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五右衛門の世相に喝「かあぁぁぁつ」
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菅総理の歴史に対する無知
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01/10 16:23
以下、『読売新聞』記事引用
菅首相「平成の開国やる」…TPPなど念頭
菅首相は5日午前に開かれた年明け初の閣議で、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加問題などを念頭に、「国を開き、『平成の開国』を断固やる。各閣僚の奮闘、努力をお願いしたい」と各閣僚に指示した。
(2011年1月5日15時55分 読売新聞)
菅総理は、「平成の開国」とTPP参加を位置づけている。
この発言を聞いたときに思い起こしたのが、井伊直弼のことである。井伊 直弼は、近江彦根藩の第15代藩主である。幕末期の江戸幕府にて大老を務め、日米修好通商条約に調印し、日本の開国近代化を断行した。また、強権をもって国内の反対勢力を粛清したが(安政の大獄)、それらの反動を受けて暗殺された人物である。
今の、小沢派に対する粛正は「安政の大獄」を思い起こさせる。菅内閣は恐らく行き詰まり、桜田門外の変をもうすぐ迎えるであろう。
開国そのものは間違ってはないとしても、どのように開国するのかということが問題である。TPPの問題についていえば、例えばなぜGATT(、General Agreement on Tariffs and Trade、関税および貿易に関する一般協定)やWTO(World Trade Organization 世界貿易機関 )のこれまでの枠組みではなく、全く新しい枠組みが必要なのかが良く分からない。TPPに参加する場合のセーフティーネットについてはどう考えているのだろうか。
菅総理は、そういう話を具体的にするのではなく、ただイメージ戦略として「平成の開国」なる言葉を持ち出している。まさに、言葉遊びである。くれぐれも「平成の売国」に成らないようにして欲しいものである。
菅総理が使っている方法論は、小泉総理の手法を踏襲しようとしているようにみえる。メデイアを巻き込んだイメージによる国民煽動である。しかしながら菅総理のやり方が今一稚拙であり、これまで何らうまくいっていないのである。
このことと関わって思い起こさせるのは、菅総理の「イメージ戦略」におけるネーミングの稚拙さと、歴史に対する認識の浅薄さである。
かって、菅総理は自らの内閣を「奇兵隊内閣」と称した。奇兵隊は、高杉晋作によって組織されたもので、明治維新に対しての功績は絶大なものがある。しかし、奇兵隊は、明治維新以降、鎮台の設立に伴って廃止され、1869年(明治2年)から翌年にかけて、隊士の一部が脱退騒動を起こして山口県庁を包囲した。騒動の首謀者とみなされた大楽源太郎は、九州の久留米へ逃れる。大楽は、同志を糾合して再起を図ったものの、騒動は木戸孝允(桂小五郎)により武力鎮圧され、大楽はじめ130人あまりが処刑された。奇兵隊の末路は非常に哀れである。海賊になった者もいるともいう。菅内閣の末路もこうなるとみずから考えているのであろうか。
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