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リング
[サンチャイルド(戦記小説)]
2015年3月18日 13時1分の記事

自作小説、サンチャイルドの4話です。



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きゅぅわあ

きゅぅぅん!

きゅんきゅんきゅん

びりびりびり・・・


強奪した敵HP(重歩兵)に搭乗して。
俺とサダコさんの2名の2機は北へ疾走する。
HPの脚部にはホリング走行機能が装備される。
ホバークラフトだ。
エアを足の下へ叩きつけ浮遊して滑走。高速走行が可能。
上空へジャンプしてから一定時間滞在滑空できるように。
小さな両羽根ウィングが背中の上に付いている。
変形と格納も出来る。
機体の装甲はクセモノで、厚くしても重量がかさむ遅くなる。
軽ければハイレベルの高機動戦法が可能だが。
一撃で死んでしまう。
だから、搭乗員は皆、好みがある。
華麗に演舞を舞う血祭り、または鈍重な火力バカ。
平均値がバランスが優れている、新人向きだ。

単機でなく連携の効果は今でも検証されている。


「サン殿、あそこで少し休みましょう」

「はい、サダコさん」

きゅぅぅ・・んん

ざしゅぅ!

がくん

ひゅぅぅん・・・


ひと気のない何も無い田舎。
大きな滝のふもとの砂利の広間に駐車する。
大きめの泉がある。
周りが樹木で囲まれていて神秘的だ。鳥のさえずり。
夜の闇が滝の瀑布を神格化する。

どぉおぉぉぉぉ!!

滝の瀑布は生きている。


「燃料と弾薬はありますか?」

「こっちは大丈夫です」

じゃりじゃりじゃり

砂利の広間で休憩を取る。
コックピットから降りて、二人は闇の中で顔を合わせる。
泉の水面が月明かりで明るく光る。
闇の中で会話する二人は、言葉が生きている。

「疲れましたか?サン殿」

「いや俺は軍人だから。体力だけはあるんだ」

「そうですか、さすがです」
「あと数十キロ北にカツアゲ基地があります」

「そこでお別れですね」

「なごり惜しいですよ?サン殿」

「・・・・・」

「忘れていました」

ごそごそごそ

彼女がポーチから何かを取り出す。

「はい、手を出して下さい」

「はい」
「これは何ですか?なんだこれ」

「シルバーリングです」
「サダコ・ハンドメイドですよ」

「は?」

「この日のために立案・設計・製造しました」
「コオロギ家に工房があります」
「あらゆるものが製造できます」

「へえ・・・スゴイんですね、あなたの家系は」

「代々受け継がれるものは、血だけでなく」

「精神です」

「精神は血の中に入っていますよ」

「へえ・・・」


「どーですか、どれかの指にハマりますか?」

「・・・うん、なんとかハマります」
「可愛いですね」

「さ、サン殿。困ります」

「は?」


「そのリングを私だと想って」
「毎晩がんばってください」

「ま、毎晩?」

「ち、違います。毎日ですよ?」
「察して下さい、サン殿・・・」

「は、はあ」


彼女と大きな岩に登って2人並んで座り、喋り続ける。
横を見て暗闇と会話する。

「サン殿」
「不思議ではありませんか?」

「え、何が?」

「あなたがどうして特別扱いされるのか、ですよ」

「うん、俺も知りたいんだよその理由が」

「すぐ言いますよ」
「簡単です、あなたが特異点であるからです」

「へ?」

「未来でのハイエンド・ソルジャー」
「高次元難易度兵士・・・産まれ持った血ですよ」
「サン殿は火薬に育てられています、今でも」

「な、何それ、何でそんなことが判るの?」

「もう時間です、朝が来る前に任務は完了します」
「行きます」

「待ってよサダコさん!」

「・・・サダコと呼び捨てにして下さい」

「いやそれはまだ」

「サン殿、察して下さい」

「はあ」


なんか疲れる、いい意味で。

「少女の据え膳か・・・」

駐車しているHPに乗り込む。

ばくん

ぴち!

ひゅぅん・ひゅうん・・・・ぶうん

再起動成功、マスタチェック終了。稼働可能まで10秒。
無線のボリュームが大きい、彼女の音声が割れて聞こえる。

やかましいな。


「サン殿、ライフル精度は2度右にずれています」
「この機種の武器・特性です、癖を一瞬で見抜く能力は」
「あなたが一番です。今はダメでも、いつかは可能です」
「サン殿は、この星で最高のHP使いに成る男です」

「自信を持ってね?」

「はあ」


びしい

ひゅんわ

しゃりしゃりしゃり

きゅぅぅーん


早くしないと夜が明けるぞ。別に時間制限はない筈だが。
ジャングル地帯はとっくに抜けた、荒野の荒れ地だな。

「来るぞ!サン殿は敵の右へ飛んで下さい!」
「サダコが左側面から撃墜します!」

「ええ?何が来んのっ?」

「戦闘機です、または攻撃機が2!もう喋るなあっ!!」

これがレーダーなのか、知らなかった。

ボムボムボムッ!!

キィィン!

「うわ!」

ジェット金属音と爆弾爆発音。
対地上攻撃機だ、爆弾を落としてくるが。

「空対地ミサイルを撃たれる前に回避行動をとれ!」
「真横の林へ隠れろ!」
「狙われてるぞ!早く翔べっ!」
「跳躍しろ!ロックを外せ!!」

「はひ!」

ぶわっ

や、やばい。

サダコさんのHPが高所上空にジャンプしてから。
敵機のすぐ後ろからライフルで撃墜しようとする。

タンタンタンタンタン!!

ばうぅーん・・・

ズドーン!!

サダコさんが1機を撃墜した。
俺を狙ったもう1機が、旋回してまた殺しに来る。
正面から向かい合った。
空対地ミサイルを撃ってきたぞ!

「サン殿おーっ!!」

サダコさんが無線で絶叫する。
なんてスリルだ、死線を超える最初の始まりだ。
バーチャルモニタに幾つもの蛍光色デジタル表示が走る。

まぎわらしいな。

「!」

ぶわあっ!!

地に向かう対地ミサイルの意志を寸前で裏切る。
背部跳躍用ジェットノズル全開。瞬時に高所上空へ来た。
すでにライフルで構えて狙いはつけている。

「よし、狙い通りだな」

ガンサイト・グラフィに敵機が入ってきた。

「照準誤差が右2度か」

カチ

タンタンタンタンタン!!


ボッ・・・

スレ違ってから敵攻撃機が火を噴く。火ダルマと化して。
地上へ落ちてゆく。
俺のHPは地上へ着地する。

「サン殿・・・」

「すでに血が発動している」
「やはり、サダコが見染めた男だ」



「サダコさん、このシルバーリングはお守りなの?」

「いちいち聞かないで下さい、恥ずかしいですよ」
「何も言わなくても良いですよ?」
「大丈夫、また逢えますよ私たちは」

「・・・サっちゃん」

「サン殿、それはチョット」



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