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「アースルーリンドの騎士」
オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。
くる天
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アースルーリンドの騎士
『ファントレイユとの出会い』
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ギュンターの来訪 22
[★ある日の出来事]
2010年5月30日 0時2分の記事
ギュンター目前の、嫌味なノルンディルさんです。
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ギュンターは使者を呪ったし、ダウンゼストにもうんと腹を立てていた。
目前にはムストレス派准将、ノルンディルが整いきった嫌味な顔をこちらに向けている。
ギュンターは一つ、吐息を吐くと、慌ただしく駆け出す羽目に成った昨日の朝の顛末を、思い浮かべていた。
目は、とっくに醒めていた。
朝日に浮かび上がる横に眠るローランデの、白い頬があんまり美しくてそして………昨夜の彼の言葉を思い返し、息が一瞬詰まる。
『迎えるから…!
拒絶する筈が、無いだろう…?』
彼から口付けられた…その唇の感触がまだ、唇の上に残っていた。
起こしたかった。
そしてもう一度きつく彼を抱きしめ………。
が、あんまり安らかな寝息を立てる彼が愛しくて可愛くて…。
ギュンターは差し出しかけた手を、引っ込めた。
その、途端。だった。
戸が激しく叩かれ、召使いの声がする。
「旦那様!早馬です!使者が大至急と…!」
ローランデは身を、跳ね起こす。
そして扉を見つめ、叫ぶ。
「どのような内容か、聞き知ってるか?!」
その鋭い声は確かに、地方護衛連隊長としての威厳を滲ませていた。
まどろむ愛しい恋人から一気に武人に戻る彼に、ギュンターは躊躇った自分を呪った。
心の赴くまま彼を起こし、腕にくるんでいたなら今頃…彼は頬を染めて可愛らしい喘ぎを腕の中で発し、突然の使者に必死で腕の中から逃げだそうと、身を捩っていたに違いない。
ローランデの手がガウンをそのシーツの上に手を這わせ探る。
「都から…。
ギュンター隊長に至急お戻りをと!」
ローランデは背後のギュンターに振り向き、ギュンターは一瞬固まった。
ローランデの視線を浴び仕方無く、手渡された彼のガウンを貰い、立ち上がり、ガウンを羽織って扉に手を、掛けてローランデに振り返る。
寝台の上に居る彼は朝日の中白い肌をさらに白に輝かせ、その不安げな青の瞳を真っ直ぐ向けていた。
乱れ、ほつれる優しい色の長い髪が彼の胸に流れ、その肢体の甘やかさと艶やかさは、蜜のように感じる。
扉を開ける前、ギュンターには予感がした。
やっと、幻で無く現実の彼を手に、出来たというのに!
が愚痴を言っても始まらない。
憮然。と扉をぶっきら棒に開けると、召使いの手に持つ書状を、ジロリと見つめる。
「ギュンター様で?」
頷き、ひったくるように取り上げ、広げる。
眉が一気に、寄る。
「………糞…!」
一声叫ぶと、ローランデが不安そうにささやく。
「悪い知らせか?」
ギュンターは金の前髪をその手で梳き上げ、唸る。
「俺にとってはな!」
そして召使いに『ご苦労』と一瞥投げて扉を閉め、真っ直ぐ寝台に、戻って来る。
ローランデは戸惑うように見つめ、ギュンターは歩を止める事無く寝台に膝を付いて乗り入り様、手をローランデの頭の後ろに添えて一気に唇を奪う。
「ギュン…っ!……ん………っ」
その身を遮二無二抱き寄せ、深く口付け…が、舌を入れるのは差し控えた。
それをしたら…もう小半時、彼を離さず寝台から出られなくなる。
それは願ったりだが、そうはいかない。
『相手』が居て、『約束日』がある。
つまりこの、遠く離れた北領地[シェンダー・ラーデン]からその期日迄に都に、戻らなくてはならない。と言う事だ。
「…また来る…!
迎えるとそう…言ったな?!」
ギュンターの紫の瞳は真剣で、ローランデはもう誤魔化しよう無くただ、頷いた。
ギュンターは咄嗟に身を離すと、床下に散らばる衣服を掻き集め、さっさと身に付け始める。
ローランデは暫く、寝台の上で呆然。とそれを見守った。
あっと言う間にズボンを履き、上着。
そしてベルトを付けると剣を探し、帯刀。
最後に、ブーツを立ったまま履くと一瞥投げる。
その瞳が悔しそうで、ローランデは言葉に詰まる。
がギュンターはくるり。と決別するように背を、向ける。
扉は開いたまま。
ガラン。とした、朝日差す真っ白な光に包まれた室内。
だがギュンターの去ったその空間は、彼の未練で満ちていた。
慌てて…ローランデはギュンターが脱ぎさったガウンを羽織ると、窓へと身を寄せる。
暫くしてその長身の逞しくしなやかな体躯が金の髪を靡かせて走り来るのが窓下に見える。
彼は何か怒鳴り、馬丁が慌てて彼の馬を差し出し、その手綱を取って一息も付かず馬に跨り、顔を上げて二階の窓辺に佇むローランデを見上げ、その瞳で『愛しい』と告げ、手綱を繰って駆け出した。
その金の髪が馬上で靡く。
だがその馬が、門を潜り姿を消したのはあっという間だった………。
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プロフィール
天野音色
さん
「アースルーリンドの騎士」
地域:
愛知県
性別:
女性
ジャンル:
趣味 漫画・小説
ブログの説明:
オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
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