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アンブロワーズ・ヴォラールの肖像
 
2018年1月22日 16時0分の記事



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近代絵画表現の扉を開いた稀代の画家ポール・セザンヌが手がけた単身人物像の傑作『アンブロワーズ・ヴォラールの肖像』。

本作に描かれる人物は、セザンヌの良き友人のひとりであり、1895年に画家の生涯唯一の個展を開催した画商としても知られるアンブロワーズ・ヴォラールである。

セザンヌは肖像画制作にあたり長時間、しかも100回以上、モデルであるアンブロワーズ・ヴォラールにポーズを取らせていたと伝えられており、ある時、ヴォラールが居眠りし姿勢を崩した際には「何てことだ!あなたは私のポーズを台無しにした!林檎のように動いてはならないと何度言えばわかるのか。

林檎は動かないのだ。」と怒りを露にしたとの逸話も残されている。画面中央へ堅牢に配されるアンブロワーズ・ヴォラールは足を組み、その造形はあたかも巨岩を思わせるほど重々しく安定的である。

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