世論操作なのか? 報道なのか? | |
[日本の政治] | |
2016年6月17日 23時56分の記事 | |
6月16日夕方、産経新聞のニュースサイトに掲載された「TBS番組『街の声』の20代女性が被災地をリポートしたピースボートスタッフに酷似していた?!『さくらなじゃいか』との声続出」と題する記事について、そのような「声」はあったものの、その声は事実に反し、ガセで根拠がないものであったことが話題となっています。実質、産経新聞がなぜこのような低レベルの記事を載せたのかという本質が問われるものと考えます。 「産経サイト『街の声の女性、ピースボートスタッフに酷似』を削除 女性は熊本で支援活動中」(2016年6月17日)
この記事は、6月15日にテレビ朝日『スーパーJチャンネル』とTBS『Nスタ』において放送された舛添都知事辞任に対する新橋駅前での街頭インタビューに応えた女性が同一人物で、なおかつその女性が4月21日にTBS『Nスタ』で熊本地震についてのインタビューに応えたピースボート所属の女性と同一人物という内容です。しかし、実際にはそのような事実はなく、また産経新聞はテレビ朝日にもTBSにも、またピースボートにも検証のための取材をしていないわけです。ただ単にネットでの会話を見て書かれたものとかなりレベルの低いものです。以下に産経新聞の謝罪とコメントが掲載されています。 「ピースボート災害ボランティアセンターへの回答書」(2016年6月17日 産経新聞) 実際、この顛末を見ていてすさまじい知的レベルの劣化を感じます。もちろん、記事と呼べるものではないですが、そこにあるのはジャーナリズムではなく世論操作でしかないと考えます。記者がネットでの書き込みを見て、世論を動かせると考えて検証もなく載せたと言うのがこの問題の本質と考えます。ジャーナリズムの作業がなされていませんので、この記事を書き進めたのは世論の流れを動かすことが目的なのは疑いようのないことです。そして、編集段階においてもすんなりと記事として最終的に堂々と掲載されると言うことですから、この記事を書いた記者と編集段階もまた同じ知見で、目的を持ち、同じレベルということと考えます。 ふたを開ければ、結局、かなりレベルの低いガセ、ネットの書き込みと同程度の記事と言うことになってしまったわけです。朝日を嗤うことなどできるものではないですし、レベルとしては今回の件の方がはるかにレベルが低いと考えます。実にジャーナリズムの劣化が激しいと感じざるを得ない一件です。そして、これが現状の産経新聞の情報の質ということであると考えます。かなり問題がある状況と考えます。 | |
このブログへのチップ 0pts. [チップとは] [このブログのチップを見る] [チップをあげる] |
このブログの評価 ★★★★★ [このブログの評価を見る] [この記事を評価する] |
◆この記事へのコメント | |
コメントはありません。 | |
◆この記事へのトラックバック | |
トラックバックはありません。 トラックバックURL https://kuruten.jp/blog/tb/katagiri/354904 |