くる天 |
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プロフィール |
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lingopro さん |
デレクさんの日英翻訳Tips |
地域:愛知県 |
性別:男性 |
ジャンル:教育・学校 語学・留学 |
ブログの説明: 翻訳者のための日英翻訳アドバイス集です。私の友人で、長年にわたり日本人の英訳を編集・レビューしてきた英国人翻訳者Derek Bleakleyさんがまとめた『Hints relating to Japanese to English Translations』という書物を、リンゴプロ翻訳サービス(Webサイト)にて和訳・編集しました。 |
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229. 特に注意を要するその他の名詞(1) |
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2016年4月28日 8時55分の記事
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「車室」は、「car room」ではなく、「compartment of a vehicle」が適訳です。
「トランク室」は、「trunk room」ではなく、「trunk of a vehicle」です。
これらの一次翻訳例は、根本的に誤りです。英語圏の人にとって、「car room」は、乗り物の内部ではなく、自動車が展示されるショウルームなど、自動車用のスペースという印象を与えてしまいかねません。
「視界」は、「view field」ではなく、「field of vision」です。
「視線」は、「sight line」や「eye line」ではなく、「line of vision」です。
この2例に関して、一次翻訳者は、実際にどのような英語が使われているのか辞書で調べようともせずに、単に「漢字」を直訳しただけです。
「手間」は、「time and labor」よりも、「a burdensome task」などと訳す方が適切であることが多いでしょう。
「現場を歩きますので」という一節なら、「we shall be making a tour (of the plant) on foot」と訳すのが良いでしょう。「現場」の直訳は避けたいところです。
「必要工数」は、「the required number of mechanics」または「the level of manpower required」が適訳です。
「名古屋市近郊へのアクセス」に相当する英語表現は、「access to the suburban」ではなく、「access to the suburbs of Nagoya」です。一次翻訳者は、名詞と形容詞とを混同するという初歩的なミスを犯しています。
「諸則」は、「subsidiary rules」よりも、「ancillary rules」の方が訳語として適切です。
「技術力」は、「technologic capability」ではなく、「technological capacity」です。
「正社員」は、日本語としては珍しくも何ともありませんが、同義の英単語がないため、辞書に載っている「regular employee」という表現をそのまま使うことが少なくありません。しかし、この英訳はやや曖昧で、「正社員」以外は「irregular (非正規)」であるかのような印象を与え、図らずも好ましくない含みを伝えてしまう可能性があります。日本語の「正社員」の意味をできるだけ正確に表そうとすれば、おそらく「fully fledged employee of the A company」などと表現することになるでしょう。 |
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