TOITAの「航空無線通信士受験クラブ」第20期工学第9章電気回路 (6)電力その2 | |
[無線工学] | |
2017年6月14日 9時30分の記事 | |
第9章電気回路 (6)電力その2 今回は、電力の3つの種類と 力率の改善方法について のお話を致します。 力率の改善方法は、よく出題されますので、よく理解し ておいて下さい。 2.有効電力:P、無効電力:Q、皮相電力:S 電力には、表題のとおり3つの電力があります。下の 図をご覧下さい。 皮相電力とは、電圧と電流を掛けたもので 位相差: θ が考慮されていません。 続きは、[続きを読む]をクリックしてお読み下さい。 今回の記事は、全文無償です。 当塾は、今年の10月でまる10年になります。 ここまで続けてこられましたのは、皆様方のお陰と感謝して います。 今後も、低価格で分かりやすい合格の為の講座を続けてま いる所存ですので、宜しくお願いいたします。 「時は、金なり」と言いますが、50円を有効に使えていますか ?。 この資格は、皆様にとって取れれば、リターンの資格です。 試験迄の時間を無駄にしない様にして下さい。 [お知らせ]有料記事をお読み頂く為には、コンビニで 電子 マネーをお買い求めの上、 下記の URLをクリックしてポイ ントを取得する手続きをお済ませください。 ポイントは、「くる天」様の有料ならではの 他のブログをお 読みになる為にもお使い頂けます。 なお、電子マネー「C-Check」は、2000円 から購入出来ま す。 http://kuruten.jp/blog/help041.html
第9章電気回路 (6)電力その2 今回は、電力の3つの種類と 力率の改善方法について のお話を致します。 力率の改善方法は、よく出題されますので、よく理解し ておいて下さい。 2.有効電力:P、無効電力:Q、皮相電力:S 電力には、表題のとおり3つの電力があります。下の 図をご覧下さい。 皮相電力とは、電圧と電流を掛けたもので 位相差: θ が考慮されていません。 S = V・I 電気器具のカタログに書かれている電力は、皮相電 力の事です。 有効電力とは、 次式の事で、 言葉の通り、 実際に 有効となる電力を示します。 P = V・I・cosθ 無効電力とは、言葉の通り、実際には、役に立たな い電力です。 Q = V・I・sinθ となります。 V・I に cosθを掛けますと前回、”仕事” について お話しをしました通り、V・I の水平成分ですので 役に立つもの。sinθ を掛けますと垂直成分ですの で役に立たないものと言う事になります。 この考 え方は、大変重要ですので、覚えておいて下さい。 ついでに、P と Q と S の関係を示しておきます。 S =sqrt(P^2 +Q^2) = sqrt{ (V・I・cosθ)^2+(V・I・sinθ)^2} =sqrt{(V・I)^2 ・( cos^2θ+sin^2θ)} =V・I それでは、次に力率の改善方法について、 お話を致し ます。 その前に抵抗:R とコイル:L の直列回路及び、R とコ ンデンサー:C の直列回路でそれぞれの、力率は、 ど うなるのかを見ておきましょう。 3.LRの直列回路の力率 回路に流れる電流 :I を中心に考えてみます。 抵抗:R に流れる電流:I による電圧降下 R・I は、電 流と同位相です。 そして、誘導性リアクタンスによる電圧降下は、 X・I で電流:I より90度(π/2「rad])進んでいます。 それらを合成した電圧を V = Z ・I とします。 V と R・I との関係を図-10で見てみます。 R・I = V・cosφ = Z・I・ cosφ ∴ cosφ = R/Z (1) Z の両端電圧の位相は、電流:I に比べてφだけ進んで います。 この時の有効電力:P は、 P = I・V・cosφ となります。 勿論 cosφ が力率ですが、ここでの cosφ は、”1"(100%) より小さくなっています。つまり無効 電力を含むと言う事になります。 4.CR直列回路の力率 図-11 の様に R 及び C に電流 I が流れて RI 及び XI の電圧が生じます。それぞれのベクトルは、図-12の様 になります。 電流 I を基準に考えます。抵抗の両端電圧は、電流 I と 同位相です。 コンデンサー:C の両端電圧は、 電流 I に比べ、π/2 [ rad] だけ遅れますので 容量性リアクタンスによる電圧の ベクトルは、赤紫の下向きの縦の矢印となります。 R と C によるインピーダンス:Z の両端の電圧は、RIと XI の両方のベクトルの合成ですから ZI の様になります 。Z の両端電圧の位相は、電流:I に比べてφだけ遅れま す。 この時の有効電力:P は、 P = I・V・cosφ となります。 勿論 cosφ> が力率ですが、ここでの cosφ は、”1"(100%)より小さくなっています。つまり無効 電力を含むと言う事になります。 5.LCR直列回路の力率 ここまでは、 RL 又は、 RC の直列回路でのお話でした。 次に、LCR の直列回路で力率を考えてみます。 誘導性リアクタンスと 容量性リアクタンスによる電圧の 位相は、誘導リアクタンスに対してπ[rad](180度)づれ ていますので、 コンデンサーの両端電圧を 図-13 では、 −IXc と書いてあります。 LCR それぞれの両端電圧のベクトルを図-14 に示しまし た。 図-14 の例では、 誘導性リアクタンス>容量性リアクタ ンスとしています。 誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスそれぞれのベ クトルを足したものが赤の矢印の XI です。 この時、誘導性リアクタンス=容量性リアクタンスなら ば φ= 0 ですから、 cosφ= 1 となりますので力率は、 100% となります。 国家試験では、力率の改善 (φ = 0 にする事)が 良く出 題されますので 力率を 100 % にするには、 誘導性リアクタンス=容量性リアクタンス にすれば良いと言う事を理解しておいて下さい。 以上で、電気回路のお話は、全て終了です。 次回からは、受験直前講座と題して、より実践的なお話 や、今迄にお話をしてきませんでした内容を含めてお話 を致します。 | |
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