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正常性バイアス?
[日本の政治]
2020年5月14日 23時48分の記事

昨日の本ブログ「正常性バイアス?」(2020年5月13日)の続きです。

(※ 本記事は掲載から1週間が経つと有料記事になります)

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以下の朝日新聞では、昨日の本ブログ「正常性バイアス?」(2020年5月13日)でも取り上げた山中伸弥教授が提言した大学のPCR検査能力の利用について書かれています。記事では、文科省が大学のPCR検査能力を調査とありますが、ここですでに二つの問題点があります。
一つはなぜこの調査を厚労省が行わないのかということです。調査対象が無数にあるようなレベルではなく、さらに専門性をもっているのは厚労省であるのに、文科省が行うのは、効率性、特に実現の上でのスピードに非常に問題が生じると考えます。厚労省が文科省に一言言って、調査して、利用可能なものは明日からでもできるようにしなければならないわけです。まさにここにも正常性バイアスがあるのです。まったく抜けた人たちです。

「大学のPCR検査能力、文科省が調査 山中教授も提言」(2020年5月13日 朝日新聞)

しかし、これよりはるかに大きな問題があるのです。
以下の3月20日の時事通信の記事のように、約2ヶ月前、大阪府知事の吉村氏は、感染拡大などについて書かれた「厚労省のペーパー」を公開しました。このペーパーの作成日時は3月16日ですが、もう一つとても重要な日付が書かれています。それは「全国的に2月14日頃より感染者の増加が加速している」という部分です。

「大阪・兵庫『患者3300人に』 厚労省試算、府が公開―新型コロナ」(2020年3月20日 時事通信)

つまり、2月14日から感染者増加が加速しているというのが、日本政府の見解であるわけです。このペーパーで一番大事なのはこの部分です。
そうなると色々なことが言えますが、こと大学のPCR検査能力に関しては、5月13日ではなく、2月14日に厚労省が調査をしていなければならないのです。要するに、厚労省は3ヶ月間、何もしていないで、PCR検査の検査難民という言葉が生まれるほどの社会的な問題が生じているのです。明らかに厚労省の怠慢です。それも犯罪的な怠慢です。そして、そのような失策を隠すためにPCR検査をすると医療崩壊すると言ってきたわけです。そもそもやる気が無いわけです。国民を守る考えや姿勢は微塵もないのです。
このことは大変な問題なのです。この厚労省・日本政府のサボタージュで感染の発見が遅れた、またはできなかったことで、処置が遅れて命を落としたことの可能性は極めて大きくなっているのです。そして、その責任は厚労省・日本政府となるのです。
本当なら2月14日前後に日本政府は大学のPCR検査能力をすでに調べてあると言わなくてはいけないわけです。一事が万事、全てが遅いのですが、そもそもそこには、人の命をあずかっているという責任感も、専門分野で国民と国の命運をあずかっているという意識も、何もないのです。単なるお役所仕事、それを緊急時にまで続けているという正常性バイアス。これでは本当に使い物になりません。もちろん、このことの責任はすべて安倍政権にあります。

「正常性バイアス?」(2020年5月14日)へ続く。

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本ブログについて
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片桐勇治(政治評論家) さん
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世界は大きく変わり、新しい時代が胎動しています。しっかりと把握していますか? この時代を読み解くには歴史を見つめ、構造を把握し、パワーの心奥を見つめ哲学を持たなくてはなりません。一緒にこの新しい時代を見つめて行きましょう! 最低週1回の更新です。
プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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