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洪水去ってサイクロン
 
2011年2月4日 18時51分の記事

このほどシドニーの月間邦字紙「日豪プレス」に同名の連載記事執筆を始めたことを受け、今月から「シドニー通信員ブログ」は、シドニー通信員の『豪リークス』に新装開店!
連載記事の第1回目の内容は、「ウィキリークスとシーシェパード」。
先月インターネット電話を通じて行った南極海の抗議船上のシーシェパード、ワトソン代表や日本人女性乗組員へのインタビューなども掲載。記事はこちらで
http://top.25today.com/column/goleaks/1_42.php

◇洪水去ってサイクロン
ここ数日間、超大型サイクロンが襲ったオーストラリア北東部クイーンズランド州のケアンズへ取材に行っていた。
クイーンズランド州は、先月州都ブリスベーン周辺で記録的な大洪水が発生し大きな被害を出したばかりだが、今度は北部の観光都市ケアンズに巨大サイクロンが直撃と相次ぐ自然災害に見舞われた。

ケアンズは世界遺産のグレートバリアリーフへの玄関口として日本人観光客も多く訪れる場所だ。

2005年にアメリカを襲い約1300人の犠牲者を出したハリケーン「カトリーナ」と同等の勢力を持つ超巨大なサイクロンが迫っており、「生死にかかわる甚大な被害を及ぼす規模だ」とのクイーンズランド州当局の発表に、地元メディアはこぞって現地に向かった。

私も、ケアンズには多くの日本人観光客が滞在していることもあり急行することになったのだが、当初はサイクロンの上陸が予想される4日未明にあわせて3日に現地入りする予定が、3日はケアンズ空港が閉鎖される可能性が高いとの情報を得て、急きょ2日の最終便の飛行機に飛び乗った…。



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搭乗の際に地上勤務の航空会社職員から、なんでまたわざわざケアンズまで行くんだと怪訝な顔をされ、サイクロンの接近でひどいタービュランスがあるよと脅された。しかしフライトはいたって快適、ケアンズ上空にさしかかると、機内の窓からは町の明かりに夜空の雲が照らされ、南十字星(だったと思う…)さえ見えた。

ケアンズ空港に降り立つと、まだ雨は降っていなかった。亜熱帯地方特有の湿った空気が頬にあたる。あまりにも静かで穏やかすぎる夜は、まさに嵐の前の静けさなのだろうか…。

ホテルに着いたのは午前1時前、ちょうど中国の旧正月の休みで現地を訪れている中国人観光客などで客室は満室状態。現地のコーディネーターF氏に何とか1部屋用意してもらいチェックインした。

ホテルの部屋から見る外の景色は「本当に巨大なサイクロンが迫っているのか?」と思わせるように普段と変わらない様子だった。

部屋のインターネット回線の状況などをチェックし、停電になった場合の対処などを考えているうちにウトウトし、気がつくと辺りは白んできていた。

いよいよ巨大サイクロン到来予定時間が、十数時間に迫ってきた。
「ヤシ」と名づけられたサイクロンは中心部だけでも幅が500km。長さは2000kmにおよび、アメリカ合衆国本土とほとんどかわらない大きさだという”モンスター”サイクロンだ。

この豪史上最大規模の「怪物」サイクロンの接近に、地元テレビ各局が、朝から特番体制で現場からレポーターが生中継で伝えている。
ブリスベーンの洪水のときもそうだったが、オーストラリアのテレビ局は災害時の特番体制が好きなようで、ケーブルテレビの24時間ニュースチャンネルのみならず、地上波民放局が軒並み朝のワイドニュースからぶっ通しで「報道特番」に切り替わっている。

こちらも朝一番で、身動きのとれなくなっている日本人観光客をつかまえて話を聞いた。その多くがハネムーンカップルで、確かに風が強まってきてはいるが、空は時折青空がのぞくなどしていることから、日本人観光客にそれほど切迫感はない。
空港が閉鎖され帰りの便が欠航になっていることよりも、予定されていたクルーズなどが全てキャンセルで、きょうは1日何をしようか?などということのほうが気になっているようだ。

台風、地震、火事、おやじ…(余計!)に慣れている日本人に比べ、ヨーロッパからの観光客には悲壮感があった。

インタビューしたアイルランド人バックパッカーは、今にも泣きそうな顔で「空港に行ったら飛行機がキャンセルだった。宿に戻り、もしひどくなったらトイレに隠れろと言われた。店もほとんど閉まっていて水もパンも買えなかった。どうしようもないよ。」と肩をすくめた。

その横では、地元チャンネル7のレポーターが、「ケアンズの街で英語が理解できない日本人観光客が路頭に迷っています…。」と中継レポートを送っていた。

ふと見上げると、壊滅的な破壊の機会を虎視眈々と狙っているかのような灰色の雲が、リゾートタウンの空を覆い尽くそうとしていた…。

午後になって雨も時折強く降り出し、ヤシの木も強い風に吹きつけられ柳の枝のようにしなっている。
取り急ぎ、昼ニュース用のレポートを伝送したが、日本は「大相撲の八百長メール騒ぎ」がトップニュースだった。

夕方を過ぎていよいよ巨大サイクロンの上陸が近づいてきた。勢力はとうとう5段階のうち最高の「カテゴリー5」に増大した。これはまさに「カトリーナ」と匹敵する大きさだ。
カテゴリー5になると中心付近の風速が80メートル、時速にして300kmに達するという。

豪気象庁は、当初ケアンズ直撃予想時刻が4日未明だったのを、3日の夜10時ごろに修正した。気象庁もメディアも情報が錯綜してきている。外は時折強い雨が叩きつけるが、“超巨大台風”との実感は湧かない。

「ほんとうにカテゴリー5なのか?」少し疑問が生じて来た…。

とっぷり日も暮れたころ、豪気象庁はまたまた予想上陸時刻を訂正し、今度は深夜から未明にかけてだとした。

そろそろ上陸直後のレポートの準備にとりかからなくてはとしていた矢先、突然ホテルの非常ベルが鳴り、誰かが部屋のドアを激しくノックした。

「緊急避難だ!部屋の中に誰かほかにいないか?」ガードマンのように屈強でいかつい顔をしたホテルの係員は「日本のメディア」だと説明しても聞きつけない。

オーストラリア人は普段はいい加減で(失礼..)気がいいが、結構頑固なところもあり、カーッとなっているときは相手が誰であろうとも聞かない。

だいぶ前の話になるが、カンタス航空の中型飛行機にベーカムENGカメラをカメラバッグに入れて持ち込もうとしたら大きすぎると機内持ち込みを断られ、押し問答の末、「いやなら乗るな」と究極の選択を迫られた。これが最終便で逃すと現場に行けなくなることから、結局カメラの機内持ち込みを断念した。結局カメラは破損というものすごく苦い思いをしたことがある。そういえばこれもケアンズへの取材だった(あ〜思い出したくもない…)!

部屋をノックしたその係員は、「ホテル宿泊客全員は2階のボールルーム(宴会場)に避難する。枕を持って行け(命令口調ではないが、明らかにホテルマンが普段客に使う丁寧な言葉ではない)」と言い、半ば我々を宴会場まで連行した。

宴会場に行くとすでに600人近くのホテル客が集まっていて、地元テレビ局クルーも渋い顔をしながら召集されていた。

広い宴会場だったが、全員枕や毛布を持ちより、カーペットの上にすし詰め、まさに英語で言う、鰯が並べられている様を表現した“サーディーン(鰯)状態”だ。

幸い携帯電話はつながったが、これで外の取材ができなくなった。最悪…東京からは「サイクロンは上陸しましたか?」と問い合わせの電話が...

そのうちホテルの職員が水やクッキーを配り出す。これはさすがに笑顔で配っていた(当然だが…)。
前方スクリーンでは、わけのわからないプリンスの映画の上映が始まり、「まさかここで朝まで…」と一抹の不安が頭をよぎる。

とその時、支配人がマイクをとり、「皆さん嬉しい知らせです!皆さんがここにいる間、ホテルの建物をチェックし、屋根の一部が多少壊れましたが大丈夫でしたので、お部屋にお戻りください」。客の間からは安堵の声と拍手が起きた(パラパラだったけど…)。

とにかくラッキー!早速外の取材を敢行。横殴りの雨だったが、“超巨大サイクロン。。。”というわけでもないようだ。

幸いにもサイクロン「ヤシ」は当初のコースを多少南にずらし、周辺で最も人口が多いケアンズはサイクロンの最大勢力の直撃を免れたのだった。

史上最悪、モンスター、生死にかかわる…といった言葉が飛び交い、私のもとにも海外の親戚から友人まで心配の電話やツイッターが寄せられた今回の巨大サイクロン「ヤシ」のケアンズ上陸。

ふたを開けてみれば何のことはない。ケアンズ現地在住の人にいわせれば、「毎年起きるサイクロンの少しひどい規模」というレベルのものだった。

確かにケアンズの南100キロほどの地域では、民家がバラバラに崩壊したり、屋根が吹き飛んだりするなど大きな被害があったようだが、今のところ死者は1人(自家発電機操作中の事故によるもの)だけで、大ケガをした人も無いということだ。

もちろん州当局やメディアが数日前から散々騒ぎ、海外メディアも大きく報道したことで、現地の住民が十分にサイクロンに備えていたため死傷者がほとんどでなかったと言えるが、結局上陸直後「カテゴリー3」にまで段階を落とし、メディアの報道過多では?との批判も出はじめている。

とは言うものの、いつか本当に甚大な被害を及ぼす“怪物サイクロン”が人口の多い都市部を襲ったときに、人々が「ああまた“取り越し苦労か”」と思い、州当局やメディアが“オオカミ少年”になってしまうことが一番心配されることである。

あのとき逃げておけば…では「後悔先に立たず」で、まさに「災害は忘れた頃にやって来る」のである。

聖書の中でイエスも「目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないからです。」と言っている。

2011年2月にケアンズ周辺を襲った超巨大サイクロン「ヤシ」の教訓は、「備えあれば憂いなし」であるようだ。

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