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ギュンターの来訪 5
[★ある日の出来事]
2010年5月13日 1時3分の記事







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 居間でギュンターはどかっ!と椅子の足置きに両足乗せ、肘掛けに肘を付いて呻く。
「開口一番であれは、ないだろう?」
召使いがテーブルの上にお茶とお菓子を乗せ、頭を下げて下がって行くのにローランデは『ありがとう』と微笑んで頷き、茶のカップを、差し出すギュンターの手に渡す。
が、自分の問いに応えずはぐらかし、何でも無い態度を取るギュンターをジロリと見つめ、つぶやく。
「…だってそうでも言わなきゃ、私の体裁の事なんか、君は考えてくれないだろう?」
ギュンターはそれでもカップを口に運びながら、ぶつぶつ小声で文句を言った。
が扉が開き、デルアンネが姿を見せる。
「…デルアンネ。お客はもう、帰った?」
デルアンネは憮然。と顔を、椅子の背もたれに体を埋め、金髪だけが覗くその男に視線をくべ、ローランデに訴える。
「ローランデ。少しだけでも顔を、出して下さらない?
そして…出来たら私のお客に、都から来たお友達を紹介して頂けないかしら」
言葉は丁寧だったが、それはふくれっ面で、招待客に促され、仕方無しに頼みに来て居るな。と直ぐ解った。
ギュンターは茶のカップを手にしたまま椅子の背もたれから振り向き、その紫の瞳でジロリ…!とデルアンネに視線をくべ、微笑を浮かべて告げる。
「彼の“恋人”が中央テールズキースから来たと?
皆の前でそう言っていいのか?」
「冗談じゃないわ!」
「良い訳無い!」
デルアンネもローランデも同時に、そう言ったギュンターに振り向き叫ぶ。
だがギュンターは肩を揺らしてお茶をすすり、つぶやく。
「俺に“顔を出せ”と言うのはそう言う事だ」
ローランデがデルアンネを見ると、彼女はぷりぷり怒って言った。
「いいわ…!
着いたばかりで疲れてる。とか何とか誤魔化すから!」
が…ギュンターは唸る。
「もう夜だろう?
晩餐でもあるまいに、とっとと帰って貰ったらどうだ?」
ローランデは瞬間ギュンターが、招待客らが物見のように離宮に迄来られてウロつかれたら困る。と思ってるのが読めて、つい彼の思惑に顔を、下げた。
が、デルアンネは声を張り上げる。
「ここがどこだか!解ってるの?
私の!屋敷よ!」
が、ギュンターは振り向き、その美貌で微笑む。
そして素っ気なくつぶやいた。
「大公に秘蔵の薬酒をローランデにせっせと盛って、まんまとマリーエルを身ごもった事が知れたら、直ぐ君の屋敷じゃ無くなるがな」
デルアンネは途端、悔しそうに唇を噛む。
そしてつん!と顔を上げて言う。
「大公は今、中央テールズキースよ!」
ギュンターはカップを持ったまま、頷く。
「使者が大公に手紙を届け、大公が決断して返事が届くまで、後何日屋敷の女主人でいられるか計算しとけ」
デルアンネが沸騰したのが、目前に居るローランデにも解った。
彼女は決然!と自分を見上げ、殆ど怒鳴っていたから。
「ローランデ!
貴方の自称“恋人”には我慢出来ないわ!
私達これから、アッネリネ婦人のお宅に場所を変えてサーラッツィの誕生パーティーの話し合いの続きをするから!
今夜中かかるから!
帰りは貴方のお客が、居なく成った頃だと思うけれど!
マリーエルを放り出して出かける私を、責めないでね!
私だって貴方のお客さえ居なかったら、外泊せずに済んだのよ!!!」
「ローランデに、八つ当たりか?」
ギュンターが振り向き、その美貌の下の野獣がきらり…!と紫の瞳を輝かせて見つめるのに、デルアンネは一瞬息を飲む。
が、彼女はつん!と顎を上げた。
「謹んで!
夫は貴方に任せるから!」
ギュンターは、嗤った。
「言われる迄も無い」
デルアンネはまだつんけんし、だが足音をドスドス響かせ、退室した。
ばたん!
耳を痛める程の扉の閉まる音に、ローランデは力なく、椅子に座ってる金髪で美貌の男に振り向きささやく。
「君を見てると脅しとはどうやるのかが、凄く良く解る」
が、ギュンターはその皮肉に、微笑で答えた。
「為に成ったようだ」
その返答に、ローランデは尚一層、脱力したが。



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「アースルーリンドの騎士」
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オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
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