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くる天
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デレクさんの日英翻訳Tips
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翻訳者のための日英翻訳アドバイス集です。私の友人で、長年にわたり日本人の英訳を編集・レビューしてきた英国人翻訳者Derek Bleakleyさんがまとめた『Hints relating to Japanese to English Translations』という書物を、リンゴプロ翻訳サービス(Webサイト)にて和訳・編集しました。
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231. 形容詞と過去分詞(2)
 
2016年5月9日 9時0分の記事

気化した燃料」は、「evaporated fuel」ではなく、「fuel that has evaporated」です。


実測電圧」は、「actually measured voltage」よりも、「voltage that has actually been measured」の方が適切です。


試験されたウエファー」も、「a tested wafer」より、「a wafer that has been tested」の方がはるかに好ましいでしょう。


衝撃印加品」も同様で、「impacted items」よりも、「items that have been subjected to impact」の方がはるかに適切です。

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また、落下品、衝撃を加えた製品は使用しないでください。」という一文であれば、

In addition, do not use the dropped or impacted ECUs.

ではなく、

Furthermore, do not use ECUs that have either been dropped, or been subjected to any kind of impact.

です。


同様に、「積層された用紙の方向」であれば、

in a direction of stacked sheets

よりも、

in a direction of sheets that have been stacked

と訳した方がはるかに適切です。


重ねられた状態の用紙」も、「stacked sheets」より、「sheets that have been stacked」と訳した方がはるかに良いでしょう。


「Zは、1種類の高速工具鋼のみで構成されており、2種類の鋼材が混在するものではない。」という一文は、

Z is made of only a single kind of high speed tool steel, and is not made of mingled two different kinds of steel materials.

ではなく、

Z is made of only a single type of high speed tool steel, and is not made of any two different kinds of steel materials that have been blended together.

と訳すのが適切です。この例における基本的な問題は、一次翻訳者が形容詞的に使用した過去分詞「mingled」は形容詞的に使用できないという点です。「混在する」は、「that」を用いた関係詞節内で現在完了形で表現するのが最も自然でしょう。「混」という「漢字」は、「blending together」あるいは「mixing in」という過程をたどっていることが示唆されており、この点を英訳に反映させることが不可欠であることを翻訳者は理解しておく必要があります。

もしかしたら、「is not made of a mixture of two different kinds of steel materials」や「is not made of two blended different kinds of steel materials」という訳文がなぜ許容されないのか疑問に感じる翻訳者もいるかもしれませんが、過去分詞「blended」も、通常は、このような形容詞的な使い方をしません。

さらに重要なのは、日本語の「2種類の鋼材」という表現が、鋼材を限定していないという点です。そのため、英訳時には曖昧な言い回しを避け、特定の2種類の鋼材だけでなく、2種類の鋼材の組み合わせをすべて排除する必要があります。

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