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二年目。 32 第四章 アイリスの寝室
[★二年目 連載]
2010年7月8日 2時52分の記事



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 扉を開けるとスフォルツァは直ぐアイリスの腕を掴み引く。
顔を寄せて来るスフォルツァにアイリスは内心、舌打つ。
『相変わらず、性急だ…!』
口づけを受けながら、彼が顔を幾度も傾けて軽くロマンチックに唇を押しつけ、舌を入れて来ないのを幸いに、アイリスはスフォルツァが顔を離し様咄嗟につぶやく。
「口直しの食後酒は、君は嗜まないのか?」
スフォルツァは身分の高いアイリスのその習慣に、微笑を送った。

彼の瞳に映るアイリスは相変わらず、濃い栗毛に囲まれた色白の肌が深窓の令嬢のようにたおやかで、赤い唇がとても可憐に見える美少年だった。
見惚れ切っているのが、アイリスには解ったし、その自分をこれから腕に抱ける期待と興奮を隠しきれず頬を紅潮させ、瞳を僅かに潤ませていた。
が、男らしい彼のそんな様子は好感が持てたし、彼にそんな顔をされたら大抵の少女は、感激したろう………。
自分相手ではてんで、お門違いだったが。

アイリスは顔を傾けると、前髪をスフォルツァの顔をくすぐるように揺らし、言い難そうにささやく。
「実は…来客が来てる」
スフォルツァは目を見開く。
「どこに?!」
そしてがらんとした室内に気づく。
「…まさか、寝室に?!」
アイリスは俯くと、スフォルツァは耳元に顔を傾けてささやく。
「君が居なきゃ駄目か?
押し掛けて来たんだろう?
規則違反だ。俺の部屋に行ってやり過ごそう」

下心が見え見えだ。
が、これから必要な寝室が使えないなら、素早く場所を変えるその彼の機転と頭の良さに、これは剣も相当使えるな。とアイリスは踏んだが、今は彼を何としても寝室に連れ込まなくてはならない。
「彼女達につい…君が来る事を告げたら、君の顔を見る迄は帰らないと………」
女好きなら喰い付く筈だ。が、スフォルツァは小声で叫ぶ。
「女……?!
完全に……見つかったら停学喰らうぞ?!」
アイリスはスフォルツァに感心した。

彼は今真面目に、自分の心配をしていた。
アイリスは慌てて彼にしがみついた。
「勿論…!黙っててくれるな?」
スフォルツァは当然だ。と顔を真顔で見つめて来る。
「誰にも部屋に入る所を、見られて無いだろうな?」
アイリスは小声で告げた。
「多分………」
スフォルツァは一瞬、考え込むように俯き、そして向き直った。
「俺の顔を見たら、帰るのか?
君の母君とその友人か?」
息子の交友関係を心配した母親か。とスフォルツァは当たりを付けたようだ。
がアイリスは首を横に振る。

「叔父の知り合いだ。
男ばかりの教練宿舎に、興味があるらしい」
「大公の…?!
だが非常識だ!
君に迷惑がかかると、考えなかったのかな?!」
「身分の高い女性達だ。そんな気は回らない」
スフォルツァが素早く言う。
「自分の楽しみが第一だものな。
仕方無い。顔を出し、早々に引き取って貰おう」
その男らしい決断に、アイリスは少し胸が痛んだ。
スフォルツァが自分の手を握り寝室に誘い、その手が自分を護るように固く握られたりしたから、余計に。

彼はいい奴だ。
これから四年、一学年はいいボスを迎えた。
間違い無く。


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「アースルーリンドの騎士」
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