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「南極大陸の氷が実は増加していた!」という報道に見る「常識」の意味
[世界の読み方]
2015年11月4日 23時51分の記事

NASAが、南極の氷は減少しておらず実は増加しているという研究結果を発表したとCNNが伝えています。地球温暖化で南極の氷が融解して海面上昇をもたらすという説に一石を投じることになるかもしれません。

「南極大陸の氷、「実は増加していた」 NASA」(2015年11月4日 CNN)

北極の氷が全部溶けても海面は上昇しません。『えっ!』と思われるかもしれませんが、実は事実なのです。コップに水を入れ、そこに氷を入れると水面は上昇します。しかし、その氷が溶けてなくなっても水面は上昇しません。小学生の理科の話のようですが、このことは北極の氷にも当てはまることなのです。このお話は実は常識的なことで、最近ではさすがに「北極の氷が溶けると・・・」とは言われなくなりました。

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そのようなこともあり、記事にあるように大陸となっている南極やグリーンランドの氷のことが、海面上昇と関連付けられて言われているのです。
もう一つ、理科のお話をしましょう。小学生の頃、空気や水は温められると軽くなるので上昇し、冷やされると重くなって下降すると教わりました。対流です。それを地球の大気で考えてみます。地表で温められた空気は上昇します。大気は日中、どんどん温められるので上昇しますが、しかし、そのことによって上空はうだるような暑さになっているでしょうか? エベレスト登山をしている人が、Tシャツで登れるような状況になっているでしょうか? もちろん、そんなことはなく、上空は非常に寒いです。
温かい大気は上昇し、気温が低い上空で今度は冷やされ下降してくるわけです。そういう大気の対流で温度が上昇だけでなく下降もするわけですが、熱源が基本的に太陽しかない地球は、本質的に冷えていく環境に実は囲まれているのです。ということは、地球の気温において最も影響があるのが太陽なのです。日照時間によって季節が移ろうように、太陽というファクターが実は最大の要因であるのです。
したがって、大気の温度変化の原因について、すぐに大気の組成と考えるのは、少し短絡的であるのです。様々な要因を考える必要があるのです。

砂漠にサイクロンが上陸
砂漠地帯のイエメンにサイクロンが上陸したと報道されています。同国に熱帯低気圧が上陸するのは観測史上初めてで、今回のサイクロン上陸で、数年分の雨が一度に降り、被害も出ています。

「イエメンにサイクロン上陸、観測史上初」(2015年11月4日 CNN)

サイクロンは通常、インド洋で発生・発達しますが、今回は西のアラビア海で発生したためにこのようになりました。
この記事だけを見たら、大抵の場合、温暖化ということが頭をよぎるでしょうが、一方で南極の氷が増加しているという記事もあるわけです。果たして本当の原因は何なのか。以前、国民新党で政策の仕事をしている時、環境省に本当に温暖化ガスによる気温上昇はあるのかと聞いたことがあります。その時、環境省の答は、世界でそう言われているという趣旨の回答でした。実は温暖化ガスによる温暖化の確たる確証を持っているわけではないのです。今でも同じではないでしょうか。
本当の問題は、温暖化ではなく、雨が降っていたところに降らず、降らなかったところに降るということなのかもしれません。今まで様々な気象が発生していたところがずれているのかもしれません。だから、雨が降らなかったところで降り、降っていたところで降らないのかもしれません。様々な要因を考え、思考を柔軟にする必要があります。そうでないと本当の原因に辿り着いた時には、遅すぎたということになりかねません。

戦略物資と政治性
温暖化ガスの問題は、基本的に石油の消費と関わって言われてきました。CO2のことです。この温暖化については、1970年代、英国で原発推進のために言われ始めたと言われています。つまり、その背景には政治性があるということですし、石油と原発というエネルギー源に関する政治的な構図がそこにあるということです。
社会や国に大きな影響を与えるものを戦略物資と呼びます。人々が生活し、社会の営みに欠かせないものや先端技術の核となるものが戦略物資になります。例えば、食料、エネルギーはこの筆頭でしょう。この戦略物資を握ることによって実は富と影響力を握ることが可能になります。
政治性とはこの戦略物資について常に生じることです。そして、常識とはこの政治性と関係することが多いのです。それは、その「常識」が戦略物資を握る人々の利益を拡大させるからです。日本の場合、そういう類のものは大抵の場合、マスコミの大合唱が起きます。常識をつくるための装置としてはマスコミが一番であるからです。そして、そのような政治性が背景にある「常識」は、世のほとんどの人の利益には関係ありません。むしろ不利益になります。情報や知識にはそのような側面があることは忘れるべきではないでしょう。実際、冒頭で紹介した南極の氷についての記事も、実は米国のシェールガス、シェールオイルと関係するかもしれないのです。また、CO2の排出権についても政治性は否定出来ないでしょう。

石油は無尽蔵にある!?
都市伝説として、聞いていただいたほうが良いかもしれませんが、石油は化石燃料ではなく、埋蔵量も無尽蔵にあると最近、言われ始めています。今年から様々なところでそのような情報が実は出ています。実際、このことはかなり前から言われていることなのですが、先日出版した拙書『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』(2015年 ビジネス社)で当初、取り上げようとしていたものです。ただ、あまりにも「常識」からかけ離れていることなので、このことを書いてトンデモ本と思われると意味が無いので取り止めにしました。あくまでも都市伝説として聞いていただければ結構です。
しかし、もし無尽蔵なら原油の価格は需給関係の必然として落ちます。原油価格の下落の原因が様々に言われますが、どれも的を得ていないと思います。この原因は国際社会の心奥の問題ですが、価格が上がった時、誰が儲かり、どのような繋がりがあり、どのようにすれば価格が上がるかということを考えれば、その本質の構図は見えてくるでしょう。いずれ、このブログでもこのことにふれることができればと思います。ただ、最近の現象として、ドル・円相場で円が安くなった時、必ず原油の値段が上がることには相関性があるように思います。この現象もまたこの構図の一端なのです。

シェール・ガスの掘削は地震を引き起こす
シェール・ガスの掘削は地震を引き起こします。「夢の技術」とどこかの首相がこのシェール技術のことを評しましたが、実際は以前から地震を引き起こすと言われていて、今年になってこの関連性をカナダ当局が認めたことが以下の記事のように報道されています。

「水圧破砕法、カナダで地震の引き金に」(2015年8月27日 AFP)

実は、今世紀になってから日本で生じた大きな地震の原因がこのシェール・ガスの掘削であったと言われています。詳しくは書きませんが、本州内陸で生じたこの地震では大きな損害が生じました。

環境は大切
本日は「常識」を覆すようなことを書きました。社会において大々的に言われる「常識」を鵜呑みにして一番損をするのは鵜呑みにしたその本人です。それが今や「常識」の本当の意味になったようにも思います。
但し、環境の保護など環境問題に取り組むことはとても大切なことです。地球環境は人知を超えたメカニズムで動き、生命の源になっています。そこから人類も恩恵を受けているのですから、環境問題には細心の注意を払って、最善の力を傾けて取り組むべきことでしょう。

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○ 『餓死した英霊たち』

○ 『世界で最初に飢えるのは日本 食の安全保障をどう守るか』

先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治。この2冊がそのことを雄弁に物語ります。

○ 『CIA日本が次の標的だ―ポスト冷戦の経済諜報戦』


◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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