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とんだ猿芝居
[日本の政治]
2020年7月13日 23時52分の記事

以下の朝日新聞によると、官房長官の菅氏が、現在の新型コロナウイルス感染拡大を『圧倒的に東京問題』と述べ、それに対して都知事の小池氏が『国の問題』と対抗、対立していると報じています。バカバカしい。この二人、明らかに同じ穴の狢で、だからこそ小池氏は先の都知事選に当選したわけです。この偽りの対立は、両者の失策を隠すための猿芝居なのは明らかでしょう。現状の感染拡大は防疫の当事者である小池都政とアベ政権の両者の責任なのです。

「『圧倒的に東京問題』『国の問題』 菅長官VS小池知事」(2020年7月13日 朝日新聞)

(※ 本記事は掲載から1週間が経つと有料記事になります)

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先日の東京都知事選(6月18日告示、7月5日選挙)で、小池氏についてどのような動きがあったか? 簡単に報道を追ってみましょう。告示前にまず、6月4日「【独自】小池知事 自公に推薦求める意向」(6月4日 テレビ東京)と小池氏から自公に推薦を求める意向と報じられています。次に、今度は「『最善最適の候補』 都知事選、自民が小池氏を推薦へ」(6月9日 東京新聞)と自民が小池氏に推薦と報じられています。そして、「都政では、小池知事が事実上率いる『都民ファーストの会(都F)』と公明党が連携している」と7月7日の日刊ゲンダイは報じています。

「【独自】小池知事 自公に推薦求める意向」(2020年6月4日 テレビ東京)

「『最善最適の候補』 都知事選、自民が小池氏を推薦へ」(2020年6月9日 東京新聞)

「公明党の『小池知事離れ』と『自民優先』で2期目都政は立ち往生必至」(2020年7月7日 日刊ゲンダイ)

つまり、先の都知事選挙では自公が実質、小池氏を推薦・支援していたわけです。6月25日の朝日新聞でも「自民、公明は都知事選では小池氏を実質的に支援する」とあり、小池氏と自公はがっちりと組んでいるのです。このことは選挙後の7月7日の沖縄タイムスにも「自公 小池氏と連携/ちらつく早期解散」とあるわけで、基本的に小池氏と自公はがっちり連携する同じ穴の狢なのです。

「『自公』対『都民ファ』 都知事選から一転、ねじれる区」(2020年6月25日 朝日新聞)

「自公 小池氏と連携/ちらつく早期解散」(2020年7月7日 沖縄タイムス)

要するに今回の都知事選挙では自公の小池氏へのステルス推薦・支援、小池氏と自公のステルス連携で行われていて、それで小池氏が勝利をつかんでいるのです。相思相愛なのです。そんな両者が簡単に対立するはずがない。むしろ、対立を演出することによって論点をずらし、責任を回避しようとしていると考えます。また、対立を演出することによって、対立軸を狭く誘導して、リベラルを対立軸から外すことも目的でしょう。国民の目に目隠しをするのと同じです。いずれにせよ、単なる猿芝居。
この小池氏と自公のステルス連携に多くの東京都民は欺されたわけです。いまだに欺されています。だから、このような猿芝居が通用するのです。
4年前の自公に反旗を翻したと見えた小池氏への記憶が、多くの都民にあり、現実を観ずに、そのすでに完全に幻となった記憶にしたがって、意に反した投票をしてしまった都民は相当いると考えます。そのことが以下の記事の「立民、共産支持層が小池氏支持の衝撃出口データ」となって現われるわけです。もちろん、このことを利用するために自公の『ステルス推薦』ということにしたのだと考えます。本当に汚いやり方ですよね。

「【都知事選】山本太郎氏は「逆転できる」も… 立民、共産支持層が小池氏支持の衝撃出口データ」(2020年6月30日 東スポ)

このようにリベラル票があやまって小池氏に流れる中で、さらに小池勝利を盤石なものにしたのが、山本太郎氏の出馬なのです。これで、リベラルの宇都宮氏の票が割れ、小池勝利が確定したわけです。今回の都知事選がどっちらけだったのは、この山本太郎氏の出馬が大きいと考えます。もし、山本太郎氏が出馬していなかったら、もしかしたら宇都宮氏の勝利があるかもしれないと言うことで、もう少し盛り上がったことでしょう。当然、投票率も上がっていたことでしょう。
山本氏はリベラルにとっては大変に罪深い存在になり、小池氏にとっては大変にありがたい存在になったと考えます。それが偶然なのか? 小池氏と山本氏には共通項があると考えます。
実はこの構図、4年前と同じなのです。4年前、反自民と思われる小池氏が都知事選挙に出馬して、リベラルの宇都宮氏が出馬表明、そして鳥越俊太郎氏が出馬表明をしました。しかし、鳥越氏への一本化で宇都宮氏が出馬を取りやめました。今回は山本氏が宇都宮氏の票を食ったわけです。どちらも実は反宇都宮になっているわけです。
その鳥越氏は以下の記事のように小沢一郎氏の唯一の擁護者と言うわけです。2012年に小沢氏などによって結成された日本未来の党に鳥越氏は支持を表明しています。

「鳥越俊太郎氏『的外れな容疑。小沢一郎氏擁護したのは私だけ』」(2020年7月22日 産経新聞)

その日本未来の党の代表・嘉田由紀子氏は、以下の日刊スポーツの記事のように、今回の都知事選で山本氏を支援しています。

「山本太郎氏を嘉田氏応援「知事代われば東京変わる」」(2020年6月29日 日刊スポーツ)

鳥越氏と小沢氏には繋がりがあり、さらに山本氏と小沢氏にも自由党などでの繋がりがあるわけです。そして、4年前と今年の都知事選挙で鳥越氏も山本氏も反宇都宮になっているわけで、さらに両者共、親小池で、小池当選に繋がっていると考えます。
では小池氏と小沢氏の接点はどこにあるか? もちろん、以前の新進党、自由党にもあります。ただ、それだけではなく、以下の記事にもその繋がりがありありと書かれています。記事では2017年に小池氏の希望の党について、小沢氏と亀井静香さんの生々しいやり取りが記事になっています。実は私もこの発言(2017年)を直に聞いています。以下のように書かれています。


「小沢一郎から『総選挙で佐藤公治君(広島6区、希望の党)をよろしく頼む』と電話があった。『よし。応援する』と返事をすると、小沢は『亀井さんは比例代表候補の一番でノミネートする。裏で小池さんと話がついた』と言ってきた。私は『冗談じゃない。81歳になって女性のスカートはけるかよ』とハッキリ断ったんだ」

「“政界の暴れん坊”亀井静香氏 引退の裏に小池氏が!」(2017年11月29日 東スポ)


「81歳になって女性のスカートはけるかよ」とは言っていないと思いますが、まあ同趣旨のことを亀井さんは言っています。もちろん、ここがポイントではありません。ポイントは小沢氏が小池新党・希望の党の選挙について、裏で小池氏と話しがついたと亀井さんに言っていることです。普通にこれは小沢氏が小池新党・希望の党の選対本部長をしていたと言うことと考えます。そして、亀井さんは要請を断って、政界引退をしたわけです。
この小池新党、旧民進党のリベラル系を排除するという小池氏の一言で一気に勢いが収束し、現在に至るわけです。このリベラル排除で立憲民主党ができたわけで、その立憲民主党が今回の都知事選で宇都宮氏の支援をしたわけです。
上記を観ると、この反リベラルの動きの中に小池氏、小沢氏、鳥越氏、山本氏という繋がりがあるわけです。この構図で4年前と今年の2回の都知事選挙は形づくられたと考えます。
そして、今回、この構図に小池氏が自公のステルス推薦を取り付けたわけです。そして、大勝したわけですが、小池氏に勝手な動きをさせない自公のためのアンカーの役割となったのが小野氏の存在と考えます。要するにいつでも乗り換えるぞという存在です。
この構図は良く認識した方が良いでしょう。すべてがここからはじまっています。リベラルはまったく現実が見えていなく、どんどん逆の方に動いています。だから、「立民、共産支持層が小池氏支持の衝撃出口データ」(6月30日 東スポ)ということになるのでしょう。しっかりとした司令塔がリベラルにはいないのです。

兵庫が諸悪の根源
このように観れば、小池都政とアベ政権の対立などと言うことはあり得ないのです。この対立は猿芝居に過ぎません。国民はもっと小池都政とアベ政権にしっかりとした要求を突きつけなければなりません。そうすれば少しは状況が変わるでしょう。このままだとリベラルのようにいいように利用されるだけです。
官房長官の菅氏は現状の感染拡大を「東京問題」と言っているわけですが、実相は、政府と東京都の無策故にいち早く東京で感染拡大しているに過ぎません。だから、当然、東京だけの問題ではありません。無症状感染者の存在を菅氏は明らかに甘く見ています。今の政府の無策状態ではいずれ全国でじわじわと増えてきます。実際、もうすでに増えています。
小池氏は「圧倒的に検査数が多いのが東京。陽性者には無症状の方もかなり含まれている」(7月13日 朝日新聞)と述べていますが、こんな責任回避のことを言っても仕方がないのです。感染拡大において無症状者は無害の存在ではなく、かなり危険な存在と考えます。この発言では、検査数が多いので無症状者が多くなっているだけで、まったく問題がないと言っているに過ぎません。小池都政もアベ政権も、どちらもアホばかりです。
それに菅氏は、この『東京問題』をGOTOキャンペーンで全国に拡散させようとしているわけですから、自分の言っていることの問題点に早く気がつくべきでしょう。『東京問題』を自分たちで『日本問題』するというバカさ加減に早く気がつけということなのです。本当にアベ政権は首相からしてバカで無能の集まりでしかありません。そして、これ、地方政党たる自民党がつくり出している東京問題の日本問題化、地方問題化なのです。地方にとっては自業自得。アベ氏だって地方の選挙区だから首相になれたわけで、東京が選挙区ならすでに政治家を引退していることでしょう。
現状の感染拡大を許している小池都政とアベ政権で、これまで表に立ってきたのは、小池氏とコロナ相の西村です。この二人、実は兵庫県出身なのです。衆議院議員として選挙区も同じ兵庫県内という共通項があります。ついでに言うと、山本太郎氏も同じ兵庫県出身です。
この兵庫県出身の小池・西村両氏の失策によって現状の感染拡大局面があるのは間違いありません。本ブログでは、そのようにずっと批判してきて、実際、予測通りになっています。兵庫県知事が東京が諸悪の根源と言っていますが、いやいや、本当の諸悪の根源は兵庫県なのです。これは比喩でも何でも無く、本当に突き詰めれば兵庫県は諸悪の根源なのです。皆さんもよく調べてみてください。歴史から何か色々と。必ず色々と見つかるはずです。必ず日本の謎が色々と見つかるはずです。
小池・西村両氏の田舎的な感覚が、東京をハンドルできていないわけです。むしろ、ハンドルするつもりもないでしょう。

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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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