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ミンミ・チャイ
[サンチャイルド(戦記小説)]
2015年3月18日 13時22分の記事

自作小説、サンチャイルドの7話です。

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南部歴0291年。惑星チーズで世界規模戦争が勃発。

テーガ(帝河)列国とマルス民主主義国の営利的な殺し合戦。
あたしらがテーガで敵がマルス。
大戦は何回目かしら。人間てすぐ死ぬからね。寿命が短いし。隣接する小さな国家群が同盟を結んで軍勢力を肥やす、単純。連なる民族の列国テーガは大昔はこの地方にも戦火を呼んだ。森さんと田んぼと川のこの地は、よそ者に好きにされてきた。何回死んでも殺されるのね。河で区切られる小国の群れは団結せねば強国に侵略される。あたしの住む小国は東トンナム国。昔は大きな国土だった。でも大人の陣取り合戦は、ガキの遊びと同じだわ。まったく、この星の奴らは殺して稼ぐのが好きなサルね。オンナも子供も壮大な人殺しに加担させられる。
戦時下で国の造幣局が紙幣を刷りまくるから紙幣が便所紙よ。インフレって金額数えるの一苦労だし。金を持ち歩くのも辛い。
この国の通貨はキンタ。キンタを隠しても何の得には成りゃしないご時勢ね。大昔の貨幣ゼゼコを隠し持ってるけど。こっちのほうが良いカネに成るそうよ。


あたしはリトル・ママ。
あたしの本名はミンミ・チャイ。今頃言うのは遅かった?
お兄ちゃんのサンが軍に入ってから、この家は男手が居ない。農村のこのド田舎では仕事が無いから両親は都会で出稼ぎ中。あと子供の唯一の成人ががひとり居るけど、長男ね。あのお兄ちゃんは帰らないよきっと。行方不明。不明でもお金は送って欲しかったわ。
あたしはまだ子供なんだけど学校は自主退学。て言うよりもお金が無いから行けないんだけどね。兄弟が多すぎるから、一番大きいあたしが全部ガキどもの面倒を見るの。あたしの役に立つのは妹のチャムと妹のフェイ。

いつも来る借金取りにいつも言われているのですよ。


「ミンミちゃん、俺等の店で働けよ。大金稼げるよ?」
「あんた程の美人なら客が毎日通うぞ」

「あたしが身体を売る訳にはいきませんよ」
「あと3日待って下さい」
「兄のお給料が入りますから」

「ふ〜ん・・・」
「ミンミちゃんはお兄さんが人を殺してカネを稼ぐのに」
「自分だけいい子ちゃんブッてるのかぁ・・・」

「ふざけんな!!」
「とっとと帰れっこのクズども!」
「あたしの純血は惚れた男にあげるんだよっ!」
「帰らねーと◯◯◯ちょん切るぞ!!」

大きな黒バサミを持ちだして斬りかかるあたし。

ジャキンッジャキンッ!!

「ひえ〜!こいつはダメだ!清純ブッた家畜ブタだ!」
「逃げろ〜!本気で殺されるぞ!」

クエっクエっ!クワクワックワ!

庭で飼ってるニワトリ達が暴れ出す。

「あああ、あなた達はまだ食べないからね」
「安心してください」

クエっクエっ!!

「お姉ちゃん、狙われてるんだよ?」

「へ?」
「チャム、あなた何を言っているの?」

部屋の奥で妹のチャムがあたしに言う。
あたしのオモチャの内職を独り無言で続けていたが。

「チャム、大人の言う事は信じてはいけません」
「バカだから、現代はバカの時代ですからね」

「もういいよ、ミンミお姉ちゃん」
「売春でもして稼いできたほうが楽なんじゃないの?」

「!」

ばっちーん!!

「痛い!」

「チャム!」
「あなたいつからスケベな大人の言いなりになったの?」
「チャイの家系は御先祖様の時代から戦う歴史よ!」

隣でチャムの1個下の妹、フェイが不安そうな顔で見ている。

「フェイ、変な人を見たら大声で叫びなさい」
「サンお兄ちゃん、もっと大金おくれ・・」

サンチャイルド宛に送った手紙の返事が来ないけど。
まさかヤギさんが食べているのでは?

昔からあるチャイ家の土地で、畑を耕して野菜を栽培する。先祖代々家族はそうして来たけど。
いま百姓が出来るのは、あたしとチャムくらい。フェイにはまだ早い、足でまといです。
苦労して栽培したヤクダイコンが、収穫の時期に畑に行くと。ヤクが全部失くなっているのですよ。
あたしとチャムには理解が出来なかった。まさか、ひと様の苦労して栽培した食い物を盗もうなんて。何度も繰り返し、イタチごっこだと役場の大人は言うけど。
あたしはまだ戦っていません。だから現在あの土地は放ったらかし状態。
今は家の庭で家庭菜園中です。チャムとフェイが育ててる。



夜になった。

何にもないし誰も居ないから、まるで地獄に居るみたいね。
地獄って死んだように静かなのかな。
いいえ、きっとうるさくて寝かせてくれないのよ。
じゃあこの死んだような夜は何?
自然は生きている筈なのに。

「やっぱ、ど〜見てもこの国はオカシイですよ」

窓際で立ち、庭を見ながらウリボウ果実を食べているチャムが話しかける。

「ミンミお姉ちゃん、家に入ったほうがいいよ」
「私のウリボウあげるから」「まだ沢山あるし」
「ヘンな男が狙ってるのはミンミお姉ちゃんだよ?」

「まさか、サンお兄ちゃんの仕事が関係しているのかな」
「巷で変な噂を聞いたから、サンが悪魔の化身だって」
「こ、恐い〜っ!」

ぶるぶるぶる!

「お、お姉ちゃん。変なこと言わないでよお・・・」

「チャム!」
「全部の鍵閉めて戸締まりして!寝るわよ!」


電気を全て消して、真っ暗な闇の中で寄り添い眠る。
暗くて、毛布にくるまる兄弟は誰が誰だか。
闇に話しかけます。

「チャム、フェイ、小さなガキらはもう寝た?」

「うん」
「もう着替えの下着がないよ」
「何で洗濯しないの?」


「・・・犬を買いますよ」

「え、お姉ちゃん。犬も食べるの?」

「アホかあんたは。番犬を飼います」
「この家を犬に守って貰うの」

「ミンミ姉ちゃん、呪いって何?」

「フェイ、あなたにはまだ早いお話です」

「私は知ってるよ、生きてる動物の血で魔法をかけるの」

「チャム、少し違うけど」
「この世は悪が支配して居るのです」
「さあ、もう寝なさい」
「明日の朝ごはんは、卵の円盤焼き作るから」

「はーい」



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