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進むべき方向性ははっきりしている (2)
[日本の政治]
2019年2月13日 23時58分の記事

昨日の本ブログ「進むべき方向性ははっきりしている (1)」(2019年2月12日)の続きです。

「韓国議長『天皇は戦犯の息子』 謝罪要求の音声が公に」(2019年2月13日午前10時26分 朝日新聞)

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上記の朝日新聞の記事では、文喜相(ムン・ヒサン)韓国国会議長の発言についての件で、その発端となった「従軍慰安婦問題は天皇の謝罪の一言で解決される−韓国国会議長」(2019年2月8日 ブルームバーグ)での発言を、その後の9日、韓国国会報道官が朝日新聞の取材で否定したことに対して、ブルームバーグがそのようなことはないと音声を公開したと報じられています。
まず、昨日の「進むべき方向性ははっきりしている?」で申し上げたように、文議長がこのブルームバーグでの発言の趣旨を説明したのは、何よりも韓国側が日韓関係を非常に重要に考え、東アジアの平和を何よりも考えているからこそ生じるということです。上記朝日新聞の記事にある韓国国会報道官の否定発言も、日本との関係を重視した故のことでしょう。それもブルームバーグが録音したものと明らかに違うことを言って日本との関係を重視したということです。このようなことで、嘘を言うのは信頼できないなどと言うべきことではありません。そんなことを言えば、今の日本の政治はどうなのかと問いたくなります。

話を戻すと、韓国側にそのような背景があるから昨日に申し上げたように、その韓国側の顔を潰すようなことが日本側であってはならないとなるわけです。そのような歩み寄りの意志を評価して、関係を良好にしていかなければ、東アジアの平和を保つことなど到底できないでしょう。
韓国側の発言と食い違っているのはブルームバーグとの間のことです。現状、韓国側の日本に対する姿勢は関係重視で明らかです。そして、この食い違いの問題は、日韓の問題ではなく、韓国側とブルームバーグの問題です。この両者の問題に日本が割り込む必要は間違いなくありません。

この朝日新聞の記事を読むと、現在の日韓の間の問題の構図がよくわかります。「戦争犯罪の主犯」ということが文議長の発言にはあるわけですが、もちろんそのようなことはありません。むしろ昭和天皇は先の大戦を止めようとなされて、止めることができなかったわけです。しかし、その大戦に対する責任を痛切に考えられているのは明らかで、今上陛下のお言葉やお姿にそのことがはっきりと表れていると存じています。
それなら誰が主犯かと言えば、それは現在の日本で戦前回帰・復古主義を目指している勢力で、その勢力のことをザ・フナイ2月号での舩井勝仁主幹との巻頭対談ではっきりと申し上げました。だから今上陛下のお言葉やお姿が、このような勢力と乖離しているわけです。
もちろん、このようなことを日本人でさえ一般的には知られていませんが、当然、韓国の方ではほとんどわかっていないでしょう。そうなると当然、戦争犯罪の主犯となってしまうわけで、むしろこれが世界的な評価でしょう。
問題なのはそういう背景があることを日本側(安倍政権)が理解しているのかということです。しかし、今の日本(安倍政権)は、過去についての責任が希薄ととれる発言などを連発しているわけです。それでは当然、韓国や東アジアで反発が生じ、それがそのまま戦争犯罪の主犯ということを拡大させていくわけです。そういう各国の認識をかえる必要があるのに、自分たちは何も悪いことはやっていないと言えば、それは反発を招くに決まっています。当然、ロシアが日本は第二次世界大戦の結果を認めない唯一の国だという発言にもなるわけです。
先の大戦では日本は何も悪いことをしていないと言って戦前回帰・復古主義を掲げる安倍政権ですから当然、このようなことが起きるわけですが、それでは未来志向などということの反対で、むしろ日本の国益を損なっているのは明白です。一日経つごとに、状況は悪化していると考えます。
したがって、安倍政権では次の時代の東アジアで日本が確固としたポジションを確立することは難しいのは誰の目にも明らかでしょう。
このような状態ですから、まず未来へ向けて日本人がなすことは、東アジアの平和を確立することに力を傾注することなのです。それが、日本人が過去の歴史を真摯に見つめていることを示す第一歩となるのです。

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くる天

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◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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