とても良い記事 | |
[日本の政治] | |
2018年1月19日 20時41分の記事 | |
『週刊現代』の1月27日号に非常に良い記事が載っていました。
その記事とは「よーくわかった 安倍官邸は天皇陛下が大嫌い」というもので、安倍官邸の傍若無人とも言えるその実相が載っています。この記事の冒頭で、昨年12月1日の皇室会議で決まったことが、天皇陛下に対して同会議議長の安倍首相から伝えられる前に、なんとNHKのニュース速報で伝えられたということが書かれています。まさにトンデモナイの一言に尽きますし、皇室を軽んじる安倍首相の本質を示すものと考えます。いずれにせよ、この記事は、現在の日本の政治シーンの核心を示す、まさに正鵠を得るものと考えます。 なぜ、このような左翼政権でも生じないことが起るのでしょうか? それは1868年から1945年までの日本の近代がまさに戦争の連続であったことに間違いなく起因しています。そのような戦争が中心の近代日本が崩壊し、1945年9月4日、平和国家建設の詔を昭和天皇が発せられて、戦争をしないと誓って戦後という時代が始まりました。そして、その戦後の時代に取り組まれたのが今上陛下であるわけです。一方で、その戦争の時代への復古を目指すのが安倍政権ということですから、あくまでもここに現状のポイントがあると考えます。だからこそ、安倍首相は戦後を否定するわけです。そして、このことは現在の緊張状態の東アジアにおいてこの安倍政権が明らかなポイントとなっていることを示しています。昨今の韓国の反応はまさにここにポイントがあると考えます。 天皇陛下と反目する政権が保守政権であるはずもなく、それは明らかに単なる右翼でしかありません。上記記事と類似のことは、これまで様々なメディアにおいて既に報じられていますが、神官でもない安倍首相がなぜ、このような挙に出るのか私には理解できません。 ただ、このような構図が、戦前の日本での実相でもあることは間違いないことと考えます。昭和天皇が認めている天皇機関説が、どうして右翼にひっくり返されるのか、この一件だけを見ても現在と同種の構造的な問題が戦前に存在したことがわかります。ウルトラナショナリズムと言われたのは現在と同様の構造的な問題があったからに他ならないでしょう。 ただ、正確にはこの戦前の構造的問題が、また今になって現れたと言うことです。そこに憲法改正や再軍備の話があるわけです。したがって、天皇陛下と戦前を賛美し、復古しようとしてる現政権との関係がこのように報じられるのは、当然なのです。だから安倍政権は保守政権ではなく復古主義という革命を起こす右翼革命政権なのです。 “War feeds on itself.”という言葉があります。直訳すれば「戦争は戦争そのものを餌とする」ということになると思いますが、意訳すれば「戦争は自己増殖する」、または「戦争は新たな戦争を生み出す」と言えるでしょう。 戦って勝つより、戦わず勝つことの恵みがどれだけあるかということが現在の政権にはわかっていないと思います。それは、平和の時代が続くことにどれだけ価値があるかをわかっていないということですが、現政権は戦後を否定しているわけですから、それは現政権の本質をまさに示しているわけです。 この平和の時代の恵みがどれほどのものかと言うことをザ・フナイの3月号で書きました。日本の歴史において近代と現代の対比でそれは一目瞭然です。戦争には断固反対しますが、せめて国防を語るのなら戦争をし国力を低下させる愚かな国を相手にせず、自らは戦争をせずに国力の充実をはかると言うくらいのインテリジェンスは見せてほしいと思います。しかし、今は自らその火中に飛び込むことを国防といっているわけで、あまりにも愚かなことだと考えます。平和国家を建設し、世界の平和を形づくり、そのリーダーになるというのが日本が目指すべき方向性ですし、養成されるべきはそのためのインテリジェンスでしかありません。そして、時代の様相は、それが可能であるシグナルを出しています。むしろ、それと逆行している勢力の中に日本が入っていると考えます。脅威があるのではなく、自らが脅威をつくり出す一派となっていると言うことです。 本ブログ「南北会談をいかに考えるべきか?」(2018年1月15日)で、1983年に韓国のKBSで放送された『離散家族を探しています』という番組が、2014年韓国で大ヒットした『国際市場で逢いましょう』という映画の重要なポイントとして出てくることを書きました。これはまさに朝鮮戦争で離散した家族の再会と言うことが、現代韓国史の重要な場面であると言うことです。そういう国の人々がまた戦争を望むはずはありませんし、当然、平和を望んでいます。それなら、我々日本人がそのために心と力を示すことが何より重要であると考えますし、それが過去を清算する第一歩になると考えます。しかし、政権の方向性は明らかに“War feeds on itself.”になっています。必ず、このことは将来に禍根を残します。 今の政権は戦って滅亡した近代日本に戻そうとしているのですから、こうなるのは当然でしょう。ただ、それは明らかに日本と日本人には不利益です。 ところで、上記『週刊現代』に、「大ベストセラーの暴露本『炎と怒り』に書かれた トランプ一家のケタ外れの『おバカっぷり』」という記事が載っていました。中々面白い記事ですが、今後、これがトランプ大統領とお友達の安倍首相にいかに影響していくかが、ポイントになっているものと考えます。 | |
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