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NZ大地震と東日本大震災
 
2011年12月22日 8時57分の記事

第3回クライストチャーチ大地震と東日本大震災
※日豪プレス2011年4月号掲載
http://nichigopress.jp/nichigo_news/goleaks/26634/

 豪リークス第3回は、今年2月にニュージーランドで発生した大地震と東日本大震災について。多くの日本人が巻き込まれたクライストチャーチの被災現場からの報告と、専門家の間でも意見が分かれるNZ地震と日本の大震災との関連にも触れてみたい。

◇クライストチャーチ再激震
(写真クライストチャーチ市内で崩壊した教会2月23日筆者撮影) 
2月22日午後12時51分。ニュージーランド第3の都市クライストチャーチ付近を襲ったマグニチュード6.3の直下型地震は、市内中心部の多くの建物に壊滅的被害をもたらし、最終的な死者数は180人に上るとみられている(※3月24日現在)。

 地震発生から間もなく現地のライブ映像がオーストラリアにも届き、地元テレビ局のレポーターが、難を逃れた市民にインタビューをしている間に大きな余震が起き、クライストチャーチのシンボルである大聖堂の屋根が音を立てて崩れ落ちる様子などが画面に映し出された。「これは尋常ではない !」と感じ、すぐさま現地入りを目指したが、当然ながらクライストチャーチ空港は閉鎖中。「被害を受けた建物に多くの日本人が残され、そのうち何人かが瓦礫の中から携帯電話で助けを求めている !」との情報がもたらされたのは、とりあえず向かうことにしたNZ北島オークランド行きの便に飛び乗る直前だった。

 オークランドで眠れぬ夜を過ごしたが、翌23日早朝にはクライストチャーチ空港が無事だったことが確認され、我々はそのの午後には現地に入ることができた。しかし、多くの日本人が巻き込まれたCTV(カンタベリーテレビ)ビル付近は封鎖され、寄ることもできない。ビルから数百メートル離れた規制線の外からレポートするのが精一杯だった。

 クライストチャーチ市内の道路は、いたる所で地割れや液状化現象が起き、レンガ造りの教会のほとんどが見るも無残に崩れ落ちている。昨年9月に当地を襲ったM7.0の地震で大きなダメージを受けた建造物が、今回の地震で一挙に崩れ去っていた。「その時はちょうどレストランで昼食中で、ものすごい横立ての揺れがあって、立っていることもできない状態でした。しばらくして外に出ると、辺りは人でいっぱいで、泣いている女性もいました…」。崩壊した大聖堂近くのオフィスで働く日本人女性は、地震発生直後の様子をこう語った。

 災害対策本部とメディア・センターが置かれた市内のアート・ギャラリーには(といってもメディアは建物の外に追いやられ、露天の中庭をうろうろするしかなかったのだが…)、ニュージーランドのキー首相が首都ウェリントンから駆けつけ「巻き込まれた日本人学生の家族のことを思うと胸が痛む」と、我々報道陣からの質問に答えた。

 倒壊したビルから奇跡的に救出され、市内の病院に収容された日本人留学生の容体が安定しているとの情報が入ったころには、日もとっぷりと暮れ、空からは冷たい雨が降り出していた…。


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◇瓦礫の中から150年前のタイム・カプセル発見
※写真:がれきの中から発見されたタイム・カプセル(3月1日筆者撮影)

◇その後の被災地の様子や日本人被災者については、多くの報道がなされているのでここでは省かせていただくが、地震発生から1週間が過ぎた3月1日、少し明るいニュースが現地であった。

 復旧活動をしていた作業員が、地震で大きく崩れた大聖堂前で倒れたクライストチャーチ開拓時代の功労者ジョン・ロバート・ゴッドリーの銅像の台座の中から古い「タイム・カプセル」を発見したのだ。

 見つかった「タイム・カプセル」は、長さ約50センチの金属性の円筒と、メッセージが記された羊皮紙が入ったガラス瓶の2つで、約150年前のものと推定されるという。地震の衝撃で半分割れたガラス瓶に押し込
まれた羊皮紙を間近で見ることができたが、紙の表側を内側に丸めてあり、何が書いてあるのかは不明だった。

 「タイム・カプセル」を抱きかかえたクライストチャーチ市の博物館員が「紙はブルー・チーズのような匂いがするよ」と言うので、嗅いで見ると、確かに鼻を突くような酸性の臭いがした。地元メディアはこの“発掘”をまさに「メッセージ・イン・ア・ボトル」だと大きく報道したが、個人的には同名の映画より、ロックバンド「ポリス」の同名の名曲「孤独のメッセージ(邦題)」の歌詞に出てくる“I’ll send an SOS to the world..(SOSを世界に流そう..)”のフレーズが思い浮んだ…。

◇東日本大震災とNZ地震との関連は ?

 3月11日、「日本で大地震が発生し、高さ10メートルの津波が迫っている!」−−。この1報を聞いたのは、まだクライストチャーチ国際空港で取材をしている時だった。「いったい何が起きたのか ?」。現地で取材を続ける日本の記者たちも動揺を隠せない様子だ。「これは911米国同時多発テロ以来の衝撃だ!」。急ぎ取材団の拠点となっているクライストチャーチ市内の宿泊所に戻ると、同僚の記者が上ずった声で叫んだ。ニュージーランドのテレビ局も特番体制で日本から送られてくるライブ映像を流し、画面には仙台空港が津波に飲み込まれていく様子が映し出されていた…。

 この東北地方太平洋沖で起きたマグニチュード9.0という巨大地震。2週間少し前に発生したクライストチャーチ付近での直下型地震と果たして関連はあるのか ?

 翌12日のオーストラリアの新聞は、NZの地震と日本の地震が「ほぼ確実に関連している」と述べた豪カーティン大学地球物理学教授のブライアン・エバンズ氏の見解を載せた。
 エバンズ教授によると、常に動き続けている地質構造プレートの一方がシフトすれば、他方に圧力がかかるのは自然なことで、2004年に20万人以上の犠牲者を出したスマトラ島沖地震発生の2週間前にもやはりニュージーランドで地震が起きていたことを例に挙げ、太平洋上をぐるりと馬蹄形状に囲む「リング・オブ・ファイア(環太平洋火山帯)」に位置するNZ、インドネシア、日本で、連続して地震や津波が起きても不思議ではないとしている。

 このエバンズ教授の見解に、こちらも少し気になって調べて見ると、09年9月1日にNZ北島でM6.0の地震が発生した後、翌2日にインドネシアのジャワ島でM7.0の地震があり、少し間隔をおいて、同月29日には10メートルの津波が襲うなどして200人近くが死亡した南太平洋サモアのM8.0の地震が起たという例もあった。

 しかし、大半の専門家は「約9,000キロも離れた場所で起きた日本とNZの2つの地震が関連するにはあまりにも距離が遠過ぎる」と指摘する。また、米国の西海岸や南米チリなどを含む「環太平洋火山帯」上の地域
では、過去にも現在でも大小無数の地震が頻繁に起きており、NZの地震が東日本大震災の直接の引き金になったと断言できる根拠はないとしている。

 とは言うものの、一方ではさまざまな研究者が「環太平洋火山帯が収縮しつつある」とか、「太平洋プレートが現在拡大を続けている」といった報告を発表している。これらすべてを単なる個別現象だと片付けることは簡単だが、千年に1度といわれる超巨大地震と大津波が起きてしまった今、「想定外だった…」という言い訳はもはや通用しなくなっているのも事実だ。

 ニュージーランドで起きた地震と東日本大震災は、我々人間に、これまでの見識や想定を超えた地球規模の視野で自然と向き合っていくことの必要性を示唆しているのかもしれない。

※写真付の記事はこちらで
http://nichigopress.jp/nichigo_news/goleaks/26634/



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