垣間見える深層はさらに複雑に? | |
[日本の政治] | |
2017年2月22日 0時0分の記事 | |
昨日の本ブログ「垣間見える深層はさらに複雑に」(2017年2月21日)の続きです。
この金正男氏の亡命に関連する記事は以下のようにあります。 「韓国政府 脱北者団体の亡命政府樹立推進を批判」(2017年2月21日 聯合ニュース) これは脱北者の一部が北朝鮮亡命政府樹立の動きをし、金正男氏などと接触をして進めたことを、この記事では報道じています。そして、以下の記事では、その擁立阻止が目的で殺害事件が起こったと報道しています。 この北朝鮮亡命政府樹立の動きに対しては、韓国政府は南北統一は韓国主体で成されるものであると主張し、この動きを一部脱北者の逸脱と批判しています。 「金正男氏殺害は『擁立阻止が目的』=韓国国防相」(2017年2月20日 聯合ニュース) このような亡命政府樹立の動きを見ると、この動きが脱北者だけでできるとは思えません。必ず、その背後にそれを支え、画策する存在を考えるべきと考えます。それが誰なのか、もしくはどこの国なのかというファクターが非常に重要になるのは、国際関係史の中では当然のことです。 それが中国なのか、ロシアなのか、はたまた日本なのか、米国なのか、それとも当事者である韓国もしくは北朝鮮なのかは現状、わかりません。しかし、固定観念に固まらず状況を見るべきなのは当然です。こういう様々な要素が、今後の国際情勢、特に東アジアでの動きにはっきりと現れてくることと考えます。今回のマレーシアの事件は、単なる事件ではないのです。 繰り返しになりますが、今回の事件は一般の人が当事者になったというだけの話ではありません。国際関係に大きく影響を与える事件です。だから、マレーシアの現地警察も情報の開示にはとても慎重になっているものと考えます。 今後の東アジアの情勢は南北朝鮮の分断が解消される方向と考えています。それが世界の趨勢で、このことはこれまで本ブログやザ・フナイの連載で述べてきました。しかし、その動きに対して、様々な勢力や国の思惑が絡みますから、すんなりとはいかずその方向に向かう上で戦争という可能性も当然、あります。そして、そうなった場合、これまた当然のごとく日本も巻き込まれます。日米安保の半分の意味は朝鮮戦争にあるのです。同時に現状は、日本がその戦争に火をつける可能性も十分にあると考えます。 このような戦争の可能性がある問題について、今回のマレーシアでの事件についての情報は常に錯綜しています。そして、それを日本のテレビではずっとトップ扱いで報じています。これは、状況がよくわからない、何が何だかわからないうちに、民心が一方向に動いていく可能性があることを意味しています。しかし、これは戦争の可能性がある問題に対する事柄においては、大変に危険なことですし、戦争の前には非常に良く起こる状態でもあります。 そういうことを見ていると、日本のテレビの報道はかなり断定的でありすぎていると考えています。何がそうさせているのかはわかりませんが、日本も含めた国際環境を甘く見えているか、はたまた扇動しているのかとやはり考えてしまいます。現在の日本人のほとんどは、戦争というものに対して現実感がありません。ないことは平和を意味しますから本当に良いことですが、そこには落とし穴があることも忘れてはなりません。そして、今回の事件をポイントとして日本を含めた東アジア各国の諜報機関は一斉に動き、当然様々な工作があることもまた忘れるべきではありません。 私が日本のテレビの情報を見ている限り、今回の事件で何が本当かは『現状』はっきりしないというのが、正直な考えです。だからこそ、前のめりな報道を非常に感じるのです。日本の報道機関には日本だけではなく、東アジアの平和と人々の安寧を第一に、情報分析と冷静な報道を心から望みます。それほど、現状、東アジアはきな臭いのです。 | |
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