これまでの日本経済の主役の没落? | |
[日本の政治] | |
2019年5月21日 2時30分の記事 | |
本ブログ「これまでの日本経済の主役の没落?」(2019年5月21日)の続きです。
エリートの没落 今年に入って経団連の名だたる企業の凋落が激しくなっていると考えます。日立化成の売却、日産の純利益6割減、三菱UFJ銀行の店舗削減、終身雇用の終焉等々、明らかに凋落傾向を示しています。 このようなことがなぜ生じるかと言えば、それはこれまでの構造が終わり、これからの構造に乗れていないということに尽きます。このことは全く世の中に認識がありませんが、本ブログやザ・フナイの連載では何度も書いてきました。以下の記事でもそのことを指摘していますが、実際の所、これまで日本経済の主役であったものが、構造的に亡びていくというだけのことなのです。ただ、それは長期に見て日本の凋落を意味しません。もちろん条件付きですが。 「本当のポイントは経団連そのものではないのか?」(2019年4月22日) これまでの日本経済の主役は何とか生き残ろうと国民を利用しようとしていると考えますが、国民はそれを無視して新しい方向性を見つめ、経済をつくり出していくことが何よりも肝要・重要です。そうすれば未来は開けていきます。しかし、これまでの日本経済の主役が我慢しろと言うから滅私奉公をしなくては生き残れないと考えれば、一緒に沈んでいくだけでしょう。そこに未来はありません。実際、このことは日が経つにつれ、今後、よりはっきりとしてくるでしょう。 2018年年頭に出版されたザ・フナイ18年2月号で、18年を展望したことを書きましたが、そこでエリートの没落と既に予想しています。もちろん、今でもその予測を立てた構造的問題は変っていないので、現状は驚くに値しないのですが、日本のエリートは新しい方向性を見いだせないでいます。 現在、経済関係の記事を読めば、一方で人手不足と言いながら、一方でリストラをするという矛盾が生じているわけです。終身雇用の終焉もその一つですが、これらは単に人件費を削り、企業として生き残ることに主眼があるわけです。そのようなところに滅私奉公をしても、報われないのは明らかでしょう。むしろ、人材の育成と確保ができなくなった企業というのは、いずれにせよ長くは持ちません。日産は約20年前、ゴーン改革と言って人を切りまくったわけですが、その後、何か新しいものを生み出しているかと言えば、そうではないでしょう。同じように今の日本企業で世界的に発信できている企業は以前とくらべはるかに少なくなっています。今のビジネスエリートではこの程度がやっとで、実際には既に行き詰まっているのが実相と考えます。そして新たな方向性を見いだせないでいます。経営エリートの無策と愚鈍の故でしかないと考えますが、彼らには新しい方向性はまず見いだせないでしょう。 安倍政権を支持する層として大きなものは公務員ではないかと考えます。世間では賃金は減っているのに、上がり続けているわけですから。実際、公務員の安倍政権に対する忖度も枚挙に暇がありません。また、大企業のサラリーマンなどにも多いと考えます。このような層は、直接、政治的な利害に絡まなくとも、間接的に安倍政権の施策が自分たちにプラスになると考えている層と考えます。 しかし、そのようなプラスは一時的にはあったかもしれませんが、これからは結局、切り捨てられるものと考えます。むしろ、そのようなプラスの幻影を見たが故に、自分たちの足下がすくわれたというのが実相でしょう。 まあ、実際、そのようなプラスはこれまでの日本経済の主役にとってはそもそも主要点ではないですから、勘違いエリートがどんどん没落していくことは当然、生じるわけです。 「経済界トップの『終身雇用守れない』発言にサラリーマンの怒りが爆発」(2019年5月16日 週刊実話) 現在の日本経済の問題の本質は終身雇用の終焉など雇用状況ではなく、これまでの体制が崩壊するということで、これまでの日本経済の主役の崩壊がポイントなのです。このことは忘れるべきではありません。したがって、当然ながら、崩壊するものには目をくれず、まず国民の利益を国民自身で取り戻すことが先決、必要となっているのは明らかです。そして、そこから新しい経済をつくりだしていくことが始まります。世界では既にその胎動は始まっています。過去を振りかえらないで、人々が、社会が、お互い豊かになるにはどうしたらよいかと考えて行く先に確実な明るい未来はあるのです。私たちはお互いを豊かにしていくすべを知っています。そして、次の時代の主役は何よりもあなたなのです。 | |
このブログへのチップ 0pts. [チップとは] [このブログのチップを見る] [チップをあげる] |
このブログの評価 ★★★★★ [このブログの評価を見る] [この記事を評価する] |
◆この記事へのコメント | |
コメントはありません。 | |
◆この記事へのトラックバック | |
トラックバックはありません。 トラックバックURL https://kuruten.jp/blog/tb/katagiri/427324 |