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「アースルーリンドの騎士」
オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。
くる天
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作品りんく
アースルーリンドの騎士
『ファントレイユとの出会い』
『野獣のうぶな恋心』
『幼い頃』
『シェンダー・ラーデンの恋人』
『仮初めの時間』
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ある日のディングレー 5
2010年4月30日 0時23分の記事
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がディングレーは、広間の続き部屋でそこらかしこに置かれた椅子に掛けて話し込む客達に混じって、隊の騎士達の今後の扱いについてローフィスと酒を煽りながら話し込み、ギュンターの事もアイリスの事も念頭から消えている事にふと、気づく。
ローフィスが思い出したようにその控えの間の長椅子から身を起こすと、両開きの開いた扉から、そっと広間を覗う。
「…………………」
呆けて固まるローフィスの横顔に、思わずディングレーも立ち上がる。
「どうした?」
「奴の姿が無い」
ディングレーも広間を見ると、まだかなりの数の男女が曲に合わせて踊っていて、その中でも長身で美男のアイリスは一際目立ち、ナーデンタール婦人の手を取りそれは優雅なダンスを披露し、会場中の視線をかっさらってそこら中のご婦人に、ため息をつかせていた。
「ギュンターの事か?
どうせどっかに、しけ込んだんだろう?」
ディングレーの言葉にローフィスは、固まったまま青く成った。
「まさか…最初に踊ったご婦人とじゃないだろうな?」
「なぜいけない?」
ディングレーの問いにローフィスは言葉を詰まらせながら、それでも言った。
「俺の記憶が確かなら………あの栗毛で垂れ目のご婦人はアッサリアス准将婦人だ」
ディングレーは一瞬、言葉を見失った。
「…ムストレス派のか?
その記憶は、本当に確かなのか?」
ローフィスはそう言ったディングレーを見上げ、素早く言った。
「いや。確認を、取って来る」
駆け去るローフィスの背を見送り、ディングレーは広間を見回すとムストレス派の隊長達が集い、ひそひそ話す姿を見つける。
嫌な、予感がした。
が、ローフィスがアイリスの元へと辿り着くその前に、アイリスは婦人の手を取ったまま優雅に踊りの輪を抜け出す。
どっかで休む腹か。
ディングレーはそのまま見ていたが、踊る男女に阻まれ、両開きの扉の向こうに消えたアイリスの背を追い、ローフィスも「失礼」と男の背を掻き分けながらその姿を扉の向こうに、消した。
ディングレーはつい、年長のアルフォロイス派の隊長を見つけ、側に寄ると尋ねる。
「ギュンターが一緒に消えた相手は、アッサリアス准将婦人か?もしかして」
彼は尋ねるディングレーに顔を向け、目を見開いて喉を、詰まらせた。
「消えた時一緒の相手は、見ていない。
踊っていた姿は見たが」
「で………?」
そうだ。と彼は頷いた。
「確かに、准将婦人と踊っていた。
私はローランデが去った今、彼にはもう何も恐れるものは無い。と言う程自暴自棄に、成っているのかと思った」
ディングレーは愕然とした。
「…そうじゃない。失恋のショックで単に、我を忘れてるだけだ」
「どう違う?」
言われて、ディングレーは説明に詰まる。
そして思い切り動揺してつぶやく。
「…つまり踊っただけでも…まさかお咎めか?」
「准将婦人だぞ?
隊長夫人相手でも揉めるのに!」
ディングレーは思い出すとたっぷり、頷いた。
前回ムストレス派隊長夫人とやっぱりギュンターは踊り、夫は妻の手を取り、ギュンターに喧嘩を売っていた。
「………確かに」
「アッサリアス准将がここに居ない事が救いだ。
ご婦人だけの出席なら多分、遊びの邪魔だから一緒に来るな。と婦人に言われてるんだろうから、ダンスくらいなら表だってのお咎めは無い」
ディングレーの、眉間が寄った。
「表だっての?」
明るい栗毛を肩で揺らして隊長はたっぷり頷き、言葉を続ける。
「そりゃ、睨まれるのは確実だ。
婦人の実家の方が家柄が良くて准将は妻に頭が上がらないが、あれで婦人にはベタ惚れなんだ。
それに…知らないのか?
婦人が准将を連れず舞踏会に出てるのはつまり…つまり………」
凄く言いにくそうなその年上の男に、ディングレーは促すように顔を寄せ、頷く。
「つまり………?」
その言葉にとうとう隊長は顔をさっとディングレーの耳に思い切り寄せ、うんと潜めた小声でささやく。
「あっちが下手で楽しめないと、ご婦人に足蹴にされてるからだ」
ディングレーは顔を上げると、隊長は目を合わせ、頷く。
ディングレーは呆けて言った。
「……つまりそれって…婦人はここで楽しめる男を見つけ、浮気しようって腹で?」
隊長は気品の塊の黒髪の王族の男が、実はかなり言葉使いが下品なのを知っていたが、それでもやっぱりつぶやいた。
「言い回しは最悪だが、その通りだ」
ディングレーは言い回しにこだわってる場合が。と思ったが言った。
「それじゃ……その…もしギュンターとしけ込んでたら………」
隊長はまた、ディングレーの耳に思い切り顔を寄せた。
「私の姪も彼に入れ込んでいたが、ギュンターはその…床上手だろう?
一晩過ごすだけでも最悪なのに、更に彼がご婦人を…その、思い切り満足させたりしたら…………」
今度はディングレーも、たっぷり頷いた。
「最悪に恨みを買うな。准将の」
隊長も同様、頷く。
そして彼はもう一度、ディングレーの耳に顔を寄せてささやく。
「なあ…。ギュンターはもしかして今度は、自殺志願でその………」
ディングレーは一瞬青冷めた。
確かに、思い詰めていたが………。
去られて自殺を考えるような柔な男じゃない。
離れていたならどうして距離を詰めるかを、現実的に考え続ける男だ。
「そんな心配はいらない」
隊長はほっ。と胸を撫で下ろした。
「姪から妹からいとこから…彼のファンが多くてね。私の血族には。
彼がローランデを庇ってムストレス派の男を殴り、最前線に送られる度、私がせっつかれる。
『彼を、死なせるな』と。
だが…………」
ディングレーも確かに、と頷いた。
「自ら好んで相手と喧嘩してる奴に、大人しくしろと言っても無理だな」
隊長は頷くと、ディングレーの肩をぽん。と叩く。
「君達は本当に、彼の為に苦労のし通しだ!」
ディングレーは叩かれた肩を見、隊長はついその年下の男が王族だと思い出し、手を慌てて引っ込めた。
「俺に気兼ねはいらない。
でもつまり、あんたの見解だと今度もまた………」
隊長は一瞬で顔を引き締めると、言った。
「今は戦闘が無いからな。
今度はどんな処罰を、奴らは考えるやら…………」
ディングレーは思い切り俯くと、ため息を吐いた。
隊長は心配そうに、ディングレーを覗き込む。
「また…助けてやるんだろう?彼の命を?」
ディングレーは顔を上げると言った。
「左将軍は彼を見捨てない。あんたの血族の女性達に、本人は死ぬ気が無いから左将軍はきっと助ける。と言っといてやってくれ」
彼はやっと笑うと、またぽん。と、ディングレーの肩を叩いた。
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プロフィール
天野音色
さん
「アースルーリンドの騎士」
地域:
愛知県
性別:
女性
ジャンル:
趣味 漫画・小説
ブログの説明:
オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
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