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正常性バイアス?
[日本の政治]
2020年5月16日 23時55分の記事

昨日の本ブログ「正常性バイアス?」(2020年5月15日)の続きです。

(※ 本記事は掲載から1週間が経つと有料記事になります)

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正常性バイアスの2要素
さて、安倍政権・日本政府のように、まさに有事となっているのに、平時の思考をし続けていることを、正常性バイアスと言わずして、いかに表現すべきかわかりません。ただ、この日本政府の正常性バイアスには実は二つの要素が混在していると考えています。
一つは、緊急時においても平時の思考をダラダラと続けるというもので、文字通りの意味です。これ、何度も言いますが、緊急事態宣言発令時に感染のリスクをまったく度外視してパチンコにいく人々と同じなのです。ギャンブル依存という、日頃からギャンブルの快楽漬けになっているその脳は、感染のリスクと感染させるリスクを簡単に無視させて、ギャンブルという快楽をするその思考と言動を優先させるわけです。さらに、その行動についてとやかく言われると、とにかく色々な理屈をつけて反論するわけです。それも半ばイライラとしながら。それは、自分の快楽が邪魔されているからです。
この自分の快楽追求が邪魔されてイライラする、このような思考は、新型コロナウイルス対策が何もかも遅いと文句を言われるとプライドを傷つけられたように色々と理屈を並べ立てて逆ギレに近い形で言い訳する安倍政権・日本政府と同じなのです。このような反応や行為は個人においても大きな問題ですが、それが政府の行動となると大変な問題となるわけです。
以下のリテラの記事にあるように、反論だけではなく、権力によって圧力までかけるわけです。それも、色々な人々を使っての攻撃をするわけで、やり方が大変に卑劣なのですが、権力者がこのようなことを行うことは大変に危険なのです。それは、なぜか?

「官製デマによる『モーニングショー』一斉攻撃はやはり安倍官邸の命令だった! コロナ対応批判封じ込めで官邸幹部が指示」(2020年3月8日)

権力というのはその力が強大・絶大であって、そもそも危険であるのに、その上に権力擁護のために色々な人々が加勢して権力強化をはかるということによって、さらにその危険生が増し、極限にまで達するということになるからです。そして、「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対に腐敗する」というあまりにも有名なジョン・アクトン(英の歴史家、思想家、政治家)の言葉通り、歴代最長となっている安倍政権は、様々な人々が関わる権力の強化装置とあわせて、絶対的権力となっており、それは当然、絶対的に腐敗していてもまったく不思議ではないレベルとなっているわけです。だから、実際、森友・加計問題、桜を見る会とその前夜祭問題、河井前法相夫妻問題、公文書改ざん・政府答弁虚偽問題、そして何よりも黒川問題と権力腐敗の問題が次から次へと出てきて、後を絶たないわけです。
しかし、そのような最長期政権になっているのにも関わらず、新型コロナウイルスの対策という緊急事態への行政の実務的対応力はまったくレベルが低いわけで、この腐敗問題のオンパレードとは好対照であるわけです。たった二枚のマスクすら届かない。
要するにこの行政能力の低さが何を意味するかというと、安倍最長期政権はすでに腐敗し、完全に行政府が私物化されていると言うことと考えますし、黒川問題はまさにその典型的な象徴と考えます。そして、だからこそ、行政府の実務能力は、最長期政権であるにも関わらず飛躍的な向上を遂げているどころか、まったくの体たらくを示しているわけです。つまり、国民のためには何もやらない政権ということなのです。そういう政権が腐敗している政権ということなのです。これが、現在の安倍政権・日本政府実相と考えます。安倍政権・日本政府の新型コロナウイルス対策が後手後手になっていること自体が、政権・政府が腐敗していることの象徴なのです。歴代最長内閣なのですから。
すでに安倍政権・日本政府は極めて危険であるわけです。特に国民にとって極めて危険で、これでは国民の利益はすでに省みられることはないと考えます。そして、そのような安倍政権を擁護する人々はどんなテーマでも安倍政権擁護をするのですから、その人々の実相は、何も考えていないか、何らかの利害関係があってそのように擁護しているということのどちらかと考えます。大抵はこの両方と考えますし、権力の方に力がありますから、必然的に何らかの利益が擁護者に流れている可能性を示唆しているわけです。安倍政権の擁護者は、今後徹底的にその言動がチェックされ、歴史的な審判にさらされることになるでしょう。

そこには全能という思い込みがある
そして、もう一つの日本政府の正常性バイアスの要素は、国民を軽く見ていることをいつまでも続けて大丈夫であると考えている正常性バイアスです。これは上述した、すでに政府が私物化されて腐敗していることに関わります。つまり、安倍政権は政府を私物化して長い時間がたっていると考えられ、そこに全能感が生まれていて、それが国民を軽く見ているという状態を作り、さらにその全能感はそのことをいつまでも続けても大丈夫という錯覚、正常性バイアスをつくり出しているということです。
平気で文書改ざんや虚偽答弁をしてきた安倍政権・日本政府は、必然、ずっと日本国民を軽く見てきたわけです。あからさまにそのようなことをやり、さらに文書改ざんなどを行った当事者の官僚を出世させるのも、国民を軽く見た上でさらに国民に対してあからさまに挑戦したということなのです。そして、そのような挑戦をこれまで何度もしてきたというのは、何よりも国民を舐めているからこそできるということなのです。黒川問題はまさにそれです。
安倍政権はもうずっとそれをずっと国民を舐める行為をやってきたのですが、また同時に国民もそれを見過ごしてきました。だから、今になって色々な深刻な問題が続発するのですが、その延長で安倍政権・日本政府はこのPCR検査についても対応していたと考えます。要するにPCR検査を十分にやるつもりが安倍政権・日本政府にないのにも関わらず、やるやると言って国民を適当にあしらっておけば、いずれは忘れると考えていたものと考えます。だから、3ヶ月前に本当はやるべき大学のPCR検査能力調査を、今になってとりあえずやったという報道が出るわけですが、これも単なるやってる感の演出かもしれません。恐らくそうでしょう。結局、あくまでもPCR検査はやらせないという方向性はまったく変わっていないと考えます。
しかし、この問題、政権と政府は軽く観ているようですが、とてつもなく重い要素を含んでいるのです。その上で、黒川問題を強行したのですから、安倍政権・日本政府に対する国民の不信感は極めて深くなっているのです。この不信感が安倍政権で払拭されなくなることはまずあり得ないでしょう。私はここまでの政治不信を見たことがありません。恐ろしいほどです。大変なことを将来、必ず生み出すことでしょう。

「正常性バイアス?」(2020年5月17日 作成中)へ続く。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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