住みつくといわれます。

・過度な運動などをして、怪我をしたりして、プロの運動選手が、引退したり、戦列から離れることは、よくあるようです。怪我が原因でオリンピックに出場できなかったスポーツ選手も少なくなかったようです。過度に運動すると、体を痛めますし、全くしないと筋力が衰えていき、骨折などもよくするようになるそうです。若いうちは、運動を特にしなくても、なんとか社会生活をして、仕事をしていけるようです。しかし、高齢者になると、適度な運動をしなくなると、病気を呼び込む体になってしまって危険です。普通に働くことは、通勤も含めて「適度な運動」になり、一番体によいそうです。定期的に観光に出掛けたり、場所を決めて、週に何回か外出したりすることもよいようです。「体を動かすこと」「歩くこと」が、病気の予防効果があるといわれます。
著者(長尾和宏 氏)は町医者ですが、長年の経験から「ウォーキング(歩くこと)」をすすめています。近年「ウォーキング(歩くこと)」をすすめる医者が増えているようです。amazonに「長尾和宏」といれますと91件の書籍が分かります。多作の医者のようです。ちなみに『病気の9割は歩くだけで治る! PART2』があります。
グルメによる「栄養過多」と車の普及による「現代人の絶対的な運動不足(歩かなくなったこと)」が、病気に対して抵抗力のない体質にしたようです。昔は栄養失調で病気になったものですが。「過ぎたるは、なお及ばざるが如し」のようです。「断食」や「ウォーキング」がビジネスになる時代になりました。「歩くことによって病気に対する抵抗力をつける」癖をつけたいものです。良い意味で「無くて七癖」でしょうか。

・スポーツジムに通ったり、プールに行ったり、種々のダンス教室に通ったりして、自分の健康管理に注意をしている人々も増えているようです。様々な病気の患者の人数が非常に多いのには驚かされます。「歩くこと」も含めて、日々の生活に「適度な運動」を組み入れる工夫が必要です。適正な食事管理と適度な運動が、長寿には必要のようです。食事に関しては現代人は「栄養過多」で、それが病気の抵抗力を減殺しているといわれます。「少食」が体によいそうです。

・健康問題は、誰でも非常に関心の高い事項です。著名人が「全身ガン」だとかの報道がメディアによく載りだしました。健康に関するコメントは「1日に1時間歩くことと、ゆで野菜を調味料なしで食べること。これに尽きる」という名医の言葉だそうです。「だから結局、1日1時間歩くだけで、癌、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞すべてに予防効果があるわけです」ということですので、毎日適度に体を動かしたいものです。働くことが、通勤も含めて適度な運動になり、社会的な関りもできて、健康に一番良いといわれます。
そして、食事は野菜を中心とした少食で、排出する断食もお勧めということのようです。

・竹中平蔵氏は著名人ですので、毀誉褒貶相半ばする人だといわれます。Amazonの「竹中平蔵」といれますと232件で多作のようです。内閣府特命大臣や総務大臣も務め、小泉内閣では理論的なリーダー的な存在だったといわれます。メディアでの評判やトラブルについては知りません。ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)によると、さまざまなトラブルがあったようです。昔は「有名税」といわれましたが、現在では訴訟になるといわれます。生産性が先進国では、低いと指摘されています。政治的資源の時間の分配が不効率だといわれます。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。さまざまな面で「時代遅れ」が増えているといわれます。「『竹中先生は弱者切り捨ての自由競争主義で、もう旧い』と思っている人も多いです」ということですが、興味深いものです。詳しくはフォローしていませんが米国型の「新自由主義」「市場経済原理主義」「弱者切り」とかで、メディアにかなり批判されたようです。米国でも共和党と民主党では、政治理念や経済理念が大きく違うといわれます。経営者サイドの観点からの政策と見られた場合が多かったようです。現代ではドイツと日本は「遅れてきた近代化の国」として世界から見られてきているようです。「政治に関心のないひとはいるが、政治に関係のないひとはいない」といわれます。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」といわれます。「社会の分け前の分配、再分配がうまくいっていない」といわれます。

・ベーシックインカム、歳入庁設立、持続可能な社会保障の形、時代遅れの官僚制度、時代遅れの不要な地方自治体、道州制、働き方改革、生き残るリスク、医療問題、会社のガバナンス、学校教育、マニフェスト、非能率な国会、時代遅れの農業政策、産業政策等、論点は非常に多いようです。さすがに大臣経験者だけあって、知見は大いに参考になるといわれます。
学校問題や文部科学省の汚職で、国会も非能率ですし、私たち一般人も「政治の近代化」に協力しなければならないと指摘されています。人口減少に伴って「労働革命」「職業革命」が起こってくるといわれます。「AIが人類史上最大のパラダイム・シフトを起こす」といわれます。人口減少高齢化の時代には「女性と高齢者の活用」「生産性の向上」「障害者雇用」「外国人労働者問題の解決」が重要だといわれます。生産性の低さや女性の活用も、外国人の目から見ると、日本のイメージが悪くなるといわれます。
 どんな時代でも「人事・教育」が社会のどの分野でも一番重要だそうです。「日本の劣化」は東京オリンピック・パラリンピックまでには、なんとかしたいものです。

・ヒューマンリソースの活用では、女性が最も活用されていないと指摘されています。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。「女性が働く必要のない社会」というベーシックインカムのユートピア世界の発想もあるといわれます。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。女性の目と外国人の目からの評判・評価を気にしなければいけないといわれます。様々な分野の世界ランキングで日本の地位は低下しています。東京オリンピック・パラリンピックに想定外の多額の税金を使って、肝心なところにお金が回っていないといわれます。「子供の貧困」の問題も私たち一般人は、当然詳しくはありません。

・熊本地震では「エコノミー症候群」が相次いでいると報道されています。やはり、車の中で、一夜を過ごすことは、ストレスにもなり、血液の血栓を作るようです。とにかく体を動かす、歩くことが必要だと言われます。「健康法」にもさまざまな見解があり、奇説と思われるものもあるようです。高齢者になると「ラジオ体操」でも体に悪いという医者もおり、説が分かれているそうです。
 現代人は絶対的な運動不足だそうです。若いうちは「運動不足」でも、なんとかスムーズに日常生活ができますが、高齢になると「適度な運動」が必須になります。働くという事は、通勤を含めて、「適度な運動」になります。高齢者は意識して、日常生活に「適度な運動」を取り入れる必要があるようです。

・「断食の本」もよく読まれているようです。amazonに「断食」といれますと1060件の本がわかります。たとえば、『週1断食で万病が治る(週1回、2食抜くだけ!)』、『奇跡が起こる半日断食―朝食抜きで、高血圧、糖尿病、肝炎、腎炎、アトピー、リウマチがぞくぞく治っている!』、『3日食べなきゃ、7割治る!』、『「断食」が健康のための最高の方法だ!』、『食べなきゃ治る!糖尿病』、『断食でがんは治る』等、刺激的な題名が続きます。女性のダイエットということも非常に大きな話題・関心事になっています。断食がこれほど効果があるのなら、実践してみたいと思うものばかりのようです。

・アメリカ人の自己啓発書を読んでいますと「白いもの、砂糖と塩を控えめに」と書いてありました。肥満や心臓病に大敵だからでしょう。喫茶店にも人工甘味料が置いてあるところが増えたようです。アメリカ人はコーヒーやコーラを良く飲みますし、食事も塩味が基本だからです。砂糖を入れないでコーヒーを飲む人も増えているようです。砂糖と食塩の「白いもの」はタブーのようです。色とりどりの野菜サラダが良いようです。アメリカ人の肥満も日本人のサイズを超えているものが多いようです。

・ドイツ人がビールで、フランス人がワインという具合に歴史的にも日常の食生活に結びついているようです。酒屋や煙草屋には悪いですが、ここは「禁酒・禁煙」でしょう。ノンアルコール・ビールを飲む人も増えているようです。特に年齢を重ねますと酒が体に悪いことが実感されます。また、アメリカのビジネスパーソンは、「仕事中にタバコを飲んでいると仕事ができない」といって、マイナス評価をするそうです。しかし、若い頃から「禁酒・禁煙」を実行することは難しいことでしょう。日本の場合はビジネスマンと煙草が結びついているイメージです。病に倒れて入院したりする契機があれば、「禁酒・禁煙」の道にすすむようです。

・「禁酒・禁煙」で塩分と砂糖は控えめ、野菜中心のバランスの食生活、日常生活に組み込まれた適度な運動、「死ぬまでできる仕事やボランティアや生きがい」、「実行が容易な生活習慣」、「介護フリーの人生」が現代人の理想だそうです。確かに働かなくなると、軽い引きこもりになり足腰が弱まるといわれます。とにかく、ありとあらゆる病気が蔓延しているような現代です。医学の発達と病気の数が比例しているかのようです。難病や奇病も増えており、困った人々も増えています。

・「健康」と「運動」はコインの表裏で、「適度な運動」を日常生活に組み込むことが必須のようです。アメリカ人は「死ぬまで仕事をしたい」というモーレツ人間が多いそうですが、「仕事を続けることが適度な運動になる」ようで健康に良いようです。健康ばかりでなく社会性という観点からも「死ぬまで仕事をする」ことが、これからは重要になってくるようです。趣味に生きるのも良いですが、「死ぬまでできる何かを探す。適度な運動になる生きがいを探す」ことが重要になるようです。それでこそ、「ピンピンコロリ」で介護なしの大往生を遂げられることでしょう。「ひきこもり」やうつ病のような精神の健康についても「適度な運動」が効果的でしょうか。

・フランス料理の基本は「塩味」だそうです、ヨーロッパ人は、塩味になじみがあり、昔は、日本の味噌、醤油、生魚、納豆にはぞっとしたようです。今でも、ぞっとする外国人が多いそうです。しかし、寿司は、世界的なフードになりましたが。近年の世界中の和食ブームで、寿司なども外国人が好んで食べるようになりました。欧米人も健康志向で、長寿の日本人の原因が、和食、魚を中心とする食事ということからのようです。そして外国人が食べやすいような料理法も研究されています。

・インターネットの世界でも「数百もある健康法や美容法」は大きなジャンルのようです。「料理法」、レシピのネット企業もあります。健康法や美容法は商業ベースにのりやすく、「食」が大きなテーマのようです。「世界中の大人は誰でも何かの健康法や美容法を実践している」そうです。健康や運動は毎日のことです。あなたは、いかがでしょうか。

・昔の中国の皇帝は「不老不死」を求めたようです。昔から宇宙人と会っていたからかもしれません。死後の世界が不老不死の世界で、幽界では人生のベストな若い時の姿になるようです。「不死の惑星」というエロヒムのリラ星人の惑星もあるようです。遺伝子操作で「不死」を達成している宇宙人がリラ星人のようです。フランスのコンタクティ、クロード・ボリロン・ラエルによると「3万年進化しているサタン(悪魔)と呼ばれるリラ星人が、実験室で人間を創った」そうです。また人類は45 万年前に地球にやってきたアヌンナキという異星人が、遺伝子操作によってつくった存在だともいわれます。

・米国政府が秘密協定を結んだといわれているオリオン星人は人類に5万年進化しており「人間の魂の交換」ができるそうです。「オリオンの邪体霊」ともいわれ、アブダクション(誘拐)や生体実験をしたりして「宇宙の悪玉」のようです。また「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔」といわれ、「日本の異人や天狗」もオリオン星人系列のようです。

・パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の植民星が地球ともいわれ、人間は死後、幽界で天使のような宇宙人、シリウス星人と出会うそうです。しかし、ネガティブ・グループのシリウス星人もおり、「シリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こる」ともいわれます。

・著者(松枝迪夫氏)の「私の健康長寿法十則」には「禁酒・禁煙」については書かれてありませんが、著者は適度に嗜む方なのでしょうか。昔の学生は酒をよく飲んだようです。しかし、酒も過度に飲めば体に悪いようです。何か大病を患い、病院に入院するなどして、そこで「決心」して「禁酒・禁煙」に向かう人も少なくないようです。私たち一般人は、「禁酒・禁煙で健康リスクをかなり減らせる」そうです。

・近年の世界的な「健康志向」で人々の関心も「自分自身や家族の健康の維持」に向けられているようです。現代人は絶対的な運動不足ですので、自分でジョギングやウォーキングをしたり、マラソンなどの練習をしたりする人が増えているようです。家庭でできる運動器具の販売宣伝も非常に多いようです。室内でやる運動器具にはすぐに飽きてしまう人々が多いそうです。またスポーツ・ジムやスイミング・クラブに通う人々も多く「適度な運動」を日常生活に取り入れて健康を維持して楽しい生活をしよう、愉快な人生を送ろうということのようです。

・街中では散歩をしている老人も増えており、「家に引きこもり」だと足腰が急に弱くなるようです。日常生活に「体を動かすこと」「歩くこと」を取り入れる必要があるそうです。そしてダイエットは女性の日常的な関心のようです。「肥満は万病の元」ともいわれます。メディアにはガン等で死亡した有名人のニュースが頻繁に出てきますが、ガンで死亡する有名人が意外に多いという印象です。また「塩や砂糖」も控えめにとるのがいいのですが、どの程度がいいのか分からなくなるようです。「人は誰でも自己流の健康法・美容法を実践している」といわれます。健康法を毎日実践して、介護リスクや痴呆リスクなど、誰でも嫌なことを本能的に避けようとしているのでしょう。

・近年、子供や大人の奇病や難病も増えているようで、治療法も分からない病気が増えているようです。医者でも病気の原因が分からないのですから厄介です。また自殺者も依然多いそうで、「心の健康リスク」の悪化が懸念されています。高齢化、少子化の時代に自分自身の肉体や精神の「健康リスク」にどう向き合っていくのかが日常の課題のようです。

・現代人は子供の頃から「絶対的な運動不足」といわれて、肥満は子供の世代にも増えているようです。またガンや心臓病などの病気で亡くなる人も増えております。現代人の最大の関心事は「健康」ということでしょうか。そのために適度な運動を無理なく日常生活に取り入れている人が増えています。気分転換のためにスポーツクラブやスイミングクラブに通う人も多いでしょう。その他の体を動かすサークルに参加したり、ジョギングやウォーキングが入りやすいようです。自転車で体を動かすことも必要です。長寿のためには「適度な運動」が必須だそうです。部屋に閉じこもって仕事をしていると、能率も大きく落ちてきます。

・働かなくなると老け込むといわれます。働くことが通勤も含めて適度な運動になり、体に良いようです。人間は毎日、体を動かすようにできているようです。散歩よりも早歩きのウォーキングを習慣にしたいものです。また老齢化と共にボランティア活動や仕事などで、「社会との関わり合い」が必要なようです。

・「食べる健康」では、この書のように「七色サラダ」を中心にタンパク質を取り入れるようにすることも必要です。また砂糖は体に悪いともいわれております。「砂糖や塩は控えめに」ということです。ノンアルコールビールに変えたりして「禁酒・禁煙」が最も体にいいようです。歳をとると「断酒」する人も増えてくるようです。お酒の会社には悪いですが、高齢者にとっては「酒は体に悪い」そうです。サプリメントも必要になりましょう。寿命が延びていますので、100歳を超える人々の数はますます、伸びるものと思われます。やはり、あの世に行くのにはPPK(ピンピンコロリ)がいいのでしょうか。あの世には天使のような異星人があなたを待ち受けているといわれます。

・インターネット情報(2014/9/12)によると、「全国の100歳以上の高齢者が過去最多の5万8820人に上る」、「100歳以上の高齢者の内訳は女性が5万1234人、男性が7586人。今年度中に100歳になった人と、なる予定の人々では女性が2万5千人、男性が4357人」、「国内最高齢は、女性が116歳、男性は111歳」、「日本人の平均寿命(13年)は男性80.21歳、女性86.61歳」、「100歳以上の人数は調査がはじまった1963年が153人だったが、98年に1万人を超え、2012年に5万人を突破した。近年は1年に3千〜4千人台のペースで増えており、今後も増加が見込まれる」とのこと。近未来は、高齢者が増え長寿化しますので、100歳以上の人々は大きく増えるように思われます。

・日野原さんの長寿の原因は詳しくは分かりませんが「現役の医者として活動している」からだったようです。「働くこと」が「適度の運動」になり、社会との関係もでき、健康に最も良いようなのです。現代人は絶対的な運動不足ですから、定年退職して家に引きこもりますと、足腰がすぐに弱くなるようです。「通勤」や「働くこと」が「体を適度に動かすこと」になり肉体や精神に刺激を与え、長生きができるようです。日野原重明氏は、2017年7月18日に105歳で亡くなられました。

・とにかく体を毎日、動かす必要があるようです。病気で早死にするのも困りますし、病気で寝たきり老人でも家族が困ります。やはり、外に働きに出ることが自然な適度な運動になり、スポーツジムや室内での運動器具を使うことよりも効果的のようです。「働くこと」は、適度な運動になり、ウォーキングやジョギングよりも効果的のようです。

・アメリカ人は「死ぬまで働きたい」という人々が多いそうです。「働くこと」が健康によいことを知っているからでしょう。遊んだり、旅行したり、趣味に生きるのもいいですが、社会でボランティア活動をしたり、死ぬまでできる何か、働くことを見つけて、「生涯現役」ということで、長寿を全うしたいものです。しかし、普通の医者でも70歳以上になると引退する人が多いのでしょうか。血管の病気で倒れないために、食事にも注意をしなければならないようです。「肥満は万病の元」のようです。やはり「ピンピンコロリ」が理想的な死に方のようです。しかし、ピンピンコロリで実際、死ぬ人は少ないようです。

・さまざまな病気のリスクを掛け合わせると高い確率になり、発症リスクを避ける努力が個人に課せられています。「食べ物」のテレビ番組が多いようですが、日常の食と認知症は密接に関係しています。食の西欧化でこれまできましたが、認知症などを考えると「洋食」「中華」よりも「和食」に軍配があがるそうです。一般的に普通でも砂糖と塩分の摂りすぎになるようです。意識的に減塩・減糖をしなければ突然倒れる可能性が高まります。

・「認知症予防には一切飲まないにかぎる」ということですが、「お酒のリスク」は、まだ一般化していないようです。「タバコのリスク」は、昔から広く研究されて報道されていますので、若い人でも「禁煙」をする人も増えているようです。喫煙には規制も多くあります。タバコを喫煙するひとへの風当たりも強くなっています。「お酒のリスク」は病気で倒れないとなかなか一般的に認識されていないようです。

・飲酒の習慣が社会に一般化しており、全く飲めないことは、マイナスのイメージになるようです。毎日の飲酒の習慣を持つ人々も多いようです。サラリーマン社会では「居酒屋文化」がありますが、飲酒習慣のない人が増えると夜の商売の人々が困ります。飲酒習慣のついた人にとっては、「断酒」は難しいようです。

・「言うは易く行うは難し」で、病院に長期入院でもしないと「禁酒禁煙」の決心や実践もできないようです。「食生活の改善」とともに「適度の運動」も必須だそうです。とにかく毎日、体を適度に動かすように工夫することが必要です。「散歩」やウォーキングも日常の習慣として実践しなければならないようです。「介護」のお世話にならないように、しっかりと「適度な運動」をしなければなりません。

・「介護の問題」は、知識人でも自分の家族が倒れたことを契機に、真剣に考えだすようです。遠隔地の親が倒れて困ったという人々も多いようです。介護が原因でサラリーマンを辞めた人もいます。高齢化・少子化の時代ですから誰でも「認知症」や「介護」の問題に直面する時代のようです。

・「少子高齢化の時代」で、当然ながら、各国政府もさまざまなシナリオを描き政策を研究・実施しているようです。また「地方創生」ということで各国の地方自治体や企業もいろいろな手法を研究・実践しているといわれます。「近未来の高齢者、女性、若者の働き方」が斬新な発想で組み直しされる必要があるようです。女性の場合は、子育て支援とかさまざまな制度的な担保が必要のようです。「超高齢化」は世界の潮流ですので、各国政府とも対策には余念がないようです。待機児童の保育所の問題が脚光をあびています。日本に国立の「政治研究所」が必要だそうです。「官庁はわが国最大のシンクタンク」ですので、活発に機能しているのでしょう。それで、国民は「最大のシンクタンク」に頼らざるをえないでしょう。

・高齢者の場合の対策は、米国の様に「定年なしの会社」も増えてくるものと思われます。若者の就職状況は、世界的には悪化しているようです。それに比較すると日本の学生は恵まれているようです。日本でも正社員以外の派遣労働者の問題が大きくなっています。日本の将来は人口減少でネガティブな見解が多くありますが、対策は考えれば豊富にあるようです。意外にも「ピンピンコロリ」の高齢者が増えるようです。少子高齢化でも創意工夫によっては、明るいシナリオが描けます。しかし、NPO法人も補助金や寄付が頼りで、採算にのるのは困難なケースが多いといわれます。

・社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。改革の速度も大変遅いようです。本当に優れた官僚や政治家が登用されなかった結果でしょうか。「失われた20年」と言われますが長い期間です。今では「失われた30年」という評価もあるようです。「日本は先進国だろうか」という声も街中で増えてきています。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。当然のことながら国家を維持発展させるために、制度的に、政府にはベスト&ブライテストが集結しているはずですが?! 女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。

・「限られた予算、増えない税収、十分でない福祉予算を削る財政赤字」ということで、アベノミクスの成果が問われています。アベノミクスもはっきりした数字も出てきています。「消費税の増税も将来は20%にまでいく必要がある」とのエコノミストの予測もあるようです。「定年を75歳まで延長し、消費税を20%にすれば社会保障制度の維持が可能になる」という議論もあります。今後は特に「高齢者に優しい電子政府の推進が経済活性化の鍵を握る」のかもしれません。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームの英知を結集した「国家改造計画」が求められているそうです。

・「つまり、自民党というのは、いわば商業ビルの「PARCO」や「109」スタイルで、右から左まで何でもござれの“よろず陳情受付所”“すべての票を取り込むための総合デパート“なのである」といわれます。そういった総合性、網羅性が自民党の選挙の強さの背景にあるのかもしれません。少子高齢化で、人々が「保守的」になっているといわれます。対抗する野党勢力が、迫力に欠いているのも原因なのかもしれません。年金問題にしてもなかなか抜本的な解決ができず、「国民は政府が受給開始年齢を引き上げ、次世代の負担を重くして問題の根本的な解決を先送りしていることを容認している」と語られています。

・肝心の選挙制度がうまく機能していないといわれます。何年もかけて検討し中選挙区制から小選挙区制に変えたのですが、その欠陥が多くの人々から指摘されるようになりました。小選挙区制にしたら、以前よりも余計にカネがかかるというのです。その他の予想されなかった欠陥がどんどんでてきたといわれます。今度は「小選挙区制」を直ちに変えよという声が強まってきているのは皮肉な話です。またインターネットの普及で「直接民主制」も視野に入ったり、行政のデータベース化で、大幅なコストカットが期待できる技術革新の時代になっているといわれます。欧米の政治の合理性は学ぶべきことが多いといわれます。政治経済の制度疲労が激しく、システムが劣化しているそうです。そのうえ官僚と政治家の劣化もひどいそうです。

・地方議会に対する失望や怒りが沸き起こる事件が続きました。政務活動費の問題も深刻なものでした。いわゆる「政治とカネ」の問題です。議員の近未来の姿は欧米のようにボランティア議員の流れだといわれます。欧米の地方議会は、斬新な議会運営をしているといわれます。「海外の地方議員は無給、もしくは少額の報酬や手当が当たり前である」とは意外な実態のようです。欧米のシステムや制度を直ちに採用することは、時期尚早で無理であるといわれます。しかし、時代の流れは、その方向に動くのではないでしょうか。そのためには、柔軟な議会システムの導入が必要のようです。「道州制」も検討されていますが、行政サービスを上げるためにもコストカッターが求められているといわれます。

・行政コストや立法コスト、司法コストを削減する大胆なリストラが必要だそうですが、「身を切る改革」は難しいようです。もともと国家予算の分配の問題になるようで、財源をひねり出すためにも、行政、立法、司法の大胆なリストラ、近代化、効率化が必要といわれます。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、司法・立法・行政の大胆なリストラを断行すべきだ」そうです。政治家は、世論の反発や票離れを恐れるあまり、日本の将来に必要不可欠な社会保障制度改革や年金改革に着手できずにいるといわれます。「政治家が劣化している時代だ」ともいわれています。「政治は税金なり」といわれますが、税制も劣化してきているともいわれます。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。そこで日本に国立の「政治研究所」が必要だといわれます。
政治経済の制度疲労が激しく、システムが劣化しているそうです。そのうえ官僚と政治家の劣化もひどいといわれます。「日本の政治家はアメリカのロビイストのような役割を果たしている」という説もあります。
「政治が遅れている。私たち一般人は、政治意識を高めて政治の近代化を急がなければならない」そうです。地方自治を大胆にリストラする必要もあるといわれます。


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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ
日本は津波による大きな被害をうけるだろう
・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・
「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」
「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」
「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」
「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」
「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」
「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」「フリーメーソン結社はこの大地が創出されるよりずっと前から、さまざまな太陽系をめぐって、存在していたのだろうか」
「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」
「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」
「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド








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