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平成13年行政書士試験過去問 問33 商法
[平成13年行政書士試験過去問]
2011年5月25日 9時16分の記事

Aは、その営業の地域を拡大するのに、支店を設け、商業使用人を用いるか、土地の事情に通じた代理商を用いるかについて検討した。次の検討結果のうち、誤っているものはどれか。

1.商業使用人を用いる場合は自然人でなければならないが、代理商を用いる場合は法人でもよい。
2.商業使用人はAに従属しその商業上の業務を対外的に補助するが、代理商はAから独立しAの企業組織の外部にあって補助することになる。
3.Aとの契約関係は、商業使用人の場合は雇用契約であり、代理商の場合は委任または準委任契約になる。
4.取引に関する代理権は、商業使用人の場合は制限したり授与しないこともできるが、代理商の場合は必ず授与しなければならない。
5.商業使用人のうちの支配人も、代理商も、Aの許諾のない限り、Aの営業に属する取引を自己または第三者のために行うことはできない。

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1、この問題の出題形式は、「誤っているものはどれか。」を問う問題である。

正しいと確信できる選択肢は○。あいまいな選択肢は△。間違いだと確信できる選択肢は×をつければ自ずと答えが出てくる。

2、まずは、何の問題か把握しよう。

商法に関する問題である。基本的な問題なので必ず得点したい。

3、選択肢を一つ一つ検討しよう。

条文レベルなので条文をチェックしておけば回答できる。

商法

第六章 商業使用人

(支配人)
第二十条  商人は、支配人を選任し、その営業所において、その営業を行わせることができる。

(支配人の代理権)
第二十一条  支配人は、商人に代わってその営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
2  支配人は、他の使用人を選任し、又は解任することができる。
3  支配人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

(支配人の登記)
第二十二条  商人が支配人を選任したときは、その登記をしなければならない。支配人の代理権の消滅についても、同様とする。

(支配人の競業の禁止)
第二十三条  支配人は、商人の許可を受けなければ、次に掲げる行為をしてはならない。
一  自ら営業を行うこと。
二  自己又は第三者のためにその商人の営業の部類に属する取引をすること。
三  他の商人又は会社若しくは外国会社の使用人となること。
四  会社の取締役、執行役又は業務を執行する社員となること。
2  支配人が前項の規定に違反して同項第二号に掲げる行為をしたときは、当該行為によって支配人又は第三者が得た利益の額は、商人に生じた損害の額と推定する。

(表見支配人)
第二十四条  商人の営業所の営業の主任者であることを示す名称を付した使用人は、当該営業所の営業に関し、一切の裁判外の行為をする権限を有するものとみなす。ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。

(ある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人)
第二十五条  商人の営業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人は、当該事項に関する一切の裁判外の行為をする権限を有する。
2  前項の使用人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

(物品の販売等を目的とする店舗の使用人)
第二十六条  物品の販売等(販売、賃貸その他これらに類する行為をいう。以下この条において同じ。)を目的とする店舗の使用人は、その店舗に在る物品の販売等をする権限を有するものとみなす。ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。

第七章 代理商

(通知義務)
第二十七条  代理商(商人のためにその平常の営業の部類に属する取引の代理又は媒介をする者で、その商人の使用人でないものをいう。以下この章において同じ。)は、取引の代理又は媒介をしたときは、遅滞なく、商人に対して、その旨の通知を発しなければならない。

(代理商の競業の禁止)
第二十八条  代理商は、商人の許可を受けなければ、次に掲げる行為をしてはならない。
一  自己又は第三者のためにその商人の営業の部類に属する取引をすること。
二  その商人の営業と同種の事業を行う会社の取締役、執行役又は業務を執行する社員となること。
2  代理商が前項の規定に違反して同項第一号に掲げる行為をしたときは、当該行為によって代理商又は第三者が得た利益の額は、商人に生じた損害の額と推定する。

(通知を受ける権限)
第二十九条  物品の販売又はその媒介の委託を受けた代理商は、第五百二十六条第二項の通知その他売買に関する通知を受ける権限を有する。

(契約の解除)
第三十条  商人及び代理商は、契約の期間を定めなかったときは、二箇月前までに予告し、その契約を解除することができる。
2  前項の規定にかかわらず、やむを得ない事由があるときは、商人及び代理商は、いつでもその契約を解除することができる。

(代理商の留置権)
第三十一条  代理商は、取引の代理又は媒介をしたことによって生じた債権の弁済期が到来しているときは、その弁済を受けるまでは、商人のために当該代理商が占有する物又は有価証券を留置することができる。ただし、当事者が別段の意思表示をしたときは、この限りでない。

1.商業使用人を用いる場合は自然人でなければならないが、代理商を用いる場合は法人でもよい。

商業使用人とは、雇用契約によって特定の商人に従属し、業務を対外的に補助する者で、自然人に限られる。
一方、代理商とは、委任又は準委任契約によって、特定の商人の取引を代理または媒介をする独立した商人であるから、自然人でも法人でも良い。
よって正しい。

2.商業使用人はAに従属しその商業上の業務を対外的に補助するが、代理商はAから独立しAの企業組織の外部にあって補助することになる。

条文どおり。正しい。

3.Aとの契約関係は、商業使用人の場合は雇用契約であり、代理商の場合は委任または準委任契約になる。

条文どおり。正しい。

4.取引に関する代理権は、商業使用人の場合は制限したり授与しないこともできるが、代理商の場合は必ず授与しなければならない。

誤り。
締約代理商の場合は代理権が授与されるが、媒介代理商は代理権は与えられない。

5.商業使用人のうちの支配人も、代理商も、Aの許諾のない限り、Aの営業に属する取引を自己または第三者のために行うことはできない。

支配人及び代理商はいずれも、競業避止義務が課されており、商人の許諾がなければ、自己または第三者のために商人の営業に属する取引をしてはならない
よって正しい。

(文 朝日久義)

 

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