このブログのトップへ こんにちは、ゲストさん  - ログイン  - ヘルプ  - このブログを閉じる 
アスリートファーストではない
[日本の政治]
2019年2月14日 23時56分の記事

池江選手の白血病の報をはじめて聞いたときとてもショックを受けました。

「桜田五輪相が池江選手への発言を謝罪 『本人の危機感薄く、どう引導渡すか…』と自民党幹部」(2019年2月13日 アエラ)

【PR】Licom高画質ライブ配信・通話システム


なぜそのようなショックを受けたか上手く言葉で表せないのですが、夢と希望に溢れる年齢で、その夢と希望を叶えることができる才能と努力を重ねてきた池江選手が、白血病という難病に苛まれたことに私が感情移入をしたためだと思います。現在は医療も進んでいますし、池江選手のお気持ちもどのようなものかはわかりませんが、ニュースを聞いてとっさに私なりにそう思い、心が反応したのだと思います。そして、ネットでの反応を見ると同様な思考と感情のプロセスの方々が多かったのではないかと思います。
池江選手の白血病についてのニュースが報じられてから、このような思考と感情が一気に日本だけではなく世界に広がったのだろうと思います。そう言う中で上記記事の桜田五輪相の発言があったのだと思います。多くの人々が池江選手ご本人に感情を移入しているのに、桜田大臣の発言の中には別のこと、全体の盛り上がりなどのことに焦点が当てられた発言があって、まさに炎上したわけです。そして、その発言への炎上を決定的にしたのが「そういった盛り上がりが若干下火にならないか、心配しています」(2019年2月13日 ハフポスト)であるわけです。つまり、せめてオリンピックの盛り上がりに大変に重要な存在というところでやめておけばまだ良かったのですが、池江選手とは別のことも心配と言ったために、池江選手へ感情移入をしていた心情と大きなギャップができ、感情的な反発を招いたと考えます。

ただ、もう一点、問題があるのは、桜田大臣の考えがアスリート・ファーストではないと言う点です。アスリートが第一に考えられた上で、競技や大会が成功するということでなければならないのに、競技や大会の盛り上がり自体について桜田大臣は焦点を当てていて、発言ではそのためにアスリートが必要ということになっています。このように順序が逆転すると、当然、大会や競技の成功のためやその関係者の利益のために選手が道具のように使われたりすることが生じるので、アスリートファーストが言われるわけです。もちろん、このことには五輪のように世界的な大会の政治的利用ということも入るわけです。その典型がナチス政権下でのベルリンオリンピックでしょう。
桜田大臣の発言には、明らかにアスリートファーストではない要素があり、さらに政治利用の可能性を示唆しているものがあると考えます。今回の五輪大会については、アスリートそっちのけでアスリート以外のことで様々な疑惑が持ち上がりました。その疑惑についてすべて解消されているわけではないのですが、そのようなことと桜田大臣の今回の発言が、多くの人々の心の中でオーバーラップしたのだろうと考えますし、それがもう一つの炎上の要因でしょう。今後、このアスリートファーストは大きな焦点になると考えます。

このブログへのチップ   0pts.   [チップとは]

[このブログのチップを見る]
[チップをあげる]

このブログの評価
★★★★★

[このブログの評価を見る]
[この記事を評価する]

◆この記事へのコメント
コメントはありません。

◆コメントを書く

お名前:

URL:

メールアドレス:(このアドレスが直接知られることはありません)

コメント:




◆この記事へのトラックバック
トラックバックはありません。
トラックバックURL
https://kuruten.jp/blog/tb/katagiri/422499
くる天

◎ 必読の書

○ 『餓死した英霊たち』

○ 『世界で最初に飢えるのは日本 食の安全保障をどう守るか』

先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治。この2冊がそのことを雄弁に物語ります。

○ 『CIA日本が次の標的だ―ポスト冷戦の経済諜報戦』


◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
本ブログについて
日本と世界の政治経済の本質を読み解く-ブロくる
片桐勇治(政治評論家) さん
日本と世界の政治経済の本質を読み解く
地域:東京都
性別:男性
ジャンル:ニュース
ブログの説明:
世界は大きく変わり、新しい時代が胎動しています。しっかりと把握していますか? この時代を読み解くには歴史を見つめ、構造を把握し、パワーの心奥を見つめ哲学を持たなくてはなりません。一緒にこの新しい時代を見つめて行きましょう! 最低週1回の更新です。
プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
ブログ内検索

カレンダー
<<2019年02月>>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
2425262728  
カテゴリ
全て (1411)
日本の政治 (1322)
ザ・フナイ (15)
中東情勢 (4)
アジア・太平洋情勢 (2)
戦争の構造 (3)
世界の読み方 (15)
書評 (1)
勉強会・講演会のお知らせ (3)
本ブログの重要記事

注目です!

「韓国のリベラルはとてもレベルが高い」(21年2月3日)←New!
「やはりイギリスが言い始めた」(21年2月4日)←New!
「東京オリンピックは2022年に開催すべき」(20年12月31日)←New!

値千金のブログ記事:岡田晴恵特任教授、国のコロナ対応に激怒!番組出演中に声を震わす 「このままだと3月4月にピークがきます」 (20年2月25日)
○本ブログ「この緊急時にこの政権の遅さは致命的? 」(20年4月16日)
○本ブログ「アメリカ政府が認定した当然のこと」(20年4月4日)
○本ブログ「朗報と考えられることと安倍政権の犯罪的な無能と愚鈍?」(20年4月1日)
○本ブログ「朗報と考えられることと安倍政権の犯罪的な無能と愚鈍?」(20年4月4日)
「ノーベル賞受賞者が新型コロナウイルスの早期回復(終息)を予測した理由:「我々は良くなっていく」(訳文)」(20年3月23日 ロサンゼルス・タイムズ)
最近の記事
04/23 22:15 注目選挙区の島根1区
04/23 15:24 衆院3補選の前哨戦としての地方首長選挙と小池氏
04/19 23:34 イランに対してイスラエルが攻撃
04/19 15:07 円安ドル高は実はドル暴落の結果にすぎない
04/14 23:49 中東大戦・第三次世界大戦の危険性が大きくなっていると考えます
04/13 21:22 金の暴騰が意味すること
04/11 12:40 韓国総選挙の結果の意味すること
04/04 10:23 『裏金問題』の本質は民主主義を破壊することであり、同時にアベ政治の弊害であること
02/23 15:14 天皇陛下のお誕生日に際し心からのお慶びを申し上げます。
02/09 22:37 『国民を甘やかす政治をしてはならない』といった池田勇人
携帯用アドレスQRコード
QRコード対応の携帯で、このコードを読み取ってください。


Copyright (c) 2006 KURUTEN All right reserved