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防衛目標、私(女神大陸5話)
[女神大陸(小説)]
2019年3月23日 1時26分の記事

3年ぶりに女神大陸の続きを書きました。

ダメですね、小説を書けなくなってしまいました。

台本みたいな書き方を直しているつもりですが・・・



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はい、こんにちは。
ユミです。

今は戦場という物騒な場所から遠く離れて、安全な高台の上にある一戸建ての家にいるんです。
インク・サプライさんとリンネ・ラグさんは買い出しに行きました。
ラムラ・ラグさんはユミたちに何をさせる気でしょうか。
周りに住宅が密集してやすが。なーに、ラムラさんが蹴散らしてくれるでしょう。
おっといけません。
惑星チーズに来てから、私たちは歓迎されない身分でありやした。
何事も穏便に、サダコさんが隣の椅子で寝ていますから。

「子ザルさんを起こさないようにね」

「うーん」
「むにゃむにゃ」
「サダコは子ザルじゃありません・・・」

「起きてるんだか寝てるんだかわからないガキンチョですね」

パシッ!パシッ!

「はっ!」
「痛いですう!」
「ブチましたね?」

「はい」
「ユミを一人残して黄泉の世界へ旅立った罰です」

「ユミさん」
「サダコは怖いです」
「軍と呼ばれる迷惑な人たちを懲らしめるのでしょう?」
「身の危険を感じます」

サダコさんは揺れる椅子、ロッキングチェアに座っています。
うわ!泣き出した!

ユミは思わずサダコさんを抱きしめてしまいました。

ふわ

窓から陽の光が差し込む。光が二人を包み込み、埃の粉を浮き上がらせる。
ほんのひと時の安らぎ。眩しい。

「大丈夫、子ザルさん」
「ユミが全部守ります」

「ひっどいですう!!」
「サダコは子ザルじゃありません!」
「プンスカプンスカ!」

「あはははは」
「相変わらず仲がいいですね」

「よくない!!」

サダコさんとハモってしまいました。恥ずかしいでやんす。
にしても、ラムラさんはよく笑いますね。

「悲しいから笑うんですよ」
「知らないんですか?」

「ラムラさんがどんな目にあったのか」
「当ててあげましょう」
「こーんな目にあってあーんな目にあって」
「恥ずかしめを受けたんですね?」

「ユミさんは想像力がたくましいですね」
「いいお笑い芸人になれますよ?」


バン!!

「大変だ!」

インクさんが血相を変えて帰ってきました。
リンネさんも険しい顔をしてます。
ボタボタと持っていたリュックや紙袋をその場に落として。すぐに玄関を閉めます。

「憲兵だ!」
「隣の通りに来てるぞ」
「鍵をかけろ」

あ、そうそう。ユミとサダコさんは、前回の軍との一戦で制服がボロボロになっちゃったから。
ラムラさんに変えの衣服を支給してもらいました。
これはなんだか、ウーム・・・
グレーのセパレーツの作業着ですねこれは。
あ、もち下着も変えましたよ。臭かったからね。
なんでこんなこと言わせるんですか!

小窓から外をうかがうインクさん。

「隠れて!」

サダコさんが叫んだ。

「もう嫌だあ!!」
「おうちに帰りたいよお!!」
「もがもがもが!」

慌てて子ザルさんの口をふさぐ。

「気づかれた!」
「こっちに来るぞ」

チャイムが鳴る。
ユミとサダコさんがリビングの奥に隠れる。
緊張が走る!
ユミはまだサダコさんの口をふさいでいます。

「もごもご!」
「ふーふー!」

「はい?」
「どちら様でしょうか?」

「軍のものだ」
「ここらへんで怪しい女連れを見なかったか?」
「若い女二人だ」

「さあ?」
「知りませんね〜」

インクさんが芝居する。

鍵を開けたとたんに軍人が三人入り込んできた。

「調べさせてもらう!」

ラムラさんとリンネさんに促されて裏口から逃げる私たち。

「居たぞ!」
「裏口だ!」

バタバタバタ!

スニーカーシューズを踏みしめながら一目散に逃げる!

住宅街の細い路地を通り抜ける。
雑草や樹木の枝に引っかかって服が破れだした。

「発見次第拘束せよとの命令だ」
「射殺の許可も出ている!」

パパパパッパパパパン!!

ユミの後頭部に弾が当たった。
瞬間、場が叫んで赤い半円球が出来る。ユミの周りを覆いつくす。

「あれが悪魔のフィールドか!」
「本部に連絡」

「サダコはもう嫌だよー!!」

「ユミだって嫌です!!」

「はあはあはあっ」

広場に出た。追っ手は?

ヒュン!!

ズドーーーン!!!

ミサイル?
バカな、こんな大それた兵器を使うなんて!
巡航ミサイル、爆発で住宅街は破壊され、ユミたちは吹き飛ばされる。

「あーーん!」
「またお洋服がボロボロだよー」
「あ」
「女神様!」

サダコさんが意味不明なことを言った。

「なにコいてんのですか」
「女神様なんてどこにも・・・」

サダコさんの後ろでユミは見ました。
虹色に光る光輪の中にいる白い肌の女性。
卵型の顔に太い眉毛、青い瞳に金髪の長い髪。
純白のワンピースに背中に真っ白な羽が生えている・・・
両手を広げて。

「さあ」
「あなたたちがいた世界へお帰りなさい」
「ここは本来の世界ではありません」

「女神様あ♡」

ユミは一目で本物の女神と認識したでやんす。

「あ、鳥さん」

「クルルㇽ」

ユミがザルに乗せていた行方不明になっていた海鳥さんが。

バサバサバサ!

もう怪我が治ったみたい、元気に飛び、ユミの肩の上にとまります。
ユミのほっぺにスリスリしてます。

「いいですか?ユミさん、サダコさん」
「ラムラという方の口車に乗ってはいけません」
「最後は核戦争になってしまいますよ?」

「かくせんそう?なんですかそれは?」

サダコさんが訪ねる。

「結局あなたたちは利用されているだけなんです」
「悪意を持った人たちを懲らしめるために」
「幸せだった世界へ帰りますよ?」
「さあ」
「私の胸の中に!」

「え?」
「地球へ帰れるの?」

ユミは嬉しさのあまり、涙声になりました。

パアア!

光が眩しくて目を閉じる。
遠くでラムラさんたちが観測している。あの人たちがユミを利用しているなんて。
カギ職人になるのは嘘だったのですね。


ユミとサダコさんは光に包まれる。
廃墟と化した住宅街の中で、光が拡散してゆく。

「今度は私があなたたちのお目付け役です」
「よろしくう♡」

そう言って女神様は次元ゲートをくぐる。背中の翼を広げて羽ばたき、ユミたちを両手に抱えながら。
宇宙空間を旅しながら、女神様が言います。

「地球はもう戦争を捨てました」
「あなたたちがキーだと言うのは、地球でも同じですよ」

何十年のようで一瞬の時間のようで、わずかな感覚をおいて学校前の海岸の岸壁に降り立ちました。

「はっ」
「ここは学校前の階段通りの岸壁」
「今日は波がしけっていて臭いでやんす」

今気が付いたのですが、ユミたちは衣服がボロボロで、ほとんど全裸の状態です。

「さあ」
「自分の家へお帰りなさい」
「今はまだ時間が動いていませんから」
「あなたたちの恥ずかしい姿は誰にも見られませんよ」

「女神様あ♡」

サダコさんが抱きつきました。
ユミも抱きつく。

「女神様、ずっとユミのそばにいてくれますか?」

「ええ」
「そのためにあなたたちを保護したんですから」
「女神は天使たちを防衛します!」
「大昔からね」


次の日、学校に登校しましたが。
現地時間はあの迷惑道具博物館の遠足の次の日らしく、ユミたちが体験した惑星チーズの時間はどうなったのでしょう?
ラムラ・ラグさんは何も知らないと言ってました。

「ああ、でも」
「私は多次元に同時存在できるのは本当ですよ」

「なんだか怪しいですね」
「ここに変なもの隠してるでしょう!!」

バ!

「きゃあ!」
「なにすんですか!」

ラムラさんのスカートをめくってパンツ丸見えにしてやりやした。サダコさんがピースサインを出してます。ラムラさんの顔が真っ赤です。
男子達の視線がクギ付けです。いい気味ですね。
あ、海鳥さんですが、ユミの左肩に乗ってます。ユミを主人と認めてくれたみたいですね。

「はーい」
「皆さん席についてえ」

先生様のお時間です。

「今日は新しいお友達を紹介します」

先生様の隣できれいな女の子が立ってます。

「おお!」

男子どもが目の色変えてます。

「ああ!!」

ユミとサダコさんが同時に声をあげました。
ブレザー着てるその子は間違いなく女神様です。

「女神様あ!!」

「女神様、羽はどうしたんですか?」

「ああ、あれね」
「あれは自由にしまえるの」

チョークで黒板に名前を書きます。

カッカッ

「サユリ・ノーマンです」
「お見知りおきを♡」

女神様がウインクしました。
男子たちの歓声が聴こえます。



第一部終わり。

2019.3.23

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