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参議院選挙、明日公示
[日本の政治]
2016年6月21日 23時56分の記事

第24回参議院議員通常選挙が明日、公示され、7月10日に投票日となります。

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参議院選挙は公示期間が17日間と最も長い選挙ですが、現場の人たちにとっては最終局面の短い期間です。ほとんどは1年以上前からずっと土日・休日ぼぼなしで準備をしてきたのですから、選挙期間は最後の期間であるわけです。まさにマラソンのような仕事ですから、ゴール目前の状況が公示の日なのです。
しかし、このような選挙で最も疲れるのは、実は選挙後の一週間です。長期間休みなしで働いてきた上に、選挙の結果も出て緊張感もなくなり疲れがどっと出ますし、とは言え、選挙の後の仕事が色々とあるので、次の日曜日までは休めないという状況に置かれます。この1週間がとにかく辛いというのが私の実感です。
それはさておき、公示前日の経済指標を見ると日経平均株価は上昇しています。一方で円高の方向は変わりありません。円高と経済状況の相関がないようにも見えますが、よく言われるようにPKOがあるような気配があります。もし、そのようなものがあるとしたら、参議院選挙後の株価というのは結構、波乱含みということになります。これは日本経済の先行きとともにGPIFの問題の問題に直結します。GPIF問題は恐らく政権与党の存在そのもに関わる要素を明らかに持っているものと考えます。
経済の内需に関しては強気になれる要素はほとんど何もない状況と考えます。日本企業の凋落も目立っています。この1年で液晶テレビの製造販売する日本企業はほとんどなくなりました。かつての勢いは感じられませんが、これも内需が弱いことによって日本企業の体力も弱まっているものと分析します。日本企業が世界を席巻した20年、30年前は内需が強い日本国内での熾烈な競争が海外に波及していくという図式でしたが、今や内需が弱すぎて日本国内でそのような競争も起こらなく、世界的な競争力も格段に落ちています。日本は内需中心の国ですから、個人消費が非常に弱くなって内需型の経済を維持できなくなると、輸出に影響するどころか、実は内需もぼろぼろになるわけです。これは非正規労働者の激増や可処分所得の激減が明らかに原因です。
アベノミクスと言えば、本質的に内需政策であるはずです。積極財政政策や金融緩和政策は内需を拡大させるからこそ許される政策であるわけですが、その内需が全く振るわない状況です。これは明らかにアベノミクスや安倍政権の政策の失敗です。2012年暮れの第二次安倍政権発足から既に3年半が過ぎていますが、もう既に個人消費などの内需に関する指標はプラスになっていなければなりません。マクロ経済政策は効果が出るまで時間がかかりますが、3年を経過すれば何らかの徴候が必ずでます。それがそうなっていないのですから安倍政権の政策は全く効果がなかったと言うことですし、失敗と言うことです。それを省みずにこのまま続けるというのは、恐らくかなりの問題を今後、確実につくり出すことを意味しています。
内需政策を行っているのに、非正規雇用の問題に何も手をつけるどころか、むしろ逆に悪化していますし、可処分所得の問題も何も手をつけていません。内需政策をしているのにTPPやインフラ輸出のような外需依存や内需低減を招く政策を血眼になって行っているのですから、それは必然的に失敗するに決まっています。このような一貫性がない政策を行えば、現状の様になるのは当然ですし、これからはさらに状況を悪化させていきます。そして、最も問題なのは、安倍政権の言葉を見るとその失敗の原因が何一つわかっていないということです。これは極めて憂慮すべきことです。問題の原因がわかっているから次への改善や進歩があるわけですが、それがわかっていないと言うことは、問題が必然的に、そして加速度的に今後、悪化すると言うことです。
このような状況で世界経済が不安定化しているというのが実情で、弱い内需では大きな影響を受けていきます。世界経済の不安定化や世界的な株価の暴落などは、本ブログで何回も指摘していますが、少なくとも1年前、1年半前から予測可能な状況です。したがって、内需を喚起する政策を1年半前からとり、内需をしっかりとさせ経済の土台をしっかりと築きあげていかなくてはならなかったのですが、実態はそうなっていません。これは明らかに安倍政権の政策の失敗ですし、また現状対応能力の低さを露呈しています。
世界経済の不安定要因が、日本経済を揺さぶったとしても、それは外的要因が問題なのではなく、そもそも内的要因が弱いと言うことが問題なのです。外的な不安定要因があったとしても内的状態がしっかりとしていれば、影響は軽微ですみます。しかし、内的状態が弱まっている上に、外的な不安定要因が重なればそれは大きな問題となります。それが今の日本の状態です。
人々に力を与える政策をこの3年、安倍政権はしてこなくてはいけなかったのですが、そうしてはきませんでした。その結果が今の状況、状態であるわけです。
日本の今の状況をよくよく考えなくてはいけないのが、今の私たちに課せられた選択なのであると考えます。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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