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虫は飛ぶ
[サンチャイルド(戦記小説)]
2015年5月17日 18時29分の記事

サンチャイルド9話です。

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駅舎前に来た。
破壊されたあとでほとんどのホームなどの原型がとどまっていないが。
死体がいくつも転がっていて生存している人間が居ないらしい。
この人たちが死ぬ前に見た光景はどんなだったろうか。

味方の重歩兵の数機がまだエンジンをかけていて臨戦態勢だ。
自分のアイスマンのレーダーでは敵は感知できていない。

自分があとを付いてきた左翼のメンバが会話している。

「ああ」
「中佐に連絡しないと」

「どうしたんですか」

「チャイ曹長」
「敵の重歩兵が隠れている」
「100メートル先だ」
「なんだって!」

バカン

一瞬照明が落ちて真っ暗になった。

「!」

天井に。

遅れて右翼の残りの重歩兵が到着。

キュウウン!バカカカカ

「カムイ隊長」
「これは罠です」
「即刻この場を退散すべきです」

「罠でもなんでもチャイ曹長の機体を取り返してからだ」

パア

照明が再度付いたが・・・
天井に何かが釣らされている・・・人だ。数人の人間が縛られて天井から吊るされている。
間違いない。
これは罠であるが、ここに自分の機体が隠されている。
運搬されて来たた列車からまだ回収されていないようだ。
ここは貨物列車が数両搬入されているが。通勤列車も複合だったから民間人の犠牲者がこんなに出たのか。


「チャイ曹長」
「上官命令だ、味方を殺しても機体を奪え」

スピーカーから音声が聞こえる。

「サン・チャイ」
「直ちに武装解除して我がマルス軍に投降せよ」
「今なら人質の兵と貴官らの部隊は見逃してあげよう」
「君が捕虜になってくれるだけで戦争が終わるんだよ」
「安い条件だとは思わんかね?」

違う・・・俺が捕虜になっても戦争は終わらない。
骨を砕き肉を食い尽くす戦争には恩赦の文字はない。
どうすれば戦争の火種を消すことが出来るのだろう・・・

「カムイ中佐殿・・・」

息絶え絶えの人質の味方の兵は数十人居る。ひどい拷問を受けたらしい。
縄で縛られて駅のホームに座らされている。
胴体に爆弾が巻かれている。

「10秒間だけ猶予を与える」
「サン・チャイ」
「HPから降りて投降せよ」

「チャイ曹長」
「隣のホームに新機体の反応アリ」

「どうしたサンチャイ」
「おじけづいたのか?」
「悪魔の兵士が・・・」
「抵抗すれば人質と貴官の味方は全滅だぞ」
「時間だ」

「分かった」
「投降する」

バクン!

俺は装備一式を外して機体から降りようとする。

「それでいい」
「利口な悪魔は優等生らしい」

敵の歩兵数名が近づいてくる。拘束される前に…

「手を後ろに組んでひざまずけ」

「了解・・・」

パンパンッ!!

目の前の二名にハンドガンを放つ。
頭部に命中、二人とも即死。
鮮血を流しながらライフルを落として崩れる。
ライフルを奪う。

バリバリバリ!!

味方の重歩兵が攻撃されだした。
人質の味方の歩兵が瞬殺されてゆく。
天井から落ちてきたり爆弾が爆発したり。

「ひいい!」

嗚咽と悲鳴が連呼されて血と火薬の匂いが立ち込める。

「サン・チャイ曹長」
「味方がいくら死んでも自分だけは生還せよ」

カムイ中佐の機体が敵のHPと交戦している。
次々と作られる肉塊の山の横をすり抜けて走り出す。
すでに乗っていたアイスマンは破壊された。
走りながらライフルを放ち隣の駅舎を目指す。
敵の重歩兵が姿を現し始めた。こいつら殺しに来る。

ブン

味方の重歩兵が盾になっている。
俺をかばいながら破壊されてゆく。

命の優先・・・馬鹿なそんな順位などあってはならないはずだ。

「はあはあはあ」

全力疾走で走る。軍服は汗と灰と血液で汚れる。
インカムから聴こえた。
カムイ中佐の機体が破壊された。

ここだ!

透明迷彩で分からないが、ここに搭乗ハッチがある。開閉ボタンも認識した。
味方のテーガ軍の工作員が潜んでいる。


カウント開始。バーチャルモニタ上でカウントが始まる。
初回起動成功・・・マスタチェック完了。エンジン臨界まで2秒・・・
稼働可能!

ズウウウン!!

「チャイ曹長」
「単騎で脱出してください」
「後のサポートは既に来ていますから」

わずかに生き残っている味方の搭乗員が無線で言ってきた。

「南へ向かってください」
「回収はされるはずです」

「了解」

百人くらい味方が死んだ。カムイ中佐も・・・

ブーーン!!

「これが俺専用の新型か」

右手の指にはめられているシルバーリングを見る。
涙でぬれているように滑らかに光っているそのリングは・・・・

「サダコさん・・・この星のために人が死ぬんですよ」
「命は火薬に踊らされています」

オートパイロットにして飛翔して滑走してゆく自分の機体の中でわずかな眠りにつく。

「サダコさん・・・」



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