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TOITAの「航空無線通信士受験クラブ」第24期無線工学第1章空中線と電波伝搬 (3)半波長ダイポール・アンテナその2
[無線工学]
2019年3月15日 9時30分の記事

           第1章空中線と電波伝搬
      (3)半波長ダイポール・アンテナ
               その2


今回は、半波長ダイポール・アンテナの続きで、輻射の
原理と指向性についてお話を致します。
半波長ダイポール・アンテナの図をもう一度掲載してお
きます。
                   

灰色の棒が”半波長ダイポール・アンテナ”です。
赤い線は、”給電線”。そして、交流電源のマークは、送
信機です。


[半波長ダイポール・アンテナの輻射の原理]

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           第1章空中線と電波伝搬
      (3)半波長ダイポール・アンテナ
               その2


今回は、半波長ダイポール・アンテナの続きで、輻射の
原理と指向性についてお話を致します。
半波長ダイポール・アンテナの図をもう一度掲載してお
きます。
                   

灰色の棒が”半波長ダイポール・アンテナ”です。
赤い線は、”給電線”。そして、交流電源のマークは、送
信機です。


[半波長ダイポール・アンテナの輻射の原理]

図-5の (A) と (B) そして (C) の各図の太い線は、アン
テナです。
図の (A) には、抵抗が繋がれています。
図では、Iと書いた電流が流れています。電気の世界で
は、電流を” と書きますので覚えておいて下さい。

半波長ダイポールアンテナの輻射原理
           図-5

電流の横に描いた矢印は、電流の流れる向きを表してい
ますが、これは、一瞬を捉えているもので、電源が交流
ですので、 電流の向きは、時間と共に変わります。
一般の方々は、(A)の場合、電源とアンテナと抵抗が
繋がれていますので、電流が流れる事を理解できますが
、(B) の様に抵抗を取り除いてしまった場合、電流は、
流れないと考えてしまいます。
しかし、皆様は、電流とは、 ”電子が動く事”  と理解さ
れていますので、(B)でも 電流が流れている事を理解さ
れている事と思います。もし、疑問に思う方がいらっし
ゃいましたら、前回の記事を読み直しておいて下さい。

それでは、 (B)図の場合の電流がどの様に流れているか
を考えてみましょう。
電源からアンテナの端へ移動して行った電子は、その先
が有りませんのでその先へは、いけません。当然ですね

それでは電子はアンテナの端に貯まってしまうのでしょ
うか?
プロレスでロープへ向かって走って行くとロープに跳ね
返されると言うシーンがあります。
あるいは、手から落ちたボールは、床で跳ね返ります。
もし、床が無く、手から床までの空間がずーっと続けば
、ボ―ルは、落ち続けます。
アンテナの端へ辿りついた電子は、アンテナの端で跳ね
返されてしまうのです。
この事を通常、”反射”と言います。
アンテナの端へ向かっていく電子の量は所により違いま
す。
アンテナの位置とその場の電子の移動量をグラフにして
みますとSIN波状になっています。
この波がアンテナの端へ向かって進んで行きます。
この波を”進行波”と言います。
進行波は、アンテナの端で反射しますので この波を ”
反射”と言います。

進行波と反射波が重なりますと、移動する電子の数が”
0” の所と、 移動する電子の数が大きく変化する所が出
来ます。
移動する電子の数が ”0”でない所では、移動方向も変わ
ります。
移動する電子の数の変化量は、アンテナの端から中央へ
行く程、多くなり、中央が最大です。
この様子は、図-6及び、図-7の様になります。

          図-6

          図-7
それぞれの図の”弧”は、移動する電子の量を表していま
す。
図-6では、電子の移動方向は、”左”。図-7では、”右”で
す。
弧の高さの一番高い所は、電源の所です。弧の大きさと
向きは、図-6 と図-7の間を行ったり来たりします。図-
6 と 図-7 のちょうど中間では、電源の所でも”弧”の高
さが”0”の瞬間があります。この時は、移動する電子の
数が場所によらず ”0”と言うことです。
図-6と図-7の間の”弧”の動きは  弦の両端が固定された
ギターの弦を弾いた時の弦の動きと同じです。
弦の中央の振幅が一番大きく、 端へ行く程、 振幅が小
さくなります。その様子は、図-8の様になります。


                               図-8

進行波と反射波を合成しますと  ギターの弦を弾いた様
になり、弦の振動(波)は、右へも左にも移動せず  その
場に留まって振動していますので  これを”定在波”と言
います。
ここからは、”弧”と言わずに”振幅”と言う言葉を使いま
すと 半波長ダイポール・アンテナのアンテナの 端の振
幅は、常に”0” になります。
そして、アンテナの真ん中で振幅が最大になります。
(B) 図 のアンテナの上に描いた細線の弧は、 電流の分
布を示しています。 電流の分布とは、 場所による移動
する電子の変化量のことです。

そして、 (B) を開いたものが (C) でこれが、半波長ダ
イポール・アンテナです。

半波長ダイポール・アンテナでは、金属棒又は  導線の
全長を1波長の半分にした事で (C)図の様に電源のある
所の電流の変化(移動する電子の数の変化)が 最大 にな
りました。
もし、このアンテナが 半波長より短くなりますと 電流
の最大変化が半波長の時より小さくなります。
アンテナの全長を λ/2 にすると言うことは、アンテナ
の真ん中の電流の変化を最大</span>にすることになります。
図-9を参照して下さい。



           図-9

Aの長さは、λ/2で、Bは、λ/2より短くなっています。
アンテナの長さが Aの方がBより長く、電流の量も多く
なっていす。

電波の輻射の原理でお話しました事を思い出して頂きま
すと、電流の変化を大きくした方が、強い磁界の変化が
起きて強い電波を輻射できそうです。
半波長ダイポールアンテナの場合、真ん中の電流の変化
が最大になっている事から電波を一番強く輻射できる事
を ご理解頂けると思います。

[半波長ダイポール・アンテナの指向性]

人ごみの中である特定の人の声や特定の物からの音だけ
を聴きく時に、耳に手を当てます。
あるいは、遠くの人に声を届けたい時、口の前に両手で
メガフォンを作ります。
メガフォンを作らなければ、声は、四方に広がり、目的
の人の方へは、声が届きにくくなります。
これは、声のエネルギーを特定の方向だけに出したかど
うかと言う事です。</p>
<p>あるいは、聴く場合は、 特定の方向からだけの音を聴く
か否かと言う事になります。

この様に特定の方向へ  エネルギーを放出したり、 特定
の方向からだけのエネルギーを捉える性質を”指向性”と
言います。

理論上のアンテナにアイソトロピック・アンテナと言う
物があります。
このアンテナは、どの方向へも同じ強さでエネルギーを
輻射します。まるで、太陽が全ての方向へ光を放つ様に
です。

しかし、実在するアンテナは、指向性を持ちます。
それでは、半波長ダイポール・アンテナの指向性は、ど
の様なものか 観てみましょう。


            図-10
             
図-10 は、半波長体ポール・アンテナを地面に対し水平
に設置し真上から眺めたものです。
z軸上に半波長ダイポール・アンテナがあり、x - x' と
の交点がアンテナの中心だとしますとアンテナの中心が
一番電流の変化が大きいのでx - x' 軸方向に一番電波を
強く輻射する事が分かります。
x - x' 軸からの角度:θを変えますと、z 軸へ近づくに
つれて電波の輻射が弱くなります。z軸方向への電波の
輻射は、ありません。受信の場合は、この方向からの電
波を 捉える事が出来ない事を意味します。(実際には、
送信した場所からの電波は、色々な所で反射して来ます
ので z軸以外の方向から来た電波も少しは、捉える事が
あります。)
半波長ダイポール・アンテンの指向性を立体的に描いて
みますと下の図-11の様になります。</p>


             図-11

丁度、ドーナツの穴を小さくした様に形になります。

(水平面の指向性)
半波長ダイポール・アンテナを 地面に水平に設置します
界の変化が地面と平行になりますので、”水平偏波”  
と言います。
水平面の指向性は、図-10 の様になりますので ちょうど
、”8”の字を横にした様な形ですので、”8の字特性” と言
います。
アンテナと電界の向きの関係は、前回お見せした 電波の
モデル図をもう一度見ておいて下さい。
モデル図での電界の変化は、地面に対し垂直ですので”
直偏波
” と言います。 アンテナを示す狐色の 導線も垂直
になっています。

図-12の左側の図は、図-11を横に輪切りにしたもので青
の線が水平面の指向性です。
黄色の線は、半波長ダイポーリ・アンテナを示します。

(垂直面の指向性)
半波長ダイポール・アンテナを地面に対して垂直に設置
しますと、電界の変化が地面に対して垂直になりますの
垂直偏です。

             図ー12


図-12の右の図の真ん中の黄色は、 半波長ダイポール・
アンテナです。この図は、半波長ダイポール・アンテナ
を地面に対し垂直に立、真上から半波長ダイポール・ア
ンテナを見た時の指向性の図です。</p>
<p>図からお分かりの様にどの方向へも同じ強さで輻射して
います。
この様な指向性を”無指向性”と言います。
無指向性にしますと、受信の場合はどの方向からの電波
も捉える事が出来る様になります。

半波長ダイポール・アンテナの指向性をまとめますと以
下の様になります。

地面に対し
 水平に設置 → x-x’方向へ強く輻射
 垂直に設置 →   水平面の全ての方向へ同じ強さで輻
         射

輻射と書きましたが、受信の場合は、
地面に対し
 水平に設置 → x-x’からの電波を 一番強く捉える
 垂直に設置 → 水平面の全ての方向からの電波を同
                         じ強さで捉える( 全ての方向の送信
                         側が同じ距離、同じ電力の場合)

固定局と移動局が通信する場合、固定局に対して、移動
局は、どの方向から電波を輻射するかわかりません。
移動局が移動する度にアンテナの向きを変える訳にいき
ませんので、水平面で無指向性のアンテナを設置します

また、移動局どうしが通信する場合も他方の移動局がど
の方向から電波を輻射するかわかりませんので、移動局
どうしの通信の場合も、無指向性のアンテナを設置しま
す。
タクシーの屋根の短い金属棒は、アンテナです。垂直に
設置されています。今度、意識して、街でタクシーの屋
根を見て下さい。
また、航空無線も、地上の航空局に対して、移動局の航
空機は、どの方向にも飛行しますので無指向性アンテナ
を設置しています。
飛行機のアンテナは、分かりにくいので管制塔の屋根を
ご覧になって下さい。複数の垂直に設置されたアンテナ
を見る事ができます。
この様に移動体どうし又は、移動体と固定局の間の通信
には、垂直偏波が用いられます。
一方、皆様のご家庭にある地デジのアンテナは、複数の
金属の棒が地面に対し水平になっています。
地デジの場合、皆様のご自宅から放送局の方向は、決ま
っいますので、指向性の強いアンテナを設置して少しで
も、放送局の電波を強く受信し  綺麗な映像や音をTVで
得るにしています。
(地域により垂直に設置する場合があります。これは、
TV の周波数が近い局同志の混信を避ける為、どちらか
の局を垂直偏波にしている為です。)

今回のお話は、少し、難しくなりましたので、半波長ダ
イポール・アンテナの記事を何度も読み直して理解して
おいて下さい。又、専門用語が複数出てきましたのそれ
らを覚えておいて下さい。 

次回は、SWRについてのお話しをします。 

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