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ギュンターの来訪 27
[★ある日の出来事]
2010年6月4日 1時14分の記事







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 その後、アイリス監督下で宿舎の掃除をする。と出かけるダウンゼストに付き合い、ギュンターも桶から雑巾を絞り、そこら中を拭きながら思いはローランデの甘やかな肢体へと走る。
「何を、してるんだ?!」
アイリスの叫び声に、ダウンゼストとギュンターは並んで窓を拭く手を止めて、振り向く。
ダウンゼストがささやく。
「懲罰はたしか…掃除でしたよね?」
「召使いは隣室で暫く待てと、告げなかったのか?」
ダウンゼストとギュンターは顔を見合わせ、ギュンターがささやく。
「待ってられるか。とっとと済ますに限る」
アイリスは、素っ気なく告げて仕事に戻るギュンターの背を見つめ、腕組みする。
そして口を開く。
「懲罰なんて形だけだと、どうして解らないんだ?
監督責任は私だ。
召使い達が昨日とっくに、掃除を済ませた」
ギュンターはつい…ガラスを拭く手を、止めてそれを見る。
曇り無く、透けていた。
道理で、綺麗な筈だ。
ダウンゼストは雑巾を降ろし、アイリスを見る。
アイリスは肩を扉から外し、道を空ける。
「雑巾は桶に放り込んで置け」
アイリスの言葉に、その男は手にした雑巾を、桶に放り込んでアイリスの部屋へと入る。
ギュンターは顔を下げ、同様桶に放り込む。
腕組みしたアイリスの横を通り過ぎる時、アイリスが睨む。
「…どうしてそんなにボーッとしてるのか知りたい所だ。
余程…放り投げて来たご婦人は、魅力的だったのか?!」
ダウンゼストがつい、笑って振り向く。
「そりゃ、北領地[シェンダー・ラーデン]ですから…!」
ギュンターが咄嗟に凄い瞳で見、ダウンゼストはしまった。と慌てて顔を背ける。
付いて来て良かった。ギュンターは思い、目がきつく成るアイリスにぼそり。とささやく。
「着いた途端、使者に出会って逆戻りだ」
アイリスはそれを聞いてきつい表情を崩す。
「…門前払い同然か?
ローランデには?」
ギュンターは肩を竦める。
「挨拶くらいは、した」
アイリスは俯くと
「そうか………」
とつぶやいた。

 その後アイリスの部屋で、高級菓子を馳走に成ってる間中、アイリスの同情の視線を受け続けるギュンターだったが、ばっくれ通した。
「気を落とすな…」
戸口で見送るアイリスの言葉に、一つ、頷く。
入れ替わりにノルンディルの使者がやって来て、アイリスは声高に告げる。
「ギュンター隊長まで出向いて掃除にご参加された。とご主人に伝えろ!
汚れが残っているかどうかも、君自身の目で確認していきたまえ」
横でダウンゼストが自分に悪戯っぽく微笑んだが、ギュンターはその背を思い切り、手でど突いて言った。
「どうしてそう、迂闊なんだ!
喧嘩相手は選べ!
余計な事はしゃべるな!」
ダウンゼストはだが、怒鳴る。
「あんたを振られ男と罵られて、黙ってられるか!」
ギュンターはだが、睨む。
「俺が喧嘩理由か?
お袋さんが侮辱されたんなら殴ってもいいが、俺の為に拳振る必要は無い!」
ダウンゼストはだが、首を横に振る。
「誰にもひけをとらないモテ男をそんな風に言うのは許せない!」
ギュンターは内心一つ吐息を吐く。
そして声を顰めてささやく。
「内情は結構、これと思う相手に振られてる。
だがもし今度奴らがそれを言ったら、モテない奴のやっかみだと、鼻で笑っとけ!」
ダウンゼストは顔を上げ、小声でギュンターにささやく。
「…そうなんですか?」
「これ以上俺に、恥をかかせたいのか?」
ダウンゼストは首を横に、振った。
「喧嘩相手は選べるな?」
ダウンゼストは、この人でも振られるのか。とマジマジとその美貌を見つめ、だが頷いた。
ギュンターはやれやれ。と吐息を吐いたが、その後周囲に現れるローランデの幻は、出向く以前より倍以上も数が増え
『俺は重傷だ………』
と今だ遠い北の地に居るローランデの幻が腕の中を擦り抜ける切なさに、心の底からダウンゼストとノルンディルを恨んだ……………。


                  END


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