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復刻版!ウィキリークスとシーシェパード
 
2011年12月21日 7時38分の記事

オーストラリア最大の日本語新聞「日豪プレス」に連載中(2011年2月~)のコラム「豪リークス」記事の復刻版です。

第1回 ウィキリークスと シー・シェパード
日豪プレス2011年2月号掲載
http://nichigopress.jp/nichigo_news/goleaks/26508/

「豪リークス」記念すべき第1回は、コラムのタイトルに半分名前を拝借させていただいた内部告発サイト「ウィキリークス」と、過激な抗議活動で有名な反捕鯨団体「シー・シェパード」について書いてみたい。

◇インターネット時代の寵児「ウィキリークス」
(写真:政府や企業の内部情報告発サイト「ウィキリークス」)

まず「ウィキリークス」。今ではここ豪州でも日本でもすっかりお馴染みとなっているが、政府や企業の内部情報に通じた人物から匿名でリーク情報を集め公開するインターネット・サイトを運営する非営利組織だ。昨年米軍がイラクで民間人を射撃する動画を公開し、世界にその名をとどろかせたと思ったら、今度はなんとアメリカの外交公電約25万件の暴露を始めてしまったのだ!これまで暴露された「外交公電」の数々を挙げればきりがないので、オーストラリア関連のものをいくつか紹介すると、

○ラッド豪外相が首相時代の2010年3月、ヒラリー・クリントン米国務長官と会談した際、「米国は中国への軍備展開を準備すべき」と進言した。

○ラッド氏が提唱したアジア太平洋共同体構想は、「中国の影響を抑えるため」のもの…。

○アメリカ大使館関係者が、ラッド氏を「粗暴で衝動的」「他人のコントロール好きだ」などと評した…。



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 このように、「やっぱりそうだったのか…」的な事実が、次から次へと“わんさか”出てくる ! 暴露された側も、どこかのスポーツ紙のゴシップ記事のような“全く身に覚えのない話”でもないから、反論もできず「何もコメントしないもん !」とダンマリを決め込むしかない。

 この「ウィキリークス」の創設者は、何を隠そうご当地豪州QLD州タウンズビル出身のジュリアン・アサンジ氏(39)。世界的にも超有名人になったこのアサンジ氏が、スウェーデン人女性2人への「性的暴行」容疑で国際手配を受け、昨年末に英国ロンドンで逮捕されたことは、読者の皆さんの記憶にも新しいことと思う。

 豪州人ジュリアン・アサンジの“人となり”については、ネットで検索すればごまんとヒットするので、興味のある方は自分で調べていただくこととして、彼の逮捕について昨年12月10日、実の母親のクリスティーン・アサンジさんが、豪チャンネル7のインタビューで語った言葉を引用しよう。
「息子が性的暴行容疑で逮捕されたと聞いて、“ジュリアンが ?”“とんでもない !”と思ったわ。ルールを無視した巨大な“勢力”が息子を止めようとしているのよ…」

 衛星追尾装置を強制的に装着されて釈放に至ったアサンジ氏。彼はなぜ逮捕されたのか ? 彼は本当に犯罪者なのか ? そこのところは皆さんご自分の“脳みそ”で考えてみてほしい。「ウィキリークス」のホームページに、「重要なのは、真実を知ることを通して読者が自分自身の考えを持つことだ」
と書かれているからだ…。

◇南極海のシー・シェパード代表に直撃 ! 日本人女性も乗船
(写真:インターネット電話を通じてインタビューに応じるシー・シェパードのポール・ワトソン代表)

さて、いまさら説明するのも面倒くさいぐらい有名になってしまったアメリカの反捕鯨団体「シー・シェパード」。オーストラリアの港を事実上の母港とし、昨年ギラード首相率いる与党労働党が辛くも政権を維持した際に重要な役割を果たした、少数政党「緑の党」の絶大な支持を得ているという、これもまた豪州と縁が深い団体だ。

 今年も彼らは年明け早々の元旦から過激な抗議活動を開始。1月9日には、火炎瓶まがいの発煙筒を調査捕鯨船に投げつけるなど、その行動は日に日にエスカレートしている。
 そこで、南極海の抗議船「スティーブ・アーウィン号」の船上にいるシー・シェパードのポール・ワトソン代表(60)に1月4日、インターネット電話を通じて直撃インタビューを試みた。
 まず、彼に今どこにいるかと聞いてみると、「日本の船団がすぐ後ろにいるよ。ここから見えるんだ。これからも捕鯨船を追跡していく」と自信たっぷりに話した。

 シー・シェパードはこの直後、今年2回目の抗議活動を行っているが、オーストラリア国内にもシー・シェパードの危険な行為を懸念する声がある…とぶつけてみると、「“人気コンテスト”のためにここに来てるわけじゃない。人の意見なんて関係ない。人を幸せにするためじゃなく、クジラを助けるために我々はここに来たんだ。顧客は人間ではなくクジラなのさ」と間髪いれずに即答した。

 一方、今回シー・シェパードの抗議船には、2人の日本人女性が乗船していて、そのうちの1人、Iさんがインタビューに答え、「私個人の考えでは暴力的という風な捉え方はしていません。“介入活動”をしているという立場に立って参加しています」と語った。
 彼女はアメリカ人と結婚し、現在米国在住だというが、れっきとした日本人で、日本にいた時は脳腫瘍患者支援の活動をしていたという。和歌山県太地町のイルカ漁を批判した映画『ザ・コーブ』に触発されるなどして、今回、シー・シェパードの抗議活動に参加したそうだ。

◇「ウィキリークス」と「シー・シェパード」に共通点 ?

 ワトソン代表へのインタビューに話を戻そう。前述した「ウィキリークス」が公表した「東京発の公電」とされる文書の中で、「日本の水産庁の幹部がIWC(国際捕鯨委員会)の幹部に、シー・シェパードの暴力的活動がIWCでの交渉を妨げていると伝えた」としていることについてどう思うか ? と彼に尋ねると、「我々がクジラの捕獲量に打撃を与えたことを日本の水産庁が“評価”してくれて嬉しいよ。だから『公電文書』を読めて幸せだ」と誇らしげに答えた。

 まあ何とも大胆不敵というか、厚顔無恥というか、とんでもない“海賊野郎”だとの印象を受けるワトソン氏だが、普段は結構“オタク”的なようで、抗議船の中でも、狭い船長室内で巨体を丸めながら“ドクロマーク”の付いたパソコンのキーボードを太い指でしきりに叩く時間が多いという。確かに、昨年ブリスベンで彼に会った時、国際手配をされている身でありながら、1人で待ち合わせのホテルに現れてニコニコしながら我々と握手し、「インタビュー時間までロビーで待ってもいいかい ?」と言い、黙々とラップトップに向かっていたのが印象的だった。

 ところで、「シー・シェパード」のポール・ワトソンは自著の中で「既存のメディアを信じるな。とことん利用しろ」という趣旨のことを書いているが、「ウィキリークス」のジュリアン・アサンジも似たようなことを雑誌のインタビューなどで述べている。

 良い悪いは別にして(もちろんシー・シェパードの危険な抗議活動は決して許されるものではない)、この2人はともに“既存メディア”を批判しながらも、それをうまく利用することに成功した。センセーショナリズムに走る“既存メディア”は、彼らの“過激”な扇動に踊らされ、結果的に彼らの“主張”を世界中に知らしめる手助けをしてしまったのだ。奇しくもこの全く違う世界で活動する2人は、いわばインターネットを媒介としたニュー・メディア時代”の寵児として“既存メディア操縦論”において共通しているのだ。

 オーストラリアと縁深い「ウィキリークス」と「シー・シェパード」に、どうやら今年も目が離せそうにない。


写真付の記事はこちらでお読みください。
http://nichigopress.jp/nichigo_news/goleaks/26508/

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