| そもそも道徳観がない? | |
| [日本の政治] | |
| 2017年2月25日 23時58分の記事 | |
昨日の本ブログ「そもそも道徳観がない」（２０１７年２月２４日）の続きです。
ご承知の通り、森友学園の理事長は籠池泰典氏で、このお方は森友学園が運営する塚本幼稚園の園長でもあります。塚本幼稚園や籠池氏について、様々に報道されていますが、園長の侮蔑的な発言や差別的な発言、また衛生観念を疑うような言動が目につきます。この籠池氏の話を聞いていると、大々的にアピールする教育勅語だけしか読んでいないのではないかと思うほど、思考や見識が偏狭ということを非常に感じます。 ただ、教育勅語には、「恭儉己レヲ持シ」（自分の言動を慎みましょう）とか、「博愛衆ニ及ホシ」（広く全ての人に愛の手を差し伸べましょう）とありますから、大々的に教育勅語をアピールしているわりには、言動は慎んでいないし、博愛精神とは反対のヘイトな言動が目立ち、随分と実態が違います。実際の所、教育勅語すらしっかりと読んでいないのではないかと思えるほどですが、教養をこの籠池氏に感じない人はかなり多いのではないかと思います。その発言と姿には、教育勅語を大々的に持ち出している表層と、教育勅語には適わない実態とに明らかに乖離があり、明らかに欺瞞があります。そういうことを普通、嘘と呼びます。残念ながら、教育勅語では嘘をつくことを明示的に戒めていません。教育勅語を大々的に持ち出す人が、嘘をついたり、首相の説明によれば人の名前を勝手に使って募金を募るなど詐欺的な行為に走っているのですから、森友学園に関係する様々なことを考えると、『嘘をつくな』という徳目を今となってはしっかりと入れるべきであったと非常に思います。しかし、なぜ入っていないのかと逆に思います。 この籠池氏が率いる学園が創設した小学校について、首相夫人は以下のように述べています。 まるで名誉校長を強要されたと言わんばかりだが、昨日、削除された名誉校長の挨拶文で昭恵夫人は、〈瑞穂の國記念小學院は、優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てます〉と、積極的に名誉校長らしく学校のアピールをおこなっている。昭恵夫人は「安倍晋三内閣総理大臣夫人」という肩書きで名誉校長に名を連ねていたのだから、「断れないから」という無責任なかたちで広告塔になっていたのだったら、それ自体が問題だろう。 （２０１７年２月２４日 リテラ） 道徳教育とは全く違うのが、この小学校であるわけです。首相と首相夫人は、散々、この森友学園に対して安倍晋三記念小学校という言葉を寄付金集めに使うことに抗議し、名誉校長になることは無理矢理就任させられたと述べている訳です。これが本当と仮定すれば、上記の首相夫人の言葉には嘘があるわけです。そのような嘘をつかされたと考えるのが、首相側の説明からは言えます。そんなことがあるのだなと、本当に、本当に不思議に思います。そんなことは普通はありません。 そして、この森友学園には右翼の方々が、本当に沢山講演に来ています（リンク）。首相や首相夫人がこの学園には名誉校長を無理矢理やらされたり、憤慨していたり、再三抗議していたわりには、随分と右翼のお歴々が集まっています。この顔ぶれを見て学園側が首相の言うことを聞かなかったり、名誉校長になることを強要されたなどの首相側の弁明は明らかにおかしいものと考えます。みんな同じお仲間ではないですか。首相が後継者としてかわいがる稲田防衛大臣はこの籠池氏に感謝状まで出しています。これでは、この首相の弁明も嘘と考えるのは自然です。教育勅語にやはり嘘はつくなと明示的に戒めを作るべきだったと考えるのは私だけではないでしょう。 この学園の本質は、思想ではなく、お金であるのははっきりしていると考えます。そのことについての疑惑がそもそもの発端です。だから、教育勅語を金科玉条のごとく振りかざして、一方で実態はまったくその内容とは違ういうのが疑惑の学園のトップである籠池氏の言動の本質と考えます。そして、教育勅語を振りかざすことの本質は、嘘（詐欺、欺瞞）であり、そして一般の人が反論し動くことができないようにする縛りであるのです。これが徳育の成果なのでしょう。そして、その学園に首相夫妻をはじめ、右翼のお歴々が集まっていると言うことです。 「そもそも道徳観がない?」（２０１７年２月２６日）へ続く。 | |
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