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チャーチル元首相は気にならなかったかも
 
2017年6月10日 11時40分の記事

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 テレグラフによると、紙幣発行に先立ちイングランド銀行が発表した5ポンド札の画像には、引用符もコンマもあった。しかし最終的に発行された紙幣には前述の引用符やコンマ、ピリオドが削除されており、「見た目に美しいデザインを優先するために文法を犠牲にした」という批判が上がっているという。一方で、エジンバラ大学の文法の専門家ジェフ・パラム教授は「ピリオドが必要なのはつながった文章においてであり、引用符に関してもここではチャーチル元首相の発言と明らかなので不要」(テレグラフ)として、文法間違いという批判を一蹴しているという。

 ただし王立文学協会のリサ・アピニャネジ会長は、チャーチル元首相が存命していたら恐らく、文法間違いよりも、自分がなぜポンド紙幣で一番価値の低い5ポンド札に使われているのかの方が気になったのではないか、と指摘している(テレグラフ)。

 コンマは日本語の読点に似ているが、読点はわりと自由に打っていい一方、英語のコンマは読点より細かいルールが存在する。コンマの有無により、文章の意味が変わってしまう可能性も多いためで、英語圏ではたびたびジョークのネタになっている。例えば簡単なところでいうと、コンマありの「Let’s eat, grandma」となしの「Let’s eat grandma」の場合、前者が「おばあちゃん、食べましょう」と食事を始めようとしている家族団らんの場面が思い浮かぶのに対し、後者は「おばあちゃんを食べましょう」とホラー映画並みの場面が脳裏に浮かんでしまう。

 特にその使用法について議論されることが多いコンマに、「オックスフォード・コンマ」がある。オックスフォード大学出版局の編集者らが表記ルールとして使用していたことからこう呼ばれると言われており、オックスフォード英英辞典は、「リストの最後のandの前に付ける、任意のコンマ」と説明している。「任意」ということは付けても付けなくても文法的には間違いにならないのだが、このコンマの有無で文章の解釈が変わってしまうことが多く、たびたび議論が起こる。オックスフォード・コンマがなかったことで法律の解釈に疑義が発生し、法廷で争われたケースが今年3月アメリカであった話は、本サイトでも当時紹介した。

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