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敗因と勝因
[日本の政治]
2017年7月18日 23時51分の記事

先日の東京都議会選挙における自民党の敗北について、“THIS IS 敗因”と中谷元さんの上手くまとめた言い方がありました。もちろん、これだけではなく、安倍政権、というより安倍政権の思考そのものが既に大きな問題点となっていることは明らかです。

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この都議会選挙での自民党の敗因である“THIS”とは、暴言の豊田氏、萩生田氏、自衛隊私兵発言の稲田氏、そして都連会長の下村氏のことで、このことは改めて言うまでもないでしょう。この4名のうち、萩生田氏を除いた3名については、皆、実は東武東上線沿線上で起きたことです。何とも言えない不思議なことですが、今回の都議選は東京の北西部が台風の目であったと言えるかもしれません。そして、都議会選挙の選挙区でいえば、板橋区に当るわけで、ここが台風の目であったことは間違いないでしょう。
この選挙の結果、都民ファーストの会2名、公明党1名、共産党1名、民進党1名が当選し、自民党現職2名が落選しています。当選者で最低得票であったのは民進党で、次点の自民党候補者とは約500票差もありませんでしたが、下村氏の地元で1名も当選できなかったわけです。いかに凄まじい風が起きていたかわかります。

この板橋区は民進党が勝利した数少ない選挙区ですが、先頃、民進党の都連会長を辞任した松原仁氏の元々の地元です。選挙の告示前であったと思いますが、候補予定者と松原氏が駅頭で街頭演説をしていました。立ち止まる人はほとんどいない状況でしたが、熱心に聞く人もいました。しかし、目立つのはビラ(党の機関誌)を配るスタッフのやる気のなさです。義務のように配る姿に、熱意はありません。見かねてカツを入れたという話を聞きましたが、都連会長の元々の地元で、その会長がいるそばで配っているスタッフにやる気が感じられないのでは、そもそも選挙にはならないでしょう。都連会長も何やっているんだということであるわけです。
現状、民進党内で都議選敗北の総括をしているということですが、このことが一事が万事、示していると考えます。やる気がない、もしくはどうして良いかわからない、そういった所でしょう。まあ、このことは民進党が国政において与党の時も、そしてその後の野党の時も同じであるわけです。そして、内部で何かどうでも良いことをごそごそやっているわけです。いつも民進党は、内に目が向いているわけで、外は関係ないという性質があります。これは、政治家としては致命的欠陥ですが、その本質はナルシシズムと考えます。ちょっと病的な程度を感じますが、やはりずっとこのことが根底にあると考えます。実のところ国民新党にいたときからそう感じていました。ナルシシズムに浸れるだけ余裕がこれまではあったのですが、これからはそうは行かないでしょう。
また、いい加減、民進党のエセ保守には見切りを付けるべきでしょう。民進党には保守はいないと考えた方が良いでしょうし、むしろ左派系の方が保守と言える人がいると考えます。保守とは人脈だと勘違いしている民進党の政治家がいるのではないかと思ってしまいますが、松原仁氏もその一人ではないかと思ってしまいます。
先日、松原氏が駅頭で演説をしたときに、カツを入れた有権者は、それでも民進党には期待をして、きっと色々と動いたと思います。それが500票という僅差の勝利に繋がったと考えます。エセ保守でいるよりも、そういう人々の心を拾い、受け止めるという政治の原点に戻ることが求められているのは明らかです。そんなエセ保守の思想など期待はされていないのであり、本当に期待をされているのはしっかりとした政治を行うことです。人々と向き合うことです。そういう姿勢が松原氏にはまだ見えないように思います。
ここまで書いて最後に付け加えますが、私の地元はこの板橋区です。だから、先日の都議会選挙で何があったかよくわかります。そして、その動きについては、マスコミではしっかりと分析をされていません。しかし、この分析をされていないことが次をつくっていくのです。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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