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板垣英憲(いたがきえいけん)情報局

第1回「権力を知り」と「政治を考える」〜『本当は怖い漢字』から学ぶ「権力と民との怖ろしい関係」
01/14 09:07

(板垣英憲『情報局』では、昭和と平成の政治をみてきた板垣英憲のライフワーク「権力とは何か」を通し、「新機軸時代の政治はどうあるべきか」の考察・啓発の一助として、御世かわりの今年から『「権力を知り」と「政治を考える」〜「本当は怖い漢字」に学ぶ「権力と民との怖ろしい関係」』を不定期の連載記事として時折発信してきます。)

 漢字には、征服者と被征服者、支配者と被支配者の関係を示す軍事的な文字が少なくない。たとえば、「正義」の「正」は、「一」と「止」を組み合わせた文字であるが、「一」は、城壁に囲まれた都市を表し、「止」は、「ススム」と読み、征服者が、武器を持って攻め入り、征服の成功したことを意味し、勝者の言葉である。まさに正義とは、勝利者の側にあり、勝てば官軍ということである。「義」は、「羊」の体を「我」=ノコギリで横に切り、逆さ吊りにして、神に生贄として完全なものを捧げている姿を示しているという。
 日本は、「法の支配」する法治国家だ。「自由主義=人権の原理」は、国民の生命、身体、財産の保護という基本的人権を守るための原理であり、「民主主義=民主制の原理」は、個人尊重の原理に基づき、個々人の意思を政治に反映させるための原理である。この二つの原理を明文化し「実定法」として制定しているのが、日本国憲法である。英国が成文法ではなく、慣習法を基本としているのとは、違う。
 しかし、憲法が存在しているからと言って、国民の基本的人権が完全に保障され、個々人の意思がすべて政治的に反映されるかと言えば、さに非ずである。
 本稿は、白川静名誉教授の名著「字通」など3部作を紐解き、漢字の成り立ち、起源から、そのなかに「本当は恐ろしい意味」が沈潜され、秘められ、現代にも生き続けているのに、現代人が知らず知らずのうちに「本当は恐ろしい漢字」を使用していることを鮮明にする。同時に「国家権力の恐ろしさ」を解明し、「政治とは何か」という根源的なテーマに限りなく迫り、「真の民主政治とは何か」を明らかにしていく。
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