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「払暁の風」第三章 暗転  (無料公開)
[【時代小説発掘】]
2012年4月1日 11時24分の記事


【時代小説発掘】
「払暁の風」第三章 暗転
鮨廾賚


(時代小説発掘というコーナーができた経緯)



【梗概】: 
 南北朝末期、室町三代将軍足利義満の時代。美濃、尾張、伊勢三か国の守護土岐氏は、惣領康行の弟満貞が、自ら惣領にならんとする野望を抱いていた。主人公沼田又太郎は、満貞の信頼厚い家臣であり、土岐頼益の内室玉木の方に仕えている早希とは、互いに慕い合う関係にあった。だが、明徳元年(1390年)、土岐康行を討った頼益の台頭を恐れた満貞は、又太郎に土岐頼益の暗殺を命ずる。


【プロフィール】:
鮨廾賚此 昭和33年(1958)生まれ。平成22年(2010)第40回池内祥三文学奨励賞受賞。現在、新鷹会会員、歴史研究会会員、大衆文学研究会会員。


鮨廾賚困里海譴泙任虜酩福

秘太刀「一心の剣」
第一話はるいち−風烈廻り昼夜廻り同心朽木重四郎−  
雲、流るる
猿御前
信綱敗れる 
あかね空
中条流平法 
沼田法師 
女忍び無情
ぼろぼろ系図 
帰心の風
「払暁の風」第一章 黒田の合戦
第二話 筑波ならひ−風烈廻り昼夜廻り同心朽木重四郎−
蝉丸無明剣(前編)
「払暁の風」第二章 合縁奇縁




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一 不吉な予感

 明徳元年(一三九〇)閏三月となった。
「また年の号が変わりましたとか」
「うむ。今度は〈明徳〉というらしい」
「ようもくるくる変わりますなあ」
 早希が感心したように言う。
「二つ、三つ前のものは、はや忘れてしまいました」
「はは。我らにはどうでもよいことだが、殿や土岐頼益どのにはそうもいくまいて」
 沼田又太郎は、笑いにごまかしたが、土岐満貞に仕える身としては、必ずしもどうでもよいというわけにはいかなかった。
 とはいえ又太郎には、早希の気持ちもよく分かるのだった。
 康応から明徳に年号が変わったのは、先月の二十六日のことである。康応に変わったのは、前年の嘉慶三年二月九日のことだった。康応という年号はわずか一年と少しということになる。確かにこれでは、坂東や鎮西はおろか、地下(じげ)の者まで浸透するのは難しいことだろう。その前の嘉慶という年号も二年と持っていない。早希が忘れてしまう、というのもやむを得ぬことかも知れなかった。
「山名さまのところも一族で争いが起きているとか」
「惣領の時義どのが亡くなって、次の惣領を誰にするかで揉めているらしい」
 家督争いということである。
「時義さまのご嫡子時(ときひろ)さまが継がれるのではありませぬか?」
「いや。時義どのの前は、兄の師義どのであった。子の満幸どのが幼かったので、時義どのに御鉢が回ってきたのだが、すでに満幸どのも成人なされたゆえ、本来は満幸どのであろうが、時どのたちが承服せぬのだ」
 従兄弟どうしの争いということになる。
「それゆえに・・・・」
「怒った公方様が、満幸どのに征伐を命じたらしい」
 それが先月の三月のことである。
 この争いは、後に〈明徳の乱〉につながっていくこととなる。
「土岐の家と同じではありませぬか」
 早希は憤慨したが、まるで土岐氏の内紛が片付くのを待っていたかのような将軍義満の征伐命令だった。
 ちなみに山名満幸は、沼田又太郎の兄弟子にあたる。互いに念大慈恩に念流を学んでいるのだが、このとき又太郎は、そのことをまだ知らなかった。
 早希が、土岐家と同じ、と言ったのも無理からぬことで、将軍義満は、有力大名の内紛を利用してその力を弱めようとしている、というのが、近頃の都雀たちの噂の種だった。 その土岐氏では、義満から征討の命を受けた頼忠、頼益父子に、康行が敗れて没落した。伊勢国に落ちたという噂もあったが、それ以上の追求は意味のないことだった。
 戦後、美濃国は土岐頼忠へ、伊勢国は仁木満長へ与えられた。世に言う〈美濃の乱〉である。別に〈土岐の乱〉とも呼ばれているが、それが今月のことだった。
 その頼忠父子が、桜の吹雪く都に凱旋してからしばらく経ったある日のことである。
 いつもの鴨川の河原であった。
 話が小難しくなりそうだと思ったのか、やおら立ち上がった早希は、ずんずんと川の中に入っていった。
「冷たい!」
 川に入った早希が、吃驚したような声をあげた。
「閏月とはいえ、まだ弥生のうちぞ」
 当然だというように又太郎は返したが、その目に入ってくる早希の白い脛は眩しかった。
「わたしは野育ちなの。だから、川の水は好き」
 と言って、朽葉色の小袖の裾をたくし上げると、早希はじゃぶじゃぶとさらに中程に向かって歩いていった。
 川の水をはね上げながら、戯れに飛び回っている早希を見ていると、思わず又太郎の頬が緩んだ。すらりとしてはじけるような肢体は、まさに野兎(やと)そのものであった。
「中の方は流れの早いところがある。余り進まぬ方が良いぞ」
「野育ちですもの。平気です」
「もう上がってこぬか。冷たい川の水にいつまでも浸かっていると身体に障るぞ」
 又太郎が慈愛を込めてそう言うと、
「まあ、意地悪を!」
 と、言葉を返して、
「都の暮らしが長くて、川の水をお忘れになったのでありませぬか」
 両手で鴨川の水を掬うと、ぱっと又太郎の方へ投げてよこした。
「冷たい! こらっ、悪戯を・・・・」
 笑いながら、又太郎も直垂袴の裾をあげて、川に入って行った。又太郎も、もとは美濃国の野育ちなのである。
 片手で川の水を掬い上げて、早希目がけて飛ばすと、きゃっ、と小さな叫び声をあげて、早希が逃げた。
「こら。待て、やと・・・・」
 掴んだ手からこぼれ落ちる水を飛ばしながら、又太郎が追った。
 しばらく川の中で追いかけっこをしてから、布で足を拭いて、二人は土手の草地に寝転がった。そこは斜面になっている。
 空には、真綿をちぎって投げたような白い雲が、無造作にあった。風がないのか、大文字山の上に止まったままである。
「又太郎さま。いつになったらお方さまに夫婦のことをお頼みしてくれますのか」
 突然、改まったような口調で早希が問うてきた。それは、又太郎を責めているというよりも、まるで空に向かって独り言をいうような、呟きに等しいものだった。
 なぜなら、早希のその言葉に、はっとして振り向いた又太郎の目には、まっすぐ空を見ている早希の姿しか目に入らなかったからである。ふと、胸が締め付けられるような気持ちになって、心の内で済まない、と詫びた。
 土岐頼益父子の美濃での戦が終わってから、というのが又太郎の約束だった。合戦の最中では、いかに内室とはいえ、玉木の方に婚儀のことを話すのは控えたほうがよいだろう、と考えたのである。だがその戦は、存外ときを要して、一年近くかかってしまったのだ。
 その戦もようやく終わった。頼益も都に帰ってきて、戦の後の処置も一息ついているという。話をするなら良い時期なのである。
「殿のお許しを得る機会がないのだ」
 又太郎は辛そうに言った。
 実はまだ主人土岐満貞に早希のことを話していなかったのである。
 土岐康行が敗れて没落したのである。当然、美濃国の守護職には、弟の自分が命じられるものと思いこんでいた満貞は、頼忠が命じられて面白くないらしい。
「尾張国と引き替えに、なにとぞそれがしを美濃国守護に命じていただきとうござりまする」
 しきりに公方義満に自らの守護職任命を働きかけていた。
 その忙しさに、又太郎もつい早希とのことを言いそびれていたのだった。
 美濃国は、美濃源氏の嫡流である土岐氏の本貫の地である。その守護職に頼忠が任命されたということは、頼忠の流れが土岐氏の惣領ということになりかねない。
 これは満貞にとっては一大事なのである。なぜならば、満貞は今回の土岐氏の内紛を利用して、己が惣領になろうという野望を抱いていたからである。
 そのうえ、頼忠は満貞と兄康行にとっては叔父にあたる人物で、元来は庶流である。いわば、本末転倒の危機にあるのだった。
 この時代、惣領制は確立されていたが、必ずしも嫡男が継ぐとは決まっていなかった。 現に土岐氏も足利氏の時代になって、初代頼貞の跡は、六男の頼遠が継いだ。武勇に秀でた人物だったが、粗暴なところがあり、罪を得て斬首された。
 その跡は、子ではなく甥の頼康が継いでいる。ちなみに頼康も六男だった。その頼康も子がなかったとはいえ、跡は甥の康行に譲っている。
 結局のところ惣領職は一族の者なら誰が継いでも良いのである。それを保証するのは、将軍義満の権威と権力だった。とはいえ、乱世である。幼児や無能な人物では、この時代を乗り切っていくのは困難だし、一族も承知しなかった。
 そのため満貞は、必死であった。京都に長く住まいする利を活かして、義満のもとに日参しては、忠勤を励んでいた。又太郎もそんな主人の苦衷が分かるだけに、なかなか願い出せずにいたのだった。
 又太郎としては、主に断りも無しに婚儀を進めることはできない。
「いましばらく待ってくれ」
 満貞のおかれた立場を説明し、又太郎は頭をさげた。
「又太郎さまを信じております。ですが・・・・」
 早希がその先の言葉を言い淀んだ。
「ん? ・・・・どうしたのだ」
「いえ・・・・」
「実家のことか?」
 近江国の早希の実家には、三年前にまだ元気だった渡辺源左衛門が使いして内諾を得ていた。
 その後、惣領頼康の死、黒田の合戦から美濃の乱と続いて延び延びになっている。実家の者が心配するのもやむを得ないことだった。少し待たせ過ぎではないか、と又太郎も思ってはいたのである。
「実家の方は良いのです。沼田様を信じて全てを任すと言っております。わたくしもそう信じておりまする」
「では、なんだ? 何をそのように不安がる」
 不審を感じた又太郎が、さらに強く問いただすと、
「長井掃部介さまが・・・・」
 と、やっと重い口を開いた。顔色がやや青ざめている。
 又太郎の脳裏に、二年前、土岐新次郎の屋敷で再会した掃部介のいかつい顔が思い出された。黒田の合戦で一度は見えた相手だが、あのときは雌雄を決することができず、今は念大慈恩のもとで兵法を学ぶ兄弟弟子である。
 だがもともと掃部介は、池田家では名に負う勇者でもあった。頼益の側近く仕えていて、今度の土岐康行征討にも抜群の手柄をたてたらしい。
 その論功行賞の席で、
「願わくば、玉木の方さま侍女の早希どのを嫁にいただきたい」
 と、願い出たというのである。
「なんと・・・・!」
 又太郎は余りのことに次の言葉が出てこなかった。
 嫡男内室の侍女のことであり、さすがに土岐頼忠もその場ですぐに認めるということはしなかったらしい。
 その後、折りにつけて掃部介は、早希との婚儀のことを願い出ているという。
「ううむ・・・・」
 又太郎は、思わず両手を組んで考え込んでしまった。
 掃部介の美濃の乱での抜群の働きは、又太郎も耳にしている。功労第一という噂すらあった。その話を聞いたときには、
「御師匠に学んだ兵法が役に立ったか」
 と、密かに喜んだものだった。
 又太郎と掃部介が、念大慈恩に兵法を学び始めて、早二年になろうとしていた。
 その功労をたてに、再三に渡って願い出たならば、さすがの土岐頼忠も無碍に退けることは出来ないのではないか、と思われた。
「案ずるな。必ず、近いうちに殿の許しを得よう」
 又太郎はそう言うのが精一杯だった。
 何かに追われるような小さな焦りが兆しているのを感じていた。
(まさか、掃部介どのが早希を嫁に望むとは・・・・)
 あのとき土岐頼益の家人と聞いて、不吉な思いが胸をよぎったが、
(このことであったか)
 と、内心胸塞がる思いであった。
 それは二年前、土岐新次郎の屋敷で掃部介と再会したときのことだった。


二 再びの対決

 二年前―。
 又太郎は土岐新次郎の招きを受けて五辻の土岐邸を訪ねた。かねて念大慈恩への弟子入りを頼んであったのだが、その願いが叶うことになったという。喜色を弾けさせながら、新次郎の部屋に入ると、そこには先客がいた。その先客こそ長井掃部介だったのである。 その場で又太郎は、掃部介から粗忽者と言われ、卑怯者呼ばわりされた。激怒した又太郎は、手にした太刀の柄に右手をかけた。
「ほう。怒ったか。ならばここで黒田の続きを行おうぞ」
 掃部介も自らの太刀を手に取ると、
「待て!」
 と、新次郎の止めるのを振り切って、いち早く部屋を出ると、簀子縁を超えて庭に出た。
 そして、さあこい、とでも言うように、すらりと自身の蛭巻の太刀を抜いたのである。「おのれ」
 掃部介の余裕とも取れる態度に、又太郎は完全に我を忘れて後を追った。
 自らの毛抜き形の太刀を抜くと、気合いを込めて、真っ向上段から斬ってかかった。
 掃部介も躱すこともせず、真っ正面から蛭巻の太刀で受けた。
 ガッ、という太刀の打ち合う鈍い音がして、そのまま力を込めての押し合いになった。激しい気合いと気合いのぶつかり合いである。
「此度こそ」
 又太郎が顔を真っ赤にして叫べば、
「望むところよ」
 かっと目を見開いた掃部介が答える。
 押し合いでは埒があかぬと見た又太郎は、いったん後方に引くと、掃部介の身体が泳ぐのをみて、さっと太刀を横に薙いだ。
 掃部介は横に転がるようにして又太郎の太刀風を避けると、すぐに立ち上がって、渾身の刺突を繰り出してきた。慌てて又太郎が下から掬い上げるように受ける。
 若い二人の太刀は、いはば力と力のぶつかり合いでもあった。戦場ではなく、広いとはいえ庭である。年格好も同じ、胆力も同じとあれば、勢い互いの武芸は力の勝負にならざるを得ない。
 打てば受け、突いては返す二人の勝負はいつ果てるともしれない。土岐邸の南庭は、ときならぬ打物の鈍い音が響き渡る修羅場と化していた。
 何事ならん、と土岐家の家人たちが集まってくるのを見て、
「やむを得ぬか」
 一人ごちた新次郎は、
「それぐらいにしておけ」
 一声叫んで、ふわりと飛ぶように庭に降りると、手にした木太刀で、まず又太郎の太刀を当てるように打った。
 うっ、という声を発して又太郎が、毛抜き形の太刀を取り落とす。
 その隙を狙って差し出された掃部介の蛭巻の太刀を、これも木太刀で軽くあしらうように打つと、あっさりと取り落としてしまった。
「まさか・・・・!」
「なんと・・・・!」
 二人は同時に驚愕の声を発した。
「はっははは。これが念流の兵法よ」
 新次郎はさらりと言って、
「二人とも力で押し合い、突きあい、薙ぎあっても勝負はつかぬわ。力業では互角よ」
 落ちている二つの太刀を拾うと、
「掃部介は武骨者でな。何事も真っ直ぐなのだ。気を悪くするでないぞ」
 又太郎を宥めつつ太刀を返すと、すぐに、
「又太郎も黒田の合戦で不覚をとったと思えばこそ、兵法を学ぼうとしているのだ。分かってやれ」
 掃部介にも太刀を返してたしなめた。
「・・・・」
 二人はまだ信じられぬとばかりに呆然としている。言葉もないとはこのことだろう。
 又太郎も掃部介も背はゆうに六尺近くある。ここ数年でいかに筋骨逞しくなったとはいえ、新次郎は五尺五寸である。三人の中では最も小さいのだ。それがいともあっさりと、二人の太刀を叩き落としたのである。否、新次郎の木太刀は触れただけだった。少なくとも又太郎にはそう思われた。全く手応えを感じなかったのである。より正しくは、触られた、というべきだろうか。だが、気づいたときには自分の太刀を取り落としていたのである。
「そなたたちは、わしが招いた客だぞ」
 新次郎は二人の肩を交互に叩くと、高らかに笑った。
「もう良かろう。さあ、中に入ろうぞ」
 新次郎に促されて、やっと二人は我に返った。
「今の技が兵法なのか」
「いかにも。念流の初学というても良い」
「初学・・・・!」
 又太郎は初めて兵法のすごさを実感したような気分だった。
 このような太刀技を学べるかと思うと、改めて嬉しさがこみ上げてきた。
 新次郎に続いて屋敷に戻ろうとしたとき、はっとして横を見ると、掃部介がこれも感動したような顔つきで新次郎に従っている。
 掃部介を改めてよく見れば、古の鎌倉武士風の武者ぶりを思わせる。いかつい身体は、武芸に相応の自信を持っていたのだろう。その点は又太郎も同じだが、やはり新次郎の技に驚嘆しているのだろうと思われた。
 三人は元居た部屋に戻った。
「掃部介はな。そなたと同じ美濃の国人での。先だって都に出て参ったばかりよ」
 新次郎が快活に言った。
 又太郎も美濃国に領地を持っている。そこには、老いて隠退した父と母が暮らしている。昨年まで過ごした地でもあった。
「鄙(ひな)育ちの一刻者(いっこくもの)ゆえ、無礼はお許し願おう」
 新次郎の意を察したのか、先に謝ったのは仕掛けた掃部介の方だった。
 その言葉には、飾り気はないが情はこもっているように思われた。
 口は悪いが、気持ちは真っ直ぐな人物のようである。ささくれだって、尖っていた又太郎の気持ちは、すでにほぐれて丸くなっている。
「掃部介は池田どのに仕えていてのう」
 池田どのというのは、新次郎や又太郎の主満貞と同じく土岐一族の頼忠、頼益親子のことである。
 美濃国池田の地を領していることから〈池田〉を称し、池田どのと呼ばれていた。頼忠は、新次郎の父とは従兄弟、満貞とは叔父、甥の間柄になる。
「池田どのの・・・・」
 新次郎から話を聞いた又太郎の胸の内に、ふと不吉なものがよぎった。早希の主玉木の方は、土岐頼益の内室である。

(何ということだ。あのときの不吉な予感が当たってしまうとは・・・・)
 又太郎が気重に思ったとき、不安を感じたのであろう。早希が身を寄せてきた。
「案ずるでない」
 又太郎はそんな早希を力を込めて抱いた。
「・・・・!」
 それは逆に早希の不安を掻き立てたようだった。何かを訴えるような目が下から迫ってきた。
「わしに任せておれ」
 又太郎は、力を込めてそう言うと、早希を両手で抱いて、優しく唇を吸った。
「ああ・・・・」
 早希の身体から力が抜けて、ゆっくりと草の臥床に落ちていった。早希の両手は、又太郎の身体に絡まっている。早希に引かれるように、又太郎もゆっくりと河原に倒れていった。
 二人はしばらくの間絡まり合ったままだった。
 不吉なものがよぎったのも事実だが、あのときの戦いで掃部介の武勇を認めたのも事実である。おそらくその思いは、掃部介も同じだと思っている。
(すっぱりと竹を割ったような長井どののことだ。しっかりと話せばきっと分かってくれよう)
 又太郎の脳裏に再び二年前のことが浮かんだ。

「いかがいたした?」
 急に黙り込んだ又太郎に新次郎が問うた。
「あ、いや。何でもない。それがしとて都に出てきてまだ一年ほどのこと」
「おお、そうであったな。二人とも山猿が侍烏帽子を被っているようだぞ」
 新次郎は、京の土岐邸で生まれ、そのまま都で育っている。
「これはひどい言い様だ。髭面のそれがしならいざ知らず、沼田どのまで」
「いやいや。長井どのこそ見事な武者ぶり。山猿などとはとんでもない」
「何だ、先ほどまで気色ばんでいたのに、今度は褒め殺しか」
 新次郎の軽口に、又太郎と掃部介の間が、急に和んだような気がした。ぐっと近づいた感じである。
「ははは・・・・」
 又太郎もいましがたまで湧いていた不吉な感じは、すでにきれいに霧消していた。
 見れば掃部介もわだかまりはないようだ。髭面が笑っている。さっぱりとした気性なのだろう。
 又太郎二十歳、新次郎二十二歳、そして掃部介は二十一歳だった。三人は歳も近く、さらに若さも手伝って、わだかまりが消えるのにそれほどの時間はかからなかった。


三 月見の宴

 夏の終わりとはいえ、旧暦六月の下旬はまだまだ暑い。
 部屋の蔀戸は外してあった。吹き抜ける夜風に心地良さを覚えていると、新次郎が外を見た。つられて又太郎も外に目をやる。
 外はすでに烏色に塗り込められている。空には、星が大小の煌めきを放っていた。
 又太郎が故郷の星月夜を思い出して見惚れていると、
「明日も非番でな。七夕にはちと早いが、よく晴れたせっかくの星空だ。直に月も顔を出そう。今宵はゆるりと星と月を堪能するとしようか」
 新次郎は風雅なことを言うと、家人に命じて酒を持ってこさせた。
「居待ち月は、座って待てというからな」
 月の十七日頃の月は立って待っていると出てくることから〈立ち待ち月〉と呼ばれる。翌日は、立って待つには疲れることから〈居待ち月〉と呼ばれ、段々と月の出が遅くなっていく。翌々日は〈寝待ちの月〉、そして〈更け待ちの月〉となっていく。
「武辺者に似合わぬ風流な言葉よ」
「いやいや、わしとてそれくらいは・・・・」
 新次郎にからかわれた又太郎だったが、それ以上言うのをやめた。土岐家の家人が酒を持ってきたからである。その酒壺には六星紋が印されてあった。
「父上が贔屓にしておってな」
「ほう! これが、いま都で評判の酒でござるな」
 なみなみと注がれた酒杯を、早くも一気に呑み干した掃部介は、
「いやいや。これを甘露と言わずになんと言おうぞ」
 御代わりを求めながら、上機嫌であった。酒は好きな口のようだ。
「柳酒屋の酒とは、贅沢、贅沢。はっはっは」
「ほう、分かるか」
「今流行の酒屋で、五条西洞院に店があると聞き及んでござるぞ」
「うむ。ところで、柳酒屋の由来を知っているか?」
「確か、店の前に大きな柳の木があることからついた名とか」
「その通りだ」
「当たりましたか。何か褒美に頂戴できませぬかな」
「こいつめ。言いおる」
 わっははは・・・・。
 期せずして三人が笑い声をあげた。
 酒の勢いなのか、掃部介の軽口に座が一気に盛り上がった。
 その飾らない性格に、又太郎もいまは、掃部介に好感を持ち始めている。
 乱世とはいえ戦が治まってくると、京に住む武家も公家の影響からか闘茶や連歌の会、月見や花見と称して集まるようになった。寄合と称して、酒を振る舞い、娯楽として楽しむようになったのである。
 そのため、酒の需要が一気に増えて、酒屋が盛んになってきた。中には柳酒屋のように、都でも評判をとる酒屋も現れてきた。その勢いは、室町時代が進むと、よりいっそう顕著になっていく。やがて、銭を蓄えた酒屋は、土倉と並んで高利貸しも行うようになっていくのである。
「そなた、鄙の出のわりによく知っておるの」
 新次郎がからかい気味に言ったとき、
「ところで、なにゆえに長井どのは、池田どのに仕えることになりましたのか?」
 又太郎が先ほどからの疑問をぶつけると、新次郎の顔色が変わった。
 つまらぬことを聞くな、と不機嫌になったようでもあり、座を白けさせるな、と怒っているようでもあった。
 唐突かとも思ったのだが、又太郎としては、先ほど感じた不吉な思いを、この明るく賑やかな場で払拭したい気持ちが生じたのだった。
 黒田の合戦で見えたとき、掃部介は土岐詮直の陣営にいたのである。そのため、敵対することになったのだ。池田家の当主頼忠は、確か京に在ってどちらにも属さず、土岐康行と同じく中立を通したはずである。
「それがしから話し申そう」
 何か言いかけた新次郎を制して、掃部介が事情を話し出した。
「もともとそれがしは、池田どのの家人なのじゃ」
「えっ!」
「すでに承知のことだと思うが、池田家の当主頼忠どのは、京に居て、満貞どのにも詮直どのにも味方せなんだ」
「はて。では御辺は、なにゆえに黒田でそれがしと見えたのか?」
「我が主池田二郎は、尾張国萱津の宿を治めていたのだ。守護代とはいえ詮直どのは在国しており、その力は侮りがたい。それゆえ此度の合戦では、それがしどもも詮直どの方として満貞どのと戦わざるをえなかったという次第なのだ」
「なるほど」
 池田二郎とは、頼忠の子頼益のことである。頼忠は中立を通したが、子の頼益は領地の関係でそうもいかなかったようだ。おそらく現地の家臣のうち、主だった者が加勢せざるをえなかったものだろう。又太郎は合点した。
 だが、詮直に属して戦った掃部介が、
「なぜ京におらるるのか?」
 又太郎には、新たな疑問が湧いてくる。
「土岐近江守どのの仲立ちでな」
「近江守どのの!」
 又太郎はびっくりした。
「詮直どのは、守護の満貞どのと合戦に及んでしまった。いはば謀反人よ。近々、幕府より討伐の命が下る」
 これは新次郎の言である。
「やはり・・・・」
 将軍が命じた守護を実力で任国に入れなかったのだ。謀反人といわれてもやむを得ないことだろう。戦ったのが家臣とはいえ、主頼益の責任も免れ難い。
「覚悟の上でござったが、殿が近江守どのから帰順の誘いを受けてな」
「親父殿は、頼益どのの器量を惜しんだのだ」
 事態を憂えた近江守は、管領斯波義将に働きかけるとともに、頼益の父頼忠を通じて、直ちに頼益の家臣のうち詮直に従った者を京に呼び、いち早く義満に恭順の意を示した。そのため、頼益に従う掃部介も京に出てきたというわけである。
 近江守と頼忠の素早い対処により、今度のことは不問に付され、頼益の家臣たちも京に止まることになったという。
「分かり申した。向後、よろしく頼み入りましたぞ」
 満貞と頼忠はうまくいっている。今後、池田家と刃を合わせることはないだろうと思われた。又太郎は素直に頭を下げた。
「よし。話は終わった。親父殿は、祖父殿に似て婆娑羅好きでな。この屋敷でよく寄合を持っている」
 新次郎は話を打ち切った。祖父殿とは土岐頼遠のことである。
「見よう見まねだが、今宵はそれがしがもてなそう」
 新次郎は、家人に命じて準備が整うと、自ら包丁をふるった。俎板と二本の長箸を使って、器用に鯛を捌いてくれた。
 すでに鉢のような居待ち月は、東の空にくっきりと浮かんでいる。降り注ぐ星が雲に隠れる気配もなかった。
「天文も我らの前途を祝しているか。ははははは」
 掃部介の愉快そうな笑い声が、新次郎の屋敷に響き渡った。


四 兄弟弟子

「二人とも遅くなるようなら泊まっていけ。この分なら明日も雨になることはあるまい。朝起きたら、皆いっしょに御師匠のもとへ行こう。我ら三人、向後は兄弟弟子だ」
「えっ。では・・・・」
 又太郎は吃驚した。
「すまぬ。肝心なことを言うておらなんだな」
 新次郎があっさりと詫びた。
「これは、これは。新次郎どのも粗忽者でござるな」
 掃部介がからかうように言う。
「違いない。ははは」
 新次郎も上機嫌で、声をあげて笑った。
「やはり兵法を習いたいということでな。そなたと共に明日御師匠のもとへ行くことになっている」
「おお、それは重畳」
 又太郎は膝をはっしと打った。
「わしが兵法を習えば百人力じゃ。先ほどのようにあっさりと太刀を落とされたりはさせませぬぞ」
 掃部介が軽口をたたくと、
「言うたな。そのようにあっさりと習得できぬのが兵法よ」
 新次郎が笑って返す。
「楽しみでござるな」
「我らは明日から兄弟弟子じゃ」
 若い三人は、すでに意気投合していたといってよい。
 酒が入るほどに話が弾んでいく。
「どうだ。我ら三人、義兄弟の杯を交わすか」
 新次郎が膳をのけて膝をすりながら真ん中に寄ると、酒杯を前に突き出すようにして言った。
「唐土の〈桃園の誓い〉に倣ってか」
 又太郎も同じく真ん中に寄って応じた。杯同士がぶつかってかちんと小さな音がした。「おっと、酒がこぼれる」
 二人は慌てて杯を口に持って行った。
「桃園の誓い、とは何だ? わしは知らぬぞ」
 掃部介が膳を前に目を剥いた。
 桃園の誓い、とは中国の『三国志演義』にある逸話である。後の蜀漢国の皇帝となる劉備と彼を助けた創業の臣である関羽、張飛が、まだ若く名もなく貧しかった頃、
 ――生まれた年月日は異なれども、死ぬるときはいっしょぞ。
 と、桃園で義兄弟の誓いを立てて、互いに助け合うことを約束したことをいう。
 中国四大奇書の一つ『三国志演義』は、羅漢中の作と伝えられ、明代初期の成立である。民間で広く伝承された逸話を多く含んでいるという。日本で人気が出るのは、江戸時代になってからのことである。
 だがこの時代、我が国には禅僧を通じて中国の文化が、かなり浸透していたといってよい。南禅寺の住持一山一寧などのように、中国から渡ってきて住み着いた僧侶もたくさんいたのである。中世の文化を特色づける五山文学は、こうした僧侶たちの渡来の知識と、和漢の頭脳の上に成り立ったものである。
 当時の禅宗寺院では、公用語として中国語が使われていたという。そのため、禅寺に入った修行僧は、まず中国語を学んだとも伝わっている。
 中国の知識人層にも広く読まれていた『三国志演義』は、そうした禅僧たちにも受け入れられていたに違いない。禅僧たちと交わることによって、新次郎たちの知るところとなっても不思議なことではないだろう。
「なに、知らぬ」
「漢籍を読め」
 新次郎がからかい気味に言う。
「漢籍? 武者にそのようなものは必要ない」
 掃部介はあっさりと断じた。
「そうかな。これからは兵法とともに和漢の知識も必要になると思うがの」
「いかん、いかん。禅坊主にでもなる気か」
「いや実は、その禅坊主から習うたのよ」
「誰だ。その禅坊主は?」
「雲渓支山どのだ」
 新次郎の答えに、
「雲渓支山どの!」
 又太郎と掃部介が、山彦のようにいっしょに叫んだ。
 叫んだ後には、ふう、と長い吐息が漏れた。
「いかん、いかん。雲渓どのは苦手じゃ」
 掃部介がごろりと横になった。
 雲渓支山は、土岐頼康、頼忠の弟である。又太郎の主満貞には、叔父にあたる人物である。早くから雪村友梅のもとで学び、高僧の誉れが高かった。一山一寧の孫弟子でもある。雪村亡き後、播磨国へ下り法雲寺の住持になっている。
 土岐氏の縁に連なることから、又太郎たち三人は、当然のことながら雲渓支山を知っているし、尊敬もしている。
 特に新次郎は、小さい頃から雲渓支山に学んでいた。その知識欲は旺盛で、雲渓支山は、末頼もしい男、と大いに期待を掛けていたという。新次郎も一時は本当に弟子入りをしたい、と言って、父の近江守を慌てさせたと聞いている。
 この時代、兄弟のうち一人は僧になることが多い。乱世においては、殺生は武者の習いである。敵も味方も、そして自身もいつかは菩提を弔ってもらわねばならないのである。 だが、新次郎の兄弟は兄と二人のみである。兄に万一のことがあれば、新次郎が跡を継がなければならない。そのため近江守が慌てたというわけである。結果としてこの選択は生きることになる。しばらく後に、近江守と兄が相次いで身罷ってしまうからである。
 寝転がった掃部介をちらりと見て、
「確か播磨国におらるると聞いたが」
 又太郎が訊いた。
「いや。先頃、山城国に帰ってこられた。いまは安国寺におられる」
「ほう。京に帰ってこられたか」
「相国寺の住持に迎えられるとの噂もある」
「なに! 相国寺の・・・・」
 又太郎が驚くのも無理はない。相国寺は、将軍義満が、自ら建立した京都五山第二位の寺格を誇る寺なのである。
 鎌倉時代からこの時代にかけて武家は、禅宗を厚く保護した。五山とは、禅宗における最高の寺格である。将軍義満は、中国の五山制度に倣って、京都に五山を定めた。南禅寺を別格とし、寺格一位の天竜寺から、それぞれ相国寺、建仁寺、東福寺、万寿寺の順となる。至徳三年(一三八六)のことで、今から二年前のことだった。
「おいおい。話がなにやら堅くなってきおったぞ」
 掃部介がむっくりと起き上がった。
「すまぬ。その雲渓支山どのから教えてもらったのよ」
「要するに受け売りだな」
 掃部介が茶化すように言った。
「その通りよ」
 わっはっは、と三人が笑った。
「ところで、酒はあるか?」
 又太郎が瓶子を取り上げると、
「注いでくれ」
 掃部介が空になった自分の酒杯を差し出した。
「無い」
 又太郎が瓶子を傾けたが、二、三滴落ちただけだった。壺もすでに空のようだ。
「新しいのを持ってこさせよう」
 新次郎が家人を呼んでいる。
「うむ。呑むぞ。ところで、受け売りの義兄弟の話はどうなった?」
「まさか本当に義兄弟の誓いを・・・・?」
 又太郎が生真面目に問い直した。
「莫迦な。今は六月ぞ」
「確か桃の花は、三月であったか」
「過ぎてしもうたか」
「来年でも良いかな」
 新次郎は半分冗談で言ったのだが、
「おう。来年、桃園で我ら義兄弟になろうぞ」
 酒の勢いとはいえ、掃部介は大まじめだった。
「明日から我らは兄弟弟子ではないか。義兄弟になったとて何の不思議もない」
「よし。来年の桃の季節に義兄弟になろう」
「約束だぞ」
「おお」
 三人は意気投合し、大いに盛り上がった。
 その後も他愛ない話を繰り返しながら、三人の笑い声は深夜に及んだのだった。
 又太郎も久しぶりで楽しい一夜を過ごした。
 だが、このときの約束は果たされなかった。掃部介が土岐頼益に従って美濃国に出陣したからである。後に〈美濃の乱〉と呼ばれるこの合戦を境に又太郎と掃部介の運命は大きく変わってしまうこととなる。


五 主命

 
 沼田又太郎は己の名を二度呼ばれて、はっと我に返った。
「何を考えておられたのです?」
 早希が不安げな瞳を向けてきた。
「近いうちにお方様のもとに参ろう」
 その瞳を見て、思わず又太郎は、心にもないことを言ってしまった。お方様とは、早希の主玉木の方のことである。
 言った後で、後悔の思いが湧いたが、早希から目はそらさなかった。
「えっ! では・・・・」
 早希の顔に、ぱっと喜色が広がって、声音が変わった。
「お方様も又太郎さまとのことを祝福してくれております」
 先日、又太郎が、主人満貞に願ってみよう、と言ったのを受けて、早くも早希は、玉木の方にそのことを伝えたようだ。
「話したのか!」
 又太郎の口調に矢尻のような尖りがでた。
「いけませんでしたか」
 早希は身を固くして、又太郎からぱっと身を離すと、怯えたようにまっすぐに又太郎の目を見つめてくる。
「いや。そうではないが・・・・」
 その視線に耐えきれず、又太郎は、五月晴れの空に顔を向けた。
「今日の又太郎さまはいつもと違いまする。何か心配な事がおありなのではありませぬか」
「いや。そんなことはない」
 不安そうな早希の目に、心中のわだかまりを見透かされたようで、否定の言葉に力が入らなかった。
 いっそのこと全てを話してしまおうか、いや、やはりそれはできない。すまない、と又太郎は心中で詫びた。
 近いうちに殿の許しを得よう、と約束した又太郎は、数日経った夜、思い切って満貞に願い出た。室町の御所に忙しく伺候する合間を見計らってのことだった。
 満貞は黒田の合戦の後、その年の八月に三度侍所頭人を命じられている。この頃はまだ、御所様の信任も厚かった、と言っていた満貞だったが、次の年、すなわち嘉慶三年二月に入ってすぐに解任されてからは、めっきり政庁に出仕する機会も減ってしまった。
「いかん。このままでは、御所様の信頼が薄らぐぞ」
 危惧を抱いた満貞は、何かと口実を設けては、室町の御所に伺うようになった。それは見ていて痛々しいくらいだったが、逆に満貞にとっては、張り合いのある日々だったかもしれない。戦よりもこうした取り入りがうまいのが、満貞の真骨頂でもある。
 その甲斐あって、同じ年三月の西国遊覧に随行し、九月の高野山参詣にも従うことを許されている。
「そのときのご奉公はな。このときのためよ」
 むろん目的は、自分の尾張国守護と土岐頼忠の美濃国守護の交換である。
 頼忠は先代の惣領である頼康の弟である。この時代に〈世代〉という言葉があったわけではないが、世代的には一つ前に属する。それがあらぬか頼忠はすでに七十に近い高齢である。
 美濃国守護が、頼忠の子頼益に任命されたのであれば、惣領になるための満貞の出番はほぼないといってよい。とはいえ、康行、満貞、頼益は同じ世代であり、今は康行から頼忠へ世代返りしたような状態になっている。そのため、頼忠の次に自分の出番があっても良い、と考えている満貞は、
「尾張国と美濃国の守護交換が難しいようであれば、頼忠どのの次に美濃国守護をそれがしに」
 と、最悪の事態も想定して、二の矢、三の矢をつがえるように、慎重かつ大胆に嘆願を繰り返していた。
 そのうえ、将軍義満だけでなく、管領、評定衆を始め主だった幕府の要人たちに面会を求めては、美濃国守護の実現を働きかけていた。
 今も御所に向かおうとしているところを止められたためか、満貞は不機嫌だった。
「このようなときに嫁取りの話か」
 露骨に嫌な顔をされたが、
「まあよい。好きにいたせ。そのようなことに係わっているときではない。委細は伊賀守に相談いたすがよい」
 興味なさそうにあっさりと追い立てられた。
 伊賀守とは、土岐家の重臣安藤伊賀守のことである。先代の土岐頼康の時代から京の土岐家の家政いっさいを仕切っていた。いまは満貞を補佐しているが、寄る年波には勝てず、近々退隠が噂されていた。
 拍子抜けした又太郎だったが、とりあえず殿の許しは得た、と反面では安堵する思いもあった。
 ところが、事はそれで終わらなかったのである。
 数日後、突然又太郎は、内密の話がある、と満貞に呼ばれた。
「おお、来たか。楽にするがよい」
 その日の満貞は上機嫌だった。
 元来満貞は、陽気というほではないが、暗い陰気な性格でもない。それでも、家臣に向かって気安い態度で接することは珍しい。公方か幕府の重臣と接しているときのような、満面に笑みを湛えたその顔を見て、又太郎の背中にぞくりとしたものが走った。
 こんなときは決して油断してはならない。又太郎は満貞に仕えてそう長くはないが、今までの経験から、
(良い話ではあるまい。おそらく悪い話に違いない)
 と、構えた気持ちになった。
 そんな又太郎の気持ちに頓着することなく、
「近くに来い。近くに。内密のことじゃ」
 満貞は親しく手招きする。
 まるで猫でも呼ぶような、ぐにゃりとした柔らかい声である。
 又太郎は薄気味悪いものを覚えつつ、さらに用心を重ねて満貞の側に寄った。
「そなたが嫁に迎えたいと言うていた女子は、ほれ、何というたかな」
 本当に呼びよせた猫の頭でもなでるような声音だった。
 分かっていながらわざと訊いている。いったいなぜなのか、と思いながら、
「早希にござりまするか」
 と、又太郎が固い声で答えると、
「おお。早希というたか」
 突然、声が甲高くなった。機嫌の良いときの声である。
「その者は、確か池田二郎どのの内室に仕えていると聞いたが真か?」
 さらに機嫌の良い声で問うてきた。
 池田二郎とは土岐頼益のことで、美濃国守護を命ぜられた頼忠の子息である。満貞にとっては、美濃の守護職を巡っていまや仇敵にも近い池田家である。いかに家臣の嫁取りとはいえ、主家として池田家に挨拶に行かなければならないはずである。満貞の性格からして、このように機嫌が良いわけがない。
 又太郎は、暗い家の中で蜘蛛の巣が顔に引っかかったときのような、薄気味の悪いものを感じながらも、はっ、と答えた。
「耳を貸せ」
 突然、満貞の声が改まった。
 家臣に命じるときの上から威圧するような声である。
 又太郎の身体に、にわかに緊張が走った。やはり、と思いつつ、恐る恐る満貞の顔を見上げると、
「・・・・」
 満貞の目が射すくめるように、じっと無言で又太郎を見つめている。
 はあっ、と一息小さくついて、それでも息苦しさから逃れられない又太郎は、膝を進めて、ほとんど満貞の息がかかるくらいの近さまで来た。これを、蛇に睨まれた蛙、というのであろうか、と思いながら。
「何事でござりましょう」
 と、力なく訊いた。
 満貞は一つ頷いて、懐から扇子を取り出して開いた。それを重々しく又太郎の耳元にかざすと、
「密かに二郎を殺せ!」
 厳かな声できっぱりと命じたのである。


六 苦悩

 先ほどまでの浮いたような声音との何という違いであろうか。
「な、なんと・・・・!」
 主君の命令の余りの事の重大さに、思わず又太郎は聞き間違いかと思った。
 慌てて頭を動かすと、満貞の目をしっかりと見た。
 暗い光を湛えてはいたが、又太郎を射貫くように鋭く、酔狂ではないことがはっきりと分かる目だった。確かに、池田二郎を殺せ、と聞いたのだと思うと、又太郎の脳裏は混乱し、口をついて出る次の言葉がなかった。
 顔色が変わったのも自分で分かった。おそらく血の気が引いて、青白い顔になっていただろう。
「驚くのは無理もない。だが、これはよくよく思案しての事なのだ」
 又太郎の受けた衝撃が意外と大きいと思ったのだろう。満貞は落とした声でその理由を説明し始めた。
 満貞の話によると、この間の幕府への働きかけは、結局無駄に終わったらしい。
 さらに、並行して朝廷や五山へも密かに働きかけたのだという。
「最後には、雲渓支山どのにもすがった」
「なんと・・・・!」
 又太郎が驚くのも無理はない。
「雲渓支山どのの推挙で、頼忠が、美濃国守護と決まったのだ」  
「真でござりまするか」
 雲渓支山は、満貞の叔父に当たる人物である。二年前の嘉慶二年十一月八日に、迎えられて相国寺の第五世住持となった。
 相国寺は、義満が参禅のため自ら建立した寺で、五山の第二位に列する。雲渓支山は、春屋妙葩亡き後、義満の深い帰依を受けていた。
「康行は土岐の惣領ではないか。許せぬ」
 将軍義満は、土岐氏から美濃国の守護職を奪うつもりでいたのである。
 一族の危機に際し雲渓支山は、己を投げ打って、土岐頼貞以来の足利氏への忠節を縷々義満に訴えた。その甲斐あって、
「ならば、和尚は誰を推す」
 ようやく義満の態度も軟化し、結局、雲渓支山の推薦で、土岐頼忠が守護に任じられたという。
 とすれば、雲渓支山が、満貞を推挙しなかったのには、理由があるはずである。そのことを考慮もせずにすがったという、そのなりふり構わぬ執着ぶりに又太郎は、満貞に対してかえって哀れを催した。
 当然のことながら、頼忠の美濃国の守護任命は覆らなかった。
「わしも此度はしくじった」
 満貞は眉根を寄せて、烈しく悔いるように舌打ちした。
 今度の働きかけは、いわば満貞が仕掛けたことだといってよい。黒田の合戦での敗北は、はっきりいって誤算だったのだが、そのことを利用して逆転をと考えたのである。
 負けて京に逃げ帰った満貞は、
「土岐詮直の謀反は明らか。さらに、詮直は婿なれば、裏で兄康行が糸を引いておりますことは、明白でござりまする」
 と、すぐに義満に訴えた。詮直と康行を同罪とし、康行失脚後の惣領職を狙ったのである。
 訴えは通り、直ちに征討軍が組織された。そこまでは目論見通りだったが、満貞の野心は見抜かれていた。
 征討の人選は、終始幕府主導のもとに行われた。満貞が征討軍に加わることもなく、当然のことながら、戦後の論功行賞にも全く与れなかったのだ。
 そのうえ、満貞の京都における地位は、惣領康行の目代というべきものだった。康行がいてこそ土岐家の一族、わけても京での一族に対する力が約束されていたのである。肝心の康行が没落しては、単なる守護の一人でしかない。
 侍所頭人も解任されていて、土岐一族内における満貞の影響力は、急速に弱まっていった。
 土岐近江守など、声高に満貞を非難しているという。
 当然のことながら、代わって頼忠の地位が向上した。土岐近江守はじめ、一族のめぼしい者たちは、盛んに池田家と好を通じているらしい。
 明らかに頼忠は、土岐家の惣領としての地位を、名実ともに獲得しつつあった。
「身を慎みなされ。土岐氏は、桔梗一揆としてまとまってこそ強いのじゃ。頼忠どのは、惣領として申し分なきお方。野心を捨て、向後は頼忠どのを助けてあげなされ」
 最後には、雲渓支山から説教までされたという。
「坊主に何が分かる」
 そのときのことを思い出すと悔しさが募るのか、満貞の顔が歪んで見えた。
「万策尽きたと思うたのよ。ところがの、あることに気付いたのだ」
 そこで満貞は、いったん言葉を切って、にやりと笑った。
 その怜悧な笑い顔を見て、思わず又太郎の背にぞくりと冷たいものが走った。
「頼忠は高齢よ。すでに頼康どのが亡くなった齢に近い」
「・・・・?」
 頼康の弟である。当然のことだった。
「遠からず頼忠は死ぬ。もはや長いことはあるまい。早ければ今年か、来年か。だが、次の美濃守護職に頼益が命じられたならば、全ては終わりなのだ」
 興奮しているのか、それとも又太郎と二人きりで安心しているのか、満貞は頼忠父子を呼び捨てにしていた。
 康行征討は、頼忠、頼益親子に下ったのである。当然、功名は親子のものだが、雲渓支山の働きかけで、論功行賞として頼忠が美濃の守護職に命じられたのである。その頼忠が亡くなった場合、器量十分な子の頼益が継ぐのは、ごく自然な成り行きであろう。
 又太郎が乾いた唇で、切れ切れに疑問を呈すると、
「そうなると、頼益の家が惣領家として認められてしまうのだ」
 満貞はきつい声で断定した。
「だがの。継ぐべき頼益が先に亡くなったらどうだ」
「・・・・?」
 だから暗殺を命じたとでもいうのだろうか。
「美濃守護職は、わしが命じられる見込みが高くなる」
 満貞は自信ありげに言った。
「なぜでござりまするか?」
「頼益には、いまだ子がない」
 あっ、と又太郎は叫びそうになった。
 その通りなのである。頼益は今年三十九歳になるが、まだ子宝に恵まれなかった。早希に聞いた話でも、玉木の方に懐妊の兆しは全くないという。早希との出会いも、玉木の方に従って出産祈願のため出向いた上賀茂社だったのである。
 その後も霊験あらたかと聞けば、子授けの参詣を厭わないと聞いていたが、それでも子ができる気配はないらしい。
 ちなみに、頼益に嫡男持益が生まれるのは、これより十六年後の応永十三年(一四〇六)、頼益五十五歳のときである。
「お子がなければ・・・・」
「頼益の兄弟か、兄康行かわしということになる」
「土岐近江守どののご子息は?」
 近江守は先々代の惣領頼遠の子息だが、
「あり得ぬ。婆娑羅で失敗して首打たれた一族ではのう」
 満貞は言下に否定した。
「兄も追討をくろうては、返り咲きは叶うまい。頼益の兄弟はいずれも凡庸じゃ」
「では・・・・」
「そうよ。何と言ってもわしは、惣領の実の弟なのだ。兄者と違って、一貫して御所様に必死の忠勤を励んでもきたのだ」
 そこでいったん言葉を切って、
「むろん、今でも必死の忠勤を励んでおる」
 と、胸を張るように付け加えた。
「しかしながら、公方様は信用できぬお方でござります」
 又太郎はやっと冷静さを取り戻した頭の中で、様々に思案しながら、翻意を願ってそう言った。
 噂好きな京雀の間では、
 ――美濃の乱は、強大な武力を持つ土岐氏の没落を狙った公方様の謀ではないか。
 という噂が、まことしやかに流れていた。
 この時代、各国の守護職は、必ず将軍の安堵が必要であった。そのことを利用しつつ義満は、自らの権力基盤を強化しようと考えているのではないかというのだ。
 南北に朝廷が分かれておよそ五十年。北の帝を要する義満の勢力は、日に日に高まっていた。すでに南帝の勢力を完全に圧倒している。
 懸案は義満に従いながらも、自立心旺盛な、強兵を有する守護の力をどう削いでいくかにかかっていた。彼らは義満に不満があれば、いつ南帝に降るかもしれない、という不気味さを持っている。
 現に、たいして武力のない南朝が、ここまで息長らえているのも、その時々の力関係で、あっさりと南朝に降る有力守護が後を絶たないことが原因だった。
 中には、山名氏のように、北朝、南朝の間を反復常なく渡り歩き、ついには一族で十一か国の守護を領するまでになる一族も出現する始末だった。日本全国六十六か国の六分の一を支配することから〈六分一家衆〉と呼ばれていた。
 このままでは将軍の力を上回ってしまうのではないか。何とかしなければ、と義満が思うのも当然のことだったろう。
 そんな義満が、まず目をつけたのが土岐家だというのである。
 土岐頼康は、傑出した人物だったが、後を継いだ康行は、温厚が取り柄の並の人物である。逆に弟の満貞は、欲が深くて野心家である。仲違いをさせて自滅させるには好都合だというのである。
 ――土岐氏がうまくいったので、今度は山名氏よ。
 三月に山名満幸に対して、従兄弟の山名時を討伐するように命じたのも、土岐氏のことがことのほかにうまくいったことによる、と噂されていた。
 今では、山名の次は大内か佐々木か赤松か、と早くも次の標的を噂しあっていた。
 近頃、折々に聞く口端のないそうした見方に、案外に真実があるのではないか、と又太郎は思っている。
 満貞が守護職、さらには惣領職への野心を持っていることは事実である。
 だが、と又太郎は思う。満貞に策士を気取るほどの陰険さがあるとは思えなかった。
 欲は深いが、根は単純で小心な人物なのである。それゆえに、又太郎とて満貞という主人を心の底から嫌っているわけではない。
 案の定、又太郎の言うことを聞いて、
「これ、めったなことを申すでない」
 満貞は狼狽したように、持っていた扇子をたたんで又太郎を制した。
「御所様はのう。密かに山名どのとの戦に備えておられる。山名時義どの親子は、とかく上意を軽んずるところがあった。今度、満幸どのに討伐を命じたは、さすがに我慢がならなかったからじゃ。とはいえ、満幸どのでは討てまい。必ず我らが出る折がある。そのとき我らが手柄をたててみい。頼益がこの世にいなければ、必ずや美濃守護職は我が手に入る。よいか、そなたは早希という女子の力を借りて頼益の館に忍び入り、密かに・・・・」
 そこまで言って、満貞は持っていた扇子を自分の首に持っていくと、軽く二度、三度と叩いた。
「それは武士にあるまじき行いではありませぬか」
 又太郎は気が進まない。
「うつけ者め。親子兄弟が争う当今の世に武士の法もないわ。この命令、聞けぬとあらば早希との祝言も認めぬ。美濃にあるそなたの領地も没収じゃ」
「それは余りな仰せ・・・・」
 又太郎は、主の言葉とはいえ情けなくなった。
「無事に果たせば、早希との祝言はおろか、所領も増やしてやろうぞ」
「しかし・・・・」
「言うな。新次郎から聞いたぞ。近頃京で評判の念流とやらいう兵法を学んでいるそうではないか。此度の任に必ずや役に立とうぞ」
 どうやら満貞は、そこまで調べての命令のようである。
(御師匠に兵法を学んでいるのは、そのようなときに遣うためではない。殿の側近くにあって戦場で不覚をとらんがため)
 内心で異議を唱えたが、
「よいな。必ず、仕留めるのじゃ。成就するまで屋敷への出仕はならぬぞ」
 厳しい声で命じられては、口に出すことも出来なかった。

「おっしゃってくださいませ。早希で力になることなら、何でもいたしまする」
 又太郎の顔に憂愁の色を見たのか、早希が力を込めて言った。
 ありがたい、と心底から思うのだが、そんな言葉を聞くと、又太郎はなおさら、早希を巻き込むことはできない、と決意を新たにするのだった。とは言いながらも、己一人でどうやって土岐頼益を討ち取るというのか。
 又太郎の思考は、堂々巡りを繰り返して、
(ああ、このまま二人で京を遠く逃られれば・・・・)
 と、思わずにはいられなかった。
 だが、その思いを又太郎はすぐに打ち消した。美濃の領地には年老いて隠退した父と母、そして一族の者がいる。渡辺源左衛門も不自由な身体で、又太郎が都の出仕を無事務められるか、と気を揉んでいるはずだった。自分と早希の二人は逃げ切れても、老父母と一族の者たちは、謀反の罪で誅せられるだろう。
 又太郎は思案にくれて、黙したまま遠く比叡の山並みをじっと見つめていた。
 厚い黒雲がゆっくりと西から東へ動いていた。
(続く)





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10/21 08:39 「本日のマーケット」(FX編)・・・ドル円は120円ちょうどの壁を意識。
10/21 08:25 「本日のマーケット」(株式編)・・・手掛かり材料難のなか、方向感の出づらい展開。
10/19 08:33 「本日のマーケット」(FX編)・・・午前11時に発表される中国の一連の経済指標に注目
10/19 08:23 「本日のマーケット」(株式編)・・・午前11時、中国経済の指標しだい。
10/14 08:48 「本日のマーケット」(FX編)・・・昨日に続き中国の経済指標。米9月小売売上高。
10/14 08:31 「本日のマーケット」(株式編)・・・前日の動きが継続し軟調な展開。
10/13 08:46 「本日のマーケット」(FX編)・・・ドル円は120円大台を中心に方向感に欠ける動きが当面続きそう
10/13 08:36 「本日のマーケット」(株式編)・・・5日線(前週末9日時点で1万8218円)が下値を支え
10/05 08:46 「本日のマーケット」(FX編)・・・東京タイムではドル円やクロス円は押し目買いが優勢
10/05 08:34 「本日のマーケット」(株式編)・・・続伸後、日経平均株価が1万8000円に迫る。
10/04 12:07 江戸浅草物語13「天海僧正の結界が破られる時、魔界の者たちの進撃が始まるのか」 (無料公開)
10/02 08:44 「本日のマーケット」(FX編)・・・米雇用統計を控えた様子見姿勢
10/02 08:35 「本日のマーケット」(株式編)・・・週末要因や米雇用統計を前にポジション調整
10/01 08:47 「本日のマーケット」(FX編)・・・9月日銀短観、9月中国製造業購買担当者景気指数(PMI)などが材料。
10/01 08:35 「本日のマーケット」(株式編)・・・欧米株式の上昇を受けて買いが先行後、もみ合い。
09/30 08:52 「本日のマーケット」(FX編)・・・日中は119円後半のもみあい
09/30 08:44 「本日のマーケット」(株式編)・・・反発後、上値が重い展開。
09/29 08:55 「本日のマーケット」(FX編)・・・株安・円高パターンの継続はドル高圧力を後退
09/29 08:36 「本日のマーケット」(株式編)・・・続落後に落ち着きどころを探る展開。
09/28 08:46 「本日のマーケット」(FX編)・・・東京時間のドル/円は120円半ばを中心にもみあい。
09/28 08:36 「本日のマーケット」(株式編)・・・手掛かり材料難のなか、もみ合い。
09/25 08:53 「本日のマーケット」(FX編)・・・・朝方、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が年内利上げが適切との見方を
09/25 08:44 「本日のマーケット」(株式編)・・・引き続き弱含みで推移。直近の安値1万7415円61銭を意識。
09/24 08:37 「本日のマーケット」(FX編)・・・・連休明けの東京時間のドル/円は120円前半を中心にもみ合う展開。
09/24 08:26 「本日のマーケット」(株式編)・・・続落スタート。連休中にNYダウが軟調に推移。
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