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ホテルニューオータニ・ルートと呼ぶべきか? ?
[日本の政治]
2019年11月21日 1時0分の記事

昨日の本ブログ「ホテルニューオータニ・ルートと呼ぶべきか? ?」(2019年11月20日)の続きです。

「『桜を見る会』安倍首相『すべての費用は参加者の自己負担』」(2019年11月15日 NHK)

「『桜を見る会』“前夜祭” 『領収書は受け取っていない』」(2019年11月18日 TBS)

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さて、その安倍議員の15日の発言を見ると非常に大きなポイントがあることがわかります。それは冒頭のNHKの記事の以下の部分です。


また、安倍総理大臣は、前日夜に開かれた懇親会について広い意味での後援会活動だという認識を示すとともに、「価格設定が安すぎるのではないかという指摘があるが、5000円という会費は、大多数がホテルの宿泊者だという事情を踏まえ、ホテル側が設定した価格だと報告を受けている」と述べました。
「『桜を見る会』安倍首相『すべての費用は参加者の自己負担』」(2019年11月15日 NHK)


大多数がホテルの宿泊者であるのでホテル側が設定した価格、つまり宿泊との割引パッケージで5000円という懇親会の価格があるということです。だから、価格設定が安いということです。となるとまずポイントになるのは、ホテルニューオータニが安倍後援会に対するのと同じ割引サービス、つまり利益供与を、一般的に行っているのか否かということになります。
ホテルニューオータニが、一般的にそのようなサービスを行っているのなら、誰でも800人集めて、鶴の間を使って宴会ができるコースを使えるということになります。その中に高級寿司店のお寿司が振る舞われているのなら、きっと多くの人が集まり、大人気のコースになるのは間違いないでしょうし、日本中、一斉にやればよいでしょう。そのような一般的なコースがあり、それで採算があうのかというポイントが当然あります。つまり、一般的に行っていないのなら、それは安倍晋三議員に関わる安倍後援会の人々に対して、ホテルニューオータニが特別な待遇、つまり利益供与をしたことになります。あくまでもポイントは、この宿泊との割引パッケージサービスをホテルニューオータニが一般的に行っているサービスか否かです。

次に問題点としてあげられるのは、記事にある「5000円という会費は、大多数がホテルの宿泊者だという事情を踏まえ」と安倍議員は述べていることです。つまり、「大多数がホテルの宿泊者」ということは、この5000円という割引サービスは、大多数に含まれない、つまり宿泊していない安倍後援会、支援者にも施されているということになります。つまり、これは一般的に行われている割引サービスではなく、明らかにホテルニューオータニの意志としての利益供与であり、それは安倍後援会の人々へのものということに最低限なります。
そして、ホテルニューオータニのこのような利益供与が、安倍議員だからという理由で行われているのなら、その利益供与は安倍議員に対するものにもなり、ホテルニューオータニが装置となった安倍晋三議員から選挙区の有権者への利益供与・饗応接待になります。そもそも、この催しは安倍議員があってのことで、事務所もしっかりと関わっています。そうなると、ホテルニューオータニという安倍シンパのホテルを使った選挙区の有権者への利益供与ということになります。
そして問題になるのが、この宿泊していないものが誰なのかということです。これはホテルニューオータニに調べればすぐにわかることでしょう。少なくとも泊まっていない人で領収書を切った人を割り出せばすぐにわかります。そのような資料がない、もしくは政府と同じように破棄しているのなら、安倍議員の「大多数がホテルの宿泊者」ということが明らかな自白となります。つまり、個人は特定できないが、そのようなものがいたとはっきりといっているわけですから、自白となります。

このように観ると、この二つのカテゴリーにおいて、ホテルニューオータニは利益許与を行っている可能性が見えてきます。前者は宿泊に伴う割引サービスで、その割引サービスが一般的なものでなければ、完全な利益供与です。後者はどんなことがあろうと明らかにニューオータニの利益供与と考えられます。なぜなら、ホテルニューオータニの採算とは関係がない形で行われているからです。

特別な関係があるかないか
そうなると、安倍晋三議員とニューオーターに特別な関係があるかないかということが最終的なポイントになります。それはホテルニューオータニが、安倍後援会の人々への利益供与・饗応接待と、首相である安倍議員に対する利益供与という二つの利益供与に関与しているか否かの最大のポイントになるのです。
そして、以下の11月11日の首相動静で明らかなように、ホテルニューオータニの取締役で今井首相秘書官兼補佐官と親族である今井 敬氏と、安倍首相は夕食をともにしているのですから、間違いなく特別な関係は立証されています。それならホテルニューオータニは上述の二つの利益供与を意識的に行っていることになります。そうなると、ホテルニューオータニという装置を使って、安倍晋三議員が選挙区の有権者に利益供与、饗応接待しているということは成り立ちます。あくまでもホテルニューオータニと安倍議員に特別な関係があるかないかがポイントなのです。

「首相動静―11月10日、11日」(2019年11月11日 朝日新聞)

そして、もう一つのポイントがあります。ホテルニューオータニから安倍首相対する利益供与に対する、首相である安倍議員からホテルニューオータニへの見返りです。このようなホテルニューオータニから安倍議員への利益供与がありますから、安倍議員からの特別な便宜や見返り、もしくは安倍首相からホテルニューオータニへの特別な便宜や公金を使った見返りがあれば、贈収賄と公職選挙法違反の両方が成立する可能性は高くなります。
このようなホテルニューオータニから安倍議員への利益供与の可能性が高くなっていますから、同ホテルで開かれる首相主催、政府主催の催し物は、即、見返り、特別な便宜というポイントが浮上します。そして、以下の日程にもあるように10月23日にホテルニューオータニで行われた内閣総理大臣夫妻主催晩餐会は大きな問題をはらむことになります。東京のホテルはホテルニューオータニだけではありません。明らかにこの桜を見る会にまつわる一連の問題にホテルニューオータニ・ルートと呼ぶべきものが存在すると考えます。

「首相動静―10月23日」(2019年10月23日 朝日新聞)

ご都合主義
また、余談ですが、この10月23日の晩餐会に「内閣総理大臣夫妻主催」という冠を政府がつけているのは、大変に大きな問題です。森友問題で首相夫人は私人となったわけですから、このようなときに夫妻として公人面をするのは大変な問題です。桜を見る会にも夫人枠があったとのことですから、都合がよいときは公人、悪いときは私人というご都合主義では、非常に利己的な振る舞いです。そこに国民に対する誠実さは微塵も感じられないのはいうまでもありません。

「内閣総理大臣夫妻主催晩餐会」(2019年10月23日 首相官邸)

「『案を何人か』 安倍昭恵夫人が『桜を見る会』アッキー枠を認めた」(2019年11月28日号 週刊文春)

「安倍首相夫人が『私人』とは言えない根本理由 活動を自重する様子を見せていないが・・・」(2019年)

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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