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うそ云ふな
[日本の政治]
2017年3月15日 23時59分の記事

今月(3月)初めある神社にお詣りをしたとき、今月の生命(いのち)の言葉として、橘曙覧(たちばな あけみ)の「うそ云ふな ものほしがるな からだだわるな(身体を怠けさせるな)」という言葉が張り出され、配布されていていました。毎月初めにこの生命の言葉が東京都神社庁から出されるのですが、3月初めにこの「うそ云ふな」という言葉を見たとき、今の政治との対比で本当に皮肉なものだなとつくづく思いました。恐らく前年に翌年各月の言葉を決めていると思いますが、よりによってこの3月に「うそ云ふな」という言葉が当るとは東京都神社庁も考えてはいなかったでしょう。

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今月初旬は色々と原稿が忙しくて、この言葉について書けなかったのですが、本日もこの言葉を再度目にして、神様はお見通しだなと心から思いました。
国会での稲田防衛大臣の答弁に大きなずれが生じていることが問題となっています。既報の通り、稲田氏は、13日に籠池氏に対して法律相談をしたことはないと述べ、籠池氏が稲田氏に法律相談などをしていたと言うことは虚偽と述べていたにもかかわらず、翌日の14日には実際には森友学園に関連する法廷に代理人として稲田氏が出ていたことが明らかになりました。普通に考えれば、この稲田氏の変節は虚偽と云われても仕方がないでしょう。そう思っている人はかなりいるでしょう、というより誰でもそう思うと思います。それを記憶になかったと稲田氏は弁明をしているのですが、13日の国会での答弁を見ると強弁にちかい強い口調ではっきり言っています(https://youtu.be/IzxAuB_hCos?t=18m27s)。

この稲田氏の答弁についての一連の発言を見ていると、思い出すのが、交通違反が発生したときの光景です。例えば、道路標識を見落として交通違反をしてしまい、その場所に警察官がいて、呼び止められるという光景です。そうなると警察官に違反しましたよと言われ、罰則が科せられます。違反をした運転手が、うっかりしていて標識を見落としてしまいましたとどんなに言っても、違反は違反ですから、逃れられません。そういう光景を稲田氏の弁明は思い出させます。良くテレビで放映される警察24時のような番組での、違反者の強弁に呆れてつきあう警察官というような光景とよく似ていると思います。
交通違反は、法律に定められていることの違反なので、罰則がありますが、国会での答弁が大きく食い違うことは法律上、違反とは規定されていませんので、違法ではなく、当然、罰則もありません。
ただし、その食い違いは虚偽か、いい加減な答弁を国会でしている国会軽視と言うことになります。このどちらであっても国務大臣としての職は辞することが求められます。もちろん、記憶障害なら当然、大臣としての職務に支障をきたしますので、大臣として適当ではありません。
今回の稲田氏の答弁は、政界を揺るがす森友学園に関わる大疑獄についての答弁です。これは昨日の夜、何を食べましたかという質問での答弁と言うことではありません。普通に考えれば、答弁によっては進退に関わる問題になるもので、当然、その食い違いの答弁とは、稲田氏にとって都合の良いものを意味し、結局の所、述べていることの辻褄が合わないということになったと考えるのは私だけではないでしょう。

とは言え、稲田氏がどのように言っても、今回の件で一つだけ明らかになったことがあります。それは、稲田氏の言葉には、いかなる理由にせよ信憑性がないと言うことです。これだけははっきりしています。今後は、このことを前提に稲田氏の言葉を聞かなくてはならないと言うことです。そして、当然、信憑性がない言葉を、13日の答弁のように自信満々に強い口調で吐くわけですから、国務大臣として大変に問題あるということになります。例えば大臣として放った命令が、後からくるくる変わるようでは、組織は大混乱します。国益にも関わります。そして、そのような人が防衛大臣なのですから、これは大変危険なことです。国民と自衛隊員の命をあずけるには、あまりにも言葉に責任感がないのです。したがって、当然、その職務に専念してもらっては困ると言うことになります。
しかし、稲田氏をはじめ森友学園に関わっている人々の言葉は、右翼の割には本当に言葉が軽いなと思います。くるくるその言葉が変わります。そして、このような発言をするのは、明らかに国民を馬鹿にしている証拠と考えます。同時に、国民との一体感がないと言うことです。そのような人たちが愛国と言うのですから、彼らの言う愛国の意味がよくわかったと今回、多くの人が思ったことでしょう。本当に笑わせます。右翼なんて言うのはその程度のレベルだと言うのが、今回、明らかになったことと思います。そして、稲田氏のようにどんなことを言ってでも自らの地位に固執する姿がそこにあると心から思います。全くさもしい限りです。

ところで、本ブログ「世論調査から見えてくるもの?」(2017年3月13日)で書いた「この本丸の先にもう一つ国内における本丸があると考えます」は、本ブログ「様々な動き」(2017年2月9日)に関わります。
戦前、どうして戦争が起きたのか、この本を読むとよくわかります。『昭和天皇に背いた伏見宮元帥』(1991年 徳間文庫)

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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