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第三部 14話【夢か現(うつつ)】
[ハラベエさんの犬星☆猫星(第三部)]
2013年2月22日 5時50分の記事

ハラベエさんの犬星☆猫星
=BEEとハラベエの愛の物語= 作・原  兵 衛 

第三部 14話【夢か現(うつつ)】
UPしましたー見てね(。・ ω<)ゞ♪

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☆【第0部】
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☆【第一部】
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☆【第二部】
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☆【第三部】
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ハラベエさんの犬星☆猫星
=BEEとハラベエの愛の物語= 作・原  兵 衛 

第三部 14話【夢か現(うつつ)】

『おとうさん、しんどない?』
ハラベエさんが兄のことを縷々話し終わり、少し疲労を感じてほっと一息ついたとき、BEEが声をかけてきました。
『眠くなったら、いつでも云うてや……セットしてあるから……』
(セット?)
『自然に睡眠状態に入るように、カプセルは全て、使用者の現状に合わせてセットされている……一旦睡眠状態に入ると、目的地に到着するまで、目覚めることはなく、栄養補強を万全に、体内も細部にわたって精査し、欠陥や支障があるときは完璧な治療を施す……つまり、次に目覚めるときは完全な健康体に戻っている』
(そうか、それでお前たちは死なないんだな……しかし大変やな、長い一生を不眠不休とは……疲れるてなもんやないやろ)
『大丈夫……実体化と幻影化を繰り返している』
(じ……実体化とげ……げんえいか、何のこっちゃ)
『お父さんの家で、元気に走り回っていた頃のボクは、地球の人類に尽く
すという……分かり易く云うと、お父さんちのみんなと楽しく生きるという……ビッグ・ドッグから与えられた任務を果たすために実体化していたのさ』
(?……もひとつ、ようわからんなぁ)
『さっきも云うたやろ……宇宙を移動するときは、邪魔になる個々の重量を計算する、膨大なエネルギーの費消を避けるため、幻影化してるって……』
(そやったかな)
『大丈夫?』
(ああ、なんとのう判るけど……どういうメカニズムで、実体化と幻影化が切り替わるのかがもひとつ……)
『判らへんかなあ、さっきからいろいろやってるやないか、モシモ?ミュウジアムでもそやったやろ……あれ、いうなれば……念力やな』
(ねんりき?)
『お父さん、結構使いこなしてたやないか』
(おれが?)
『そうや、初歩の段階では、指先でトントンと信号を送ってたけど、あっという間に習熟して、念力……つまり念ずる心、念う心で自在に局面を新しい展開に持ち込んでいただろう』
(そ、そやったな、心で思うだけでいろいろ選択が出来た)
『それやがな』
(ということは、実体化も幻影化も、全て思うがままに……そういうことか)
『なかなか』
(まだ、何かあんの?)
『思わなくていいの』
(え?)
『全ては、ビッグ・ドッグに委ねられている、つまり、お父さんの将来は全て、ビッグ・ドッグの決定に従って展開される』
(?……俺の意志は、無視して?)
『そう……思考も決断も、全てビッグ・ドッグはよりよくより早く展開するので、お父さんの意志など出る幕がない』
(えらい云われかたや)
『任しといたらええねん……下手の考え休むに似たりって云うやろ……余計なことは考えずに、ひたすら指令を待ってたらええねん』
(ごもっとも……任せましょう)
『眠る?』
(そやな)
と、応える暇もなく、ハラベエさんとBEEは深い眠りに落ちました……どうやら、ビッグ・ドッグによる早手回しな指令があったようです。
………………………………。
どのような時間の経過がそこにあったのか、夢すら見ない、濃密な眠りの時間からハラベエさんが半ば目覚めたのは、胸部に加えられた圧迫感でした。
確か睡眠状態に入る前、実体化だの幻影化だのが、話題になっていたという記憶が、醒めかかった脳裡にぼんやり残っているようです。
(そうだ!)
あの時、ハラベエさんは、幻影化したBEE……つまり、重量のないBEEを抱き締めていた筈だ。
なのに今、明らかに胸部を圧迫してくる重量があるのです。
もしかして、BEEが実体化したのではないか……ダメだ!……宇宙を移動中に重量が加わったら、運行上微妙な誤謬が生じ、目的地への到着は不可能になる!……場合によっては、全く想定外の異次元に迷い込むことも考えられる……その危機を回避するには、一から計算し直して……と、瞬時に半ば醒めかけの脳細胞が駆けめぐる頃、漸く眠気が去りました。
胸部への圧迫感は相変わらずで、何やら激しい息づかいを伴っています。
更に、
『レオ!……おやめなさい!……レオ!』
と、切迫した声が重なりました。
ハラベエさん、完全に目が覚めました。
首をもたげるハラベエさんの目に映ったのは、百坪ほどの長方形の広場でした。
剥げちょろけの芝生に覆われ、四方をすすきの群生に囲まれた広場の一角に、大きく枝を広げた桜の大樹、一隅には水飲み場という周囲の風景には見覚えがあります。
さくらの丘と、ハラベエさんが名付けた、千里丘陵屈指の散策ポイントではありませんか……。
(あれ!……?)
宇宙船のカプセルで睡眠中の筈だが……と、疑問がよぎりはしましたが、同時にハラベエさんは、いつものベンチに寝そべっている自分を発見しました。
その脇に、あたかもハラベエさんの胸元を両手で揺り動かし起こそうとしているような、シーズーの成犬。
五メートルほど離れて中年の女性、シーズーを繋いでいたと思われるリードを手に、
『レオ……レオ!』
と、シーズーを手元に引き寄せようと懸命です。
もっと傍に寄ってくればいいのに、どうやら公園のベンチでうたた寝しているハラベエさんに、薄気味悪さを感じてか、及び腰です。
さくらの丘には他に、人影はありません。
首を捻って見まわすと、女性と目が合いました。
『?……どうも』
『あ、どうも、すいません……おやすみのところを……』
『はあ?……』
『レオ、おいで』
『レオ?』
突然、ハラベエさんの胸元が激しく揺さぶられました……同時に、モゴモゴと何かを話しかける気配がします。
目をやると、ハラベエさんの感覚ではついさっき、宇宙船のカプセルの中で胸に抱き締めていたBEEが、大きな目に涙を一杯浮かべて、そこにいるじゃありませんか。
『BEE!……BEE!BEE!……BEE!』
と、頬ずりするハラベエさん。
『あのー……すいません』
『はあ?』
『レオ、ですねん……その子、BEEやのうて……レオです』
『レオ?……この子が?』
『はい!レオです』
『そうかなあ』
と、改めて胸元のシーズーを見つめました。
その時、正しく異口同音、
『あ!……あの時の!』
二人同時に、同じ記憶が脳裡に甦ったのです。
ところは大阪市平野区の住宅街……レオと散歩中の女性……BEEに逝かれてショック状態のハラベエさん……二人出逢う……ハラベエさんレオをBEEと呼んで迫る……警戒する女性……尚も迫るハラベエさん……女性レオを引きずるように連れ去る……独り寂しく立ち尽くすハラベエさん。
これは、この犬星猫星の第一部第一章の冒頭にご紹介した場面です。
最初に出逢いのあった大阪市平野区からは遠く離れた、千里の思いもかけぬ場所での再会に、何がなし因縁めいた関わり合いを感じるハラベエさんでした。
初めての出逢い以来、ハラベエさんは、BEEを中心にして、様々な犬類猫類との関わり合いを、縷々、書き続けてきました。
そして、夢か現(うつつ)か判然としない次元で、生きているのか死んでいるのか釈然としない情況で、ふわふわ漂ってるとしか思われない。
そんな自分という存在の、依ってきてるところを追求するには絶好の機会と思われる、宇宙空間を大移動するカプセルでの睡眠から、覚醒して到着するはずの異次元ではなく、公園のベンチでの午睡から目覚めた、ぼけ老人の姿でここにいます。
『レオ……さ、行きましょ……又ねって』
女性はレオを連れて去りました。
根でも生えたようにその場を動かぬハラベエさん。
見慣れたいつもの場所にいると、流石に長年暮らしてきただけに、周囲の風景にさりげなく溶け込んでしまう自分に、奇妙な安心感があります。
その安心感が、再び眠気を誘ったようです。
ハラベエさんは眠気を幸い、カプセルの睡眠状態以後の展開つまり、未知への挑戦に旅立つこととなります。


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プロフィール
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ハラベエ さん
〜OGUNI・WORLD〜
地域:大阪府
性別:男性
ジャンル:趣味 漫画・小説
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シーズの愛犬BEEとハラベエを取り巻く生き物たちとの、
出会いと別れを描いた感動、ファンタスティック・ノベルです。

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